異世界転生の始まり 転生したら神の愛し子になりました？

第1章 旅立ちまで

３ 転生しました

次に目を覚ましたとき見えたのは知らない木の天井
起き上がろうとするも動かない身体、自分の手を上げれば見えるのは小さい紅葉の掌…
声を出してみれば「ふぁ…うぁえぁー」という謎の言葉…

あぁ…転生って赤ちゃんから始まるんだ

ふとそう思った。
てっきりラベノみたいに成人間際とかの状態で転生するかと思っていたから…
これから先どうなるのだろうか…不安に思いながら考えているとドアを開けるような音が聞こえ目の前に茶色の髪と瞳の20代ぐらいの女性と金色の髪に深い蒼の瞳の50代ぐらいの女性が目の前に現れた。


「目が覚めたみたいですね、テゥト先生」
「可愛い子だねぇ」
「それにしても、こんな可愛い子を誰がこんな孤児院に置いていかれたのでしょうか？」
「そうさねぇ、ただ分かることはこの子は愛されていたと言うことだねぇ」
「そう…でしょうか？」
「でなければ名前などつけやしないさね」
「…そうですね」
「この子はみんなから愛されるよ、わたしらも愛して育ててけばいいさ」
「ええ、テゥト先生」
「さて、ここがこれから『サキ』貴女が過ごしていく家だよ」
「よろしくね『サキ』」


話しかけてきた２人は優しい顔で微笑みながら私を見下ろしていた。
声を掛けてきた事と(これからよろしくお願いします)の意味で声を上げると2人は嬉しそうにさらに微笑み頭を撫でてくれた。
地球むこうでは一度もされた事の無い行動に一瞬ビックリしてしまったけど…
ほんとにこの世界デスティニで私は幸せになれるような気がした。

抱き上げられ優しく抱き締められ私は夢の世界へと旅立っていった。
その夢はどこまでも優しく暖かい幸せな夢だった気がする…