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しおりを挟む「……か、カッコいい~」
「女子は近づくなよ、だってー男らしい~!」
その後、龍之介が出ていった教室はワイワイと賑やかさを取り戻した。
「顔だけじゃなくて喧嘩も強いし、良いな~付き合って欲しい~!」
きゃいきゃいと盛り上がる女子と対照的に男子は実に面白くないという雰囲気だ。
「さっきの、なんだよ、あれ。感じわりーな」
「ちょっと喧嘩強くて女にモテるからってサ……」
「おう、だいたい男女平等だってのに何で女子だけなんだ。だいたいうちの女子はその辺の男より強いってのに……」
「おいコラ男子、何か言ったか」
「な、なんでもありません……! って何ぼーっとしてんだ佐藤」
「アレか? 至近距離でメンチ切られてフリーズしちゃったか?」
佐藤がフルフルと首を横に振る。どうやら違うらしい。何故だか若干顔が惚けている。
「龍之介……良い匂いした……何かこうさわやかなシャンプーっていうか綺麗な感じの匂い……」
「てめっ何気色ワリー事言ってんだ!」
「そーよ!! 佐藤のくせに龍之介君の匂い嗅いでんじゃないわよ!!」
教室はぎゃーぎゃーとより一層盛り上がっていた。
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