色食う鳥も好き好き

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遊男の恋物語

第十二話

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昼見世が終わった時間、店の後ろにある土間。藤菫は手拭いを持って、水桶の水で濡らそうとした。

「……?」

「ぉえ……っ…ぇっ……」


誰かが嘔吐するような音が聞こえて、藤菫は障子の前に立ち止まった。


「…兄上?」

障子をそっと開けると、そこには瓶覗がいた。


「……ぁ、藤…菫。ごめん、今、避けるから」

「何してるの」
「ううん、なんでもない。」
「汗、かいてるよ」
「あ…ありがとう」

藤菫が持っていた手拭いで、瓶覗の額を優しく拭いた。


「……どうしたの、その手。怪我したの?」
瓶覗は藤菫の手のひらに出来た発疹を見た。

「…うん。三味線の練習でね」

「無理、しちゃいけないよ」
「……もね」
「ふふっ、久しぶりに聞いた」
「うん」

店に来て、兄の呼び方を矯正された。なんだか、懐かしく感じた。



「お兄ちゃん。具合悪いの?」
「…ううん、大丈夫だよ」

嘔吐していたはずだが、吐ける物も無かったようでただ唾液を吐き続けていた瓶覗。

「顔色悪いよ」
「あぁ…白粉、塗り直さなきゃね」

「これ、あげる。」
「ん?飴?」
「うん。いっぱいあるから、あげる。」
「……ありがとう。藤菫は優しいね」
「そんなことないと思うけど。」
「ううん、だってお兄ちゃんは知ってるもん」

青くなりかけた唇で、笑って見せた瓶覗。すぐに立ち去ってしまった。


「………」

藤菫はしゃがみこんだまま、じっと何も無い地面を見つめた。




「要らないのは、私の方だ」



そんなことをひとつ、呟いた。








「藤菫?良かった、ここに居たのね。何をしていたの?」

「……立夏姐さん。」


暫く部屋に居なかった藤菫を心配して、立夏が探しにやって来た。


「…どうしたの?具合悪い?」
「いいえ、手拭いを濡らそうと思って。」
「そう、ほら貸してちょうだい」
「えっ」

未だに濡らしてなかった手拭いを、立夏が袖を捲り水桶に手を入れた。

「…貴方の綺麗な手が、荒れたら嫌だから」

「もう、荒れてますよ」
「そんなこと言わないでちょうだい。」

捲られた袖から見える立夏の腕は逞しかった。腕から手に流れる血管が浮き出て、力仕事も出来るような筋肉も見えた。


「…立夏姐さんはどうして、私に構うのですか?」
「えっ…?」

手拭いを強く絞って、立夏は藤菫に渡した。

「…私のこと、嫌いでしょう?」

「そんなこと無いわ!…どうして、そう思ったのよ」
「……私が立夏姐さんの新造になるの、断られたから…」
「何よ、そんなことで…」

藤菫は手拭いで首元を冷やしながら俯いた。

「……」

「…って言っても、私も少しは気にしてたわ」
「断ったこと?」
「うん。…ずっと泣いてたから…。今もそうだけど。ずっと泣いてばかりの姐は嫌でしょう?だから、断ったの。私じゃ務まらないからって。」
「…立夏姐さんは、泣いてるのが良いんですよ」
「どういうことよ」

立夏も藤菫の隣にしゃがんで、話をしていた。年の離れた兄弟のように。


「……可愛いから」
「そんな、やめてよ。…まぁ、紅葉みたいに、冷静で落ち着いた大人な子が羨ましいって思ってたけど。藤菫こそ、紅葉が良かったとか思ってない?」
「いいえ、立夏姐さんが良かった」
「……そう、そう言ってくれて嬉しいわ」

立夏は笑い、それにつられて藤菫も笑った。


「……可愛いのは藤菫よ?」
立夏は優しく藤菫の頬を撫でた。

「…こんな、不細工が?」
「不細工だなんて、言ったら駄目よ」
「……だって…!」
「まぁ、泣かないで」

藤菫の目から大粒の涙が溢れ出した。


「はぁ、泣かないで。藤菫は綺麗だし、可愛いのよ!…どうして、そんなに自信無くなってしまったの」
「……うぅ……っ…ひっく…」

溢れ出した涙がどうしても止まらない。


「…大丈夫よ、大丈夫。」

立夏は藤菫を抱きしめて、一生懸命に頭を撫でた。しゃがむのも疲れて、汚れる覚悟で膝を着いた。

「うぅ……っ、…ひっく……ぅ…」

「……はぁ、泣かないで」


立夏は藤菫と自分を照らし合わせて、同じようなものを感じていた。

何故か唐突に、強い劣等感を感じて自信を失った。それをどうにかしなければいけないとは分かっていても、一杯いっぱいになってしまうような。


さらに、突然表れた発疹に病だと言われて。
藤菫が可哀想で仕方がない。



「……藤菫。無理しないで。…私がついてるから。大丈夫よ。心配いらないわ。貴方は貴方らしくいれば、それでいいの。ね?」
「……うぅ…」

立夏は涙に濡れた藤菫の顔を、手拭いで拭いた。

「……」

拭き取れてしまった白粉の下には、可哀想なくらいに赤い発疹がばら撒かれていた。


「…藤菫、夜見世の支度を手伝ってくれる?」
「……はい。喜んで」

藤菫は歯を見せて笑った。
とびきりの良い笑顔で、とても可愛らしかった。

「さ、涙拭いて。行きましょう。」
「はい」



藤菫を連れて、立夏は自室へ向かった。

「…あら、私の藤菫を横取りしないでくれる?」
「胡蝶。」

藤菫を探していた胡蝶と廊下で会った。

「…藤菫は私が貰うわ」
「まぁ、なんてこと!」
「少しくらい、いいじゃない。」
「だめよ、私の大事な新造なんだから」
「放ったらかしにする方が悪いのよ!藤菫は連れていくわ!!」


「わっ!!!立夏姐さん!!??」

立夏は藤菫を片腕で抱き上げて、胡蝶を躱した。

「ちょっと!立夏!」
胡蝶は口を開けて、驚いていた。



「わぁ!いいなぁ!私も!」
「桃!おいで!」
「わぁい!」
偶然会った桃も立夏に抱き上げられて、廊下を小走りで去っていった。

両腕に可愛い弟を抱えて、立夏は笑った。勿論、藤菫も無邪気に笑っていた。

「立夏姐さんすごい!」
「私だって、一応男なんだから!!!」
「あははっ!!」


無理に大人っぽく振る舞うなんて、この子には似合わない。立夏はそう思い知った。





「ほら、藤菫おいで」

「?」
「白粉、直すわよ」
「やったぁ!」
「何が嬉しいのよ」
「立夏姐さんにお化粧してもらいます!」
「やぁね、それ以上綺麗にしてどうするのよ」

藤菫は立夏の前に正座して、白粉を塗り直して貰った。唇には紅を引いて、目元も赤く飾る。きらきらと輝く簪も付けて。

「…わぁ!すごい!」
「とっても素敵よ」

「…えへへっ」
藤菫は鏡に映った自分を嬉しそうに見ていた。


「藤菫、おいで。」
「!」
「まぁ」

立夏が呼ぶと、藤菫は膝の上にちょこんと座った。

「髪、少し解けてしまったわ」
「直して!」
「はいはい…」


想像以上に甘えん坊だった藤菫。立夏は嬉しく思った。藤菫の本当の姿を見れた気がした。


「私の可愛い藤菫。」


双子の兄の瓶覗とは顔がそっくりだが、よく見ると藤菫の方が目が丸くて下睫毛が長い。唇もぽってりと厚い。

性格に至っては面白いくらいに真逆。



「立夏姐さんの支度もします!」

「あら、ありがとう。」


花魁の支度は大掛かりだ。
髪を整えるのも着るのも精一杯。藤菫と桃も小さな身体でせっせと働いた。


「…これはここで…」

立夏は鏡の前で支度をしていて、丁寧に作業している藤菫を見て笑みがこぼれる。

藤菫は立夏の髪をそっと櫛で整えていく。


「…秋風に靡く紅葉もみじの音色を鷹が愛おしく聞き……大きな松に身を寄せるふくろうはうたを唄う……。あれ。次、なんだっけ……」

「藤菫、それは何の詩なの?」

「…うーんと、何処かで聞いたんです。きっと瓶覗も知っていますよ。…祖父から聞いたのかな、忘れてしまいました」


立夏が聞いたことの無い詩だった。

「…面白い詩ね。」

「はい。何だっけか。何かを食べる鳥の詩だったかと。」
「食べる?」
「それが何かを忘れました…。後で、瓶覗に聞いてみます…。思い出したら、紙に書いて差し上げますね!」
「えぇ、楽しみにしてるわ」


「…そろそろお時間ですかね」


「えぇ、じゃあ行ってくるわね」
「はい。行ってらっしゃいませ」


そして、藤菫は立夏を送り届けて部屋に戻る。



せっかく立夏に化粧もしてもらって、着飾った自分を皆に見せびらかしたい気分。しかし、発疹が広がる肌を客の前に見せるなと胡蝶や女将から言われている。

白粉で発疹を隠したのに。手のひらなんて、隠したとて直ぐに見えてしまう。


「……。」

自分の発疹が出る手のひらを見つめた。

「……汚い……!!」


また昼に行った水桶の元へ走り、直ぐに水桶に手を突っ込んだ。

「落ちてよ、…なんで落ちないかなぁ」

手のひらの発疹を擦り取るように、水で洗った。そんなことで取れる訳もなく。


「……どうして…どうしてよ…」


水に映る自分が見えた。


「…どうして、こんなにもお兄ちゃんと違うの?」

自分が瓶覗だったら、もっと恵まれていたかな。もっと皆に好かれていたかなと、つくづく思う。


藤菫はこの街に売り飛ばされてから、大人っぽい瓶覗の真似をしてきたつもりだった。

綺麗に見えるすまし顔。

真似したのは良いけど、藤菫がやるとただの無愛想になってしまった。


「……この不細工め。あんたなんか要らない」

思い通りにならない、水面に映る自分を振り払った。






「…藤菫。部屋へ戻りなさい」

廊下を歩いていると、偶然会った女将にそう言われた。


「…はい。」


部屋へ戻ろうとした道中には、接客最中の姐達の声が聞こえた。


『胡蝶、君は綺麗だ』
「何よ、また何かして欲しいのね?」
『そうじゃない、思ったことを言うただけだ』

『鶯、俺の膝の上においで』
「はぁい…私、重いですよ?」
『重くは無い。軽い軽い…』

『陽凛、またうたを聞かせてはくれぬか』
「喜んで。…今度は何がいいかなぁ」
『君の好きなうたを聞かせておくれ』

『瓶覗、こちらを向いてくれよ』
「旦那様、まだ床がまわっておりませんよ」
『せめて口だけも良いではないか。』


ひとつひとつ部屋を過ぎてく度に、皆が愛されている声を聞くのも何だか辛かった。


「瓶覗が格子に出て、花魁になる日も早そうだな」
「あぁ。藤菫はどうだかな」
「最近も調子悪いみたいだし、胡蝶にも愛想尽かされてんじゃねぇのか」
「困った野郎だよ…、せっかく可愛い顔してんだけどなぁ。なんてったって無愛想だし…」

若衆らのそんな一言も聞こえた。




「…秋風に靡く紅葉の音色を鷹が聞き、大きな松に身を寄せる梟は…うたを、唄う…。」

何故かぼろぼろと涙が溢れてきた。悔しいのか辛いのかもよく分からないけど、涙が止まらなくて。

「…優雅に、舞う蝶には…鷲は届かない…。」

涙を流しながら、部屋へ戻り、紙と筆を取り出した。


「…暖かい陽の光は孤独だった雲雀を照らす…」

立夏と約束した、詩。

藤菫は墨をすり、涙で霞んだ視界で詩を描き始めた。







「……ぅ…」

気付いたら朝になっていた。ぱたりと倒れたように寝落ちしてしまった。


「瓶覗」

部屋には瓶覗がおり、藤菫が書いた詩を見ていた。

「ごめん、起こしちゃった。砂糖菓子貰ったから、藤菫にもあげようかと思って…。……この詩、久しぶりに聞いた。」
「……あぁ…」

「…確か、この続きは…」
「鶴、だったっけ」
「そう。真白い鶴は花々を美しく彩色し、尊き鳳凰は鶴の花々に引き寄せられる…だっけ」
「……それだ、鳳凰だ。思い出せなかった。」

双子は昔に聞いた詩を思い出し、二人で詠った。

「確か、今夜は立夏姐さんが花魁道中だっけ」
「…そうなの、知らなかった」
「藤菫も行かないの?」
「……多分、行かない。」
「そう…、残念。今度、立夏姐さんに言ってみたら?きっと連れて行ってくれるよ」

穏やかで優しい微笑み。


いいなぁ。私もこうなれたらいいのに。





その夜、立夏の花魁道中の支度を手伝った。


「立夏姐さん、約束してた詩。書いたんです。良かったら。」

「まぁ、もう書いたの?嬉しいわ!」
「瓶覗も覚えていたみたいで。瓶覗から聞いたら、全て思い出したんです。」
「そう、見せてちょうだい。」

立夏に書いた詩を渡した。立夏はとても喜んでくれた。

「…面白い詩ね。この詩は、なんて言うの?」


「確か…。色食う鳥も好き好きすきずき…ですよ」

「へぇ…、花では無く色なのね」
「はい。」
「面白いわ。これ、私持っていてもいい?」
「はい。字汚いですけど」
「そんなことないわ。立派よ」


すると、若衆が立夏を呼びに来た。

「立夏さん、そろそろお時間です」

「はぁい。今行くわ。…藤菫、ありがとう」
「はい。」


藤菫は玄関先まで立夏を見送った。


「立夏姐さん。」
「ん?」

「凄く、綺麗。」


「…まぁ、ありがとう。それじゃあ、行ってくるわね。」
「はい、行ってらっしゃいませ。」


華やかに着飾った花魁、緑青松葉 立夏。
二十四という遊男にしては大人な年齢で、体格も男らしいがそれでも尚、指名は途切れない立派で美しい花魁。

感受性豊かで、涙脆くて、可愛らしい性格は誰もが惹き付けられる。そして、時には男らしくて頼れる兄のような一面を持つ。


「……。」

藤菫は店の前で、じっと立夏の後ろ姿を見届けて立ち尽くしていた。


「藤菫、早く部屋へ戻りなさい。」

通りかかった女将がそう言って、店の奥へ行った。

「……。」
藤菫は女将の言うことを聞かずに店を出て、立夏とは逆方向へ歩き出した。



今夜は月が綺麗だった。雲ひとつなく、満月が明るく、街を照らしていた。


店から暫く歩いた所にある川に掛かった橋。

川の水面に、月が綺麗に映っていた。


「……」

全く笑えない自分の顔。美しい月と共に、映る自分。橋から川を覗き込み、ただ見ていた。

「…菫の色と藤の香りは」


「藤菫?」
今となっては懐かしい声が聞こえた。



「…鴻鳥こうのとりの傷を…癒した。」


「何故、ここに居るのだ?…夜見世ではなかったのか?」
鴻水豊信だった。


 『飽く迄も、客と遊男だろ』


藤菫に彼はそう言った。確かにそう、そうだけど。瓶覗と自分を間違えていた挙句、そのまま自分を瓶覗の代わりにしていた。散々だった。


でも、好きだった。


薄々気付いていたけど、気付かないふりをしていた。


「…何をしていたのだ?」

「……何でも、ありません。」
「店から出てはならないのではないか。…まぁ、君の事だからは嫌になるか」
「…籠の中の鳥…?」
「遊男、遊女ってそうって言うだろう?」
「……自分が籠の中の鳥なんて思ったことないですよ。」
「そうか。悪かった。」



「……瓶覗に会いに来たのですか」


可愛くないことを言ってしまった。


「…いや…」

「そうならそうだって言ってください。」

「……」
豊信は分かりやすく目を逸らした。


「瓶覗、格子に出始めましたからね。…今日は先約が。」
「そうか…」
「……」

豊信は淡い青色の着物を着ていた。


「…旦那様は何色がお好きですか?」

「えっ?」
「色。何色がお好きですか?」
「……色…?…分からないなぁ」

「瓶覗色、ですか」
「…何色でも良い。」


「そんなまさか。」

藤菫は笑った。




「私が好きって言ってよ。」



「……えっ?」
豊信はいつも哀れむような目で見てくる。





「……同じ顔は二つも要らない。」





「藤菫?……おい待て!!」





 ぐしゃり と鈍い音がした。





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