アクマとケイヤク〜少女と厄災の悪魔の英雄譚〜

文月千夏

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第1章　少女とアクマ

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※※※

　アギトの手は震えていた。

　アギトは外に何かヤバそうな気配を感じて銃を持って外に出た。

　すると，そこには悪魔がいたから銃を使って撃った。

　両手をあげていたが、怖かったので撃った。

　そして，悪魔には当たらなかった。

　だけど、悪魔が持っていた人間の少女に当たった。

　人間を殺した。

　その事実にアギトは震え上がった。

※※※

　私は少し目を開けた。

　腹部が痛い。

「フゥ……フゥ……フゥ……」

　息が荒い。

　私はふと腹部に触れて気づいた。

　血が出てる。

　あぁ、死ぬんだ。

　私はそう気づいた。

　私を抱いたままで、ラビリスは何かをひたすら言っている。

　なんだろう。

　口がぱくぱくしてる魚みたい。

　そう思うと、私は自然と笑った。

　自分が死にそうだということも忘れて、口角が自然と上がったのだ。

　あーあ、もっといきたかったなぁ。

　もっといろんなことしたかった。

　そうして，私はふと思い出した。

　夢の中で言われた言葉を。

　私が死ぬ時はこう言えばいい。

「これは……私が……の」

　ラビリスが何か驚いている。

　自分の言葉が声になってない。

　はぁ、なんて嫌な日なんだろう。

「ねぇ……べて……私を……食べて」

　これでわかるかな。

　いや，わからないかもな。

　大事な部分が抜けてる。

「アクマの……血……これ……ケイヤク」

　私は必死に死ぬまでにラビリスに告げる。

　きっとラビリスなら通じる。

　ラビリスなら理解してくれる。

　私はそう信じて、深い眠りについた、

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