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きぐるみ幼女編
3話 【アリス・Q・イングラム】
しおりを挟む鈴達が中等部の校舎に向けて歩いていった、その一方で
バスを降りた、紫音と鉄雄は一度足を止める
鈴と胡桃と距離を取るためである
紫音と鉄雄の2人は自分達が
周りの人間から白い目で見られている事は知っているからだ
鉄雄は、目つきは鋭く、黒髪のリーゼントを携え
制服も上着は丈を短くし、ズボンは片方に両足が入るくらい太い物であった
古くから伝わる、ヤンキー・不良スタイルと言われる姿である
中等部2年・最下位クラスの2人
そこは、変わり者のたまり場である
成績が多少良くても、問題児や
その人間の品格、行動によって、このクラスに成る者は多いい
だからこそ、他のクラスの人間は
このクラスの事を、クズクラスと呼び、さげすんでいた
その中でも、方向性の違いはあるが
一風変わった人間が鉄雄であり、紫音でもある
その姿から、誰も近寄ろうとしない不良姿の鉄雄
その見た目から、皆怖いのであろう
又は関わり合いになりたくないのであろう
そして紫音と言うと
その服装は鉄雄ほどではないが
その姿勢と、醸し出す雰囲気は、異様であった
猫背で姿勢は悪く、その視線は常に下にある
寝癖の付いた男性にしては長めの髪はボサボサ、足を引こずる用に歩き
歩く度に体を左右に振る、その姿に覇気は無い
見るものを不快にさせる、姿・歩き方である
そんな2人が揃っているのだ
誰も2人を、見ようともしない、視線を合わそうともしなかった
そこに居るだけで、視線を送ってしまう
四条優美や、柊朱莉とは相反する2人である
そんな2人は学園内や、人の目が多いい所で
鈴と胡桃と一緒に居る事を嫌う
胡桃は、そんな事気にしないと言うが
だが鈴は学校でのオタク根暗モード一択の紫音と一緒に居るが好きではななった
そうやって、鈴・胡桃と距離をとってから、2人は学校に向かう
だが今日の鉄雄は死にかけの紫音を引きずりながらとなるだろう
屍を連れた哲雄は悩んでいた
さすがに、一人で、この屍と
2人分の荷物をもって移動するのは、メンドクサそうだと
そんな時、小さく「カシャカシャ」と鳴る音と共に
聴き慣れた足音が聞こえてきた
カッツゥーーーーーン カッツゥーーーーーン
そして、その音と共に周囲の女生徒の視線を釘付けにし
近寄ってくる、黒い鎧
それは、女性の身体を型どった
綺麗なプロポーションを漂わす
漆黒のフルプレートの鎧を着る
中等部2ーD組の【アリス・Q・イングラム】である
そう、彼女も、制服の上から着るアウターで
自己主張する人物の1人でもある
アウター=フルプレート?とと思うかも知れないが
それすら許される、制服に関しては自由な学園なのである
彼女も一風変わった、異質な雰囲気を漂わせるが
何故か女生徒に人気があるのだ
哲雄は、近寄ってくる、フルプレートの人物に向かって
右手を突き出し、親指を立て
鉄「ヘイ、タクシー」
ア「テツ、おはよう、で、、、またなのね?」
鉄「あぁ、いつも以上に、死んでやがる
それよか今日は、バスじゃないのか?」
ア「あぁ髪型が決まらなくてね、セットしてたら時間に遅れたんで
送ってもらったのよ」
鉄「わかる、髪型決まらないと、外でたくないもんなぁ」
「そうなんだよね、ついでに洗面台で姉と喧嘩して
母に怒られる始末だよ」
鉄雄と、アリスは、笑いながら朝の会話を楽しむが
もし紫音が元気なら
「フルプレートの、フルフェイスで髪型って無駄だろ」
とか言って、アリスに殴られている所だが、今日はその元気も無い
そして、話していた、バス停に次のバスが近づき
2人の会話も終わりに近づく
鉄「アリス、悪いが頼めるか?」
ア「わかった、教室までかな?」
鉄「できれば」
アリスは頷くと、紫音の身体を、ヒョイっと持ち上げ肩に担ぐ
フルプレートの甲冑は160cmほどだろうか
中にいる彼女はそれより低いのだが
軽々と紫音を肩に荷せ歩き出した
紫音が軽いといっても、50kg近いだろう
そして、そのプルプレートの鎧の重量は、分からないが
彼女は、先ほどと変わらず、心地良い足音と響かせ歩き出した
2人と、お荷物は、校門に向けてあるきだす
その3人の前を歩く人間はいない
彼女の心地よい足音に、その人物が誰か気づき嬉しそうに振り帰るが
彼女と共にいる人間を見て、ある者は足を止め道を開ける
そして、ある者は、早歩きで校舎へと消えていく
アリスと、鉄雄達は、学園の正面の広場に出て
クズクラスと呼ばれる中等部校舎の裏のまた裏にある
旧校舎へと向かうのだが
その足取りは、紫音を揺らさない配慮するアリスの優しさか
いつもよりゆっくりである
その為か、3人に気がついたり、後ろから追いついた
アリスの友人達、それは、学園でも、甲冑組と呼ばれる数少ない人物達
1人、2人と、フルプレートや、ハーフプレートを着る生徒達が集まり
その甲冑を鳴らす音で賑やかになり
同じように、鉄雄の周りに集まってくるクラスメイト達
ある者は、燃えるような赤く大きな魔法帽とマントを羽織った中二病や
どこかの、パンクバンドの会場から抜け出したような
背中にギターを担ぐ全身痛々しいカッコの、アホやら
目に止まる女子生徒に声をかけまくる、バカやらと
何時にも、増して異様な1団となって校舎へと向かっていった
鉄雄のクラスメイトが来たことで
中等部の校舎前で、鉄雄は、2人分のカバンを友人に渡し
アリスから屍を受け取ると、先ほどのアリスと同じように、屍を肩に担ぎ
中等部校舎前で、甲冑組と呼ばれる生徒達と、笑いながら別れた
そして、中等部校舎の裏の更に奥にある、自分たちのクラスへと歩いていくだった
鉄雄と共に歩く面々は、独自の感性で独自の格好をしている
そして、甲冑組と呼ばれる面々も、自(みずから)らの意思で甲冑を着ているのだ
好きな格好を楽しむという時点で、彼ら彼女らは、ある種、同じなのだ
だからこそ、他の生徒とは違い
甲冑組の人間達は、最下位クラスの人間達をバカする事はない
そして、その事で他人に、どう思われようが気にする様な人間は1人もいない
ちなみに、桜とは、バスのルートが違うため一緒ではなく
桜は桜で落ち着きのない幼馴染や兄と一緒のバスでの通学である
そして、四条優美や、柊朱莉、その他の権力者や、金持ちの一部階級は
運転手付きの車で送り迎えをする専用駐車場所を使っていた
そんな、何時もとは少し違う登校の風景が、繰り広げられていたが
中等部の校舎では、とある話で持ちきりであった・・・・・・・
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