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随筆三:ニワトリが先か?タマゴが先か?
しおりを挟む心桜「んー」
七夏「どしたの? ここちゃー? 玉子焼き、ちょっと失敗しちゃったかな?」
心桜「え!? あ、いやいや、美味しいよ! つっちゃー!」
七夏「良かった☆」
心桜「今日はお手紙が届いてるんだ!」
笹夜「まあ♪」
七夏「お便り、ありがとうございます☆」
心桜「んじゃ! 読んでみるよ! 因みに、タマゴと関係のあるお話しだったよ!」
七夏「え!? ここちゃーもう読んでたの?」
心桜「まあね! 事前準備ってやつかな!?」
七夏「くすっ☆」
心桜「んでは! ペンネーム、プライドチキンさん!」
七夏「ぷらいど? フライドチキンかな?」
笹夜「七夏ちゃん、掛け言葉だと思います♪」
心桜「そこですか・・・もー、つまり『プライドが高いわりに根性が無いヤツ』って事!」
笹夜「心桜さんっ! 失礼です! それにプライドが高いなんて記されてないです!」
心桜「あっ・・・つい・・・ごめんなさいっ!」
笹夜「勝手に背びれや尾びれを足さないでくださいね♪」
七夏「今夜は、フライドチキンにしようかなぁ☆」
心桜「軌道修正! ホントに読むよ! 『ココナッツさん、こんにちは! 私、友達とニワトリが先か、タマゴが先かの話をしていたのですけど、結局どっちが先なのか分からなくて・・・なんかスッキリとしないのです。どっちが先だと思いますか?』・・・だって」
七夏「ニワトリさんが先か、タマゴが先か・・・難しいですね」
心桜「んー・・・どっちなんだろ・・・」
笹夜「結論が難しい事の例え・・・かしら?」
七夏「なるほど☆」
心桜「笹夜先輩は、どっちだと思いますか?」
笹夜「ニワトリかしら?」
心桜「おぉ! 迷わず即答!!! んで、その心は!?」
笹夜「『ニワトリ』と名付けた時から、ニワトリが始まります・・・かしら?」
心桜「おぉー!! なるほどー!!」
七夏「でも、『タマゴ』という言葉は、ニワトリさんよりも前に名付けられていますよね?」
心桜「おっ! つっちゃー鋭い!」
笹夜「はい♪ 『ニワトリのタマゴ』と『ニワトリ』の関係だけを考えた場合に限れば、私はニワトリが先・・・そう考えます♪」
心桜「『ニワトリのタマゴ』は、『ニワトリ』があってこそ・・・って事か!」
笹夜「言葉の上では、そうなりますね。ただ、このお話の真意は、どちらが先かという事ではないと思います」
心桜「え!?」
笹夜「先ほどもお話しましたけど、決める事が出来ない事柄の例え・・・が、真意かしら?」
七夏「はい♪」
心桜「でも、お手紙の人はどっちが先かと訊いてきてるよ?」
笹夜「そうですね・・・では生物学上で、どちらが先なのか・・・」
七夏「それって・・・」
笹夜「どこで線引きをするか・・・なのですけど、『ニワトリ』で線を引く場合、『ニワトリのたまご』は、その後になります」
心桜「そっか! キミが『初代ニワトリ』に決定!! コケ!?」
七夏「くすっ☆」
心桜「確かに、タマゴが先の場合、単にタマゴだけ見て『これがニワトリのタマゴか!?』なんていう方が不自然だよね・・・だって、ニワトリが存在しないんだから!」
七夏「ここちゃー」
心桜「ん?」
七夏「『これがニワトリのタマゴ』・・・って、話してる時点で既に・・・」
心桜「あ゛っ!」
笹夜「つまり『タマゴ』が先で『ニワトリ』がその次で、その後に『ニワトリのタマゴ』という関係になりますね♪」
心桜「おぉ!!! なるほど納得!!! すっきりしたよ~♪」
七夏「ここちゃー! 良かったです☆」
心桜「困った時は、頼れる笹夜先輩!!! だねっ☆」
笹夜「まぁ!」
心桜「あたし、イイコト思いついた!」
七夏「え!?」
笹夜「どんな事かしら?」
心桜「質問のされ方で、答えが変わるって事!!!」
七夏「質問のされ方!?」
笹夜「なるほど♪」
心桜「『ニワトリが先か、タマゴが先か?』の答えは、ニワトリが先で、『タマゴが先か、ニワトリが先か』の答えは、タマゴが先・・・って事!!!」
笹夜「その心は?」
心桜「その心桜・・・あ、いや、心は!!!」
七夏「・・・・・」
心桜「CMの後で・・・って、のはダメ!?」
笹夜「あら!?」
七夏「もう・・・ここちゃー!!!」
心桜「あはは・・・ごめん・・・んで、その心は!!!」
笹夜「・・・・・」
心桜「さ、笹夜先輩!!! 目が鋭くてちょっと怖いぃ~」
笹夜「え!? すみません・・・」
七夏「ここちゃー、早く!!!」
心桜「三度目の正直! その心は!!!」
七夏「・・・・・」
心桜「『あんた既に答え話してんだよ!!!』って事!」
笹夜「まあ! 確かに!」
七夏「良かった・・・」
心桜「でしょ!?」
七夏「これ以上、お話を引っ張られたら、どうしようかなぁーって☆」
心桜「・・・そっちですか!?」
笹夜「私も『そっち』を気にします・・・」
心桜「次は~、鶏ヶ崎~・・・鶏ヶ崎~・・・とか、あったりしてねっ!」
笹夜「心桜さん、何ですか!?」
七夏「車掌さん!? ・・・と、駅の名前!?」
心桜「おっ! つっちゃー流石!!」
七夏「くすっ☆」
笹夜「素直に喜んでいいのかしら!?」
心桜「まあまあ!・・・って事で、あたしたちの結論は---
七夏「ニワトリさん♪」
笹夜「タマゴかしら?」
心桜「先に言った方!」
心桜「あー、またバラバラのグタグダ・・・なんで揃わないかなぁー」
七夏「ご、ごめんなさい」
笹夜「す、すみません・・・」
七夏「結論が出ないのも答えのひとつ・・・かな?」
心桜「ま、そういう意味では揃っているって事か!?」
笹夜「今回のもさすがにちょっと・・・」
心桜「よし! では! 今後も『翠碧色の虹』を---」
七夏&心桜&笹夜「よろしくお願いいたします☆!♪」
心桜「よっしゃー!!! 決まったぁ~!!!」
七夏「くすっ☆」
笹夜「ちょっと安心しました♪」
心桜「ではでは、次回ものんびりグダクダするからよろしくねっ!」
笹夜「グダグダ・・・って、いいのかしら?」
七夏「お便り、ありがとうございました☆」
随筆三 完
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随筆三をお読みくださり、ありがとうございました!
本編の方も、どうぞよろしくお願い申しあげます!
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