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カイト爆弾を落とされる
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俺はアラクネとラミア、ハーピーの女性達を連れて屋敷の工房へ転移した。
俺の工房なら、スーラ位しか出入りしないからだ。
何せ、彼女達の姿は全裸だ。
下半身が蜘蛛だったり蛇だったりするけど、アラクネにしてもラミアにしても、勿論ハーピーも全員が美女で、スタイルが抜群だから目のやり場に困る。
そういう訳で、人目につかない場所に転移する事になった。
「カイトあんちゃん、俺はエルさんに報告してくるよ」
サンクがそう言って工房から出て行った。
「カイト様、私は彼女達の服を調達して来ますね」
イリアも彼女達が裸のままでは何処へも移動出来ないと、服を用意しに工房をあとにした。
「改めて自己紹介するよ。
俺はこのドラーク伯爵領を治めるカイトという。もともと平民だし、つい最近陞爵して伯爵にはなったけど、さっきまで居たホビットのサンクみたいに、気軽に話しかけて下さい」
俺が最初に自己紹介すると、アラクネ、ラミア、ハーピーのそれぞれの種族の代表として、三人が自己紹介して来た。
「私はアラクネのエピルです」
「私はラミアのラヴィンよ。一応ラミアのリーダーみたいなものね」
「私はハーピーのフィーネです。
私達を保護していただきありがとうございます」
三人が自己紹介した後、俺は気になっていた事を先に片付ける事にした。
「フィーネさん、その翼は治らないのかい?」
そう、ハーピーの翼はボロボロで、無残な姿を見せていた。
「……ここまで酷く傷つくと、新しい羽根も生えてこないのです。
ハーピーは空を飛ぶのに翼のみで飛ぶ訳ではありませんが、飛行の制御に翼は必要不可欠なので、私はもうまともに空を飛ぶ事が出来ないのです」
よく見ると大人のハーピーの女性は、皆んな翼になにがしかの傷を負っていた。それだけ過酷な環境で暮らしていたんだろう。
「じゃあ、翼が傷ついたハーピーの方は集まってくれますか」
俺がそう言うと、戸惑いながらも俺の前に集まってくれた。
「エクストラヒール」
俺は順番に一人一人にエクストラヒールをかけていく。
部位欠損を回復するエクストラヒールによって、傷ついたハーピー達の翼は元どおりの姿を取り戻す。
「「「!?…………」」」
「私達の羽根が……、翼が元どおりに!」
フィーネさんがポロポロと大粒の涙をこぼしながら、他のハーピー達と抱き合い喜んでいる。
アラクネのエピルとラミアのラヴィンも涙ぐんで喜んでいる。
その後、落ち着いた彼女達から色々と話を聞いている途中、エルとアンナさんがイリアに連れられて工房に入って来た。
「あなた達が毒蛇王の森に暮らしていたアラクネにラミアとハーピーね。私も始めて見るけど、我がドラーク伯爵領はあなた達を歓迎するわ。
そうだ、自己紹介がまだだったわね。
私はエルレイン。カイトの妻の一人よ」
「妻の一人?」
エルの自己紹介にエピルが呟く。
「そう、カイト程の男が妻が一人なんて事は有り得ないでしょう。
今現在、カイトの妻は私を含めて四人よ。そこのイリアもその一人ね。他の子達はまた後で紹介するわね」
エピルやラヴィン、フィーネ達が何か考えているようだけど、何故か聞いちゃいけない気がする。
その後、彼女達からこのドラーク領で暮らしたいと言って貰えた。それを踏まえて、今後の事を話し合う事にした。
彼女達は当面この屋敷で暮らしてもらうのは決定だけど、彼女達がどんな仕事に就きたいのかをヒアリングしたり、種族に寄って譲れないルールはあるのか等を聴いていった。
はっきり言って、彼女達は全員が相当強い。
まがりなりにも魔物の領域で暮らしていただけの事はある。少し訓練すれば騎士団でもトップクラスの戦士になるだろう。彼女達の種族特性を活かせば、さらに強力な戦士となるだろう。
順調な話し合いが進むなか、アラクネのエピルが爆弾を落としてきた。
「あと、最低でも私とラヴィン、フィーネには、カイト様の種を頂きたいのですが」
「「「?!」」」
俺達が凍りつくなか、彼女達は皆が頷いている。
「……えっと、種って、そういう事よね」
エルが念の為に確認する。
「はい、私達種族は雄が存在しない種族ですから。他種族の雄から種を頂かないと種が絶えてしまうのです」
それで彼女達は女性ばかりだったのか。
「えっと、それでどうして俺なの?」
そう、領内には男は他にもたくさん居るのだから。
「はい、私達は強い子供を成す為に、強い雄を求めます。そして、私はカイト様以上の強き雄を見た事がありません」
「まぁ、カイト以上に強い男はいないでしょうね。
…………まっ、良いっか。直ぐにって訳でもないんでしょう」
「ちょっとエル!」
俺の意見など置いといて、簡単に許可を出すエルに慌てて声を掛ける。
「妻として迎えるかは別として、彼女達が強い男の種が欲しいんなら、カイト以上の男はいないでしょう。今更女が何人か増えても大丈夫よ」
何だその感覚、ハーレム推奨するのか?
「……その前に、出来るの?」
アンナさんがボソッと呟く。
うん、そうだよね……、ハーピーは良いとして、アラクネとラミアは下半身が蜘蛛と蛇だもんね。
俺達の疑問はその後エピルによって解消される事になる。
俺の工房なら、スーラ位しか出入りしないからだ。
何せ、彼女達の姿は全裸だ。
下半身が蜘蛛だったり蛇だったりするけど、アラクネにしてもラミアにしても、勿論ハーピーも全員が美女で、スタイルが抜群だから目のやり場に困る。
そういう訳で、人目につかない場所に転移する事になった。
「カイトあんちゃん、俺はエルさんに報告してくるよ」
サンクがそう言って工房から出て行った。
「カイト様、私は彼女達の服を調達して来ますね」
イリアも彼女達が裸のままでは何処へも移動出来ないと、服を用意しに工房をあとにした。
「改めて自己紹介するよ。
俺はこのドラーク伯爵領を治めるカイトという。もともと平民だし、つい最近陞爵して伯爵にはなったけど、さっきまで居たホビットのサンクみたいに、気軽に話しかけて下さい」
俺が最初に自己紹介すると、アラクネ、ラミア、ハーピーのそれぞれの種族の代表として、三人が自己紹介して来た。
「私はアラクネのエピルです」
「私はラミアのラヴィンよ。一応ラミアのリーダーみたいなものね」
「私はハーピーのフィーネです。
私達を保護していただきありがとうございます」
三人が自己紹介した後、俺は気になっていた事を先に片付ける事にした。
「フィーネさん、その翼は治らないのかい?」
そう、ハーピーの翼はボロボロで、無残な姿を見せていた。
「……ここまで酷く傷つくと、新しい羽根も生えてこないのです。
ハーピーは空を飛ぶのに翼のみで飛ぶ訳ではありませんが、飛行の制御に翼は必要不可欠なので、私はもうまともに空を飛ぶ事が出来ないのです」
よく見ると大人のハーピーの女性は、皆んな翼になにがしかの傷を負っていた。それだけ過酷な環境で暮らしていたんだろう。
「じゃあ、翼が傷ついたハーピーの方は集まってくれますか」
俺がそう言うと、戸惑いながらも俺の前に集まってくれた。
「エクストラヒール」
俺は順番に一人一人にエクストラヒールをかけていく。
部位欠損を回復するエクストラヒールによって、傷ついたハーピー達の翼は元どおりの姿を取り戻す。
「「「!?…………」」」
「私達の羽根が……、翼が元どおりに!」
フィーネさんがポロポロと大粒の涙をこぼしながら、他のハーピー達と抱き合い喜んでいる。
アラクネのエピルとラミアのラヴィンも涙ぐんで喜んでいる。
その後、落ち着いた彼女達から色々と話を聞いている途中、エルとアンナさんがイリアに連れられて工房に入って来た。
「あなた達が毒蛇王の森に暮らしていたアラクネにラミアとハーピーね。私も始めて見るけど、我がドラーク伯爵領はあなた達を歓迎するわ。
そうだ、自己紹介がまだだったわね。
私はエルレイン。カイトの妻の一人よ」
「妻の一人?」
エルの自己紹介にエピルが呟く。
「そう、カイト程の男が妻が一人なんて事は有り得ないでしょう。
今現在、カイトの妻は私を含めて四人よ。そこのイリアもその一人ね。他の子達はまた後で紹介するわね」
エピルやラヴィン、フィーネ達が何か考えているようだけど、何故か聞いちゃいけない気がする。
その後、彼女達からこのドラーク領で暮らしたいと言って貰えた。それを踏まえて、今後の事を話し合う事にした。
彼女達は当面この屋敷で暮らしてもらうのは決定だけど、彼女達がどんな仕事に就きたいのかをヒアリングしたり、種族に寄って譲れないルールはあるのか等を聴いていった。
はっきり言って、彼女達は全員が相当強い。
まがりなりにも魔物の領域で暮らしていただけの事はある。少し訓練すれば騎士団でもトップクラスの戦士になるだろう。彼女達の種族特性を活かせば、さらに強力な戦士となるだろう。
順調な話し合いが進むなか、アラクネのエピルが爆弾を落としてきた。
「あと、最低でも私とラヴィン、フィーネには、カイト様の種を頂きたいのですが」
「「「?!」」」
俺達が凍りつくなか、彼女達は皆が頷いている。
「……えっと、種って、そういう事よね」
エルが念の為に確認する。
「はい、私達種族は雄が存在しない種族ですから。他種族の雄から種を頂かないと種が絶えてしまうのです」
それで彼女達は女性ばかりだったのか。
「えっと、それでどうして俺なの?」
そう、領内には男は他にもたくさん居るのだから。
「はい、私達は強い子供を成す為に、強い雄を求めます。そして、私はカイト様以上の強き雄を見た事がありません」
「まぁ、カイト以上に強い男はいないでしょうね。
…………まっ、良いっか。直ぐにって訳でもないんでしょう」
「ちょっとエル!」
俺の意見など置いといて、簡単に許可を出すエルに慌てて声を掛ける。
「妻として迎えるかは別として、彼女達が強い男の種が欲しいんなら、カイト以上の男はいないでしょう。今更女が何人か増えても大丈夫よ」
何だその感覚、ハーレム推奨するのか?
「……その前に、出来るの?」
アンナさんがボソッと呟く。
うん、そうだよね……、ハーピーは良いとして、アラクネとラミアは下半身が蜘蛛と蛇だもんね。
俺達の疑問はその後エピルによって解消される事になる。
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