いずれ最強の錬金術師?

小狐丸

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後日談百六十三話 四つの魂

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 お互いの名乗りを終え、話は今後の事に移る。

「さて、プランク。お前がアダムカドモンを依代にしたせいで、俺はまた一から四体分のアダムカドモンを錬成しなければならないんだが」
「まぁ、一度錬成に成功したなら、四体追加するのも簡単だろう? それに、残りの魂を使った四体は、錬成してお終いじゃないからな」
「どういう事だ?」

 プランクは、持ち込んだ魂とアダムカドモンを単純に錬成すれば終わりという訳じゃないとハミットに言う。

「俺は、依代を使って顕現してから、自力でこの世界の大人のサイズになったが、残りの魂の分はそうはいかない。今時点の魂の記憶にある状態まで大きくなるには、それなりの時間がかかる。しかも、どうやら四つの魂は、普通じゃないみたいでな」
「それは普通ではないだろう。女神が直ぐに輪廻の輪に戻せない程の異常があるのだから」
「いや、まぁ、そのせいでな、錬成後成長する時間にラグがあるみたいだ」

 プランク曰く、ミルドガルドの天界から盗み出した魂は、輪廻に流す前の魂。死んだ時の状態と同じではないが、死亡した時と近い年齢まで成長する筈だと言う。

 だからアダムカドモンと魂を錬成してから、それなりに時間がかかる。そして四つの魂もそれぞれ状態が異なる為、錬成してから培養液のプールから出れるようになるまで時間差があるだろうとの事だ。

「……ふん。で、どれがどんな魂か、お前には判るのか?」
「力は無くとも、俺はこれでも神だぞ。魂のおおまかな鑑定と、多少いじるくらいは出来るさ。まぁ、いじる方は、後でどんな影響が出るか分からんがな」

 プランクには、おおまかではあるが魂の鑑定が可能だと言う。それに加えて多少ならいじる事も出来ると言うが、それによる影響は不明だとヘラヘラと無責任に言うプランク。

「なら、その四つの魂を鑑定しろ。錬成するかは俺が決める」
「俺はこれでも神なんだけどな。敬うって気持ちが一ミリもないな。いっそ清々しい」
「ふん。創世の女神ノルンならいざ知らず、異界の神擬きを敬う趣味はない。それより早く鑑定しろ」
「はぁ、はいはい。神使いの激しい奴だ」

 軽薄そうな笑顔を浮かべ、プランクが作業台の上に直径二センチ程のガラス玉のような物。

「……魂とはこんな形なのか?」
「んな訳あるか。これはこの世界の主神が、暫く封印しながら癒す為に、こんな形へと変えたんだろう。魂なんて、神でもなければ目に見えないぞ」
「ふーん。そんなものか」

 ハミットが興味津々に、四つのガラス玉擬きを観察する。この何事にも強い興味を持つのは、錬金術師のさがかもしれない。


「先ずは、これかな」

 四つのガラス玉のような物のうちの一つを手に取るプランク。

「……名前は、エリザベス。若い女だな。へぇ、僅かに穢れた精霊の残滓を感じる。ははぁ、歪んだ精霊の依代になってた感じか」
「名前がエリザベスで、若い女。邪精霊とくれば、旧シドニア神皇国の皇女だったエリザベスか。邪精霊の依代だった魂なんか使って大丈夫なのか?」

 ロマリア王国の辺境に暮らすハミットにも、シドニア神皇国崩壊の経緯は耳にしている。そのシドニアの皇女の名も当然広く知られていたので知っていた。ただ、プランクの言う穢れた精霊の残滓というワードが気になる。邪精霊の依代となっていたなんて、その影響がゼロとは思えない。

「それは問題ない。他も含めて人以外の要素は取り除かれてある。さすが一つの世界を統べる主神だな。まぁ、影響が皆無かと問われると分からんが、それもあったとしても人格に影響が多少ある程度だろう」
「おい。不安になる事を言うな」
「仕方ないだろう。この世界の主神が、時間を掛けて修復しないとダメだった魂なんだ。俺如きじゃ、どんな影響があるか分からないさ」
「はぁ、まぁ仕方ないか。俺は人体錬成が出来ればいいしな」

 プランク曰く、人成らざるモノが錬成される心配はないらしい。なら仕方ないかと、人体錬成で人を創りだす事が目的のハミットは、多少の事は妥協する。

「このエリザベスの錬成が、一番早く定着するだろう。精霊の影響が無ければ、まったくの一般人と変わらないみたいだからな」
「ふむ。なら最初の一体目はソレにするか」

 最初に錬成するならエリザベスがいいとプランクから勧められるハミット。その理由にも納得し、なら最初はエリザベスの魂を錬成しようと決め、アダムカドモンの錬成準備をしようとするも、プランクから待ったがかかる。

「ハミット。エリザベスを最初に錬成するのは俺も賛成だけど、女物の服や下着を用意してからにしろよ」
「……ああ、それもあったな」

 待ったがかかった理由を聞き苦い顔をするハミット。女物の服や下着など、俺が用意しないとダメなのかと溜息を吐く。

 裸のプランクに自分の服を投げ渡したのはつい先程の事だ。錬成されるのが若い女となれば、あらかじめ服や下着を用意しないといけない事くらい、いくら研究バカのハミットにも分かる。

「まあ、それは用意するとして、残りの三つは?」
「二つはどうやらエリザベスの関係者みたいだな。俺はこの世界に来てから日が短いから分からんが、お前なら知ってるかもな」

 プランクは、この場でアダムカドモンを依代に顕現するまで、この大陸を彷徨い情報収集していた。

 上位世界と下位世界という大きな差。スキルやジョブというステータスシステム。魔法の種類など、違いは色々とある。それを知る必要があったからだ。

「一つは、アキラ・ジングウジ。もう一つが、ヤマト・タイガ。若い男だな」
「……アキラ・ジングウジに、ヤマト・タイガか。皇女エリザベスの関係者となると……」

 アキラとヤマトの名を聞き、ハミットは記憶を呼び起こす。

「この二つ。最初のエリザベスとも魂が少し違う。おそらく違う世界からのものじゃないか」
「そうか。珍しい名前だから憶えていた。そいつらは、滅びたシドニア神皇国が勇者召喚で呼び出した奴らだ」
「怖しい事をするな。他所の世界から人を召喚するなんて、下手したら世界が崩壊してたぞ。ああ、だからやたらと世界間の結界が強固だったのか。侵入するのに苦労したんだ。きっとこの世界の主神が怒って、世界間の結界を強化したんだろうな」

 次にプランクが手に取ったのは、異世界から召喚された二人の少年の魂。それを聞きハミットは、シドニア神皇国が勇者召喚をやらかしたのを思い出した。

 当時、勇者召喚自体に然程興味のなかったハミットだが、その後シドニア神皇国が崩壊し、その後の黒い魔物の氾濫に繋がったので、ある程度詳しく知っていた。いや、この大陸で邪精霊を女神と崇め祭る神光教とシドニア神皇国の愚行を知らぬ者の方が少ないかもしれない。当然、ハミットも直ぐにピンときた。

 そもそも、アキラ・ジングウジやヤマト・タイガなんていう名前は、この大陸のどこの国にも無い。エリザベスの名と耳馴染みの無い珍しい名前でハミットの推測は間違いないだろう。

 その後の勇者召喚が危険な事や、既に女神ノルンにより対策がなされている事に関してはハミット自身はどうでもいい話だった。ハミットにとって重要なのは、人体錬成が成功するかどうかだ。

「異世界の人間……勇者か。それも、直ぐに輪廻に戻せない程まともじゃない魂なんだろう?」
「……何度も言うが、人以外の要素は排除されてある。輪廻の輪に流すには、ここから記憶や経験をリセットし、また赤子として生まれなおせるようにするんだが、それをすると決定的に壊れるんだろうな。だから封印して時間を掛けてゆっくりと魂を修復する筈だったんだろう」
「その辺の神々の事情は興味ない。その魂が、人体錬成に使えるか否かだ」

 ハミットにとって、異世界から召喚された勇者だとかどうでもよかった。ただ人体錬成、生命の創造が成功すればいい。

「ドライな奴だな。まあ、人体錬成には問題ないだろう。元勇者とはいえ、魂自体はこの世界の人間とそう変わりないみたいだしな。でなければ、例え慈悲深い主神でもわざわざ封印して修復しようと思わないだろう。まあ、悪いモノと一緒に色々と削ぎ落とされて、錬成されたとしても、勇者じゃなく普通の人間だろうがな」
「それは問題ない。寧ろ、勇者やなんやと、余計なものは無い方がいい」
「はぁ、その辺は徹底してるな。まあ、お前がいいなら問題ない」

 プランクから元勇者の魂から錬成されても、勇者にはならないと聞いても眉ひとつ動かさないハミット。ハミット自身、人間を創造するのが目的なので、余分な要素は必要なかった。


 そしてプランクが最後の一つを、微妙な表情をしながら手の中で転がす。

「で、この最後のヤツなんだがな。一応一つの魂なんだが……」
「何か問題があるのか?」
「う~ん。色んな魂と融合して一つになったのか? 慎重に人間以外の要素は取り除かれているな。さすが上位世界の主神。信じられない事をする。とはいえ、これ錬成して人間に成るのか? 多分大丈夫だろうが、これだけは少々複雑だな。多分、エリザベスを依代にしていた精霊由来のナニカと大量の生贄、それに邪法により奇跡的に誕生した魔人。よくその魔だけを取り除いたな。関心しかない」

 プランクが最後に手に取ったのは、邪精霊のカケラを核に、悪意と憎悪により人為的に造られた魔人バールのものだった。

 多くの贄を糧に誕生したバール。黒い魔物の氾濫を引き起こし、世界全てに戦いを挑み、そして望んで散っていった魂。

 さすがにその成り立ちが特殊過ぎる。邪精霊のカケラや魔物由来の魔石などを取り除いても、魂としては少々歪と言わざるを得ない。ただ、プランクの見立てではギリ問題ないだろうと言う事だった。魔人だったバールの魂の「魔」の部分だけ、人の魂としてギリギリ崩壊しないよう丁寧に除去してあるらしい。

 ならハミットの答えは決まっている。

「なら問題ないだろう。人の範疇なら我慢してやろう」
「いや、偉そうだな。俺がリスクを負って魂を盗み出したんだぞ。敬い崇め奉れ」
「ふん。どうせ他者を騙し嘲り楽しむのがお前だろう」
「お、おおうっ」

 自分の権能をほぼ見透かされたプランク。それも仕方ない。背は高く細身で、その顔はいつも軽薄な嘲笑を浮かべているのだ。誰が見てもそう思うだろう。

「とにかく女物の服や下着。あとは人の素材の調達だな」
「人間を素材って、ぶっ飛んでやがるな。嫌いじゃないぜ」
「ふん。ありがたくもない神擬きに好かれても嬉しくはない」
「クックックックッ、言いやがる」
「出掛けて来る」
「いってらぁ~! あっ、何か食うもんも頼むわ。依代に顕現したから食わなきゃな」

 ハミットは、壁に掛けてあった外套を取ると工房をあとにする。その背中に手をヒラヒラさせ送り出すプランク。思い出したように食べ物をリクエストするのは、アダムカドモンを依代に顕現してしまった為に、その依代の維持の為に食料が必要になったからだ。

 そのプランクの声に、ハミットは振り向きもせず、返事も返さず出て行った。






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 この度、作者著作の「いずれ最強の錬金術師?」のアニメ化が決定しました。

 アニメ放送、楽しんで頂いているでしょうか。
 楽しんでいただければ幸いなのですが。
 最後まで楽しんで頂けると嬉しいです。

 それと「いずれ最強の錬金術師?」の17巻が12月中旬に発売されます。書店で手に取って頂ければ幸いです。


 あとコミック版の「いずれ最強の錬金術師?」8巻が、12月16日より順次発売予定です。



 また、コミック版の「いずれ最強の錬金術師?」1巻~7巻の増刷されます。

 12月中頃には、お近くの書店に並ぶと思いますので手に取って頂ければ幸いです。




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