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魔国編
5 精霊の森
しおりを挟むサクサク…
精霊の森と言われる場所に入りどれくらいだったのか…私は今一人になっている
「リオン…皆」
こうなったのも遡るところ数刻前… ??
ーーーーーー
「ここが精霊の森ですか、たしかに精霊の気配があります」
「ですが、ここは聖地を囲む森ですね」
「そう、聖地の森…またの名を精霊の森と呼ばれている場所らしいの、何処かの書物でそう書いてあったわ」
「魔力…濃度がかなり濃いな」
「気を付けないといけませんね」
「…それでマリアン様ここからどこへ向かうのですか」
少しずつ森の奥へと足を向け進んでいけば徐々に不思議と木々が道を作るように避けていく
まるで何処かに導くように…
「何か聞こえませんか」
「いや、聞こえないが」
「キール様 ??」
「ぃぇ…確に…サキ…」
「キール様 !?」
「まて、キール ! ちっ、セバス !! 」
「分かりました坊っちゃん」
「リオン…」
「リアは俺から離れるな」
「うん」
そう言ってリオンの側にいたはずだった
「霧か ?」
「リオン…この霧何か変」
「…」
「リオン ??」
すぐ横にいたはずのリオンが消え私は精霊の森の濃い霧の中に一人残されていた
ーーーーーー
「リオン…皆」
一体どうしてこうなったのか、なぜ一人なのか…
悩む中同じ場所にずっといたものの変わる気配は一ミリもないことから私は移動することにした。
移動すると行っても、行き先は目の前の光景に導かれるように進んでいるだけだけれども
この濃い霧の中、1箇所だけ霧が無くなり道のようになっている場所がある。
初めはそこと全く違うところへ進んでみたものの霧がありえないほど濃くなり木々が前を塞ぐようになっていくため必然的に開かれた道を進むことになった
なんの気配もないこの場所を一人歩く…
それはこの上なく恐怖と不安に襲われて変なことばかり考えてしまう
首を振りつつ前に進んでいけばふと思い出した
ゲームではこんなシーンはなかった
ということは、もしかしたらこの出来事は私が持っている四神に関する事なのでは…
そう思い四神が閉じ込められているであろう魔石を取り出し手のひらに乗せ見つめていると、青龍が閉じ込められているだろう魔石が微かに熱を帯びていた
「この先に彼等を開放する何かがあるのね」
道になっている先が見えぬ道を見つめ、深呼吸をしたあと私は四神が閉じ込められている魔石を手にしたまま前へと進み続けた。
私はこの時気づいていなかった
洞窟で見つけたあのペンダントが光り始めていたことに
そしてリオン達がそれぞれ試練を与えられ私が向かっている場所へと向かっていることに
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