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獣国編
49 ヒカリモノ
しおりを挟む過酷な道の後に見た幻想的な光景は一生忘れない思いでになると思った。
「綺麗」
「ああ」
ボソリと私が呟いた言葉にリオンが同じように小さな声で返事を返してくれている時、奥のリムストーンプールがリオンが出した[ライト]に反射しキラリと輝く、それが他のリムストーンプールと違う輝き方で気になりリオンに声をかけて近付いてみた。
「リオンあそこ」
「ああ、なにか光ったな」
「坊っちゃん達はそのまま、私が取りに行きます」
「頼む」
リオンが返事した後セバスさんは光った場所へと向かった。
水の中から何かを拾った後私達の元へと戻ってきて私の掌へと拾ったものを置いた。
「これは…」
「ペンダントか」
「精霊の気配が微かにですがします」
「これが記載されていた探し物でしょうか ?」
私の掌にある物は…キラリと輝く三日月のペンダントだった。
「三日月…(たしかあるゲームで光の精霊には月の精霊が寄り添ってるシーンがあったはず)」
「だがこれが光の精霊と関係あるのか ?」
「…聞いたことありません」
「精霊には四大精霊と光、闇の大精霊、雷、氷の大精霊がいると書物にありました。向こうの世界にはそれと元素の大精霊がいますが…」
「………」
「前世の記憶にある情報だと、四大精霊と二大精霊の他に氷、雷、時、無、月、元素とあります。その中でも光の大精霊は月の精霊が共に寄り添っているときいたことがあります」
「リア…」
「それは…ぃぇ、そうなると…」
「すべての大精霊の元が元素の大精霊、そしてそれを産み出したのが聖樹のはずです」
「…すべての情報を見直さないといけませんね」
「そうなりますとこれは」
「はい。キール様…これは多分、光の大精霊にとって大切なものだと思いますわ」
「…キール、光の精霊の次の場所は」
「それが…情報がありませんでした」
「なに ?」
「ここの事は書いてありましたが、光の大精霊についての場所は詳しく印されていないのです」
「つまり…」
「詰みです」
「それなら…皆様魔国へ行きましょう」
「「え ?」」
「そうだな、獣国にはもう用はない」
「リオン…」
「リョダリには伝えておく、それに何かあてがあるようだ」
「私はリオン殿に任せますよ」
「マリアン様、魔国にはマオ様に連なる書物や歴史がございます。もしかしたら光の精霊についてもあるかと思うので一度いかれてみたらいかがでしょうか」
「…分かったわ」
私が頷くとリオンはすぐにケタイに魔力を流しリョダリと話をし始めた。
それを横目で見ながら魔族編の事を思い出しながら、考え事を私は始めていった。
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