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石造りの建物が並ぶ集落はプタラという名前だと、彼女が教えてくれた。
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石造りの建物が並ぶ集落はプタラという名前だと、彼女が教えてくれた。家々の、どの壁にも深い傷があり、そこからカビや苔が生えていた。屋根に並ぶいくつかの煙突からは煙が出ている。小麦の焼けた匂いはそこからやってきているのだろうか。
住民らしき人はまだ見ていない。
「少し早いですが、お昼にしませんか」
「そうだね」
彼は頷いてから時計を見た。11時半を少し過ぎていた。
彼女は石畳の道から、より狭い方の路地に入った。建物は高く、誰かが窓から見下ろしているようだった。
いくつか角を曲がると、パンの匂いが強くなってきた。
パリパリに焼けた表面を割ると、綿のようなフワフワのパンが出てくる。バターを乗せるとするっと溶ける。香り深い塩気そのままに食べてもいいし、ジャムをつけてもいい。そんな想像をしてしまうほどの舌と胃に働きかける匂いだった。
「お腹すいてきましたね」
彼女は胃に手を当てて言った。
「なにを食べるの?」
「さっき言ったじゃがいもを使った郷土料理です。あと、この匂いで分かるようにパンも美味しいですよ」
一人しか入れないような路地をワンブロック進むと、目の前に小さな広場が現れた。そのそばにパンのイラストの書かれた看板がある。細長い4階建ての建物だ。
「あのパン屋です。二階と三階がレストランになってるんです」
彼女はそう言って、彼のシャツを引っ張りながらパン屋に入っていった。
カランコロン、チリンチリンとドアに付けられたベルが揺れると、店の奥から「いらっしゃい」と男の声が聞こえた。
狭い店内の棚にはさまざまなパンが並べてあった。ベーシックなものから、木ノ実やレーズンが入ったものがあり、どれもおいしそうだった。彼もそれらを見たのか喉を鳴らした。
彼女はカウンターから少し身を乗り出し、厨房の方を覗いていた。そして、「食事したいんですが!」と大声で言った。
返ってきたのは別の男の声だった。
「2階に上がってね。どの席でもいいよ」
彼女はまた彼のシャツを掴み、狭く急な階段を上っていった。
2階も一階同様狭かった。テーブルは3つしかなく、その1つには小太りのおばさんが2人いた。パンにジャムをつけてパクパク食べていた。
空いている窓際の席に座ると、彼女はリュックをテーブルの下に置いた。
「ここからは森は見えません。見えるのは建物ばかりです。都市っぽいですか?」
「いいや、全然。あそこはもっと暗い気がするな。いつも雨が降っているように感じる」
「一度は行ってみたいです」
「たまに行くのがちょうどいいよ。人が多くて、それだけで疲れる」
「それでも行ってみたいです」へ
「観光だけなら、いいかもしれない」
彼はテーブルを手でなぞった。水か何か飲みたそうだった。
「そのときは案内してくださいね」
彼は、即答はしなかった。窓をちらりと見て、それから彼女を見て、「そうだね」と言った。微笑んでいたが、それ以上は期待できない顔だった。
「ようこそ」
気づかないうちに、店員がメニューを持ってきていた。筋骨隆々の男で、半袖シャツの穴という穴から筋肉が出ている。
「決まったら大声で呼んでね」
そう言うと、筋肉さんは階段をゆっくり降りていった。床の軋みもなく、ひとつも音がでないのは不思議だった。
2人はさっそくメニューを一緒に開き、見ていった。パスタやピザ、一品料理もあったが彼女のおすすめはご当地セットで、ジャガイモのスープ、サラダ、パン、ジャガイモと鶏肉のチーズ焼き、野菜のキッシュが出てくるものだった。
「じゃあ、それにしようかな」
「分かりました」
彼女はメニューを閉じると、階段の方に駆け寄った。
「すみませーーーん! ご当地セット2つくださーーーい!」
大声で叫ぶと、下の方から「はいよ!」と聞こえてきた。
隣の席を見ると、おばさんたちはまだパンを食べていた。カゴにはスライスされたパンが5切れ入っていた。
「タミさんの悩み事はなんですか?」
彼女の席に戻ってきてすぐの質問に、彼は、えっ、といった表情を見せた。
「僕の?」
「はい」
彼の手はテーブルの上から下に消えた。
「どうだろう」彼はテーブルのどこかを見て言った。
「ホテルや、この場所に来る人は何か悩みやストレスを抱えている人が多いんです。それに気付いてない人もいます」
「僕もそれかもしれないな」
彼は嘘をついて話題を終わらせようとした。しかし、彼女は首を振った。
「別に私に言わなくてもいいんです。私はタミさんの家族でも友達でもないですし。ただ、誰かには言ってほしいんです」
彼は片手をテーブルの上に戻した。
「なぜ?」
「苦しくないんですか?」
飲み物をさがすように、彼はまた手を動かした。その手は砂漠で彷徨っているかのようだった。黙ったまま動き続けたが、ついにはオアシスさえ見つけるのをやめて立ち止まった。
「苦しいよ。ただ、どうすることもできないし、今は待っている」
「それでも話すことは大事です」
「詮索好きだね」と彼はため息を隠さずに言った。
「すみません。でも、心配なんです」
今度は階段を誰かがのぼってくる音がする。
「私はホテルもこの場所も、誰かを癒すためにあると思っています」
「そういう場所に僕はふさわしくない、と」
そう言ったところに筋肉さんがやってきた。両手にパンがぎっしり入ったカゴを持っている。部屋に詰まっていた小麦の香りがさらに濃くなった。
筋肉さんはバターを出したかと思うと、壁際にある戸棚を開きジャムとスプーンを取り出した。
「温かいうちに食べてね。ジャムはブルーベリーとイチゴね。イチゴはこの瓶で終わりだから楽しんでください」
そう言って筋肉さんは足早に階段を降りていった。
彼女は黙って皿とパンをとった。
彼は反して「おいしそうだね」と言葉を出してからパンを選んだ。そして、何も付けずに頬張った。鼻から呼吸をして、香りごと食べていった。
「おいしいね。かなり」
彼は黙ってバターを塗っている彼女に言った。
「そうなんです。おいしいんです。おいしいのに何でそんなに悲しそうにしてるんですか?」
「おいしいものには毒があるからね。このパンだって食べ過ぎれば死ぬ」彼はパンにバターを塗っていった。「きっと僕はおいしいものを食べ過ぎたんだと思う」
「では、毒を出せばまた食べられますね」
彼女はパンにイチゴジャムをたっぷりつけた。
「毒が出ればね。でも、どうかな。無理だと思う」
彼は少しだけブルーベリージャムをつけた。
「うん。ジャムもおいしい」彼は頷いた。「メインディッシュも楽しみだな」
「問題を抱えることは、恥ずかしいことじゃありませんよ。不安も悲しさも恥ずかしいものじゃありません。言ってもタミさんは大丈夫ですよ」
彼はパンとスプーンを置いた。
「分かった。でも、君には言わないでおく」
「分かりました。でも、なぜです?」
彼は肩をすくめた。
「なぜかって、僕のことを知っているからだよ。苦しみは恥じゃないと言ったけど、それでも見えない壁はある。飛び越えるために勇気とかそういった類のエネルギーが必要なんだよ」
「では、ぜひ会ってもらいたい人がいます。食事を終えたら、そこに行きましょう」
彼は頷くようにパンをかじった。抵抗を諦めたようにも見えたし、妥協の返事のようにも見えた。
それからスープやメインディッシュと、2人は黙々と料理をたいらげていった。解決していない喧嘩が終わった夫婦のような雰囲気の中に、窓から風が舞い込んだ。彼だけが窓を見た。そして、フォークを置いた。
隣の客は紅茶を飲みながら、旦那の愚痴で盛り上がっていた。まだパンとジャムが欲しそうだった。
「窓の外に何かあるんですか? カフェでもよく窓を見てますよね」
「ここは美しい場所だね。どの窓からもはっとさせる景色が見える。そう考えたら、やはり僕にふさわしいとは思えないな」彼は笑って、水の入ったコップに手を伸ばした。「もし、待ち人がこなかったり、期待できないものだったら、僕はここを去るよ。この窓からは見えないところに行くよ」
彼女はデザートのプディングを食べるのをやめて、スプーンを置いた。そして、コップを握った。
「大丈夫ですよ。きっと待っている人には会えますよ」
彼は両手でコップを握り、頷いた。
お店を出ると、筋肉さんが見送りに来てくれた。太ももが丸太のように分厚かった。
「また来てね」筋肉さんは彼と彼女の肩を軽く叩いた。
「はい、また来ます」
彼女はそう返事をして、彼はただ首を縦に振った。
細い路地に戻る頃には、筋肉さんはもう店前からは消えていた。どこからか、あのおばさんたちの声がかすかに聞こえた気がした。
住民らしき人はまだ見ていない。
「少し早いですが、お昼にしませんか」
「そうだね」
彼は頷いてから時計を見た。11時半を少し過ぎていた。
彼女は石畳の道から、より狭い方の路地に入った。建物は高く、誰かが窓から見下ろしているようだった。
いくつか角を曲がると、パンの匂いが強くなってきた。
パリパリに焼けた表面を割ると、綿のようなフワフワのパンが出てくる。バターを乗せるとするっと溶ける。香り深い塩気そのままに食べてもいいし、ジャムをつけてもいい。そんな想像をしてしまうほどの舌と胃に働きかける匂いだった。
「お腹すいてきましたね」
彼女は胃に手を当てて言った。
「なにを食べるの?」
「さっき言ったじゃがいもを使った郷土料理です。あと、この匂いで分かるようにパンも美味しいですよ」
一人しか入れないような路地をワンブロック進むと、目の前に小さな広場が現れた。そのそばにパンのイラストの書かれた看板がある。細長い4階建ての建物だ。
「あのパン屋です。二階と三階がレストランになってるんです」
彼女はそう言って、彼のシャツを引っ張りながらパン屋に入っていった。
カランコロン、チリンチリンとドアに付けられたベルが揺れると、店の奥から「いらっしゃい」と男の声が聞こえた。
狭い店内の棚にはさまざまなパンが並べてあった。ベーシックなものから、木ノ実やレーズンが入ったものがあり、どれもおいしそうだった。彼もそれらを見たのか喉を鳴らした。
彼女はカウンターから少し身を乗り出し、厨房の方を覗いていた。そして、「食事したいんですが!」と大声で言った。
返ってきたのは別の男の声だった。
「2階に上がってね。どの席でもいいよ」
彼女はまた彼のシャツを掴み、狭く急な階段を上っていった。
2階も一階同様狭かった。テーブルは3つしかなく、その1つには小太りのおばさんが2人いた。パンにジャムをつけてパクパク食べていた。
空いている窓際の席に座ると、彼女はリュックをテーブルの下に置いた。
「ここからは森は見えません。見えるのは建物ばかりです。都市っぽいですか?」
「いいや、全然。あそこはもっと暗い気がするな。いつも雨が降っているように感じる」
「一度は行ってみたいです」
「たまに行くのがちょうどいいよ。人が多くて、それだけで疲れる」
「それでも行ってみたいです」へ
「観光だけなら、いいかもしれない」
彼はテーブルを手でなぞった。水か何か飲みたそうだった。
「そのときは案内してくださいね」
彼は、即答はしなかった。窓をちらりと見て、それから彼女を見て、「そうだね」と言った。微笑んでいたが、それ以上は期待できない顔だった。
「ようこそ」
気づかないうちに、店員がメニューを持ってきていた。筋骨隆々の男で、半袖シャツの穴という穴から筋肉が出ている。
「決まったら大声で呼んでね」
そう言うと、筋肉さんは階段をゆっくり降りていった。床の軋みもなく、ひとつも音がでないのは不思議だった。
2人はさっそくメニューを一緒に開き、見ていった。パスタやピザ、一品料理もあったが彼女のおすすめはご当地セットで、ジャガイモのスープ、サラダ、パン、ジャガイモと鶏肉のチーズ焼き、野菜のキッシュが出てくるものだった。
「じゃあ、それにしようかな」
「分かりました」
彼女はメニューを閉じると、階段の方に駆け寄った。
「すみませーーーん! ご当地セット2つくださーーーい!」
大声で叫ぶと、下の方から「はいよ!」と聞こえてきた。
隣の席を見ると、おばさんたちはまだパンを食べていた。カゴにはスライスされたパンが5切れ入っていた。
「タミさんの悩み事はなんですか?」
彼女の席に戻ってきてすぐの質問に、彼は、えっ、といった表情を見せた。
「僕の?」
「はい」
彼の手はテーブルの上から下に消えた。
「どうだろう」彼はテーブルのどこかを見て言った。
「ホテルや、この場所に来る人は何か悩みやストレスを抱えている人が多いんです。それに気付いてない人もいます」
「僕もそれかもしれないな」
彼は嘘をついて話題を終わらせようとした。しかし、彼女は首を振った。
「別に私に言わなくてもいいんです。私はタミさんの家族でも友達でもないですし。ただ、誰かには言ってほしいんです」
彼は片手をテーブルの上に戻した。
「なぜ?」
「苦しくないんですか?」
飲み物をさがすように、彼はまた手を動かした。その手は砂漠で彷徨っているかのようだった。黙ったまま動き続けたが、ついにはオアシスさえ見つけるのをやめて立ち止まった。
「苦しいよ。ただ、どうすることもできないし、今は待っている」
「それでも話すことは大事です」
「詮索好きだね」と彼はため息を隠さずに言った。
「すみません。でも、心配なんです」
今度は階段を誰かがのぼってくる音がする。
「私はホテルもこの場所も、誰かを癒すためにあると思っています」
「そういう場所に僕はふさわしくない、と」
そう言ったところに筋肉さんがやってきた。両手にパンがぎっしり入ったカゴを持っている。部屋に詰まっていた小麦の香りがさらに濃くなった。
筋肉さんはバターを出したかと思うと、壁際にある戸棚を開きジャムとスプーンを取り出した。
「温かいうちに食べてね。ジャムはブルーベリーとイチゴね。イチゴはこの瓶で終わりだから楽しんでください」
そう言って筋肉さんは足早に階段を降りていった。
彼女は黙って皿とパンをとった。
彼は反して「おいしそうだね」と言葉を出してからパンを選んだ。そして、何も付けずに頬張った。鼻から呼吸をして、香りごと食べていった。
「おいしいね。かなり」
彼は黙ってバターを塗っている彼女に言った。
「そうなんです。おいしいんです。おいしいのに何でそんなに悲しそうにしてるんですか?」
「おいしいものには毒があるからね。このパンだって食べ過ぎれば死ぬ」彼はパンにバターを塗っていった。「きっと僕はおいしいものを食べ過ぎたんだと思う」
「では、毒を出せばまた食べられますね」
彼女はパンにイチゴジャムをたっぷりつけた。
「毒が出ればね。でも、どうかな。無理だと思う」
彼は少しだけブルーベリージャムをつけた。
「うん。ジャムもおいしい」彼は頷いた。「メインディッシュも楽しみだな」
「問題を抱えることは、恥ずかしいことじゃありませんよ。不安も悲しさも恥ずかしいものじゃありません。言ってもタミさんは大丈夫ですよ」
彼はパンとスプーンを置いた。
「分かった。でも、君には言わないでおく」
「分かりました。でも、なぜです?」
彼は肩をすくめた。
「なぜかって、僕のことを知っているからだよ。苦しみは恥じゃないと言ったけど、それでも見えない壁はある。飛び越えるために勇気とかそういった類のエネルギーが必要なんだよ」
「では、ぜひ会ってもらいたい人がいます。食事を終えたら、そこに行きましょう」
彼は頷くようにパンをかじった。抵抗を諦めたようにも見えたし、妥協の返事のようにも見えた。
それからスープやメインディッシュと、2人は黙々と料理をたいらげていった。解決していない喧嘩が終わった夫婦のような雰囲気の中に、窓から風が舞い込んだ。彼だけが窓を見た。そして、フォークを置いた。
隣の客は紅茶を飲みながら、旦那の愚痴で盛り上がっていた。まだパンとジャムが欲しそうだった。
「窓の外に何かあるんですか? カフェでもよく窓を見てますよね」
「ここは美しい場所だね。どの窓からもはっとさせる景色が見える。そう考えたら、やはり僕にふさわしいとは思えないな」彼は笑って、水の入ったコップに手を伸ばした。「もし、待ち人がこなかったり、期待できないものだったら、僕はここを去るよ。この窓からは見えないところに行くよ」
彼女はデザートのプディングを食べるのをやめて、スプーンを置いた。そして、コップを握った。
「大丈夫ですよ。きっと待っている人には会えますよ」
彼は両手でコップを握り、頷いた。
お店を出ると、筋肉さんが見送りに来てくれた。太ももが丸太のように分厚かった。
「また来てね」筋肉さんは彼と彼女の肩を軽く叩いた。
「はい、また来ます」
彼女はそう返事をして、彼はただ首を縦に振った。
細い路地に戻る頃には、筋肉さんはもう店前からは消えていた。どこからか、あのおばさんたちの声がかすかに聞こえた気がした。
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