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第1章・聖騎士
絆
しおりを挟む僕は、それから
シャルに「親友の頼みなんだから」と
言われるがまま3曲ほど歌った。
さっき数曲歌い
2人で、大粒の涙を流し
また4曲歌った事で
僕の喉は、カラカラに。
そして朝を迎えた空が濃い紫色となり始めたこともあって。
僕は、シャルに休憩と朝食を取ることを勧めるのだった。
ログハウスに備え付けの木製のテーブルに移動し
家から持ってきた、固めのパンに蜂蜜をかけた物と
ホーンシープと言う羊のミルクで
軽く朝食をとるのだった。
そして、2人はログハウスを後にし
目的地に向けて旅立っていく。
昨日と違うことは
2人の距離が近づいた事だった
シャルは、あ3と会った時
どこにでもいるNPCであり、ボロボロの服を着て
髪もボサボサで、男の子だと思っていたが
今はもう、そんな事は頭の片隅にもなく
ただただ、可愛いくてしょうがなかった
そして、街についたら、かわいい服を
そう【歌姫】というジョブに負けない
可愛い服を買うことを心に誓うのだった。
あ3も、今まで友達も居らず
シャルの事を友達と思うことさえ躊躇していたのだが
シャル本人が、あ3の事を親友と言ったのだ
会話をする知り合いさえ居ない、あ3にとって
どれほど嬉しかった事か
どれほど心に勇気を貰ったことか
あ3の中で、すでにシャルは【あの人】と同じくらい
大切な存在とかしていた。
道行く2人の会話は
どこか照れくさそうに
どこか嬉しそうに
続いていく
・・・・・・・。
太陽が真上に差し掛かり
一面に広がっていた草原の中心を歩く。
そろそろ、お昼であり
2人の会話は、昼食を何にするかで盛り上がっていく。
草原には、昼食のメインデッシュが闊歩する
暴れ猪は昨晩食べたので
ホーンシープの肉を食べようかと
若そうで柔らかそうな魔物を吟味していく
そんな、しょうもない事すら
2人にとって、とても大切で
とても有意義な時間でもあった。
・・・ーーーーン
・・・カーーーーーン・・・
・・・ドカーーーーーン・・・
それは、遥か遠くから、聞こえてくる小さな音だった。
先に気がついたのは、あ3
「シャル・・・チョット待って・・・」
「なに?」
「これって・・・・この音って・・・もしかして・・・・」
僕は、その音の主を想像するだけで
血の気が引いて、体温がさがり、全身が震えだす。
「どうしたの、あ3!」
「もしかして・・・ビッグ・バナナ・・・・」
それは、バナナ平原最強のモンスター
村では、年に数回出没するという、レアモンスターである。
その度に、ギルドで討伐隊を組むか
高ランクである、Cランク以上の冒険者を募り討伐する程の
危険極まりない、モンスターである
そう、レベル1の、あ3では想像もできないほどのモンスターであったが
レベル100となる、シャルにとっては・・・
「ビッグ・バナナ?もしかして、フィールドボスのレアモンスター?」
「に・・・逃げないと・・・・シャル速く、逃げないと・・・」
慌てる、あ3が、少し可愛いと思いながら
「あ3、大丈夫!私を誰だと思ってるの」
「だけど・・・」
シャルは、ニコリと笑い
アイテムボックスから、白銀の兜を取り出すと
金色の髪をかきあげるように、白銀の兜を被る。
さて・・・ゲームでは
バナナ平原は、初心者の狩場だったはず
通常モンスターは、レベル1~10程度だったかな?
現実世界で、1日に一回沸くフィールドボスのレアモンスター
たしか、レベル20?もなかったよね
「あ3、見してあげる
戦闘特化、女性限定ギルド【ヴァルキリア】
その副ギルドマスター
シャルロット・ヒューリーのその力を」
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