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第五話
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「それでは、今日が諸君達にとって実りある一日になるように!」
ヒロキが食事の余韻を感じていると、周囲の喧騒が急に静かになり気配が変ったことに気付く。何が始まるのかと待ち構えると学院長が食事の終了を宣言し、その後は先程と同じように候補生達が立ち上がり、学院長達が食堂から去るのを見守った。
大人達の姿が見えなくなると、候補生達は再び喧騒を立てながら動き出す。宿舎側に戻る者達が居れば、別の出口に向かう者達もいる。彼らはそれぞれ講義や実技を受けるために移動を開始したのだ。
イサリアの説明によれば、この帝立魔導士官学院は魔法文明によって築き上げられた国、ベルゼート帝国の将来を担う人材を育成させるための機関であると言う。
かつては貴族の子弟達のみに軍士官の道が開かれていたのだが、政治的な配慮と身に着ける魔法の偏りが問題視され、平民にも門出を開いた中立的かつ総合的な教育機関として設立されたらしい。
それがなぜ単なる学院ではなく、軍所属の士官学院とされただが、ベルゼート帝国は皇帝を頂点にする軍政が敷かれているからだ。この国で要職に就きたいのであれば、まずは軍人としてキャリアを積まねばならない。
民主主義が当然とされる日本で育ったヒロキの感覚では恐ろしいことのように感じられるが、かつての日本も武士という一種の軍人政権の下で一千年近く統治されてきた歴史がある。客観的に見れば民主主義時代の方が歴史的に浅く、人間の統治システムとしては軍事政権の方が実績は上なのだ。
日本との違いはこの世界では弓や刀を扱う技術ではなく、魔法を扱う腕前こそが評価されるという点だろう。
いずれにしてもこの国で学生と呼ばれる身分の者は、帝国軍への任官を目指す士官候補生のことを指す。
その士官候補生は大きくミーレとミゴールの二つに別けられる。細かい違いはあるがミーレは日本では中学生から高校生に該当し、ミゴールは大学生から大学院生に分類されると思われた。
一般的には十二歳前後でミーレとして学院に進学し、六年間ほどでミゴールへの進学資格を得て、昇格試験に臨むのだと言う。もちろんミーレで教育を終えて学院を去る者もいる。むしろそれが主流派でミーレの六割を占める。
彼らの多くはミーレ卒業資格を得ると帝国の属国や地方政権で軍の士官や役人に登用されるという。反対にミゴールに進み更に卒業資格を得た者は正式士官として中央政府とも呼べる皇帝直轄の軍や組織に配属されるとのことだった。
「では、クロリスまたの機会に」
「またねイサリアと・・・ヒロキさん」
「ヒロキさん!もしイサリアとリゼート家に嫌気がさしたのなら、私がいつでもご相談に乗りますわよ!覚えておいてくださいね!」
「・・・あ、はい。機会がありましたら・・・」
イサリアから教えられた大まかな学院の制度を思い出していると、ヒロキはクロリスとエリザに別れの挨拶を告げられ、彼は慌てて答える。
席を立つ二人の姿を見送ると、ヒロキは軽い罪悪感を覚える。何しろ彼はこの学院の正式な士官候補生ではない、彼女達を騙しているように思えたのだ。
「よし、なんとか厄介者のエリザを誤魔化せたな。腹ごなしも終わったし、ヒロキ、私達も移動するぞ!」
だが、イサリアがヒロキに見せた屈託のない笑みによって彼の迷いは薄くなる。美人の笑顔、それは彼の年頃の少年からすれば何にも勝る報酬に思えた。
「・・・イサリア、君の実家とあのエリザっていう人の家とは仲が悪いのかな?」
広間から続く渡り廊下を歩みながらヒロキは先程の抱いた疑問をイサリアに問い掛けた。余計なことは喋るなと口止めされていたが、彼らを除くと学院長の部屋に出向く候補生達の姿がなかったからだ。
「うむ。・・・一度に説明してはヒロキが混乱すると思って伝えていなかったが、このベルゼート帝国には現在公家と呼ばれる有力貴族が五家存在しており、帝位の引き継ぎは世襲ではなく公家の当主の投票によってその中から選ばれている。そんなわけでこの五大公家の間では帝位を巡って政略結婚はもちろんのこと、表に出ない様々な水面下での駆け引きが繰り広げられているのだ。そして・・・私が生まれたリゼート家と先程のエリザのバンゲル家は共に五大公家の一角を占めているのだが、この家は異なる派閥に属す間柄で、長年に渡ってライバル関係にあるのだ。それに加えて年下の私が三回の飛び級でエリザに追いついたことが、彼女の癇に障ったのであろうな」
「ふうん・・・なるほど、そういうことだったのか」
「ん?!あまり驚かないのだな。・・・これまで歳の近い者は私がリゼート家の出身であることを知ると慌てたものだが・・・」
「まあ、イサリアにしてもさっきのエリザさんにしても貴族的って言うか、お嬢様の気配がガンガンに出ていたからね。それに俺はこの国どころか・・・〝アデムス〟だっけ?この世界の人間ですらないから五大公家と言われても、いまいち凄さがわからないな・・・」
「そうであったな。自分で召喚しておいてなんだが、ヒロキが異世界の人間であることを忘れ掛けていた。しかし、君の環境への適応の早さには驚かされるな!」
予感は得ていたので素直に納得したヒロキであったが、逆にイサリアが驚きの声を上げる。
「なんだよ、それは?!こっちはさっきからボロが出さないように緊張のしっぱなしだよ!」
「うむ。それについては私も感謝に値すると思っている。だが、それも学院長にヒロキの存在を認めさせるまでだ。もう少し我慢してくれ!」
「・・・わかったよ」
この世界への不安が完全に払しょくされたわけではないが、徐々に明らかになる事実とイサリアの力強い言葉にヒロキは励まされた。
その後はちょっとした雑談を交わしながら渡り廊下を歩むヒロキだが、窓から垣間見える緑なす山々の景色によって、彼はこの帝立魔導士官学院がかなり人里離れた土地に存在していることを知る。
それをイサリアに問うと彼女は肯定し、学院が築かれる数百年前この地には大鷹が棲んでいたらしく、そのことから学院は今でも通称で〝鷹の学院〟と呼ばれていると答えた。
しばらくして二人は長い渡り廊下を抜けて食堂があった広間とは別の建物に辿り着く。
「ここは学院長の塔だ。彼は最上階の部屋に戻っているはずだからこれを使うぞ!」
殺風景な円形の広間を抜けてヒロキを奥に案内したイサリアはそう告げる。彼女が指摘したのは真鍮のような金属で出来た大型の箱で、中は十人ほどが乗れそうなスペースがあった。良く見れば微かに床から浮き上がっていて、広間の上部を見るとその箱が通り抜けられるだけの穴が天井に開いている。詳しい原理は不明だが、魔法で動くエレベーターに相当するシステムと思われた。
二人がやって来た廊下を時計の八時方向とすると、謎のエレベーターらしき物体は広間の十二時の位置にあり、四時方向には別の廊下、六時方向には外に通じると思われる扉とその横に扉壁沿いに螺旋を描く階段が備え付けられていた。
壁には小さな窓しか見当たらないが、それを補うようにイサリアの部屋でも見掛けた水晶が適度な距離を置かれて光源となっている。つまりこの広間はエレベーターホールというわけだ。
「これに乗って上に行くのかな?」
「そうだ、察しがいいな。完全に止まるまで箱の外に身体を出すなよ。死ななければ怪我は治療魔法で治せるが失った血までは回復させられないし、何より酷い苦痛を味わうと思われる」
「わかった・・・」
イサリアに続いて箱に乗り込んだヒロキは不安を感じながらも頷く。日本のエレベーターならば扉を付けることで安全対策を施すのだろうが、この世界にはそういった概念がないのか扉にあたるモノはない。彼はイサリアの返答を聞くと箱の奥の壁にへばり付くように下がった。
「よし!」
右側の壁に埋められた半球の水晶にイサリアが手を翳すと二人を乗せた箱が浮かび上がる。一瞬だけ内臓を引っ張られるような感覚を覚えるが、大きな揺れもなく乗り心地は悪くない。ヒロキは通り過ぎる階層を数えながら箱が止まるのを待った。
「降りていいぞ」
十二階を数えたところで箱が止まり、イサリアから降りる許可が得てヒロキは先に最上階に降り立つ。そこは一階に比べると遙かに狭い空間で、近くには下から続く階段があり、箱から数mの先には遮る壁とその中央に両開きの扉があった。
黒檀製と思われるその扉の表面には細やかな彫刻が施されており、見る者に威厳を感じさせる。学院長の部屋に通ずる扉として相応しいと思われた。
「では、学院長にヒロキを紹介しよう。基本的に話は私からするから、ヒロキは可能な限り黙って立っていてくれ!」
「そうさせてもらうよ・・・」
ヒロキは隣に降り立ったイサリアの言葉に緊張を覚えながらも頷く。主犯とも言えるのは彼女だが、状況によっては学院に勝手に忍び込んだ不審者として扱われる場合も考えられる。その場合イサリアは力になってくれるだろうが、彼女の身分は貴族出身の優秀生とはいえ一人の学生に過ぎない。どうなるかは未知数だった。
ノックをするイサリアの姿をヒロキは固唾を飲んで見守った。
ヒロキが食事の余韻を感じていると、周囲の喧騒が急に静かになり気配が変ったことに気付く。何が始まるのかと待ち構えると学院長が食事の終了を宣言し、その後は先程と同じように候補生達が立ち上がり、学院長達が食堂から去るのを見守った。
大人達の姿が見えなくなると、候補生達は再び喧騒を立てながら動き出す。宿舎側に戻る者達が居れば、別の出口に向かう者達もいる。彼らはそれぞれ講義や実技を受けるために移動を開始したのだ。
イサリアの説明によれば、この帝立魔導士官学院は魔法文明によって築き上げられた国、ベルゼート帝国の将来を担う人材を育成させるための機関であると言う。
かつては貴族の子弟達のみに軍士官の道が開かれていたのだが、政治的な配慮と身に着ける魔法の偏りが問題視され、平民にも門出を開いた中立的かつ総合的な教育機関として設立されたらしい。
それがなぜ単なる学院ではなく、軍所属の士官学院とされただが、ベルゼート帝国は皇帝を頂点にする軍政が敷かれているからだ。この国で要職に就きたいのであれば、まずは軍人としてキャリアを積まねばならない。
民主主義が当然とされる日本で育ったヒロキの感覚では恐ろしいことのように感じられるが、かつての日本も武士という一種の軍人政権の下で一千年近く統治されてきた歴史がある。客観的に見れば民主主義時代の方が歴史的に浅く、人間の統治システムとしては軍事政権の方が実績は上なのだ。
日本との違いはこの世界では弓や刀を扱う技術ではなく、魔法を扱う腕前こそが評価されるという点だろう。
いずれにしてもこの国で学生と呼ばれる身分の者は、帝国軍への任官を目指す士官候補生のことを指す。
その士官候補生は大きくミーレとミゴールの二つに別けられる。細かい違いはあるがミーレは日本では中学生から高校生に該当し、ミゴールは大学生から大学院生に分類されると思われた。
一般的には十二歳前後でミーレとして学院に進学し、六年間ほどでミゴールへの進学資格を得て、昇格試験に臨むのだと言う。もちろんミーレで教育を終えて学院を去る者もいる。むしろそれが主流派でミーレの六割を占める。
彼らの多くはミーレ卒業資格を得ると帝国の属国や地方政権で軍の士官や役人に登用されるという。反対にミゴールに進み更に卒業資格を得た者は正式士官として中央政府とも呼べる皇帝直轄の軍や組織に配属されるとのことだった。
「では、クロリスまたの機会に」
「またねイサリアと・・・ヒロキさん」
「ヒロキさん!もしイサリアとリゼート家に嫌気がさしたのなら、私がいつでもご相談に乗りますわよ!覚えておいてくださいね!」
「・・・あ、はい。機会がありましたら・・・」
イサリアから教えられた大まかな学院の制度を思い出していると、ヒロキはクロリスとエリザに別れの挨拶を告げられ、彼は慌てて答える。
席を立つ二人の姿を見送ると、ヒロキは軽い罪悪感を覚える。何しろ彼はこの学院の正式な士官候補生ではない、彼女達を騙しているように思えたのだ。
「よし、なんとか厄介者のエリザを誤魔化せたな。腹ごなしも終わったし、ヒロキ、私達も移動するぞ!」
だが、イサリアがヒロキに見せた屈託のない笑みによって彼の迷いは薄くなる。美人の笑顔、それは彼の年頃の少年からすれば何にも勝る報酬に思えた。
「・・・イサリア、君の実家とあのエリザっていう人の家とは仲が悪いのかな?」
広間から続く渡り廊下を歩みながらヒロキは先程の抱いた疑問をイサリアに問い掛けた。余計なことは喋るなと口止めされていたが、彼らを除くと学院長の部屋に出向く候補生達の姿がなかったからだ。
「うむ。・・・一度に説明してはヒロキが混乱すると思って伝えていなかったが、このベルゼート帝国には現在公家と呼ばれる有力貴族が五家存在しており、帝位の引き継ぎは世襲ではなく公家の当主の投票によってその中から選ばれている。そんなわけでこの五大公家の間では帝位を巡って政略結婚はもちろんのこと、表に出ない様々な水面下での駆け引きが繰り広げられているのだ。そして・・・私が生まれたリゼート家と先程のエリザのバンゲル家は共に五大公家の一角を占めているのだが、この家は異なる派閥に属す間柄で、長年に渡ってライバル関係にあるのだ。それに加えて年下の私が三回の飛び級でエリザに追いついたことが、彼女の癇に障ったのであろうな」
「ふうん・・・なるほど、そういうことだったのか」
「ん?!あまり驚かないのだな。・・・これまで歳の近い者は私がリゼート家の出身であることを知ると慌てたものだが・・・」
「まあ、イサリアにしてもさっきのエリザさんにしても貴族的って言うか、お嬢様の気配がガンガンに出ていたからね。それに俺はこの国どころか・・・〝アデムス〟だっけ?この世界の人間ですらないから五大公家と言われても、いまいち凄さがわからないな・・・」
「そうであったな。自分で召喚しておいてなんだが、ヒロキが異世界の人間であることを忘れ掛けていた。しかし、君の環境への適応の早さには驚かされるな!」
予感は得ていたので素直に納得したヒロキであったが、逆にイサリアが驚きの声を上げる。
「なんだよ、それは?!こっちはさっきからボロが出さないように緊張のしっぱなしだよ!」
「うむ。それについては私も感謝に値すると思っている。だが、それも学院長にヒロキの存在を認めさせるまでだ。もう少し我慢してくれ!」
「・・・わかったよ」
この世界への不安が完全に払しょくされたわけではないが、徐々に明らかになる事実とイサリアの力強い言葉にヒロキは励まされた。
その後はちょっとした雑談を交わしながら渡り廊下を歩むヒロキだが、窓から垣間見える緑なす山々の景色によって、彼はこの帝立魔導士官学院がかなり人里離れた土地に存在していることを知る。
それをイサリアに問うと彼女は肯定し、学院が築かれる数百年前この地には大鷹が棲んでいたらしく、そのことから学院は今でも通称で〝鷹の学院〟と呼ばれていると答えた。
しばらくして二人は長い渡り廊下を抜けて食堂があった広間とは別の建物に辿り着く。
「ここは学院長の塔だ。彼は最上階の部屋に戻っているはずだからこれを使うぞ!」
殺風景な円形の広間を抜けてヒロキを奥に案内したイサリアはそう告げる。彼女が指摘したのは真鍮のような金属で出来た大型の箱で、中は十人ほどが乗れそうなスペースがあった。良く見れば微かに床から浮き上がっていて、広間の上部を見るとその箱が通り抜けられるだけの穴が天井に開いている。詳しい原理は不明だが、魔法で動くエレベーターに相当するシステムと思われた。
二人がやって来た廊下を時計の八時方向とすると、謎のエレベーターらしき物体は広間の十二時の位置にあり、四時方向には別の廊下、六時方向には外に通じると思われる扉とその横に扉壁沿いに螺旋を描く階段が備え付けられていた。
壁には小さな窓しか見当たらないが、それを補うようにイサリアの部屋でも見掛けた水晶が適度な距離を置かれて光源となっている。つまりこの広間はエレベーターホールというわけだ。
「これに乗って上に行くのかな?」
「そうだ、察しがいいな。完全に止まるまで箱の外に身体を出すなよ。死ななければ怪我は治療魔法で治せるが失った血までは回復させられないし、何より酷い苦痛を味わうと思われる」
「わかった・・・」
イサリアに続いて箱に乗り込んだヒロキは不安を感じながらも頷く。日本のエレベーターならば扉を付けることで安全対策を施すのだろうが、この世界にはそういった概念がないのか扉にあたるモノはない。彼はイサリアの返答を聞くと箱の奥の壁にへばり付くように下がった。
「よし!」
右側の壁に埋められた半球の水晶にイサリアが手を翳すと二人を乗せた箱が浮かび上がる。一瞬だけ内臓を引っ張られるような感覚を覚えるが、大きな揺れもなく乗り心地は悪くない。ヒロキは通り過ぎる階層を数えながら箱が止まるのを待った。
「降りていいぞ」
十二階を数えたところで箱が止まり、イサリアから降りる許可が得てヒロキは先に最上階に降り立つ。そこは一階に比べると遙かに狭い空間で、近くには下から続く階段があり、箱から数mの先には遮る壁とその中央に両開きの扉があった。
黒檀製と思われるその扉の表面には細やかな彫刻が施されており、見る者に威厳を感じさせる。学院長の部屋に通ずる扉として相応しいと思われた。
「では、学院長にヒロキを紹介しよう。基本的に話は私からするから、ヒロキは可能な限り黙って立っていてくれ!」
「そうさせてもらうよ・・・」
ヒロキは隣に降り立ったイサリアの言葉に緊張を覚えながらも頷く。主犯とも言えるのは彼女だが、状況によっては学院に勝手に忍び込んだ不審者として扱われる場合も考えられる。その場合イサリアは力になってくれるだろうが、彼女の身分は貴族出身の優秀生とはいえ一人の学生に過ぎない。どうなるかは未知数だった。
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