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番外編
体に異変がありました その1
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「ん……んぅ……」
ベッドの中で目が覚めた。部屋の中は暗く、まだ夜は明けていないようだ。
腰から下が気怠いのは、ラインハルト様がたっぷりと愛を注いでくださったからである。
そのことを思い出すと、少し恥ずかしくなるのだが。いや、誰に対して恥ずかしいと思う必要があるのか。
もちろん、僕には体力があるので、ラインハルト様がどんなに激しく愛してくださっても翌日の執務に影響はない。
「ラインハルトさま……?」
ベッドの上に愛しい人の気配はない。名前をお呼びするが、返事はない。
寝返りを打って、ベッドの上や周囲を見渡すが、天蓋のカーテンは閉じられているし、ベッドの上にはどうやら僕しかいないようだ。
ラインハルト様は、湯あみにでも行かれたのかもしれない。
しかし……、違和感がある。何か……お尻のところにあるような……?
「……!」
違和感の正体を確かめるために自分のお尻を手で探ってみると、長い毛に覆われたものがくっついている。
そう、それはまるで獣に生えている尻尾のようだ。
これは、どういうことだ?
僕は起き上がると、ベッドサイドにあるランプに灯りを灯した。
掛布をめくって自分の下半身を確かめると、やはり尾てい骨のあたりから尻尾のようなものが生えている。
薄明りの中でそれをよく確かめてみる。僕の髪の色と同じ銀色に黒の縞模様が入った、これは……、まさしく猫の尻尾だろう。
他の部分は人間のようだから、猫の尻尾だけが生えてしまったのだろうか。
寝ぼけていのか、頭がうまく回らないようだ。
僕はガウンをまとい、ベッドから降りるとランプを持ったままカーテンをめくった。そして、寝室にある姿見のための鏡に近づいた。
僕に起きていることが、この尻尾だけなのかどうなのか、確かめるために。
ランプの薄明りに照らされて、僕の姿がぼんやりと鏡に映る。
「え……、耳?」
鏡の中には、三角の、ちょうど猫のような耳を頭につけた僕が立っていた。当然顔に表情はないのであるが。
その耳は、僕の銀色の髪と同じ色の毛に覆われ、三角のてっぺんの毛だけが長くて黒い。
この体の異変はどうしたことだ。
これは……、僕は猫の獣人になってしまったのだろうか?
この世界に獣人はいない。物語の中では、動物の姿にもなれる獣人というものが登場する。しかし、現実には存在しない。そう、空想の世界の生き物だ。
僕は、その空想の世界の生き物になってしまったのか?
このような、猫の耳と尻尾を持った僕は、ラインハルト様の伴侶として、相応しくないのではないだろうか。
どうしてこのような姿になってしまったのか。何かの呪いだろうか。
もし、このままであったら……
このまま猫の獣人の姿のままであったら、ラインハルト様の伴侶として過ごしていくことは難しいことになるだろう。
ラインハルト様のお傍にいることができない人生なんて、僕には考えられない。
悲しい気持ちが胸に広がっていく。
いやしかし、ちょっと待て。
そういえば、物語の中の獣人というと、身体能力が高いという設定だ。
そう考えれば、戦闘能力が上がって、ラインハルト様をお守りするのに適した状態になっている可能性がある。
これまでより素早い動きが可能になるのか。それとも、力が強くなるのか。
猫の獣人であれば、柔軟性が高くなるのかもしれない。隠密行動ができるようになるか?
それは、試してみる価値はある。戦闘能力が上がるのであれば、何でも試してみたい。
ランプをテーブルに置いてから、気怠い腰を軽くたたき、僕は寝室に置いてある長剣を手に取り、風の魔法を纏わせた。
「おやラファエル、目が覚めたのだね」
「ラインハルト様……」
扉を軽くノックする音がする。その直後に、寝室に入って来られたのはラインハルト様だ。
ラインハルト様は、僕の姿を見ると少し目を瞠ってから、優し気な笑顔を浮かべられた。
「ラファエル、これはこれは。随分と可愛らしい姿になっているね」
「ラインハルト様、これは……、えっと……」
ラインハルト様は笑顔で僕に近づいて来られるけれど、僕は今、猫の獣人になっているのだ。このような姿をラインハルト様にお見せして良いものなのか。
僕は長剣を鏡の前に立てかけてから両手で猫耳を押さえ、ラインハルト様から離れようと後退る。
「ラファエル、どうしてわたしから離れようとするのだい?」
「いえ……」
ラインハルト様は速足で近づくと、腰に左手を回して僕を捕まえた。僕が、ラインハルト様に逆らうことなどできるわけがなかった。
「ラファエル、頭から手を放しなさい」
ラインハルト様は右手で僕の顎を捉え、笑顔でそうおっしゃる。
おずおずと僕が頭から手を放すと、しばらく猫耳を眺めてから、右手で耳を撫でられる。
自分で尻尾や耳を触っているときはそれほど思わなかったが、ラインハルト様が触ってくださると気持ち良い。
思わず声を上げそうになるのを我慢して、ラインハルト様の顔を見ると、薄暗がりの中でも嬉しそうな笑顔でいらっしゃるのがわかる。
「ふむ。これはまさしく猫の耳だね」
「あの、目が覚めたらこのようになっていたのです。
それで、尻尾も生えていて」
「尻尾……、見せてもらうよ」
ラインハルト様は僕のガウンの裾をめくって、尻尾を掴むと、それをするりと撫でた。
これもまた気持ち良さに声が出そうになるが、そういうわけにはいかない。そんなことを考えている場合ではない。
それよりも、このような姿になってしまった僕が、王子の伴侶としてラインハルト様のお傍にいて良いのかどうかを考えなければならないのだ。
「ラインハルト様、僕は猫の獣人になってしまったようです。
このままの姿でラインハルト様の伴侶でいるのは、難しいのではないかと」
「それで、長剣を持って何をしようとしていたのかな」
「猫の獣人であれば戦闘能力が高くなって、ラインハルト様の御身をお守りするのが容易になるのではないかと思い、試してみようかと」
ラインハルト様は真顔になって、僕の顔を見つめられる。そのまま僕もラインハルト様の顔を見つめる。
ラインハルト様が、そうするようにとおっしゃるからであるが。
ラインハルト様は長い睫毛を震わせて何度か瞬きをされると、満面の笑みを浮かべられた。
「ああ、わたしのラファエルはなんて可愛いのだろうね」
ラインハルト様はそうおっしゃると、僕のお尻に生えた尻尾の根元を掴んで、毛の感触を楽しむように手を上下に動かしていく。
「あんっ」
思わず声が出て、僕は慌てて両手で口を押えた。
「ラファエル、もしかしたら……、触られると気持ち良いのかい?」
「いえ、あっ、あの」
「正直に言いなさい」
「……気持ち良いです」
「そう」
ラインハルト様はにこりと笑うと、そのまま僕をベッドに連れて行く。そして、座った状態で僕を膝の上に乗せると、尻尾を撫でまわし始めた。
「あっああんっ、ラインハルさまっ」
「そんなに気持ち良いのか。一緒に他の場所も可愛がってみようね」
ラインハルト様はそうおっしゃると、僕のガウンを完全に取り去った。
そして、胸の飾りに唇を寄せると、舌で転がすように愛撫される。
「はあっ……、ラインハルトさまあ」
「目が潤んで可愛くなってるよ、ラファエル……」
ラインハルト様の唇が僕の唇を捉え、舌が口の中に入り込む。
ラインハルト様は、僕の歯列を舐め、上顎を愛撫する。
その間も尻尾を撫で、胸の飾りをこね回すように愛撫していく。
どんどん高められていく僕は、もう何も考えることはできない。
「今夜はあんなに抱いたのにね。こんなに可愛い姿を見たら、我慢できない……」
ラインハルト様はそんなことを呟きながら、僕をベッドに沈めた。
ベッドの中で目が覚めた。部屋の中は暗く、まだ夜は明けていないようだ。
腰から下が気怠いのは、ラインハルト様がたっぷりと愛を注いでくださったからである。
そのことを思い出すと、少し恥ずかしくなるのだが。いや、誰に対して恥ずかしいと思う必要があるのか。
もちろん、僕には体力があるので、ラインハルト様がどんなに激しく愛してくださっても翌日の執務に影響はない。
「ラインハルトさま……?」
ベッドの上に愛しい人の気配はない。名前をお呼びするが、返事はない。
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ラインハルト様は、湯あみにでも行かれたのかもしれない。
しかし……、違和感がある。何か……お尻のところにあるような……?
「……!」
違和感の正体を確かめるために自分のお尻を手で探ってみると、長い毛に覆われたものがくっついている。
そう、それはまるで獣に生えている尻尾のようだ。
これは、どういうことだ?
僕は起き上がると、ベッドサイドにあるランプに灯りを灯した。
掛布をめくって自分の下半身を確かめると、やはり尾てい骨のあたりから尻尾のようなものが生えている。
薄明りの中でそれをよく確かめてみる。僕の髪の色と同じ銀色に黒の縞模様が入った、これは……、まさしく猫の尻尾だろう。
他の部分は人間のようだから、猫の尻尾だけが生えてしまったのだろうか。
寝ぼけていのか、頭がうまく回らないようだ。
僕はガウンをまとい、ベッドから降りるとランプを持ったままカーテンをめくった。そして、寝室にある姿見のための鏡に近づいた。
僕に起きていることが、この尻尾だけなのかどうなのか、確かめるために。
ランプの薄明りに照らされて、僕の姿がぼんやりと鏡に映る。
「え……、耳?」
鏡の中には、三角の、ちょうど猫のような耳を頭につけた僕が立っていた。当然顔に表情はないのであるが。
その耳は、僕の銀色の髪と同じ色の毛に覆われ、三角のてっぺんの毛だけが長くて黒い。
この体の異変はどうしたことだ。
これは……、僕は猫の獣人になってしまったのだろうか?
この世界に獣人はいない。物語の中では、動物の姿にもなれる獣人というものが登場する。しかし、現実には存在しない。そう、空想の世界の生き物だ。
僕は、その空想の世界の生き物になってしまったのか?
このような、猫の耳と尻尾を持った僕は、ラインハルト様の伴侶として、相応しくないのではないだろうか。
どうしてこのような姿になってしまったのか。何かの呪いだろうか。
もし、このままであったら……
このまま猫の獣人の姿のままであったら、ラインハルト様の伴侶として過ごしていくことは難しいことになるだろう。
ラインハルト様のお傍にいることができない人生なんて、僕には考えられない。
悲しい気持ちが胸に広がっていく。
いやしかし、ちょっと待て。
そういえば、物語の中の獣人というと、身体能力が高いという設定だ。
そう考えれば、戦闘能力が上がって、ラインハルト様をお守りするのに適した状態になっている可能性がある。
これまでより素早い動きが可能になるのか。それとも、力が強くなるのか。
猫の獣人であれば、柔軟性が高くなるのかもしれない。隠密行動ができるようになるか?
それは、試してみる価値はある。戦闘能力が上がるのであれば、何でも試してみたい。
ランプをテーブルに置いてから、気怠い腰を軽くたたき、僕は寝室に置いてある長剣を手に取り、風の魔法を纏わせた。
「おやラファエル、目が覚めたのだね」
「ラインハルト様……」
扉を軽くノックする音がする。その直後に、寝室に入って来られたのはラインハルト様だ。
ラインハルト様は、僕の姿を見ると少し目を瞠ってから、優し気な笑顔を浮かべられた。
「ラファエル、これはこれは。随分と可愛らしい姿になっているね」
「ラインハルト様、これは……、えっと……」
ラインハルト様は笑顔で僕に近づいて来られるけれど、僕は今、猫の獣人になっているのだ。このような姿をラインハルト様にお見せして良いものなのか。
僕は長剣を鏡の前に立てかけてから両手で猫耳を押さえ、ラインハルト様から離れようと後退る。
「ラファエル、どうしてわたしから離れようとするのだい?」
「いえ……」
ラインハルト様は速足で近づくと、腰に左手を回して僕を捕まえた。僕が、ラインハルト様に逆らうことなどできるわけがなかった。
「ラファエル、頭から手を放しなさい」
ラインハルト様は右手で僕の顎を捉え、笑顔でそうおっしゃる。
おずおずと僕が頭から手を放すと、しばらく猫耳を眺めてから、右手で耳を撫でられる。
自分で尻尾や耳を触っているときはそれほど思わなかったが、ラインハルト様が触ってくださると気持ち良い。
思わず声を上げそうになるのを我慢して、ラインハルト様の顔を見ると、薄暗がりの中でも嬉しそうな笑顔でいらっしゃるのがわかる。
「ふむ。これはまさしく猫の耳だね」
「あの、目が覚めたらこのようになっていたのです。
それで、尻尾も生えていて」
「尻尾……、見せてもらうよ」
ラインハルト様は僕のガウンの裾をめくって、尻尾を掴むと、それをするりと撫でた。
これもまた気持ち良さに声が出そうになるが、そういうわけにはいかない。そんなことを考えている場合ではない。
それよりも、このような姿になってしまった僕が、王子の伴侶としてラインハルト様のお傍にいて良いのかどうかを考えなければならないのだ。
「ラインハルト様、僕は猫の獣人になってしまったようです。
このままの姿でラインハルト様の伴侶でいるのは、難しいのではないかと」
「それで、長剣を持って何をしようとしていたのかな」
「猫の獣人であれば戦闘能力が高くなって、ラインハルト様の御身をお守りするのが容易になるのではないかと思い、試してみようかと」
ラインハルト様は真顔になって、僕の顔を見つめられる。そのまま僕もラインハルト様の顔を見つめる。
ラインハルト様が、そうするようにとおっしゃるからであるが。
ラインハルト様は長い睫毛を震わせて何度か瞬きをされると、満面の笑みを浮かべられた。
「ああ、わたしのラファエルはなんて可愛いのだろうね」
ラインハルト様はそうおっしゃると、僕のお尻に生えた尻尾の根元を掴んで、毛の感触を楽しむように手を上下に動かしていく。
「あんっ」
思わず声が出て、僕は慌てて両手で口を押えた。
「ラファエル、もしかしたら……、触られると気持ち良いのかい?」
「いえ、あっ、あの」
「正直に言いなさい」
「……気持ち良いです」
「そう」
ラインハルト様はにこりと笑うと、そのまま僕をベッドに連れて行く。そして、座った状態で僕を膝の上に乗せると、尻尾を撫でまわし始めた。
「あっああんっ、ラインハルさまっ」
「そんなに気持ち良いのか。一緒に他の場所も可愛がってみようね」
ラインハルト様はそうおっしゃると、僕のガウンを完全に取り去った。
そして、胸の飾りに唇を寄せると、舌で転がすように愛撫される。
「はあっ……、ラインハルトさまあ」
「目が潤んで可愛くなってるよ、ラファエル……」
ラインハルト様の唇が僕の唇を捉え、舌が口の中に入り込む。
ラインハルト様は、僕の歯列を舐め、上顎を愛撫する。
その間も尻尾を撫で、胸の飾りをこね回すように愛撫していく。
どんどん高められていく僕は、もう何も考えることはできない。
「今夜はあんなに抱いたのにね。こんなに可愛い姿を見たら、我慢できない……」
ラインハルト様はそんなことを呟きながら、僕をベッドに沈めた。
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