(R18) 悪役令嬢なんて御免です!

ねねこ

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魔国編

31 元女神の行方と穢

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私がリオンに抱きしめられ涙から枯れるまで泣き続けていた頃、サキとキールはある一か所を見ていた

「世界樹の穢が変わらない…」
「これでは、もう…」
… 中にまだあの女神だったものの穢が残っているな …
「それは、まさか !!」
「自身を半分世界樹に残していたってこと !?」
… 本体は身体のものと消え去ったが、分けてある穢はすでに繋がりすら無くなっていたため消える事ができなかったのだろう …
「それじゃぁ、どうしたらいいの…このままじゃ本当に」
「「枯れちゃう」」
 … 枯れるな …

サキとキールは悲鳴のような声をあげた
それをタイクロノスは世界樹から視線を外すことなく告げる

… 枯れぬようにする方法はある …
「どうするの !?」

ポツリと小さい声で言ったタイクロノスにサキは視線を向け聞き返した

… あの穢を持った女神より上の存在を呼ぶ事だ …
「つまり ?」
… 創造神を呼びあの穢を封じてもらうことだな …
「そんな、どうやって」
「私の中の彼女を呼べばいいの」
「サキ !?」
… だが、其方の中にいる神では無理だ …
「それじゃぁ、もう無理じゃない」
… 他の創造神を呼ぶしか無いだろうが、我でもそんなことは不可能だ …

サキは胸の前を苦しそうに掴み首を振り泣き始めた。
そんな様子をキールはそっと抱きしめ、タイクロノスへと視線を送った

「全ての精霊の力を借りて何かできることは無いのですか ??」

キールがタイクロノスへ問いかけるとタイクロノスは世界樹から視線を外しキールを見つめた

… ある程度抑えることができるとは思うが出来てせいぜい2年かそこらしか持たぬだろうな …
「ならば2年後ひまた…」
… 同じだけの力を貯めることは無理だ、やるのならばこれ一度きりだろう …
「そぅ、ですか」

タイクロノスの言葉にキールも悔しそうに顔を歪めサキを強く抱きしめた
周りの空気が重く諦めるしかないのだろうと悟るとき…

凛とした声が響いた






「方法はあるわ」







声のした方へ皆が視線を送ると…
リオンに支えながらも立ち、世界樹をしっかりと見つめたマリアン・マギア・グリアモールがそこに立っていた





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