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獣国編

44 雷の洞窟④

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私は前世でやっていたゲームキューブのFFゲームによく似たクリスマスの周りを回りながら前世のゲームではファイアとか魔法を当てると扉が開いたよなぁーと考えていた。…そこであれ ? と何かが頭に浮いて消えた。

「全ての魔石を消すか」
「坊っちゃん…」
「リオン殿それは…」

リオンが魔石を消そうと考えているのをセバスさんとキール様が止めている。
それを少し見ながら(ああ、そうか…)と消えたことがまた浮かんできた

「ねぇ…」
「どうしました ?」
「リア ?」
「このクリスタル…石に雷の魔石にいく魔力を集めれないかしら ?」
「あの魔石にためられていく雷の魔力ですか」
「ええ」
「どうやってやりましょうか」
「そうですね」

…のーん、それなら 
…ノーム頼まれるまでは
…のーん、手を貸さないの

ノームが何かやりたいようだけどそれをシルフが止める。その光景を見て笑えてしまった。クスクス笑っているとふと思う。電気は針金等で巻くとそれを通り他に電気を送ることが出来る。それと同じことが出来るなら…

「リオン、鎖みたいな魔術ってない ?」
「鎖 ? 【バインド】のことか」
「ううん、こう光ってる魔石からこの石に魔力が流れるようにしたいと思って」
「それなら…」

リオンがクリスタルに近付いていくと何かを魔力で書き始めた。
それを見たセバスさんがキール様に指示をしクリスタルの周りの地面を調べ出す、私はその様子を見ていた。

「こんなものだな」
「これはリオン ?」
「これは特定のものからその魔力を引き出す陣だ。もとは魔草などの魔力を高めるための陣だが」
「でもそれでは集めれないんじゃ」
「今キール達がやっている」

リオンに言われキール様とセバスさんを見ればクリスタルを中心に地面に陣を書いていた。

「あれは」
「サクションの陣だ」
「サクション ??」
「吸収だ」
「なるほど…」

私はリオンから教えてもらったことを繋げた。つまりクリスタルに刻んだ陣は周りの魔力を引き出し集め、クリスタルの下に書かれた陣でクリスタルに吸収するようにしているらしい

「こちらは終わりました」
「坊っちゃん、大丈夫かと」
「こっちも終わった」
「それでは、始めます」

キール様が始める合図をした後聞いたことのない言葉を紡いでいく。
暫くするとクリスタルに書いた陣が光だし地面も共に光り出す。周りにあった輝く魔石から淡く光る魔力の靄が出始めそれがクリスタルへと吸い込まれていく。
それがしばらく続いた頃周りにあった輝く魔石は全て無くなりクリスタルだけが光っている状態になった

「雷は光なり 求めるは闇なり の闇はこれで達成しましたね」
「先導くは影なり ね」
「影というとこの石の影だけになるな」
「皆さん、こちらに来てください」

リオンとセバスさんと私であーだこーだと話をしていれば唱え終わったキール様が私達を呼んだので、近くにいくとそこにはクリスタルの影がゆらゆらと揺れ階段のようなものが出来ているように見えた。


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