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獣国編
33 留学
しおりを挟む「本日から留学することになったマリアン・マギア・グリアモールですわ。皆様よろしくお願いいたします」
「魔術科の臨時講師になったリオン・マギア・グリアモールだ」
今私は大きなホールでこれから共にする生徒のみんなの前で挨拶している。
というのも、あの話し合いから一週間後私達は二人はリョダリの手続きにより学園へとはいることになった。
名前を戻した方が良いのでは ?とも思ったがそのままでいいという言葉を信じ夫婦であると証明するために同じにしたのだけれど…
「グリアモール様ってあのSランクのですか !?」
「色々手取り足取り教えてください」
「妹さんと一緒に来るなんて心配性ですのね !!」
といった感じで…夫婦…ではなく、妹…に見られたことが分かりものすごい衝撃を受けたし、獣人の女性貴族の攻め具合をなめていた事がわかった。
落ち込んだすきに割り込まれ引き離された私は唖然とリオンを見ていた。
すると突然、スルッと腰辺りを触られ横を振り向くと茶色い髪と瞳の猫の獣人が私の横にたち私の手に触れ挨拶してきていた
「初めまして可憐なお嬢さん、お兄さんと離されて寂しいなら僕が慰めてあげるよ」
「結構ですわ」
キザな台詞を言われ手に唇を落とされる瞬間私は手を引き抜き猫の男性、もとい…猫男から離れ、速攻で笑顔でお断りを告げた。一瞬 え ?? 見たいな顔していたが知らん。ふんっとそっぽを向こうとした瞬間顔を触られそうになり、なにか一発お見舞いしてやろうかと思った瞬間、周りが一気に静まり返り扉の方を気にしはじめた。暫くすると見たことある顔ぶれ男子達とそれに囲まれた茶髪の地味な女性がいた。
「遅れちゃってごめんなさい、ちょっと、池に落とされ…ううん、落ちちゃって皆が助けてくれて着替えてたら遅くなっちゃいました !! てへ⭐」
キョロキョロビクビクしながら言い訳を言ったかと思うと舌ベロを少し出して小首を傾げ頭を軽く小突く…
うわー、あれ一時漫画とかで流行ってた
テヘペロッ⭐
ってやつだ…、しかも何気に私虐められてこんなこと起きて遅くなったから私悪くないし、皆が助けてくれてるんだよ⭐
みたいなこと言ってる…
きっとこの子も…転生してきたパターンだなぁー
嫌だなぁー、きっと私の事も知ってるだろうし…
私が悶々してるとパチリとその子と目があった。瞬間目を見開いてニヤーってなった。
この時私は全身に鳥肌が立ち顔が青くなっていただろう。
そして隣に猫男がいたことも忘れていたため私は猫男に手を捕まれ引き寄せられた。
瞬間…私はいつのまにかリオンの腕の中にいた
「俺の妻にさわるな」
その一言が会場に響いた瞬間多くの女性の甲高い絶叫が聞こえてきたが…
馬鹿馬鹿しくてなにもツッコめなかった。
兄妹ではなく夫婦ですがなにか ? とか
リオンはイケメンでしょ !! とか
ラブラブなので割り込めないですよ とか…
言ってやりたいと思うけど言えない私であった。
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