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学園【ゲーム開始】
50 黒の魔石
しおりを挟む霞んでいった気配の中徐々に感じるのは愛しい人の気配と魔力
目を開ければすぐ側に変わらず居てくれる
「リオン…」
「あと一つだ」
「ありがとう」
「ああ」
そう言って額に口づけをするリオンに縋りたくなってしまう
早く最後の1つを手に入れ全てを話さなければと
四神と彼についても…
そしてもう1つ、魔石の記憶を見る度に少女が段々とやりとりが出来るようになっていること
これは私が魔石を手に入れて魔力を注ぐことが出来ているからなのか疑問だけど
最後の1つは南の朱雀 夏、朱
「リオン、今日このまま南の塔へ行きたいの」
「分かった、魔力も大丈夫そうだな、行くか」
そう言って新しい魔石に陣を入れていくリオン
それを後ろから見ながら思う
ゲームとは違う歴史
存在している攻略対象…
私もなんだかんだと彼等をゲームの中の攻略対象と思って警戒して遠ざけてたけどそれは間違った対応の仕方だったのかもしれない
しかりと向き合えば第2王子とも上手くいっていたかもしれない
でももう遅い
彼はヒロインのお茶会に参加するようになってしまった
今更近づくのは危険…とりあえずこの学園を卒業するまでは適度に離れて関わらないようにしよう
そう決めた瞬間だった
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