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二十話 戸惑う学園
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バーキラ王国の王立高等学園の学園長、メドロスは頭を抱えていた。
バーキラ王国の第三王女であるクローディア・バーキラが、新設されたばかりの曰く有りの部活に、バーティア侯爵家の次女メルティアラ嬢と共に入部したという。
それの少し前、ロードラッシュ伯爵家の嫡男であるバスク・フォン・ロードラッシュが、これも新設されたばかりの武術研究部に入部したと報告はあった。
その武術研究部の設立も、クローディア姫の入部した薬学研究部と同様、設立の経緯が経緯なだけに、学園長であるメドロスは微妙な想いがあった部活だ。
そもそもの発端が、エトワール、春香、フローラの新入生三姉妹が、ほとんどの授業の単位を取得してしまい、武術の教練に至っては、教師側が教えるのを無理だと無試験で単位を与えてしまった。逃げたのだ。
まあ、仕方ない部分もある。現時点で、あのイルマ家の三姉妹は、学園最強なのだから。
魔法使いタイプのエトワールでさえ、学園の武術教師の誰よりも強い。勿論、魔法無しでの話だ。
それ故、ほとんどの授業が免除となって暇となった三姉妹が考えた研究部の設立。メドロスとしては賛成するしかない。
そうして動き出した二つの研究部。当初は、普通科の生徒だけだった筈が、武術研究部の方にロードラッシュ伯爵家の嫡男が入部してしまった。
どうしてこうなったと頭を抱えるも、学園の武術教師よりも上の実力を持つ者が設立した部活動だ。近衛騎士団を目指すバスクが興味を示すのも仕方ない。
伯爵家の嫡男なのだから、領地経営を学んで欲しいと思わないでもないが、ロードラッシュ伯爵家の領地は王都に近く、問題も少ない土地なので代官を置けばすむ。当主が騎士団と兼ねるもの不可能ではないからメドロスも口を挟めない。
「しかし、よりによってクローディア姫までが……」
王立高等学園には、当然ながら国王派だけでなく貴族派や中立派の家の子供もいる。
その学園で、必要以上に国王派が聖域と近くなるのは問題がある。
「じゃが、誰がどの部活に入部するかは自由じゃ。学園で制限できる筈もない」
学園内では、貴族平民問わず自由に学ぶという理念の元、身分をひけらかすのは禁止であり、学園も身分で忖度する事はない。
とはいえ、平民や下級貴族と高位貴族や王族が学園内で、全く平等かというとそうでもない。それぞれには、それぞれの立場があり、差別ではなく区別は必要なのだから。
その時、学園長室のドアをノックする音が響く。
「失礼します。アーシアです」
「入ってください」
ドアを開けて入って来たのは、この学園の教師アーシア・マルベリー。薬学と錬金術を教えている。
「アーシア先生。どうぞ、お掛けください」
「失礼します」
学園長室のソファーに移り、アーシアに座るよう促すメロドス。
「それで、私にご用があるとか?」
「うむ。アーシア先生にある部活の顧問をお願いしたいと思ってな」
「顧問ですか?」
突然、顧問と言われアーシアは首を傾げる。
確かに、アーシアの受け持つ薬学と錬金術は、王立高等学園では不人気な授業で、選択する生徒は多くない。だから時間は比較的自由にはなるが、それも部活の内容次第だ。
この学園に存在する部活は、騎士系の技を研く運動部が一番多く。次に、貴族の令嬢が集うマナーやダンスを学ぶ部活が、各派閥ごとに存在している。今更、アーシアが顧問となる部活と言われても、疑問に思うのは仕方ない。
「つい最近、二つの研究部が立ち上げられてね。その内の一つ、薬学研究部というのだが、どうだろう。アーシア先生にピッタリだとは思わないか?」
「まぁ、薬学研究部ですの? 貴族ではありませんね。貴族は薬学など余程もの好きでなければ学びませんから」
「ああ、立ち上げたのは普通科の一年生だ」
「普通科の一年生?」
アーシアは少し首を傾げる。一年生が部活を設立するのは珍しいが、ない事はない。ただ、この入学間もない時期にとなると疑問が湧き出る。
この入学間もない時期は、一年生にそれ程余裕はなく、部活動に入部するにしても、もう少し落ち着いてからが普通だ。
「ああ、アーシア先生。実は、その生徒は普通科ではあるが、普通ではないのだよ」
「??」
まるでなぞなぞのようなメドロスの言葉に、アーシアは困惑する。
「アーシア先生なら知っているだろう。大陸の西の果てに在る、聖域と呼ばれる結界で覆われた地を」
「まっ!? もしかして、聖域からの入学生ですの?」
「これは秘密だ。アーシア先生も秘密厳守でお願いする。聖域からの入学生どころか、その聖域のトップの子供が三人入学しているのだ」
メロドスがそう言うと、アーシアは絶句する。
薬学と錬金術を教えているアーシアにとって、聖域は特別な土地だった。
希少な薬草の宝庫。それどころか、世界樹と同等の精霊樹の存在する地。薬師と錬金術師にとって夢の地である。
ただ、アーシアはこれでも子爵夫人なのでバーキラ王国の貴族籍に入っている。高等学園の教師は、平民の方が少ない。
そんな立場故、聖域に行くのを諦めていた。
実は同じ国に、宰相の夫人でありながら、聖域に押し掛けるように住み着いた者や、男爵家の女性当主だが、領地もないので娘の暮らす聖域に移住したご夫人もいるのだが……
「普通科の平民だけど、普通ではないと言うのはそういう事ですか」
「ああ、聖域は国家ではないからな。とはいえ、小国ほどの広さとイルマ殿という責任者の元運営している。イルマ殿を王と扱うのはあながち間違いではない」
「確かに。ですが、そのイルマ殿のお子様達が入学し、部活動をするのは問題ないのでは?」
「まぁ、それだけならな」
そう。それだけなら問題はなかった。
メロドスは、エトワール達が部活動を立ち上げた経緯を説明する。
「まぁ、その姉妹には学園に通うなど不用なのでは?」
「まあ、不用だろうな。だが、彼女達の入学に際して、陛下や宰相が頭を下げて無理を言ったそうだ。学ぶ事がないからとは言えんのだ」
「陛下と宰相閣下が……」
メロドスの口から、この国のトップとナンバー2が出て、アーシアも迂闊な事が言えなくなる。
「ああ、陛下と宰相閣下も、聖域とのパイプは太い方がいいと考えたのだろう。ユグル王国など、王女と王妃が聖域に入り浸っているらしいからな。少しでも縁をと、子供達を学園に入学させたそうだ。父親であるイルマ殿は、反対だったらしいがな」
「それはそうでしょうね。魔法は大精霊様方が顕現されている聖域に敵う訳ありませんし、近衛騎士団の訓練も聖域の騎士団にお願いしていると聞きますもの」
メロドスが、反対するタクミをなんとか説得して入学に漕ぎ着けた経緯を話すと、全てにおいて先を行く聖域の住民からすれば、アーシアもそれはそうだと納得する。
まあ、タクミが反対だったのは、娘達と離れたくなかっただけなのだが、そんな事はバーキラ王国には伝わらない。
「でだ。大量に時間の空いた彼女達は、仕方なく部活動を立ち上げ活動していたのだが、ここにきて問題……問題と言ってはいかんな。少々わしの想定外の事態に陥っておるのだ」
そこでメロドスは、先ず最初に武術研究部にバスクが入部した事を話した。
「まあ、ロードラッシュ伯爵家の嫡男が普通科ばかりが部員のところにですか」
「ああ。バスク君は、騎士団志望だけに強者に対するリスペクトは強いからな。問題は、薬学研究部の方なのだ」
「私に顧問を依頼した方ですね」
「薬学研究部に、クローディア姫が入部を希望してな」
「……第三王女ではないですか」
流石に王族の名が出て来るとは思わなかったアーシアは愕然とする。とはいえ、この流れは断れない話だ。アーシアも子爵夫人。王族の入部したクラブに、それ相応の顧問は必要だし、自分がそれに相応しいのは間違いないだろう。
「まあ部活動で、王族をひけらかす御方ではないので、そうそうトラブルはないだろうが、顧問無しとはいかんからな」
「……はぁ、仕方ないですね。これでも私もバーキラ王国の子爵家の人間です。王族と聖域の間にトラブルなどあっては、貴族派がどう動くか分りませんもの」
「そうなのじゃ。中立派としては、どこの派閥とも付かず離れずじゃからの。とはいえ、王族をサポートするのに派閥は関係ないからの」
「ええ。そうですね」
メロドスが怖れるのは、王族延いては、バーキラ王国と聖域との間にしこりが残るような事が起こる事だ。
そうなると貴族派の攻撃材料となる。中立派であるメロドスとしても、国王派であるアーシアの家もそれは望まない。
アーシアは、メロドスに二つの研究部の部室の場所を聞き、顧問就任の顔合わせに向かう。
面倒な役割に、その足取りが重いのは仕方ないだろう。
バーキラ王国の第三王女であるクローディア・バーキラが、新設されたばかりの曰く有りの部活に、バーティア侯爵家の次女メルティアラ嬢と共に入部したという。
それの少し前、ロードラッシュ伯爵家の嫡男であるバスク・フォン・ロードラッシュが、これも新設されたばかりの武術研究部に入部したと報告はあった。
その武術研究部の設立も、クローディア姫の入部した薬学研究部と同様、設立の経緯が経緯なだけに、学園長であるメドロスは微妙な想いがあった部活だ。
そもそもの発端が、エトワール、春香、フローラの新入生三姉妹が、ほとんどの授業の単位を取得してしまい、武術の教練に至っては、教師側が教えるのを無理だと無試験で単位を与えてしまった。逃げたのだ。
まあ、仕方ない部分もある。現時点で、あのイルマ家の三姉妹は、学園最強なのだから。
魔法使いタイプのエトワールでさえ、学園の武術教師の誰よりも強い。勿論、魔法無しでの話だ。
それ故、ほとんどの授業が免除となって暇となった三姉妹が考えた研究部の設立。メドロスとしては賛成するしかない。
そうして動き出した二つの研究部。当初は、普通科の生徒だけだった筈が、武術研究部の方にロードラッシュ伯爵家の嫡男が入部してしまった。
どうしてこうなったと頭を抱えるも、学園の武術教師よりも上の実力を持つ者が設立した部活動だ。近衛騎士団を目指すバスクが興味を示すのも仕方ない。
伯爵家の嫡男なのだから、領地経営を学んで欲しいと思わないでもないが、ロードラッシュ伯爵家の領地は王都に近く、問題も少ない土地なので代官を置けばすむ。当主が騎士団と兼ねるもの不可能ではないからメドロスも口を挟めない。
「しかし、よりによってクローディア姫までが……」
王立高等学園には、当然ながら国王派だけでなく貴族派や中立派の家の子供もいる。
その学園で、必要以上に国王派が聖域と近くなるのは問題がある。
「じゃが、誰がどの部活に入部するかは自由じゃ。学園で制限できる筈もない」
学園内では、貴族平民問わず自由に学ぶという理念の元、身分をひけらかすのは禁止であり、学園も身分で忖度する事はない。
とはいえ、平民や下級貴族と高位貴族や王族が学園内で、全く平等かというとそうでもない。それぞれには、それぞれの立場があり、差別ではなく区別は必要なのだから。
その時、学園長室のドアをノックする音が響く。
「失礼します。アーシアです」
「入ってください」
ドアを開けて入って来たのは、この学園の教師アーシア・マルベリー。薬学と錬金術を教えている。
「アーシア先生。どうぞ、お掛けください」
「失礼します」
学園長室のソファーに移り、アーシアに座るよう促すメロドス。
「それで、私にご用があるとか?」
「うむ。アーシア先生にある部活の顧問をお願いしたいと思ってな」
「顧問ですか?」
突然、顧問と言われアーシアは首を傾げる。
確かに、アーシアの受け持つ薬学と錬金術は、王立高等学園では不人気な授業で、選択する生徒は多くない。だから時間は比較的自由にはなるが、それも部活の内容次第だ。
この学園に存在する部活は、騎士系の技を研く運動部が一番多く。次に、貴族の令嬢が集うマナーやダンスを学ぶ部活が、各派閥ごとに存在している。今更、アーシアが顧問となる部活と言われても、疑問に思うのは仕方ない。
「つい最近、二つの研究部が立ち上げられてね。その内の一つ、薬学研究部というのだが、どうだろう。アーシア先生にピッタリだとは思わないか?」
「まぁ、薬学研究部ですの? 貴族ではありませんね。貴族は薬学など余程もの好きでなければ学びませんから」
「ああ、立ち上げたのは普通科の一年生だ」
「普通科の一年生?」
アーシアは少し首を傾げる。一年生が部活を設立するのは珍しいが、ない事はない。ただ、この入学間もない時期にとなると疑問が湧き出る。
この入学間もない時期は、一年生にそれ程余裕はなく、部活動に入部するにしても、もう少し落ち着いてからが普通だ。
「ああ、アーシア先生。実は、その生徒は普通科ではあるが、普通ではないのだよ」
「??」
まるでなぞなぞのようなメドロスの言葉に、アーシアは困惑する。
「アーシア先生なら知っているだろう。大陸の西の果てに在る、聖域と呼ばれる結界で覆われた地を」
「まっ!? もしかして、聖域からの入学生ですの?」
「これは秘密だ。アーシア先生も秘密厳守でお願いする。聖域からの入学生どころか、その聖域のトップの子供が三人入学しているのだ」
メロドスがそう言うと、アーシアは絶句する。
薬学と錬金術を教えているアーシアにとって、聖域は特別な土地だった。
希少な薬草の宝庫。それどころか、世界樹と同等の精霊樹の存在する地。薬師と錬金術師にとって夢の地である。
ただ、アーシアはこれでも子爵夫人なのでバーキラ王国の貴族籍に入っている。高等学園の教師は、平民の方が少ない。
そんな立場故、聖域に行くのを諦めていた。
実は同じ国に、宰相の夫人でありながら、聖域に押し掛けるように住み着いた者や、男爵家の女性当主だが、領地もないので娘の暮らす聖域に移住したご夫人もいるのだが……
「普通科の平民だけど、普通ではないと言うのはそういう事ですか」
「ああ、聖域は国家ではないからな。とはいえ、小国ほどの広さとイルマ殿という責任者の元運営している。イルマ殿を王と扱うのはあながち間違いではない」
「確かに。ですが、そのイルマ殿のお子様達が入学し、部活動をするのは問題ないのでは?」
「まぁ、それだけならな」
そう。それだけなら問題はなかった。
メロドスは、エトワール達が部活動を立ち上げた経緯を説明する。
「まぁ、その姉妹には学園に通うなど不用なのでは?」
「まあ、不用だろうな。だが、彼女達の入学に際して、陛下や宰相が頭を下げて無理を言ったそうだ。学ぶ事がないからとは言えんのだ」
「陛下と宰相閣下が……」
メロドスの口から、この国のトップとナンバー2が出て、アーシアも迂闊な事が言えなくなる。
「ああ、陛下と宰相閣下も、聖域とのパイプは太い方がいいと考えたのだろう。ユグル王国など、王女と王妃が聖域に入り浸っているらしいからな。少しでも縁をと、子供達を学園に入学させたそうだ。父親であるイルマ殿は、反対だったらしいがな」
「それはそうでしょうね。魔法は大精霊様方が顕現されている聖域に敵う訳ありませんし、近衛騎士団の訓練も聖域の騎士団にお願いしていると聞きますもの」
メロドスが、反対するタクミをなんとか説得して入学に漕ぎ着けた経緯を話すと、全てにおいて先を行く聖域の住民からすれば、アーシアもそれはそうだと納得する。
まあ、タクミが反対だったのは、娘達と離れたくなかっただけなのだが、そんな事はバーキラ王国には伝わらない。
「でだ。大量に時間の空いた彼女達は、仕方なく部活動を立ち上げ活動していたのだが、ここにきて問題……問題と言ってはいかんな。少々わしの想定外の事態に陥っておるのだ」
そこでメロドスは、先ず最初に武術研究部にバスクが入部した事を話した。
「まあ、ロードラッシュ伯爵家の嫡男が普通科ばかりが部員のところにですか」
「ああ。バスク君は、騎士団志望だけに強者に対するリスペクトは強いからな。問題は、薬学研究部の方なのだ」
「私に顧問を依頼した方ですね」
「薬学研究部に、クローディア姫が入部を希望してな」
「……第三王女ではないですか」
流石に王族の名が出て来るとは思わなかったアーシアは愕然とする。とはいえ、この流れは断れない話だ。アーシアも子爵夫人。王族の入部したクラブに、それ相応の顧問は必要だし、自分がそれに相応しいのは間違いないだろう。
「まあ部活動で、王族をひけらかす御方ではないので、そうそうトラブルはないだろうが、顧問無しとはいかんからな」
「……はぁ、仕方ないですね。これでも私もバーキラ王国の子爵家の人間です。王族と聖域の間にトラブルなどあっては、貴族派がどう動くか分りませんもの」
「そうなのじゃ。中立派としては、どこの派閥とも付かず離れずじゃからの。とはいえ、王族をサポートするのに派閥は関係ないからの」
「ええ。そうですね」
メロドスが怖れるのは、王族延いては、バーキラ王国と聖域との間にしこりが残るような事が起こる事だ。
そうなると貴族派の攻撃材料となる。中立派であるメロドスとしても、国王派であるアーシアの家もそれは望まない。
アーシアは、メロドスに二つの研究部の部室の場所を聞き、顧問就任の顔合わせに向かう。
面倒な役割に、その足取りが重いのは仕方ないだろう。
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