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異世界食堂、開店!
〜ドラゴンの肉のステーキ〜
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「ん…んん?もうこんな時間?」
私はスマホのアラームを止めた。
この世界、元いた世界と時間が正反対だ。
なんだろう。場所は日本なのに時間軸はブラジル。そんな感じだ。
まぁ、異世界に常識を求めた所で無駄だろう。
異世界転生にご都合主義はつきものだ。
異世界系ラノベを読み漁っていた私は、幸か不幸かそう割り切れた。
今日は市場調査という名の料理のメニュー決めに行くのだ。
食堂を開くにも、メニューがなければ全て始まらない。
出かける準備をして、歩き始める。
意外とここは商店街に近くて、人通りも多い。休日となれば尚更だ。
ただ、商店街は現代に似合わぬほど活気が溢れていた。
最近はショッピングモールなどが建設されて、商店街なんかはただのシャッター街と化していることも多い。
なのにここはすべての店がわいわいと賑わっている。
惣菜の店の揚げ物の匂いが、鼻をくすぐった。
きつね色にこんがり揚がった揚げ物の数々が、ショーウィンドウの向こうで輝いている。
そうだ。定食の代表格と言えば、揚げ物の定食だろう。
いやぁ…絶対に美味しいだろうな…
昨日食べたラーメンであの美味しさだ。
この世界にはまだまだ美味しいものがたくさんあるのだろう。
じゅるり、と思わずよだれが湧いてくる。
すると何処からか、「今日はドラゴンの肉がタイムセールで1000円!安いよ~!」と声が聞こえてきた。
ドラゴンの肉?!え、ええ?!
この世界、ドラゴンが居るのか。
そうだ。仮にもここは異世界だ。ドラゴンが居てモンスターが居る、そんな世界だ。
うわぁ…食べられたらどうしよう。
でも、興味本位でドラゴンのお肉が売っているお店に入ってみた。
だって、現実でも取るのが難しかったり危険を伴うものほど高くて美味しい。
例えばフグとか。一歩間違えれば即死の毒があるフグは危険が伴うし高い。
だけれど専門の人がしっかり捌いてくれれば美味しくいただける。
きっとドラゴンもそんな感じだろう。
「お、お嬢ちゃん、見ない顔だね。もしかして最近引っ越してきたのかい?」
気さくな店主が私に話しかける。がっしりとした体格の、笑顔が素敵な男性だ。
「は、はい!園田舞桜と申します。よろしくお願いします!」
「いやぁ、可愛いお嬢ちゃんだね。俺はギン。ここの肉屋の店主だ。困ったことがあったらいつでも来いよ!」
ガハハと愛嬌のある笑い声で笑ったギンさんは、店の奥から巨大なドラゴンの肉を持ってきた。
「今なら量り売りで1000円単位でドラゴンの肉を売ってるんだ」
「…これがドラゴンの肉…?!」
赤身がとても綺麗で、まるでルビーのようだった。
脂身は真珠のような輝きを放っている。
見るからに美味しそうだ。
「おや、ドラゴンの肉を知らないのかい?まあ、この世界でもあまりメジャーじゃない地域はあるかね」
「はは、まあそんな所で…そういえば、ドラゴンって火吹いたりしないんですか?安全に狩れるんですか?」
「一昔前は大変だったね。野生の種が人里に現れては村を滅ぼすなんてこともあった。
でも肉の美味しさから乱獲が絶えなくてね。今は野生の種は殆ど残っていないんだよ」
「そうなんですか?」
「ああ。とにかく今は資格者が安全に養殖したドラゴンが主流だよ。たまにロウソクくらいの火を吹いて年間1回か2回は火事になる工場もあるんだけどね。昔に比べりゃ楽に安全になったもんさ」
そう言ってまたギンさんは店の中に入っていった。
肉の焼ける、じゅわぁっとした音が響いた。
いい匂い。
こんがり焼けた肉の幸せな香りがした。
すると、ギンさんが目の前に来て、
「これ、試食品。食べてみな!」と角切りにしたドラゴンの肉のステーキを差し出してきた。
今にも脂が滴り落ちそうなお肉に、じわっと湧き出てくる肉汁。
全てが全身に美味しそうという情報を伝えて駆け巡ってくる。
「いただきます!」と口の中にステーキを入れる。
熱々のお肉から、肉汁が溢れ出していく。
脂が口の中でじゅわっと溶ける。濃厚でいて、後味はスッキリ。クセの少ない味だ。
牛肉や豚肉や鶏肉、その他多くの肉のいいとこ取りといった食感で、噛みきりやすくて老若男女問わずに食べやすそうなお肉だ。
「お嬢ちゃん、いい食べっぷりだねぇ。そこまで美味しそうに食べてもらえると、肉や冥利に尽きるよ」
「そうですか?」
えへへと、照れ笑いをする。
「このドラゴンの肉は肉厚で、クセの少ない味とよく乗った脂とたくさんの肉汁が出てくるのが特徴なんだ。
揚げ物にすればまるで果実のように肉汁が溢れ出るし、ローストビーフのようにすればたちまち氷のようにふわっと肉がとろける。新鮮で捌きたてなら、刺し身としても食べることもできるよ」
「へええ…あの、私お肉買います!その塊全部!」
気がつけば私はそう言っていた。
「ええ?!随分気前が良いねぇ、お嬢ちゃん。もしかして1人で食べるのかい?こりゃあ大飯食らいなお嬢ちゃんだ」
「え、ええと、違くて、その…」
よく分からない勘違いに戸惑っていると、向かいの八百屋の方から声がした。
「ちょっとお父さん!失礼なこと言わないの!この人困ってるでしょ?」
「わ、悪い悪い…ちょっとした冗談でさ」
「娘さんですか?」
突然のギンさんの娘の到来に戸惑いつつ、質問する。
「ああ。うちの娘のハナだ。仲良くしてやってくれな」
「もう、塊で買ってくくらいだから1人で食べるわけ無いでしょう?お店開くのよ、きっと」
「あ、ああ、そうか…」
思いもよらぬうちに話が展開していく。
あれ、自分まだ店開くってこの人に伝えてないんだけどな…
まあ、間違ってはないんだけど。
かなり元気でパワフルな娘さんだ。
「全く…うちの父がすみません。私、向かいの八百屋で働いているハナって言います。よろしくお願いします!」
「いえ、こちらこそ…私は園田舞桜。よろしくね!」
「あの、お店開くんですよね?だったら商店街に申請しなきゃ!行きましょう!」
手を引かれて、商店街の事務所的な場所に連れて行かれる。
「え、ええ?!」
突然の展開に目が回りそうだ。
ちょっとドタバタだけど、無事にお店を開けることはできるのだろうか…?
この前とはちょっと違った忙しさが幕を開けた気がした___
私はスマホのアラームを止めた。
この世界、元いた世界と時間が正反対だ。
なんだろう。場所は日本なのに時間軸はブラジル。そんな感じだ。
まぁ、異世界に常識を求めた所で無駄だろう。
異世界転生にご都合主義はつきものだ。
異世界系ラノベを読み漁っていた私は、幸か不幸かそう割り切れた。
今日は市場調査という名の料理のメニュー決めに行くのだ。
食堂を開くにも、メニューがなければ全て始まらない。
出かける準備をして、歩き始める。
意外とここは商店街に近くて、人通りも多い。休日となれば尚更だ。
ただ、商店街は現代に似合わぬほど活気が溢れていた。
最近はショッピングモールなどが建設されて、商店街なんかはただのシャッター街と化していることも多い。
なのにここはすべての店がわいわいと賑わっている。
惣菜の店の揚げ物の匂いが、鼻をくすぐった。
きつね色にこんがり揚がった揚げ物の数々が、ショーウィンドウの向こうで輝いている。
そうだ。定食の代表格と言えば、揚げ物の定食だろう。
いやぁ…絶対に美味しいだろうな…
昨日食べたラーメンであの美味しさだ。
この世界にはまだまだ美味しいものがたくさんあるのだろう。
じゅるり、と思わずよだれが湧いてくる。
すると何処からか、「今日はドラゴンの肉がタイムセールで1000円!安いよ~!」と声が聞こえてきた。
ドラゴンの肉?!え、ええ?!
この世界、ドラゴンが居るのか。
そうだ。仮にもここは異世界だ。ドラゴンが居てモンスターが居る、そんな世界だ。
うわぁ…食べられたらどうしよう。
でも、興味本位でドラゴンのお肉が売っているお店に入ってみた。
だって、現実でも取るのが難しかったり危険を伴うものほど高くて美味しい。
例えばフグとか。一歩間違えれば即死の毒があるフグは危険が伴うし高い。
だけれど専門の人がしっかり捌いてくれれば美味しくいただける。
きっとドラゴンもそんな感じだろう。
「お、お嬢ちゃん、見ない顔だね。もしかして最近引っ越してきたのかい?」
気さくな店主が私に話しかける。がっしりとした体格の、笑顔が素敵な男性だ。
「は、はい!園田舞桜と申します。よろしくお願いします!」
「いやぁ、可愛いお嬢ちゃんだね。俺はギン。ここの肉屋の店主だ。困ったことがあったらいつでも来いよ!」
ガハハと愛嬌のある笑い声で笑ったギンさんは、店の奥から巨大なドラゴンの肉を持ってきた。
「今なら量り売りで1000円単位でドラゴンの肉を売ってるんだ」
「…これがドラゴンの肉…?!」
赤身がとても綺麗で、まるでルビーのようだった。
脂身は真珠のような輝きを放っている。
見るからに美味しそうだ。
「おや、ドラゴンの肉を知らないのかい?まあ、この世界でもあまりメジャーじゃない地域はあるかね」
「はは、まあそんな所で…そういえば、ドラゴンって火吹いたりしないんですか?安全に狩れるんですか?」
「一昔前は大変だったね。野生の種が人里に現れては村を滅ぼすなんてこともあった。
でも肉の美味しさから乱獲が絶えなくてね。今は野生の種は殆ど残っていないんだよ」
「そうなんですか?」
「ああ。とにかく今は資格者が安全に養殖したドラゴンが主流だよ。たまにロウソクくらいの火を吹いて年間1回か2回は火事になる工場もあるんだけどね。昔に比べりゃ楽に安全になったもんさ」
そう言ってまたギンさんは店の中に入っていった。
肉の焼ける、じゅわぁっとした音が響いた。
いい匂い。
こんがり焼けた肉の幸せな香りがした。
すると、ギンさんが目の前に来て、
「これ、試食品。食べてみな!」と角切りにしたドラゴンの肉のステーキを差し出してきた。
今にも脂が滴り落ちそうなお肉に、じわっと湧き出てくる肉汁。
全てが全身に美味しそうという情報を伝えて駆け巡ってくる。
「いただきます!」と口の中にステーキを入れる。
熱々のお肉から、肉汁が溢れ出していく。
脂が口の中でじゅわっと溶ける。濃厚でいて、後味はスッキリ。クセの少ない味だ。
牛肉や豚肉や鶏肉、その他多くの肉のいいとこ取りといった食感で、噛みきりやすくて老若男女問わずに食べやすそうなお肉だ。
「お嬢ちゃん、いい食べっぷりだねぇ。そこまで美味しそうに食べてもらえると、肉や冥利に尽きるよ」
「そうですか?」
えへへと、照れ笑いをする。
「このドラゴンの肉は肉厚で、クセの少ない味とよく乗った脂とたくさんの肉汁が出てくるのが特徴なんだ。
揚げ物にすればまるで果実のように肉汁が溢れ出るし、ローストビーフのようにすればたちまち氷のようにふわっと肉がとろける。新鮮で捌きたてなら、刺し身としても食べることもできるよ」
「へええ…あの、私お肉買います!その塊全部!」
気がつけば私はそう言っていた。
「ええ?!随分気前が良いねぇ、お嬢ちゃん。もしかして1人で食べるのかい?こりゃあ大飯食らいなお嬢ちゃんだ」
「え、ええと、違くて、その…」
よく分からない勘違いに戸惑っていると、向かいの八百屋の方から声がした。
「ちょっとお父さん!失礼なこと言わないの!この人困ってるでしょ?」
「わ、悪い悪い…ちょっとした冗談でさ」
「娘さんですか?」
突然のギンさんの娘の到来に戸惑いつつ、質問する。
「ああ。うちの娘のハナだ。仲良くしてやってくれな」
「もう、塊で買ってくくらいだから1人で食べるわけ無いでしょう?お店開くのよ、きっと」
「あ、ああ、そうか…」
思いもよらぬうちに話が展開していく。
あれ、自分まだ店開くってこの人に伝えてないんだけどな…
まあ、間違ってはないんだけど。
かなり元気でパワフルな娘さんだ。
「全く…うちの父がすみません。私、向かいの八百屋で働いているハナって言います。よろしくお願いします!」
「いえ、こちらこそ…私は園田舞桜。よろしくね!」
「あの、お店開くんですよね?だったら商店街に申請しなきゃ!行きましょう!」
手を引かれて、商店街の事務所的な場所に連れて行かれる。
「え、ええ?!」
突然の展開に目が回りそうだ。
ちょっとドタバタだけど、無事にお店を開けることはできるのだろうか…?
この前とはちょっと違った忙しさが幕を開けた気がした___
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