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幼少期
8 魔力暴走
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6歳の御露目から1週間が立ち今週からまたリオンと一緒にセバスさんの家庭教師が始まる。
朝食を食べ身支度を済ませてソワソワしながらお部屋で待っています。
10刻時にセバスさんとリオンは来るそうで、私は朝からドキドキしっぱなし…
お披露目の幸せだったダンスを思い出してドキドキしてくるし、久しぶりにリオンに会うから変な顔にならないか緊張している。
ちなみに今日のコーディネートは騎士風の格好に高い位置にまとめたポニーテール姿です!なぜそんな格好なのか??
それは今までは生活魔法と基本魔法だけ教えてもらってましたが…今日からセバスさんより本格的な攻撃魔法の使い方と、護衛術を学ぶからです!!
髪型は、リオンが褒めてくれたからだけど……(////)
そんなわけで魔法練習の期待とリオンに会える緊張でソワソワオロオロしながら待っているとぴったし10時にグリアモール家の家紋の入った馬車が家の前についたのが部屋の窓から見えて私は小走りで玄関までお迎えに行った、声をかけようと思った時私は固まった。
…誰…あれ…なんで同じ馬車に乗ってるの?
そこで降りてきたのは困った顔のセバスさんとかなり不機嫌なリオン
リオンが折りた後にゆっくり馬車から顔を出したリオンと同じ年の女性…
私を睨むように見た後セバスに手を借りて降りてリオンの横に立つ…この女性…
は?なんでドヤ顔でリオンの横に立つの?てかなんも連絡なしに来るとか何なの?
私はチラリとリオンを見るけど不機嫌なまま横を向いていて目も合わせようとしない…セバスさんを見れば(ヤレヤレ、すみませんマリアン様)って感じで目を伏せてきた。
もう来てしまったのはしょうがないので…とりあえず挨拶だけはしっかりしとこう。
「ようこそいらっしゃいました。始めまして、わたくし、マリアン・カーリヒルトでございます。リオン様にはいつもお世話になっております。ところで本日はリオン様と共に家庭教師の方が来られるは予定なのですが…そちらのお方は我が家に何か御用でございますか?」
丁寧な淑女のお辞儀をした後天使の笑顔で冷たく微笑んでみました。
勿論顔だけ笑顔(*´▽`*)目は冷酷な視線を送ってあげたけど。
「あ、あらはじめまして。わたくしは、フィール・ラルフエルトスと申しますの、リオンと親しくさせて頂いております。先日のお披露目でリオンの婚約者と発表されてたからもう一度婚約者がどんな子供か見に来ただけよ。」
彼女は一瞬私の笑顔でたじろいましたがすぐに持ち直しリオンと呼び捨てにし親しく、子供を強調しながら私を見下し答えてきたてきた。
なんなの?突然訪問したことも誤りもしないとか馬鹿なの?しかもリオンを呼び捨てにしてるし子供って馬鹿にしてるよね?何なのこの自意識過剰アバズレ女は…っと、心の口が物凄く滑ってしまった。危うく口にするところだったわ~、失礼しました。
チラリと横にいるリオンとやや後ろにいるセバスさんを見るとリオンは更に不機嫌そうな顔をしていて、セバスさんは微笑んでいるが目が笑ってない…いやガチでガクブル級の視線を送ってる……。
内心深い溜息をつき気持ちを落ち着かせながらなぜこの状況で何も感じずあんな態度でいられるのか不思議でしょうがない。
「まあ…そうなのですね、よろしくお願いいたしますわラルフエルトス伯爵令嬢様。ですが今から私達は家庭教師の方を招いて勉強をしなければなりませんのでお時間を取ることはできません、申し訳ありませんがすぐにお迎えの馬車を用意いたしますわ」
にっこり笑顔で答えると彼女は顔を真っ赤にして怒り始めました。
「な!年下だから何をゆっても許されるとでも思っていて?わたくしはリオンと親しくさせて頂いているし、あなたに会いに来てあげたのよ!」
「はぁ…。連絡もなく突然来られるのは淑女としてなっておられないのでは?それに、リオン様とどんなに親しかったとしても、礼儀は大切ですわ。(親しき仲にも礼儀あり)ですわ。本日はとりあえずお引き取りください。」
全く冗談じゃない!!せっかく久々のリオンとの時間なのにこんな奴に構ってるだけ時間の無駄だわ。それにどんどん増すリオン達の冷気でそろそろ私限界だよ?
仕方ないので今度は絶対零度の目で有りながら最大級の笑顔で相手を見てあげた。
彼女はどんどん顔を真っ赤にしていき涙きそうな顔をし始めた。
いやいや…まさか6歳児に言い負かされたるとか、しかも殿方の前で泣きそうになるなんて…ヒロインですか?と突っ込みたい。何なのこの人?このあとどうしたらいいわけ?
小さくため息が出てしまったら、彼女は体を少しビクつかせこちらを睨んだ後リオンが乗ってきた(先程降りた)馬車に乗り込んだ。
そんな様子をセバスさんはニコニコと笑顔で私の方を(良く出来ました)と言わん顔で見てきて、リオンを見ると不機嫌そうに眉和を寄せたまま私を少し見た後溜息をついて馬車の御者に近づき何か告げた。
馬車から離れようとするリオンに入口から手が伸びたかと思うとさっきの彼女が抱きついた…
はい。
抱きついたままリオンの左肩に頭を寄せてくっつけたよ。
腰に手を回し始めたよ。
なんか勝ち誇った顔少しこっちに向けてきたけど…。
私の中で何かがプチッと鳴ったのがわかった。
リオンはすぐ様引き離し有無を言わせない目線を送り彼女に何か告げると彼女は真っ青になり馬車に乗り込んでいきすぐさま御者が馬車を進めて離れていった。
リオンはこちらを振り向き私の顔を見ると立ち止まり少し驚いた顔をした。
別に笑顔で睨んだあげただけなのに…あ、魔力も当てたけど…。
その後リオンとは口をきかずにセバスさんに午前中の筆記勉強を教わりいつもより腕をかけて作ってもらった昼食も食べて午後の魔法練習の為に中庭へと歩いている。
私の横にはリオンがいてその後ろにセバスさんがいる。
私の気持ちも少しだけ落ち着き始めたのでリオンに聞いてみることにした。
「リオン様聞きたいことがございます。」
「…なんだ。」
「先程の方はどなたですか?」
「知らん」
リオンの顔をチラリと見ると不機嫌そうな顔をした後そっけなく答えた。
むむ…負けない!
「でも、ラルフエルトス様はリオン様と親しくしていると言っていらしゃいました」
「ちっ…」
おい!今舌打ちしたよね!!そちらが、その気ならズバズバ聞いてやります!
「何故、彼女と馬車でこられましたの?」
「知らんうちに乗っていた」
知らないうちに乗ってたって…、忍者か?暗殺者か?あ?
「…何故、我が家まで連れてきたのですか?」
「すぐそこまで来ていたからだ。」
「……何故、彼女はリオン様と親しいと言うのです?」
「今日初めてあった奴が親しいはずがない」
は??今日初めてあったってなんですかそれ…?え?リオンの説明では彼女ストーカーになるよ?そして声をかけ始めてから私の顔を見ようとしないのは何故!怪しすぎ!私涙目になってきたよ!
「………では最後なぜ抱き合っていたのですか?」
「な!向こうが勝手にくっついて来ただけだ!」
「リオン様抱きしめなおしていたわ!」
「…ッ!……」
驚いた顔をして私の顔をやっと見たリオン。
確かに最後肩を押してはいたけど…抱きしめたりそんなことしていませんでしたけど…なんか…自分の心がモヤモヤしていて黒い何かが渦巻いて…リオンに酷いことを言ってしまう。前世でもモヤモヤした事はあったけど…どうしたらいいんだろう…
手が白くなるまで強く握りしめリオンを睨もうと見るとリオンの輪郭がボヤける…きっと涙が溜まってるんだ…こんなことで泣くとか恥ずかしい。
でも止まらない…。
「私みたいな子供よりも彼女の方が良いなら、言ってくださればいいのに!」
すると急に冷えた風が私達を強く渦巻くように吹きはじめた…でもそんなの気にしてられなかった。
セバスさんはリオンを呼び始めましたけど…今は大切な話中です!止めないで欲しいです!
「何…だと…」
「だから、彼女が良いなら私と婚約なんてしなくてもいいと言っているのです!」
風が一層に強くなり激しくなってきた。
「ふざけるな…」
「ふ、ふざけてなどいません!彼女が好きなら私と無理に付き合ってくれなくても結構です!」
い、言ってしまった!
とても胸が握りしめられて苦しくて、痛くて、たまらない。
自分の言葉でこんな更に苦しくなるなんて…言わなければ良かった
いつから涙が溢れたんだろう…もう溢れ続けてる…どうしたらいいんだろう…。
これでリオンに嫌われてしまったかもしれない。
リオン………リオン…リオンッ!
大好きなの!お願い嫌いにならないで!!
私はそんな事を思いながら涙が溢れ出続ける瞳でリオンを睨みつけ続けた
「………」(ボソッ)
リオン様が何か呟いたかと思ったら私達を包んでいたはずの風が吹き荒れ始め、私とリオンの周りの木々や花地面などが刃か何かのような物に切り倒されたり抉られ始めた。
リオンが怒ってる…。
これで完全に嫌われたのは確実!8歳の婚約破棄はここが決定打なのか!?ゲームにはなかったから知らなかったよ!
リオンを見ると冷たく底の見えない瞳が私を睨んでいた。
もうこれで…終わりなんですね…もう、いいです…。
ふと、視線を外し周りを見るとセバスさんが何やらリオンに叫んでいる…何を言っているのかさっぱり聞こえない…視線を戻せば何も言わず只々に見てくるリオンに耐えきれなかった私は思ってもいない事を叫んでしまっていた。
「…っ!リオン様なんて嫌いです!」
私の一言にリオンが目を見開いた。舌打ちした様な口元を見ているとさっきよりも強い風が吹き荒れ巻き上がり竜巻の中に閉じ込められるような状態になった。セバスさんも周りも見えなくなってリオンと私だけ…立っていられないほどの風が吹き荒れているためなんとか体が浮かないように屈もうかと思った瞬間左肩と首の間に痛みが走り始めた…。
何かと手を当ててみれば私の左肩と首の間から滴るように赤い物がにじみ始めていた。
なに、これ…血?
そうわかった瞬間急激に痛みを感じ始めた
「…っっ!ああぁぁー」
私は叫んで痛む傷口を抑えてしゃがみこむと…
風が突然止みバタバタと近くに誰かがが近寄ってきたのを感じた。
私はそのまま痛みと熱さに勝てず目を閉じてしまった。
朝食を食べ身支度を済ませてソワソワしながらお部屋で待っています。
10刻時にセバスさんとリオンは来るそうで、私は朝からドキドキしっぱなし…
お披露目の幸せだったダンスを思い出してドキドキしてくるし、久しぶりにリオンに会うから変な顔にならないか緊張している。
ちなみに今日のコーディネートは騎士風の格好に高い位置にまとめたポニーテール姿です!なぜそんな格好なのか??
それは今までは生活魔法と基本魔法だけ教えてもらってましたが…今日からセバスさんより本格的な攻撃魔法の使い方と、護衛術を学ぶからです!!
髪型は、リオンが褒めてくれたからだけど……(////)
そんなわけで魔法練習の期待とリオンに会える緊張でソワソワオロオロしながら待っているとぴったし10時にグリアモール家の家紋の入った馬車が家の前についたのが部屋の窓から見えて私は小走りで玄関までお迎えに行った、声をかけようと思った時私は固まった。
…誰…あれ…なんで同じ馬車に乗ってるの?
そこで降りてきたのは困った顔のセバスさんとかなり不機嫌なリオン
リオンが折りた後にゆっくり馬車から顔を出したリオンと同じ年の女性…
私を睨むように見た後セバスに手を借りて降りてリオンの横に立つ…この女性…
は?なんでドヤ顔でリオンの横に立つの?てかなんも連絡なしに来るとか何なの?
私はチラリとリオンを見るけど不機嫌なまま横を向いていて目も合わせようとしない…セバスさんを見れば(ヤレヤレ、すみませんマリアン様)って感じで目を伏せてきた。
もう来てしまったのはしょうがないので…とりあえず挨拶だけはしっかりしとこう。
「ようこそいらっしゃいました。始めまして、わたくし、マリアン・カーリヒルトでございます。リオン様にはいつもお世話になっております。ところで本日はリオン様と共に家庭教師の方が来られるは予定なのですが…そちらのお方は我が家に何か御用でございますか?」
丁寧な淑女のお辞儀をした後天使の笑顔で冷たく微笑んでみました。
勿論顔だけ笑顔(*´▽`*)目は冷酷な視線を送ってあげたけど。
「あ、あらはじめまして。わたくしは、フィール・ラルフエルトスと申しますの、リオンと親しくさせて頂いております。先日のお披露目でリオンの婚約者と発表されてたからもう一度婚約者がどんな子供か見に来ただけよ。」
彼女は一瞬私の笑顔でたじろいましたがすぐに持ち直しリオンと呼び捨てにし親しく、子供を強調しながら私を見下し答えてきたてきた。
なんなの?突然訪問したことも誤りもしないとか馬鹿なの?しかもリオンを呼び捨てにしてるし子供って馬鹿にしてるよね?何なのこの自意識過剰アバズレ女は…っと、心の口が物凄く滑ってしまった。危うく口にするところだったわ~、失礼しました。
チラリと横にいるリオンとやや後ろにいるセバスさんを見るとリオンは更に不機嫌そうな顔をしていて、セバスさんは微笑んでいるが目が笑ってない…いやガチでガクブル級の視線を送ってる……。
内心深い溜息をつき気持ちを落ち着かせながらなぜこの状況で何も感じずあんな態度でいられるのか不思議でしょうがない。
「まあ…そうなのですね、よろしくお願いいたしますわラルフエルトス伯爵令嬢様。ですが今から私達は家庭教師の方を招いて勉強をしなければなりませんのでお時間を取ることはできません、申し訳ありませんがすぐにお迎えの馬車を用意いたしますわ」
にっこり笑顔で答えると彼女は顔を真っ赤にして怒り始めました。
「な!年下だから何をゆっても許されるとでも思っていて?わたくしはリオンと親しくさせて頂いているし、あなたに会いに来てあげたのよ!」
「はぁ…。連絡もなく突然来られるのは淑女としてなっておられないのでは?それに、リオン様とどんなに親しかったとしても、礼儀は大切ですわ。(親しき仲にも礼儀あり)ですわ。本日はとりあえずお引き取りください。」
全く冗談じゃない!!せっかく久々のリオンとの時間なのにこんな奴に構ってるだけ時間の無駄だわ。それにどんどん増すリオン達の冷気でそろそろ私限界だよ?
仕方ないので今度は絶対零度の目で有りながら最大級の笑顔で相手を見てあげた。
彼女はどんどん顔を真っ赤にしていき涙きそうな顔をし始めた。
いやいや…まさか6歳児に言い負かされたるとか、しかも殿方の前で泣きそうになるなんて…ヒロインですか?と突っ込みたい。何なのこの人?このあとどうしたらいいわけ?
小さくため息が出てしまったら、彼女は体を少しビクつかせこちらを睨んだ後リオンが乗ってきた(先程降りた)馬車に乗り込んだ。
そんな様子をセバスさんはニコニコと笑顔で私の方を(良く出来ました)と言わん顔で見てきて、リオンを見ると不機嫌そうに眉和を寄せたまま私を少し見た後溜息をついて馬車の御者に近づき何か告げた。
馬車から離れようとするリオンに入口から手が伸びたかと思うとさっきの彼女が抱きついた…
はい。
抱きついたままリオンの左肩に頭を寄せてくっつけたよ。
腰に手を回し始めたよ。
なんか勝ち誇った顔少しこっちに向けてきたけど…。
私の中で何かがプチッと鳴ったのがわかった。
リオンはすぐ様引き離し有無を言わせない目線を送り彼女に何か告げると彼女は真っ青になり馬車に乗り込んでいきすぐさま御者が馬車を進めて離れていった。
リオンはこちらを振り向き私の顔を見ると立ち止まり少し驚いた顔をした。
別に笑顔で睨んだあげただけなのに…あ、魔力も当てたけど…。
その後リオンとは口をきかずにセバスさんに午前中の筆記勉強を教わりいつもより腕をかけて作ってもらった昼食も食べて午後の魔法練習の為に中庭へと歩いている。
私の横にはリオンがいてその後ろにセバスさんがいる。
私の気持ちも少しだけ落ち着き始めたのでリオンに聞いてみることにした。
「リオン様聞きたいことがございます。」
「…なんだ。」
「先程の方はどなたですか?」
「知らん」
リオンの顔をチラリと見ると不機嫌そうな顔をした後そっけなく答えた。
むむ…負けない!
「でも、ラルフエルトス様はリオン様と親しくしていると言っていらしゃいました」
「ちっ…」
おい!今舌打ちしたよね!!そちらが、その気ならズバズバ聞いてやります!
「何故、彼女と馬車でこられましたの?」
「知らんうちに乗っていた」
知らないうちに乗ってたって…、忍者か?暗殺者か?あ?
「…何故、我が家まで連れてきたのですか?」
「すぐそこまで来ていたからだ。」
「……何故、彼女はリオン様と親しいと言うのです?」
「今日初めてあった奴が親しいはずがない」
は??今日初めてあったってなんですかそれ…?え?リオンの説明では彼女ストーカーになるよ?そして声をかけ始めてから私の顔を見ようとしないのは何故!怪しすぎ!私涙目になってきたよ!
「………では最後なぜ抱き合っていたのですか?」
「な!向こうが勝手にくっついて来ただけだ!」
「リオン様抱きしめなおしていたわ!」
「…ッ!……」
驚いた顔をして私の顔をやっと見たリオン。
確かに最後肩を押してはいたけど…抱きしめたりそんなことしていませんでしたけど…なんか…自分の心がモヤモヤしていて黒い何かが渦巻いて…リオンに酷いことを言ってしまう。前世でもモヤモヤした事はあったけど…どうしたらいいんだろう…
手が白くなるまで強く握りしめリオンを睨もうと見るとリオンの輪郭がボヤける…きっと涙が溜まってるんだ…こんなことで泣くとか恥ずかしい。
でも止まらない…。
「私みたいな子供よりも彼女の方が良いなら、言ってくださればいいのに!」
すると急に冷えた風が私達を強く渦巻くように吹きはじめた…でもそんなの気にしてられなかった。
セバスさんはリオンを呼び始めましたけど…今は大切な話中です!止めないで欲しいです!
「何…だと…」
「だから、彼女が良いなら私と婚約なんてしなくてもいいと言っているのです!」
風が一層に強くなり激しくなってきた。
「ふざけるな…」
「ふ、ふざけてなどいません!彼女が好きなら私と無理に付き合ってくれなくても結構です!」
い、言ってしまった!
とても胸が握りしめられて苦しくて、痛くて、たまらない。
自分の言葉でこんな更に苦しくなるなんて…言わなければ良かった
いつから涙が溢れたんだろう…もう溢れ続けてる…どうしたらいいんだろう…。
これでリオンに嫌われてしまったかもしれない。
リオン………リオン…リオンッ!
大好きなの!お願い嫌いにならないで!!
私はそんな事を思いながら涙が溢れ出続ける瞳でリオンを睨みつけ続けた
「………」(ボソッ)
リオン様が何か呟いたかと思ったら私達を包んでいたはずの風が吹き荒れ始め、私とリオンの周りの木々や花地面などが刃か何かのような物に切り倒されたり抉られ始めた。
リオンが怒ってる…。
これで完全に嫌われたのは確実!8歳の婚約破棄はここが決定打なのか!?ゲームにはなかったから知らなかったよ!
リオンを見ると冷たく底の見えない瞳が私を睨んでいた。
もうこれで…終わりなんですね…もう、いいです…。
ふと、視線を外し周りを見るとセバスさんが何やらリオンに叫んでいる…何を言っているのかさっぱり聞こえない…視線を戻せば何も言わず只々に見てくるリオンに耐えきれなかった私は思ってもいない事を叫んでしまっていた。
「…っ!リオン様なんて嫌いです!」
私の一言にリオンが目を見開いた。舌打ちした様な口元を見ているとさっきよりも強い風が吹き荒れ巻き上がり竜巻の中に閉じ込められるような状態になった。セバスさんも周りも見えなくなってリオンと私だけ…立っていられないほどの風が吹き荒れているためなんとか体が浮かないように屈もうかと思った瞬間左肩と首の間に痛みが走り始めた…。
何かと手を当ててみれば私の左肩と首の間から滴るように赤い物がにじみ始めていた。
なに、これ…血?
そうわかった瞬間急激に痛みを感じ始めた
「…っっ!ああぁぁー」
私は叫んで痛む傷口を抑えてしゃがみこむと…
風が突然止みバタバタと近くに誰かがが近寄ってきたのを感じた。
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