上 下
74 / 84

《幕間16》染めたい(6)ひかり視点※

しおりを挟む
「他の男なんか忘れて。僕だけに染まって……!」
「あっ、ああぁあ――……!」

 みちみちと蜜路を拓いて凶大な雄が侵入する。初めて大きなものを受け入れたなかは、押し広げられて何かを突き破った。

「いぃっ、いた……!」
「えっ、ごめ……っ! 大丈夫?」

 あまりの痛さに顔が歪んでしまう。そんなひかりの様子に驚いた文太郎が腰を引こうとするので、腕にしがみついて懇願した。

「やめないでっ、おねがい。はなれないで……!」
「で、でも、ひぃちゃん痛そうだから……」
「はじめてだから。いいの、ぶんちゃんきてっ」
「え? はじめてなの?」

 ようやく自分の早とちりに気づいた文太郎は、申し訳なさそうに眉を下げた。

「ごめん、僕勘違いしてた。てっきり、押田さんとしちゃったのかと……」
「してない。ぶんちゃんだけ。わたしがすきなのはずっとぶんちゃんだけ……」
「うん。ひぃちゃん大好きだよ。ゆっくりするから、痛かったら言って?」
「うん」

 唇を合わせて舌を絡め合って、ゆっくりと腰を揺らしていくと、次第に下半身のこわばりが解けてきた。文太郎の背に腕を回して思い切りしがみつく。

「もぅ、だいじょうぶ、だから。ぶんちゃん……」
「いっぱいひぃちゃんを愛してもいい?」
「うん。いっぱいして。ぶんちゃんがあつくて、きもちい……」

 ゆっくりと挿入が深くなっていく。蜜壁を熱くて硬い雄に擦られて突かれて。気持ちよさに腰が震えてくる。

「ひぃちゃん、気持ちいいところ教えて? ここはどう?」
「んんっ、いいっ……あぁっ!」
「あ、ここのほうが善さそうだね。こっちも触ったらどうかな」

 文太郎は挿入の深さを変えたり、突き入れる角度を変えてひかりの善いところを探す。胸の蕾や秘粒を同時に嬲られると、強い刺激が全身をめぐってなかにいる雄を淫らに締めつけた。
 どんどん自分の性感帯を暴かれてしまって、ひかりのすべてを知られてしまうような感覚になる。

「わたしばっかり。ぶんちゃんもきもちよくなってほしぃ……」
「すごく気持ちいいよ。今はひぃちゃんに僕を刻みつけたいからね。ほら、ひぃちゃんの好きなことしてあげるよ」
「んっ、んあっ――っ!」

 蜜壁のざらついたところをぐちゅぐちゅと抉られて、瞼の裏に星が瞬く。勝手に腰が痙攣してしまって、文太郎に悦びを伝えてしまう。

「あ。この角度ならひぃちゃんの好きなとこ、当たるかも」

 小刻みに震えたままの腰を持ち上げられて、腰の下に枕を差し込まれた。自然と腰が持ち上がる体勢となる。

「ここどう? ひぃちゃん」
「あ、あ、あっ……――っ!」

 先ほどよりも深いところに当たって、耐えがたい愉悦に呑み込まれる。返事をする余裕もないまま、シーツを掴んだまま全身をガクガクと震わせた。

「あぁ。やっぱりここなんだ。ひぃちゃん、僕の形、ちゃんと覚えてね。たくさんしてあげるから」
「ああっ、ぶんちゃん、とけ、ちゃうよ……っ」

 初めての性体験での立て続けに襲ってくる絶頂に、身体が追いついていかない。文太郎の熱に溶かされてしまいそうだ。

「いっぱいとろけて。僕だけのひぃちゃん、大好きだよ」

 そう言われて濃厚な口づけを交わすと、もう制止なんてできなかった。

「わたしをぶんちゃんの色にそめて」

 見つめ合って口づけをして、何度も愛を囁き合う。
 職人の文太郎は研究熱心で、ひかりの身体の髄まで調べつくして溶かしていった。初心者のひかりに一切の配慮もない淫らな交わりが、苦しいくらいに幸せだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

ブラック企業を退職したら、極上マッサージに蕩ける日々が待ってました。

イセヤ レキ
恋愛
ブラック企業に勤める赤羽(あかばね)陽葵(ひまり)は、ある夜、退職を決意する。 きっかけは、雑居ビルのとあるマッサージ店。 そのマッサージ店の恰幅が良く朗らかな女性オーナーに新たな職場を紹介されるが、そこには無口で無表情な男の店長がいて……? ※ストーリー構成上、導入部だけシリアスです。 ※他サイトにも掲載しています。

魔性の大公の甘く淫らな執愛の檻に囚われて

アマイ
恋愛
優れた癒しの力を持つ家系に生まれながら、伯爵家当主であるクロエにはその力が発現しなかった。しかし血筋を絶やしたくない皇帝の意向により、クロエは早急に後継を作らねばならなくなった。相手を求め渋々参加した夜会で、クロエは謎めいた美貌の男・ルアと出会う。 二人は契約を交わし、割り切った体の関係を結ぶのだが――

イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。

すずなり。
恋愛
人数合わせで参加した合コン。 そこで私は一人の男の人と出会う。 「俺には分かる。キミはきっと俺を好きになる。」 そんな言葉をかけてきた彼。 でも私には秘密があった。 「キミ・・・目が・・?」 「気持ち悪いでしょ?ごめんなさい・・・。」 ちゃんと私のことを伝えたのに、彼は食い下がる。 「お願いだから俺を好きになって・・・。」 その言葉を聞いてお付き合いが始まる。 「やぁぁっ・・!」 「どこが『や』なんだよ・・・こんなに蜜を溢れさせて・・・。」 激しくなっていく夜の生活。 私の身はもつの!? ※お話の内容は全て想像のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※表現不足は重々承知しております。まだまだ勉強してまいりますので温かい目で見ていただけたら幸いです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 では、お楽しみください。

お知らせ有り※※束縛上司!~溺愛体質の上司の深すぎる愛情~

ひなの琴莉
恋愛
イケメンで完璧な上司は自分にだけなぜかとても過保護でしつこい。そんな店長に秘密を握られた。秘密をすることに交換条件として色々求められてしまう。 溺愛体質のヒーロー☓地味子。ドタバタラブコメディ。 2021/3/10 しおりを挟んでくださっている皆様へ。 こちらの作品はすごく昔に書いたのをリメイクして連載していたものです。 しかし、古い作品なので……時代背景と言うか……いろいろ突っ込みどころ満載で、修正しながら書いていたのですが、やはり難しかったです(汗) 楽しい作品に仕上げるのが厳しいと判断し、連載を中止させていただくことにしました。 申しわけありません。 新作を書いて更新していきたいと思っていますので、よろしくお願いします。 お詫びに過去に書いた原文のママ載せておきます。 修正していないのと、若かりし頃の作品のため、 甘めに見てくださいm(__)m

クールな御曹司の溺愛ペットになりました

あさの紅茶
恋愛
旧題:クールな御曹司の溺愛ペット やばい、やばい、やばい。 非常にやばい。 片山千咲(22) 大学を卒業後、未だ就職決まらず。 「もー、夏菜の会社で雇ってよぉ」 親友の夏菜に泣きつくも、呆れられるばかり。 なのに……。 「就職先が決まらないらしいな。だったら俺の手伝いをしないか?」 塚本一成(27) 夏菜のお兄さんからのまさかの打診。 高校生の時、一成さんに告白して玉砕している私。 いや、それはちょっと……と遠慮していたんだけど、親からのプレッシャーに負けて働くことに。 とっくに気持ちの整理はできているはずだったのに、一成さんの大人の魅力にあてられてドキドキが止まらない……。 ********** このお話は他のサイトにも掲載しています

処理中です...