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4 何故に鞍馬山?
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天文十六年(1547年)四月
通常、京へと上るなら伊勢街道を北へと向かい、東海道を進み粟田口から都へと入るのだろうが、卜伝師匠と俺たち一行は伊賀街道から大和へと抜ける道を選んだ。
これは伊賀の地で、藤林長門守や百地丹波守と会うという事と、大和では興福寺で三番目の兄と会えるかもしれないと思ったからだ。
また、興福寺には宝蔵院胤栄が居る。
十文字槍を生み出し、宝蔵院流槍術の創始者となった僧侶であり武芸者。
兄上や卜伝師匠とも交流があり、この機会に俺も槍の手ほどきをして貰いたいと思っていた。
伊勢から峠を越えて伊賀に入り、藤林長門守と百地丹波守の歓待を受け一泊した後、大和に向け早朝に出発する。
予定通り大和で胤栄に槍術の手ほどきを受ける。しかし兄上には会う事は叶わなかった。それも当然だろう。未だ修行を始めて間もない若い僧侶だ。弟が訪ねて来たからと気軽に会える訳がなかった。
大和から北へと進み山城の国へと入る。
次の日、京の都を岩正坊や六郎、大之丞が呆然と見下ろしていた。
「……若様、これが本当に都なのですか」
「平安の都の面影は辛うじてあるが……」
この当時の京の都は、応仁の乱以降何度も戦火に晒され、どんどんと都の規模は縮小の一途を辿り、嘗て都の中央を南北に通る朱雀大路から西の右京は荒廃し、左京のみが都として残っていた。
「鬼王丸、よく見ておくのだぞ。これが今の日ノ本の都じゃ」
「……はい」
辻には死体がうち捨てられ、其処此処に戦火に晒された痕が残る道を、卜伝師匠に連れられ北へ向かう。
「天子様を始め公家衆は困窮を極め、武家の棟梁である将軍家は、何度も京を追われ近江に逃げておる。義藤公が将軍宣下を行なったのも近江の地じゃ」
「…………」
今の畿内は混迷を極めていると卜伝師匠が教えてくれた。
力のない将軍家、幕府管領細川晴元と細川氏綱との対立。
三好長慶の躍進と、沈む幕府を支えようとする管領代六角定頼。
畿内を中心とした争いは鎮まる気配を見せない。
そしてそれはこの先暫く続く事を俺は知っている。大樹は都から近江へ追放され戻るのを繰り返し、三好長慶は日本の副王と呼ばれる絶頂期を迎える事を。
「権力闘争に明け暮れ、京の都は荒廃するばかりじゃ。帝もさぞかし嘆いておられよう」
力のない将軍家と幕府、権威を笠に着る管領。そして権威だけの貴族。
誰かが日ノ本を平らげないと治らないのか……
鬼や妖が跳梁跋扈した平安の昔より、今が まさに乱世だとつくづく思った。
幸いな事なのか、前々世の鬼の記憶も統合した影響からか、辻に棄てられた死体を見ても動揺する事はなかった。
そして何故か俺は京の外れ、山の中に居た。
「若、随分とぼろぼろの庵ですね」
「大之丞、卜伝様の知り合いの持ち物をお借りするんだ。五日程の事だから我慢しよう」
「若様、水を汲んで来ます」
「では私も行きましょう」
「では、俺は薪を拾ってきます」
「俺は周囲の探索に行くよ」
大之丞が目の前の寂れた庵に顔をしかめる。俺たち一行は、京を北に抜けて鞍馬山へと辿り着いていた。
六郎と小南が水を汲みに行き、岩正坊が薪を拾いに、佐助が周囲の警戒に向かう。
如何して鬼王丸が鞍馬山に来ているのかと言うと、父晴具や兄具教の希望通り、幕府や義藤公との接触を最低限に止める様に卜伝師匠が考えた結果だ。
卜伝師匠と弟子達が義藤や取り巻きの幕臣に稽古を付けるのは決まっているが、北畠家縁者の俺が、深く義藤公や幕臣と縁を持つのを懸念したのだ。
大樹と俺との交流が切っ掛けで、北畠氏が畿内の争いに巻き込まれるのは避けたいのだ。
そこで伊勢に帰る最期の日に、挨拶の為卜伝師匠に同行する事に決まった。その間、俺たちは鞍馬山で指示された修行を行い師匠を待つ。
翌日の早朝、木刀を手に基本の型から順番に熟していた時、突然話し掛けられ全員が木刀を声の方に向け警戒を露わにする。
全く気配を察知出来なかった俺たちが警戒するなか山から姿を見せたのは、修験者の様な身形の男だった。
「面白き氣を感じて来てみれば、童であったか」
「御坊は、この庵の持ち主でしょうか?」
此方に警戒させない様、柔らかな声だったので、少し警戒をしながらも俺が代表して話し掛ける。
「僧正坊じゃ。小僧等の名は」
「北畠晴具が四男、鬼王丸と申します」
「北畠家家臣、大宮大之丞景連と申します」
「同じく大嶋六郎と申します」
「岩正坊と申します」
「……神戸小南と申します」
「……上月佐助だ」
俺たちが名乗ると僧正坊が微笑む。
「ほう、北畠とな。ここに居るという事は、卜伝の弟子か。それならこのぼろ家は好きに使うが良い。何も問題はないぞ。おお、そうじゃ、卜伝の弟子に儂から幾つか秘伝を教えてやろう」
俺は初対面の僧からの突然の申し出に、訝しく思うも、師匠である卜伝様と知己であるようだし、何よりこの庵の主人なら信用できると思いなおした。
そしてもう一つ、この僧の存在感が俺たちでは決して敵わないと理解させられていた。この人に師事出来れば、きっと俺たちの為になると確信できた。
「秘伝で御座いますか?」
「うむ、総ての武術に役立つであろう『氣』の運用と、秘伝の歩法と呼吸法を授けてやろう」
武術に役立つのならと喜んで受け入れる俺や大之丞達。それが如何に貴重なものか知らずに。
「早速、氣を認識する事から始めようか。では、並んで座禅を組むんじゃ」
「「「「はい」」」」
僧正坊様の指示で座禅を組み瞑想すると、僧正坊様がまず最初に俺の背後に近付いて来た。
「ふむ、輪(チャクラ)は完全に開かれてはいない。それでも漏れ出る氣を上手く循環させられてはいないが、馬鹿げた氣の量故常人とはかけ離れた能力を得ておるのか。少し切っ掛けを与えてやれば直ぐじゃろうな」
僧正坊様は俺の腰に手を当て、丹田を起点に縦回転の氣の流れを創り出す様に手助けする。
すると自分の中に感じてはいても、その運用が出来ていなかった、俺の中の何かが爆発的に膨れ上がり更に動き出す。
「お!? おお!!」
「精神を集中して氣を丹田から身体の輪(チャクラ)を巡り丹田へと戻る様念じるのじゃ」
身体に溢れる膨大な力を感じて驚きの声を上げる俺に声を掛けながらも、氣の流れを導く僧正坊様。
これって武侠小説なんかで出てくる内功とか内力と呼ばれる力なんじゃ。だとしたら俺たちは、武術の極意を授かったのか。
「……ふむ、安定した様じゃの。この氣を練り内力を養う事を、寝てる間も息をするように自然にできる様にする事が肝要じゃ」
「はい!」
「では、お主達も順番に輪を開き、練氣の法を授けようかの」
「お、お願いします」
僧正坊様は、大之丞、六郎、岩正坊、小南、佐助と順番に輪を外部から開く様促し、氣を練る所までを会得させた。
「剣術を始めとする総ての武術の奥義には、大なり小なり氣の運用が含まれておる。本来なら長い修行の年月をかけ会得するものじゃが、鬼王丸は既に不完全ながら輪が開いておった故、今回は特別じゃ」
僧正坊様の合図で座禅を解くも、身体の中に力が漲っているのを鬼王丸だけでなく、大之丞や六郎達も感じていた。
「ふむ、皆思いのほか優秀じゃな。氣を練る事の利点は身をもって理解したじゃろう。ここからは応用じゃ。よく見ておくのじゃぞ」
僧正坊様は俺たちにそう言うと、落ちていた枯れ枝を手に取ると、それを杉の大木に無造作に突き刺した。
鬼王丸達の目の前で、枯れ枝が杉の大木に抵抗なく深々と突き刺さった。
「なっ!? 枯れ枝が!」
驚きの声を上げたのは六郎だったか、だが例外なく全員が驚き呆然としていた。
「こんな事も可能じゃ」
僧正坊様は、そう言うと庵の外にあった、一尺程の朽ちた竹籠を足元に置くと、その片方の端にふわりと飛び乗った。
「えっ!?」
竹籠の端に大人が飛び乗れば、籠が壊れる以前にバランスを崩すだろう。
「はっ! 鞍馬古流ですか!」
ふわりとした自重を感じさせない、その身のこなしに、振り下ろされた太刀の峰を足場に飛んだと伝説に残る武人を連想した俺が声を上げた。
「鞍馬古流の元となったものじゃな。御主らには卜伝という師が居る故、武術自体ではなく、その武術を高みに引き上げる一助となる技を授けよう」
「「「「はい!」」」」
それから卜伝様が戻る日まで、剣術の自主鍛錬の後、僧正坊様の指導のもと氣の運用をみっちりと修行した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
この僧正坊との出会いにより、鬼王丸たちは非常識な存在へと成長して行く。
例えるなら、単身で数万の軍勢を押し返した張飛や、最強の名を欲しいままにした呂布。それを超える武人が数年後にダース単位で誕生する。
通常、京へと上るなら伊勢街道を北へと向かい、東海道を進み粟田口から都へと入るのだろうが、卜伝師匠と俺たち一行は伊賀街道から大和へと抜ける道を選んだ。
これは伊賀の地で、藤林長門守や百地丹波守と会うという事と、大和では興福寺で三番目の兄と会えるかもしれないと思ったからだ。
また、興福寺には宝蔵院胤栄が居る。
十文字槍を生み出し、宝蔵院流槍術の創始者となった僧侶であり武芸者。
兄上や卜伝師匠とも交流があり、この機会に俺も槍の手ほどきをして貰いたいと思っていた。
伊勢から峠を越えて伊賀に入り、藤林長門守と百地丹波守の歓待を受け一泊した後、大和に向け早朝に出発する。
予定通り大和で胤栄に槍術の手ほどきを受ける。しかし兄上には会う事は叶わなかった。それも当然だろう。未だ修行を始めて間もない若い僧侶だ。弟が訪ねて来たからと気軽に会える訳がなかった。
大和から北へと進み山城の国へと入る。
次の日、京の都を岩正坊や六郎、大之丞が呆然と見下ろしていた。
「……若様、これが本当に都なのですか」
「平安の都の面影は辛うじてあるが……」
この当時の京の都は、応仁の乱以降何度も戦火に晒され、どんどんと都の規模は縮小の一途を辿り、嘗て都の中央を南北に通る朱雀大路から西の右京は荒廃し、左京のみが都として残っていた。
「鬼王丸、よく見ておくのだぞ。これが今の日ノ本の都じゃ」
「……はい」
辻には死体がうち捨てられ、其処此処に戦火に晒された痕が残る道を、卜伝師匠に連れられ北へ向かう。
「天子様を始め公家衆は困窮を極め、武家の棟梁である将軍家は、何度も京を追われ近江に逃げておる。義藤公が将軍宣下を行なったのも近江の地じゃ」
「…………」
今の畿内は混迷を極めていると卜伝師匠が教えてくれた。
力のない将軍家、幕府管領細川晴元と細川氏綱との対立。
三好長慶の躍進と、沈む幕府を支えようとする管領代六角定頼。
畿内を中心とした争いは鎮まる気配を見せない。
そしてそれはこの先暫く続く事を俺は知っている。大樹は都から近江へ追放され戻るのを繰り返し、三好長慶は日本の副王と呼ばれる絶頂期を迎える事を。
「権力闘争に明け暮れ、京の都は荒廃するばかりじゃ。帝もさぞかし嘆いておられよう」
力のない将軍家と幕府、権威を笠に着る管領。そして権威だけの貴族。
誰かが日ノ本を平らげないと治らないのか……
鬼や妖が跳梁跋扈した平安の昔より、今が まさに乱世だとつくづく思った。
幸いな事なのか、前々世の鬼の記憶も統合した影響からか、辻に棄てられた死体を見ても動揺する事はなかった。
そして何故か俺は京の外れ、山の中に居た。
「若、随分とぼろぼろの庵ですね」
「大之丞、卜伝様の知り合いの持ち物をお借りするんだ。五日程の事だから我慢しよう」
「若様、水を汲んで来ます」
「では私も行きましょう」
「では、俺は薪を拾ってきます」
「俺は周囲の探索に行くよ」
大之丞が目の前の寂れた庵に顔をしかめる。俺たち一行は、京を北に抜けて鞍馬山へと辿り着いていた。
六郎と小南が水を汲みに行き、岩正坊が薪を拾いに、佐助が周囲の警戒に向かう。
如何して鬼王丸が鞍馬山に来ているのかと言うと、父晴具や兄具教の希望通り、幕府や義藤公との接触を最低限に止める様に卜伝師匠が考えた結果だ。
卜伝師匠と弟子達が義藤や取り巻きの幕臣に稽古を付けるのは決まっているが、北畠家縁者の俺が、深く義藤公や幕臣と縁を持つのを懸念したのだ。
大樹と俺との交流が切っ掛けで、北畠氏が畿内の争いに巻き込まれるのは避けたいのだ。
そこで伊勢に帰る最期の日に、挨拶の為卜伝師匠に同行する事に決まった。その間、俺たちは鞍馬山で指示された修行を行い師匠を待つ。
翌日の早朝、木刀を手に基本の型から順番に熟していた時、突然話し掛けられ全員が木刀を声の方に向け警戒を露わにする。
全く気配を察知出来なかった俺たちが警戒するなか山から姿を見せたのは、修験者の様な身形の男だった。
「面白き氣を感じて来てみれば、童であったか」
「御坊は、この庵の持ち主でしょうか?」
此方に警戒させない様、柔らかな声だったので、少し警戒をしながらも俺が代表して話し掛ける。
「僧正坊じゃ。小僧等の名は」
「北畠晴具が四男、鬼王丸と申します」
「北畠家家臣、大宮大之丞景連と申します」
「同じく大嶋六郎と申します」
「岩正坊と申します」
「……神戸小南と申します」
「……上月佐助だ」
俺たちが名乗ると僧正坊が微笑む。
「ほう、北畠とな。ここに居るという事は、卜伝の弟子か。それならこのぼろ家は好きに使うが良い。何も問題はないぞ。おお、そうじゃ、卜伝の弟子に儂から幾つか秘伝を教えてやろう」
俺は初対面の僧からの突然の申し出に、訝しく思うも、師匠である卜伝様と知己であるようだし、何よりこの庵の主人なら信用できると思いなおした。
そしてもう一つ、この僧の存在感が俺たちでは決して敵わないと理解させられていた。この人に師事出来れば、きっと俺たちの為になると確信できた。
「秘伝で御座いますか?」
「うむ、総ての武術に役立つであろう『氣』の運用と、秘伝の歩法と呼吸法を授けてやろう」
武術に役立つのならと喜んで受け入れる俺や大之丞達。それが如何に貴重なものか知らずに。
「早速、氣を認識する事から始めようか。では、並んで座禅を組むんじゃ」
「「「「はい」」」」
僧正坊様の指示で座禅を組み瞑想すると、僧正坊様がまず最初に俺の背後に近付いて来た。
「ふむ、輪(チャクラ)は完全に開かれてはいない。それでも漏れ出る氣を上手く循環させられてはいないが、馬鹿げた氣の量故常人とはかけ離れた能力を得ておるのか。少し切っ掛けを与えてやれば直ぐじゃろうな」
僧正坊様は俺の腰に手を当て、丹田を起点に縦回転の氣の流れを創り出す様に手助けする。
すると自分の中に感じてはいても、その運用が出来ていなかった、俺の中の何かが爆発的に膨れ上がり更に動き出す。
「お!? おお!!」
「精神を集中して氣を丹田から身体の輪(チャクラ)を巡り丹田へと戻る様念じるのじゃ」
身体に溢れる膨大な力を感じて驚きの声を上げる俺に声を掛けながらも、氣の流れを導く僧正坊様。
これって武侠小説なんかで出てくる内功とか内力と呼ばれる力なんじゃ。だとしたら俺たちは、武術の極意を授かったのか。
「……ふむ、安定した様じゃの。この氣を練り内力を養う事を、寝てる間も息をするように自然にできる様にする事が肝要じゃ」
「はい!」
「では、お主達も順番に輪を開き、練氣の法を授けようかの」
「お、お願いします」
僧正坊様は、大之丞、六郎、岩正坊、小南、佐助と順番に輪を外部から開く様促し、氣を練る所までを会得させた。
「剣術を始めとする総ての武術の奥義には、大なり小なり氣の運用が含まれておる。本来なら長い修行の年月をかけ会得するものじゃが、鬼王丸は既に不完全ながら輪が開いておった故、今回は特別じゃ」
僧正坊様の合図で座禅を解くも、身体の中に力が漲っているのを鬼王丸だけでなく、大之丞や六郎達も感じていた。
「ふむ、皆思いのほか優秀じゃな。氣を練る事の利点は身をもって理解したじゃろう。ここからは応用じゃ。よく見ておくのじゃぞ」
僧正坊様は俺たちにそう言うと、落ちていた枯れ枝を手に取ると、それを杉の大木に無造作に突き刺した。
鬼王丸達の目の前で、枯れ枝が杉の大木に抵抗なく深々と突き刺さった。
「なっ!? 枯れ枝が!」
驚きの声を上げたのは六郎だったか、だが例外なく全員が驚き呆然としていた。
「こんな事も可能じゃ」
僧正坊様は、そう言うと庵の外にあった、一尺程の朽ちた竹籠を足元に置くと、その片方の端にふわりと飛び乗った。
「えっ!?」
竹籠の端に大人が飛び乗れば、籠が壊れる以前にバランスを崩すだろう。
「はっ! 鞍馬古流ですか!」
ふわりとした自重を感じさせない、その身のこなしに、振り下ろされた太刀の峰を足場に飛んだと伝説に残る武人を連想した俺が声を上げた。
「鞍馬古流の元となったものじゃな。御主らには卜伝という師が居る故、武術自体ではなく、その武術を高みに引き上げる一助となる技を授けよう」
「「「「はい!」」」」
それから卜伝様が戻る日まで、剣術の自主鍛錬の後、僧正坊様の指導のもと氣の運用をみっちりと修行した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
この僧正坊との出会いにより、鬼王丸たちは非常識な存在へと成長して行く。
例えるなら、単身で数万の軍勢を押し返した張飛や、最強の名を欲しいままにした呂布。それを超える武人が数年後にダース単位で誕生する。
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