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[大陸へ]

27話

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都市部からかなり離れていると…
この時代は灯りも乏しくて、夜中になれば真の闇が訪れるのでした。

丸太を四角[#]に組み合わせ、その横に
手頃な石を積み、薪となる枯れ木を重ねて積み上げて火の神に感謝を‥捧げてから火を焚いた。

火柱がたち、炎の燃え上がる熱量は凄い、周りを明るく照らしだす。
まるでキャンプファイヤーなのだ。
火を囲んで仲間たちと過ごす時間は---、
すごくゆったりしてる。
自然に思いを馳せる、感謝する時間でもあるのだから----

ロシーターは、火の神、火の精霊に感謝し旅の無事と皆の健康を祈願して舞人
として剣を抜きて奏でる!
サーシェ、黒龍.鋼、サハスラブジャ
、アザラン、他仲間たちが、晴樹が囃し立てにぎやかになる。

艶々しく華やかで動く度に炎の光りに
照らされドレスが朱色に染まり、なんと魅力的だった。

舞う度 たまに美脚をチラリ‥その魅力的な肢体の肌色が赤く見える。
剣を持ち奏でている、その姿は魅惑し
神々しく勇ましく強く神聖なのだ!


満天の星空を無心になって見つめ
ときおり遥か彼方の果ての夜空の光る
縞 流れて地上へと降る 夜這い星-------
それに視線がゆく 晴樹。
晴樹
「やっぱり----星がスゴいなぁ~♡」
向こうから足音が、聞こえてくるサーシェがやって来たようだ。
「ほんと今夜の星空はキレイねぇ…」
「夜も更けて来たから、帰りましょう!」

晴樹(なんだぁ~サーシェか…)
「あれ?弓と矢を持ってきたのかな!」
深く頷きするサーシェは返事する
「夜は危ない…無用心ょ~晴樹~」
「そうよ!なにかあらば役に
たつから!」
サーシェが持って来た弓を‥まじまじと見つめる 晴樹..。
「それって、すごく長い弓だね~!ちょっと和弓みたいだなぁ?」
「サーシェは剣も持っているからさ、
その弓、オレに使わせて…」
サーシェから弓を‥譲り受けてから 晴樹は、弓を肩にかけ  靫ゆぎに矢を入れて背中に背負った。

まわりに目を凝らしても かなり暗くなってしまった..辺り一帯が闇にすっぽりと包まれた..サーシェが晴樹へ。

「ウフフッ!手を握って歩きますか?」
晴樹
「いいや、いいよ、いいよ!」

風が吹きすさぶ夜の闇、木々を揺らし木々を抜けていく微かな風の音。
夜の闇、、当時、その闇への恐怖や、この大陸の人々は闇に潜む何かに恐れてからおののいていたはずです。

晴樹は、通り道の途中で.イヤな視線と
得体のしれない悪寒を少し感じたようです。
「えっ---ん!----?----なんだ?」

砦の一角に石を精巧に組み合わせた門と塔があり..その塔の前に至る‥ちょうど
手前にさしかかった‥
晴樹らは、また何かしらの気配を感じたのか立ち止まった。

晴樹から見上げて、その高めの塔の上辺りの地点‥ある一点にイヤな気配が渦巻いているようで‥異様な感じだった。
「ん?あれは....なんだろ....?!」
「あの…塔のところからだけど---すごい嫌な気配が漂うけど?」

どうしたの?って感じで一緒に視線を
合わせるサーシェである。
「あっ---!あれは何かしら?」
突然!門の塔の上に、ぼうっ~と怪しい光りが浮かび出た‥。

サーシェは さらに凝視する。
「あれは~月の光か...はて?なんだ?
いやいや あれは違うな!!」
それは 突然!塔の上辺りで浮かび
上がった---それは‥真っ青な怪光だった。
キキッ~キキキキキキキッというネズミ等が鳴くような声が夜のくら闇の中から聞こえてきた。
その鳴く声を聞いた晴樹は---
「はっ、いったいなんやぁ~?」
横で同じく その鳴く声を聞いでいた
サーシェ
「小動物でもいるのでしょう?」

木々の葉っぱの擦れる音に混じって
どこからともなく・木々の葉の擦れる音と一緒に聞こえてくる。
ザワザワ!ザワザワ!キキキキキキキッ~キキッ
キキキッキキキッというネズミが鳴くような声が聞こえたと思うと-それが不気味な笑い声に変わったのだ。

晴樹(うわっ---きもッ?なんだ?)
「怖ッッ----------!!」
「は、惑わす魔物かな!?」
晴樹は、手にした矢の1本を弓に.
つがえて思いっきり引き放った。
彼は、矢を放ったあと弓を‥把持 はじする左手を軸に背中側に向かって弓を回転させる。
弓返りだ!!この弓返りが威力を増大
させるのだ。
その矢が弓なりに飛翔してはしり塔の
怪しい不気味な青色の光りの中に消えてゆく サーシェ。
「みごと命中したみたい!」

キキキキキキキキッ~ヶヶヶヶッ!と一瞬だけ
強く哭いてから不気味なイヤな鳴き声は止んだ。
その青い怪光は、すっとかき消えてしまい。
まわりは静かにシー-------ンとなりまして、心地よい風と木々に静けさだけ残した。

サーシェと晴樹は、この事を詳しく
皆に告げたのでした。
「夜の闇の中で不気味な高笑いの笑い声-
あれはいったい何ですかねぇ?」

少し首を傾げて 黒龍.鋼
『ワシは見ておらぬから名などは
わからぬが、闇に潜む物の化だろうよ!』
『だが、話しを聞くかぎりだと.. 魑魅魍魎 チミモウリョウだろうな!』

晴樹(あ~魑魅魍魎 ねぇ~~!)
「あ、そっか、そうだね~!」
「よくわからないモノは全てだね!」

黒龍.鋼が晴樹へ
『魑魅魍魎や魔物の中にはな~、人間
の気配や呼吸する臭いに敏感や奴が
多いからな!』
『晴樹も気をつけろよ!』
その話しに、真摯に話しを耳を澄ませ
聞いている晴樹だった。
同じように横で、話しを聞いていた
サーシェが…
「あー、ちょっと怖いですね!」
「夜の闇なら 尚更 息をひそめるでしょうね♪︎」

まあ、人間ならな!って感じの顔つきで-
黒龍.鋼
『どれ 一つ術を‥ワシが教えたるわい!』
『昔な、人間の陰陽師が使っていた術だ~!』
 晴樹(えっ陰陽師…平安時代のかなぁ?)
「えっと、術っていうのは?」
黒龍.鋼
『魑魅魍魎や魔物から見つからない--
、見えなくなる方法だな!』

戦乙女神ワルキューレ
彼女は、それを横で聞いていて少しだけ
興味をもった。
「(ああ、それは..気配を消す魔法でしょうか?)」
黒龍.鋼
『イヤ、魔法ではないがな.---!』
黒龍..鋼はがね
隠形術おんぎょうじゅつという姿形を隠す術やな!』
『今からやるから、晴樹は、よお~く
見とけよおー!』

黒龍.鋼は、左手でゆるく拳を作る
その握りこぶしの中は親指1本分の空洞を開けている。

『その空洞に口をつけて、己の息吹きを、静かになるべく強く吹き込みて 右手全体で.左手の上から蓋をしろ!』

『その時、右手の親指の先は左手の握りこぶしで作った空洞の中に挿入するのだぞ!』

晴樹は、目の前で黒龍.鋼の手の動作を‥真似てやっているようだ。
頬を‥膨らませてから息を強く吹くふーーーっ!
黒龍..鋼はがね
『良いか!そこからは、心を鎮め呼吸
はなるべく.静かにゆっくり弱く長く吐く!』
『何事も基本が重要ぞ~ッ!』

黒龍..鋼はがね
なるほど~なるほどと練習する
晴樹を見つめている。
『その左手の中にな..息と共に自己の
魂と、自己の持つ波動や気や気配等々を閉じ込め隠すイメージを強く持て!』

重装剣闘士のアザラン
彼も見よう見まねで同じように---横で
実践してる。
「わりと、簡単なんだけどな~?」
「やっぱ!奥が深そうな…」

何故か!見ている皆さんが真似てから
それぞれ実践したり考えていたり
してるのを見た、黒龍.鋼

『術をやったあと、息を上げて、強く 呼吸したならば魔に察知されるぞ~
ガハッハッハッハッッ!』

サハスラブジャ
彼も実践し考え悩み、黒龍.鋼に疑問を
尋ねてみることにした。
「自分の息を握りこぶしの中に吹き
込み閉じ込める術の意味合いなどは?、
その理由はなんですか?」
黒龍.鋼
『つまり、人間の持つ気配など~諸々
を隠し形も自然界へとけ込ませるという術だな!』


晴樹は、静かにひとりで一生懸命に
練習している.。
「そっか~うまく、俺はできるだろうか?!」

魑魅魍魎の類いから察知されないことは、かなり大切なことのようだった。

空が白々と明けるころ朝を告げる
朝の地上は皆の声で賑やかになってくる。
やがて朝日昇って周囲は明るくなり
はじめた。
朝日が眩しい太陽がキラキラと輝いて
います。

晴樹は、ぼーーっと空を眺めて物思いに耽っていた。
「あらためて見ると、ものすごく
...風光明媚な景色だな!」
サハスラブジャ
「ですな.~ここからの眺めは最高ですぞ~!!」
今いる峠から見下ろす遥か先は----
大陸最大の環状中央都市が遠くに見える。
その手前には、ものすごい大平原
が広がっいてるのだった。
その遥か向こうは海があり、海から
聳え立つ高い山々が取り囲むようにつらなっている。

馬車 はゆっくりと途中 各村の 乾煉瓦 ひぼしれんがを積み上げて造った民家を横に道を駆けてゆくのであった。

平原を含め山々などは、豊かな大地で、地下鉱物資源、野生動物や家畜、家畜の餌や木材となる草木、 ハーブなどの香料植物、葡萄、穀物、野菜、果実など、様々な自然の恵みの恩恵を受けていた。

大平原から西寄りにあり連なる山々と南側から続く大運河がとり囲みその山々から流れる谷川がこの大運河に流れ込みて
その流れる水は環状中央都市メトロポリスの運河と集まりしてから、更にそこから海へ注ぐ!

晴樹たちを乗せた馬車は駆けてゆく。
途中に出会う多くの人々の衣装は、
古代ギリシャの衣装、ウールの一枚布を身体に巻きつけ帯でとめて着る内衣キトンや、更にその上から着る上衣ヒマティオンを、更に粗朴にした衣装だった。

その方々は、けして富裕者たちではなく、農民や暮らしが素朴な人たちなのろぅ。と見つめる 晴樹。
「へ~ッ!.ケモ耳が…沢山いるわ!」
サーシェ(えっ、ケモ耳って?)
「ケモ耳?そっか~あの方たちの事だね!」
サハスラブジャ
「まあ、一般庶民の方の中には掘建て
小屋みたいなのに住んでいるのが
現状かな!」
「富の分配が、うまくいってない…
地域もわりとあるんだよな~」

この大陸には幾つかの[国家]があり.そしてそこの[市民]で構成されて、また国家は市民共同体であった。

各都市のまわりは城壁に囲まれており、
囲われた空間に集住することで市民団を構成して市民団の一員とし
都市や城壁の建設補修、軍役につき、市民は身分的に平等で自由だったのだが、
やがて,市民の貧富の差は広がっていった。
平均的な市民は,家族や少数の奴隷とともに生活、自由民も奴隷も区別なく力の源泉は民衆であった。

心静かに眺めながらちょっと寂しげな
晴樹。
「そっか…生きるも…たいへんだ!」

 乾煉瓦 ひぼしれんがや大理石等々を積み上げて造った上流層の建造物。
掘っ建て小屋などが密集する地区が区分分けされていた。

温泉の施設もあり、源泉には様々な病への療養効果がある(聖なる泉)、床暖房、サウナなどを完備していた。

重装剣闘士のアザラン
「ワシらはここらで失礼しますわ!」
隊長のアザランとその一団は颯爽と去ってゆくのだった。


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魑魅魍魎
魑(チ)山林の精、物の化
魅(ミ)人の心を惹き付ける感情の化物
魍(モウ)山川の精気から生じる化け物
魎(リョウ)山水、木石の精霊
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