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閉ざされた街
3 聖女アルディア
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「ダレス様、あなたがこのカレードに滞在していたことは、まさにユラント神のお導きなのでしょう!」
ベンチシート二つとテーブルが置かれているだけの小さな部屋に相対して腰を降ろすと、アルディアを名乗った女性神官は笑みを浮かべながら自身が信仰する神に感謝の言葉を捧げた。
通常の商談なら麦酒などで喉を潤し、気分と口が軽くなってから本題に入るのだが、神官である彼女にはそのような考えはないらしい。
少し手を延ばせば触れる距離で見る彼女の笑顔は、まさに聖女のように美しく気品に溢れていた。世間の手垢に汚れていない、その純粋さはダレスにとっても好ましい。
だが、彼女の発言はそうとは思えない。彼がこの街カレードに滞在していたのは、ランゼル王国と西方の隣国トラーダ帝国との間に国境を巡る戦いが近々始まるという噂を聞きつけて、傭兵の職にありつこうとやって来たに過ぎない。
それは自身の判断で下した選択であり、神の意志とは無関係なのである。全てを〝神のお導き〟で片付けられてしまうのは不本意である。
もっとも、自分の名前はおろか居場所まで特定されている事実からして、神のお導きとやらを甘く見るのも危険な行為だ。
認めたくはないが神々はその程度の啓示なら信仰心の強い信者に与えることが出来る。下手に誤魔化すといつまでも付き纏われるかもしれない。ダレスとしては、はっきりさせる必要があった。
「・・・このカレードに来たのは単純に俺に意志だ。それに、あんたが俺に何をさせようとしているのは知らないが、依頼を受けるつもりはない。この部屋に呼び出したのは、あんたの願いをしっかりと断るためだ。お互い目立ちたくないだろうからな。・・・あと、俺の名前に様などつけないでくれ。俺は一介の傭兵に過ぎないのだから」
「え、ええっ?! そ、それは・・・」
ダレスの言葉はアルディアにとってまったく思いがけない事態だったのだろう。困惑というよりは思考が止まったようにその美しい眼を丸くする。
「・・・申し訳ないが、あんた達神官は神に仕えることが仕事であり、満足を得るのだろうが、俺は俺の意志で生きており、仕事を選んでいる。別の手立てを考えてくれ」
呆(ほう)けたように唖然とするアルディアにダレスは追い打ちを掛けるように告げて席を立つ。
アルディア個人に対しては気の毒だとは思うが、彼は神々という世界を創造しながらも、直ぐに仲違いから大戦争を起こし、地上世界から消えた存在を讃えて信仰するつもりはない。そうしたい連中の邪魔するつもりはないが、他人を巻き込むのは止めてほしいと願っていた。
「ま、待って下さい! ダレス様! いや、ダレスさん!」
部屋を去ろうとするダレスにアルディアは手を伸ばす。その動きは思いの外、素早く彼の鎖帷子に包まれた左手首を掴んだ。
「神は、ユラント神は、あなたでなければ、あの街を・・・ハミルを救うことは出来ないと夢の天啓で私に告げました! お願いです、お力をお貸して下さい! もし、金銭での報酬がお望みならば、教団が充分な額を用意するはすです!」
「・・・いや、金の問題ではない。俺の知らないところで、勝手に決める神のやり方が気に入らないんだ! 他を当たってくれ!」
「ダレスさ・・・ん。あ、あなたは・・・ユラント神に選ばれた勇者ではないのですか?!」
再度断りを告げるダレスだったが、アルディアは彼の腕に必死に握りしめながら問い掛ける。その力は女にしてはかなり強く、いや男でもこれほどの握力を持つ者は滅多にいないと思われた。
「ああ、俺はユラントどころか神々を信仰していない。だから、神の天啓と言われても・・・いや、痛い! ちょっと待て! 離せって!」
ダレスは手首を握り潰す勢いで圧迫するアルディアに悲鳴を上げると、格闘術を使い彼女から逃れようと左腕を二重の円が隣り合うように回す。
これは腕を掴まれた際に逃れる技で、本来ならばこれでアルディアを引き剥がすことが出来るはずだった。だが、アルディアの手はまるで魔法で結合したかのように離れることはない。
「いえ、それは出来ません。ダレスさん! あなたは唯一の希望なのです! 協力してくれると言ってくれるまでこの手は決して離しません。そう! 私の命が尽きようとも離しません! こうしている間にもハミルの街は危機に陥っているのです!」
「ああ! くそったれ!」
ダレスは悪態を吐くと、本気でアルディアを引き剥がしに掛かる。左腕はまるで万力に締められているようで劇痛が走るだけでなく指先の感覚も無くなりつつある。それに彼女は自己犠牲を気取ってはいるが、これはただの暴力を使った拷問である。
「くそ! お、お前! そんな清純そうな顔をしていて、なんつう馬鹿力なんだよ! 止めろ! 折れる! いや、止めて! お願いだから!」
「こちらこそ、お願いします! あなたの力を私達にお貸し下さい!」
膂力(りょりょく)にはそれなりの自信を持っていたダレスだったが、顔が真っ赤になるほどやってもアルディアを引き剥がすことは出来なかった。打撃技、いわゆるパンチやキックを繰り出せば彼女を怯ませることが出来たかもしれないが、さすがにそれを女性に振るうほどダレスは人の道に外れてはいない。
「わ、わかった! 協力する! だから、離してくれ! マジで手首が折れるって!!」
「ほ、本当ですか! ありがとうございます! ユラント神よ、感謝します!」
遂にダレスは激痛とアルディアの粘りに根負けして彼女の要求を受け入れる。
面倒なことになりそうではあったが、罪のない女性を殴るような行為は彼の望む生き方ではなかったのである。そんなことをするなら、気が向かない依頼を受ける方がまだマシなのだ。
「いや、感謝は俺だけでいいよ。・・・というか、それだけの怪力があるなら大概のことはあんた一人で解決出来るんじゃないか! オーガーくらい簡単に殴り殺せるだろ?!」
「いえ、多少の武芸の修行を積んでいるとはいえ、私はまだまだ未熟者です。今回の未曽有とも言える異変を解決するには、ダレスさん、あなたの力が必要だというユラント神の声を私はしっかりと聞いたのです!」
握りしめられていた左手首を擦りながらダレスは嫌味と皮肉を告げるが、彼の了解を得たアルディアは気にするそぶりを見せることなく、再び屈託のない笑みを浮かべる。怪力はともかく、その純粋さは間違いなく聖女のそれだった。
「・・・まあいい。とりあえず、詳しい話を聞こうか? 確か・・・ハミルの街がどうとか言っていたな?」
その笑顔に毒気を抜かれたダレスは、無理強いではあるが承諾した以上、話を進めることにした。
ハミルはダレスが知る限り、ランゼル王国の北東部に位置する街で王家の離宮も備える、それなりの規模を持つ街だ。先程の訴えからすれば、その街で何かしらの非常事態が起こっているのだろう。
本来なら王国の常備軍や騎士団が解決のために真っ先に動くに違いないが、ランゼル王国はダレスがこの国にやって来た理由のとおり西方に位置するトラーダ帝国と国境線を揉めており、いつ戦火が開かれるかわからない状態にある。
それ故にいたずらに戦力を分散するわけにいかず、王国と強い繋がりを持つユラント教団が主体となって対策に乗り出したのだと思われる。
そして、ユラント神は助けを求める教団の願いにアルディアへ夢のお告げとして、自分の存在を知らしめたに違いなかった。
ベンチシート二つとテーブルが置かれているだけの小さな部屋に相対して腰を降ろすと、アルディアを名乗った女性神官は笑みを浮かべながら自身が信仰する神に感謝の言葉を捧げた。
通常の商談なら麦酒などで喉を潤し、気分と口が軽くなってから本題に入るのだが、神官である彼女にはそのような考えはないらしい。
少し手を延ばせば触れる距離で見る彼女の笑顔は、まさに聖女のように美しく気品に溢れていた。世間の手垢に汚れていない、その純粋さはダレスにとっても好ましい。
だが、彼女の発言はそうとは思えない。彼がこの街カレードに滞在していたのは、ランゼル王国と西方の隣国トラーダ帝国との間に国境を巡る戦いが近々始まるという噂を聞きつけて、傭兵の職にありつこうとやって来たに過ぎない。
それは自身の判断で下した選択であり、神の意志とは無関係なのである。全てを〝神のお導き〟で片付けられてしまうのは不本意である。
もっとも、自分の名前はおろか居場所まで特定されている事実からして、神のお導きとやらを甘く見るのも危険な行為だ。
認めたくはないが神々はその程度の啓示なら信仰心の強い信者に与えることが出来る。下手に誤魔化すといつまでも付き纏われるかもしれない。ダレスとしては、はっきりさせる必要があった。
「・・・このカレードに来たのは単純に俺に意志だ。それに、あんたが俺に何をさせようとしているのは知らないが、依頼を受けるつもりはない。この部屋に呼び出したのは、あんたの願いをしっかりと断るためだ。お互い目立ちたくないだろうからな。・・・あと、俺の名前に様などつけないでくれ。俺は一介の傭兵に過ぎないのだから」
「え、ええっ?! そ、それは・・・」
ダレスの言葉はアルディアにとってまったく思いがけない事態だったのだろう。困惑というよりは思考が止まったようにその美しい眼を丸くする。
「・・・申し訳ないが、あんた達神官は神に仕えることが仕事であり、満足を得るのだろうが、俺は俺の意志で生きており、仕事を選んでいる。別の手立てを考えてくれ」
呆(ほう)けたように唖然とするアルディアにダレスは追い打ちを掛けるように告げて席を立つ。
アルディア個人に対しては気の毒だとは思うが、彼は神々という世界を創造しながらも、直ぐに仲違いから大戦争を起こし、地上世界から消えた存在を讃えて信仰するつもりはない。そうしたい連中の邪魔するつもりはないが、他人を巻き込むのは止めてほしいと願っていた。
「ま、待って下さい! ダレス様! いや、ダレスさん!」
部屋を去ろうとするダレスにアルディアは手を伸ばす。その動きは思いの外、素早く彼の鎖帷子に包まれた左手首を掴んだ。
「神は、ユラント神は、あなたでなければ、あの街を・・・ハミルを救うことは出来ないと夢の天啓で私に告げました! お願いです、お力をお貸して下さい! もし、金銭での報酬がお望みならば、教団が充分な額を用意するはすです!」
「・・・いや、金の問題ではない。俺の知らないところで、勝手に決める神のやり方が気に入らないんだ! 他を当たってくれ!」
「ダレスさ・・・ん。あ、あなたは・・・ユラント神に選ばれた勇者ではないのですか?!」
再度断りを告げるダレスだったが、アルディアは彼の腕に必死に握りしめながら問い掛ける。その力は女にしてはかなり強く、いや男でもこれほどの握力を持つ者は滅多にいないと思われた。
「ああ、俺はユラントどころか神々を信仰していない。だから、神の天啓と言われても・・・いや、痛い! ちょっと待て! 離せって!」
ダレスは手首を握り潰す勢いで圧迫するアルディアに悲鳴を上げると、格闘術を使い彼女から逃れようと左腕を二重の円が隣り合うように回す。
これは腕を掴まれた際に逃れる技で、本来ならばこれでアルディアを引き剥がすことが出来るはずだった。だが、アルディアの手はまるで魔法で結合したかのように離れることはない。
「いえ、それは出来ません。ダレスさん! あなたは唯一の希望なのです! 協力してくれると言ってくれるまでこの手は決して離しません。そう! 私の命が尽きようとも離しません! こうしている間にもハミルの街は危機に陥っているのです!」
「ああ! くそったれ!」
ダレスは悪態を吐くと、本気でアルディアを引き剥がしに掛かる。左腕はまるで万力に締められているようで劇痛が走るだけでなく指先の感覚も無くなりつつある。それに彼女は自己犠牲を気取ってはいるが、これはただの暴力を使った拷問である。
「くそ! お、お前! そんな清純そうな顔をしていて、なんつう馬鹿力なんだよ! 止めろ! 折れる! いや、止めて! お願いだから!」
「こちらこそ、お願いします! あなたの力を私達にお貸し下さい!」
膂力(りょりょく)にはそれなりの自信を持っていたダレスだったが、顔が真っ赤になるほどやってもアルディアを引き剥がすことは出来なかった。打撃技、いわゆるパンチやキックを繰り出せば彼女を怯ませることが出来たかもしれないが、さすがにそれを女性に振るうほどダレスは人の道に外れてはいない。
「わ、わかった! 協力する! だから、離してくれ! マジで手首が折れるって!!」
「ほ、本当ですか! ありがとうございます! ユラント神よ、感謝します!」
遂にダレスは激痛とアルディアの粘りに根負けして彼女の要求を受け入れる。
面倒なことになりそうではあったが、罪のない女性を殴るような行為は彼の望む生き方ではなかったのである。そんなことをするなら、気が向かない依頼を受ける方がまだマシなのだ。
「いや、感謝は俺だけでいいよ。・・・というか、それだけの怪力があるなら大概のことはあんた一人で解決出来るんじゃないか! オーガーくらい簡単に殴り殺せるだろ?!」
「いえ、多少の武芸の修行を積んでいるとはいえ、私はまだまだ未熟者です。今回の未曽有とも言える異変を解決するには、ダレスさん、あなたの力が必要だというユラント神の声を私はしっかりと聞いたのです!」
握りしめられていた左手首を擦りながらダレスは嫌味と皮肉を告げるが、彼の了解を得たアルディアは気にするそぶりを見せることなく、再び屈託のない笑みを浮かべる。怪力はともかく、その純粋さは間違いなく聖女のそれだった。
「・・・まあいい。とりあえず、詳しい話を聞こうか? 確か・・・ハミルの街がどうとか言っていたな?」
その笑顔に毒気を抜かれたダレスは、無理強いではあるが承諾した以上、話を進めることにした。
ハミルはダレスが知る限り、ランゼル王国の北東部に位置する街で王家の離宮も備える、それなりの規模を持つ街だ。先程の訴えからすれば、その街で何かしらの非常事態が起こっているのだろう。
本来なら王国の常備軍や騎士団が解決のために真っ先に動くに違いないが、ランゼル王国はダレスがこの国にやって来た理由のとおり西方に位置するトラーダ帝国と国境線を揉めており、いつ戦火が開かれるかわからない状態にある。
それ故にいたずらに戦力を分散するわけにいかず、王国と強い繋がりを持つユラント教団が主体となって対策に乗り出したのだと思われる。
そして、ユラント神は助けを求める教団の願いにアルディアへ夢のお告げとして、自分の存在を知らしめたに違いなかった。
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