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13巻
13-1
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少々変わった三人の青年――ダン君、マッド君、ビル君をきっかけに始まった聖域の騎士団。そこに大精霊であるシルフやサラマンダー、ノームやウィンディーネ達の悪ノリ? も加わり、本格的に始動する事になった。
僕――タクミの奥さんの一人であるエルフのソフィアは、孫の側にいたいという理由でユグル王国から移住してきたフリージアさんに娘エトワールの世話を任せて、騎士団訓練所に通っている。
騎士団には少ないが女性もいるので、僕は彼女達のために宿舎の改造などを行っていた。
この世界の騎士団には、ソフィアがそうだったように、女性ながら騎士として働く人が一定数いる。
魔法の存在が、純粋な身体能力の差による男女差を少なくしているのだろう。
聖域騎士団の三つの本部が立つ場所には、合同の会議室が入る建物が建てられた。
そこにサラマンダーと火精騎士団、シルフと風精騎士団、ノームと土精騎士団の主要な面々が集まっていた。
本当は面倒で交ざりたくないんだけど、僕とソフィア、ダンテさんも参加している。
話し合いの内容は、それぞれの騎士団の装備についてで、これが揉めに揉めていた。
ウィンディーネのところの水精騎士団は、以前フルーナ達のために造った人魚族専用装備の色を変えたものが標準装備に決まった。
人魚族護衛のために最初に立ち上がったフルーナ達は水精騎士団の中でも特別な立ち位置で、僕が製作した五色の専用装備をそのまま使用する。
他の一般団員用のものは、シルバーに薄い水色に決まり、狐人族の女の子レーヴァによって量産されている。
だからここで話し合われているのは、残りの三つの騎士団の装備だ。
「分厚い装甲の胸当てとヘルムは欲しいのう。あとは籠手と足甲も分厚くしたい」
何故か話し合いに参加しているドガンボさんが、ドワーフで構成されている土精騎士団の装備について希望を言う。それにゴランさんも頷いている。ドワーフはガチガチの重装甲で固めるのがいいらしい。種族的に手足が短く、馬に乗らないから余計にそう思うのかもしれない。
「重装甲では重くて動きにくいでござる」
それを、下級貴族の三男で、なんちゃってサムライ野郎ダン君が否定し、こちらも下級貴族の三男や四男でダン君と同じくござる言葉のマッド君とビル君が頷いて賛同している。ダン君達は、重すぎる鎧は嫌みたいだ。人族の騎士団の装備も、僕からしたら重装備だと思うけどね。
「俺も重い鎧なんて嫌だぜ」
「ワッパの言う通り、獣人族に重装甲は合わないな」
「ソフィア、エルフも重装甲は無理だぞ」
最年少で話し合いに参加している聖域の最初期メンバーで猫人族のワッパがはっきり言うと、ソフィアとダンテさんが反応する。
獣人族は熊の獣人や牛の獣人なら重装甲の鎧でもいいけど、速さが持ち味の猫人族や虎人族には軽鎧が合うだろうな。
僕は疑問に思った事を聞いてみる。
「そもそも三つの騎士団の装備を揃える必要があるの?」
既にフルーナ達の装備は彼女達専用の物がある。それは女性しかいない人魚族に合わせて造った装備だから、似たような物を女性の人族や獣人族、エルフが着る分には問題ないが、男には合わない。
主にデザイン的にだけど。
「一目で聖域騎士団と分かる共通性は必須です」
「それぞれの騎士団で紋章を造って、旗を製作する予定だが、装備のデザインに共通性を持たせるのは、対外的にも必要だと思うぞ」
元ユグル王国の騎士出身であるソフィアとダンテさんが言うならそうなんだろう。無理矢理そう思う事にする。
「とりあえず、鎧のデザインを似せて、あとはそれぞれの騎士団に合わせた装備にすれば良いんじゃないですか?」
「……ふむ、それもそうじゃな」
「ゴランの兄貴、儂らは鉱石を掘りに行くか」
「鎧のデザインはタクミ任せだからの」
僕の提案に、ゴランさんとドガンボさんは納得してくれたみたいだ。
ドガンボさんが早速鉱石を採掘しに立ち上がりそうになるのを慌てて止める。
「ちょっと待ってください。まだ武器の選択が終わってません」
「おお、そうじゃったかの。じゃが武器など大斧か戦鎚に決まっておるじゃろう」
「ドガンボ殿、大斧や戦鎚を好むのはドワーフくらいだ。我らエルフは片手剣と盾がいい」
当然のように言うドガンボさんにダンテさんが異を唱えた。
それはそうだろうね。
エルフが巨大な斧や戦鎚を振り回す姿を想像出来ないもの。
「俺は盾なんて持ちたくないぞ」
「ワッパには短剣と槍しか教えてないからな」
嫌がるワッパに、僕は苦笑して言った。
これも猫人族だからだろう。
ワッパには特別に槍を用意しようかな。
「武器もドワーフには斧と戦鎚、エルフには片手剣と盾、サラマンダーのところは色んな種族がいるから、片手剣、大剣、槍から好きなものを選べるようにしようよ」
「「「それでいい」」」
僕の言葉に全員納得してくれたようだ。
このあと必要な武器の種類と数を把握しよう。
レーヴァと相談しないといけないな。
2 採掘と錬成
なんとか装備の方向性が決まったので、次はデザインのサンプルとしていくつか鎧を試作する事になった。
勿論僕が。
そこでまず、ドガンボさんとゴランさんと連れだって、聖域の南にある鉱山地帯へと向かった。
ここは土の大精霊ノームの力の及ぶ土地で、希少な金属を得る事が出来る。
アダマンタイトやミスリルのインゴットならアイテムボックスの中に在庫はあるのだけど、流石に騎士団の団員全ての装備に使うのはやりすぎだとソフィアから釘を刺されている。
そこで素材の品質をワンランク落とし、魔鋼とミスリルの合金で装備を造る事にした。
問題になったのは、僕は最近武器や防具を造る時ミスリル以上の金属を使っていたので、魔鋼の素材となる魔鉄鉱石や魔鋼のインゴットの在庫が少なかった事。
そんな理由でドガンボさんとゴランさんと、ノームの鉱山に魔鉄鉱石、ついでにミスリル鉱石の採掘をしに行くのだった。
崩落が起きないよう土魔法で固められた坑道を進み、目的の場所でつるはしを振るう。
「タクミと採掘に来るのは久しぶりじゃのう」
ドガンボさんが懐かしそうに言う。
「そうですね。あれから随分経ちますね」
あれはまだ僕が冒険者として駆け出しだった頃、ボルトンの北にある鉱山の街ホルアスへ、ドガンボさんとアダマンタイト鉱石とミスリル鉱石目当てに行ったのを思い出す。
途中まで一緒だったベテラン冒険者のライルさん、ヒースさん、ボガさん達「獅子の牙」とトレント狩りをして、エルダートレント相手に苦戦したのは、今思えばいい経験になった。
ノームの恩恵を受けたこの鉱山では、魔鉄鉱石くらいは簡単に採掘出来る。
つるはしを振り下ろし、黙々と作業をしていると、魔鉄以外のアダマンタイトやミスリルもボロボロと採れる。
ドガンボさんとゴランさんが採掘した分も合わせ、僕はアイテムボックスへ収納していく。
「よく考えれば、重装甲の鎧でも軽量化のエンチャントを付与すれば関係なかったですね」
「じゃが分厚い鎧は軽くても動きを阻害するじゃろう。結局はドワーフ以外は動きやすい鎧を選ぶじゃろうな」
ドガンボさんの言葉を聞いて、僕は頷く。
「確かにそうですね。っと、このくらいで大丈夫ですかね」
ドガンボさんもゴランさんも鉱石の採掘スキルは高いので、三人で協力したら予定よりもスムーズに必要量の鉱石の採掘を終えられた。
その後の作業は僕達の工房で行う事にした。
僕はひたすら大量の鉱石を錬成していく。
「やはり錬金術は便利じゃのう」
「ゴランの兄貴、これはタクミだから出来ているんじゃぞ」
「分かっておるわい。金属の事をドワーフ以上に知る必要があるんじゃろう?」
「それに加えてバカげた魔力量故じゃ、兄貴」
二人の会話に苦笑いしながら、僕は言う。
「そんな僕もマナポーションでお腹がタプタプなんですけどね」
「さて、ミスリルとの配合を決めねばならんな、ドガンボ」
「そうじゃな、配合は大事じゃ、兄貴」
「…………」
ゴランさんとドガンボさんが、あからさまに話題を変えてきた。鉱石の精錬作業を手伝う気はないみたいだ。
加えて言うなら、その魔鋼とミスリルを配合するのも僕の仕事なんだけどな。
僕が魔鉄とミスリルの精錬を終えた頃、ドガンボさんとゴランさんは合金の割合を決めたようだ。
「ヒヨッコの騎士が身につけるには、ちと上等じゃが、性能が低くては大精霊様方の名を冠する騎士団に相応しくない」
「そうじゃ。じゃからミスリルの割合を増やして合金の比率を決めてみたぞ」
「いいんじゃないですか。ミスリルの割合が多いせいなのか、色もシルバーに近いですし。聖域の騎士団の鎧に魔鋼の黒い色は合いませんからね」
ドガンボさんとゴランさんが、いくつもの合金のサンプルを見比べながら言うと、僕も二人の意見に賛成する。
「では、儂とゴランの兄貴でドワーフ用の鎧を試作するぞ」
「タクミは人族やエルフと獣人族用の鎧の試作を頼む」
「ええ、何種類かベースとなる鎧を造ってみます」
鎧の装飾や付与する能力は後回しにして、まずはそれぞれの種族用のベースを製作する事にした。
ある程度の体格の差なら、サイズ調整のエンチャントで間に合うのだけど、人族やエルフとドワーフでは、その体格の差が大きすぎる。
鎧に求める能力も違うので、ドワーフ用はドガンボさんとゴランさんに任せた。勿論、エンチャントは僕がするけどね。
人族用、エルフ用、獣人族用、ドワーフ用の試作が完成した後、それぞれの騎士団を表す飾りやカラーリングを決める。
ただ試作を造り始めた時点で、鎧の内側に魔物の革を貼る事が決まったのだが、アイテムボックスの中に収納してある手持ちの革では足りない事が発覚。
急遽僕の従魔でアラクネという魔物のカエデとグレートドラゴンホースのツバキを連れて、魔物狩りに出掛けるハメになった。
3 要望
結局、聖域騎士団の鎧は、魔鋼とミスリルの合金製でベースの色がシルバー、縁取りや飾りの色は各騎士団で変える事が決まった。火精騎士団は赤色、風精騎士団は黄緑色、土精騎士団は黄土色だ。
ウィンディーネの水精騎士団だけは、フルーナ達の鎧は五色のままに、他の団員用の鎧には青色が使われる事になった。
ドガンボさんとゴランさんが造ったドワーフ用鎧の試作品は、兜に胸当、手甲とすね当、肩当、腰当、草摺と、他の種族用と構成は変わらない。しかし、そのバランスや鎧の造りの分厚さが違った。
ここで説明しておくと、この世界の騎士鎧と前世の地球での西洋甲冑は同じじゃない。
おそらく物理的な対人戦だけなら、この世界も地球と同じような甲冑の歴史を辿ったのかもしれない。だがここには魔法技術が存在しているし、人ばかりでなく多様な魔物が敵になり得る。
まず、ヘルムは頭部を護るのは当然だけど、その形状はフルフェイスではない。
これはこの世界にある脅威、魔物へ対処するために、視界を確保する必要があるからだろう。
鎧に関しても、ヨーロッパのお城に飾ってあるような全身甲冑ではなく、極力動きやすく工夫されている。
これはファンタジー系のアニメなどに出てくる鎧がイメージとしては近いと思う。
金属の種類以外にも魔物の革や付与魔法で防御力をかさ上げする事が出来るから、こういった進化を遂げたんだろう。
僕は前世がアラフォーのサラリーマンだったから、コスプレなんかとは縁がなく鎧に詳しいわけじゃない。けど、そんな僕でも、この世界の騎士鎧の方がかっこいいと思う。
ゴランさんが、人族用とエルフ用の鎧を見て感心している。
「人族用とエルフ用の鎧は動きやすそうじゃのう」
「獣人族用の鎧はもっと動きを阻害しないように気をつけてますよ」
「エンチャントも、元の重量が軽い方が、重量軽減の他に付与出来る余地が増えるからな」
「はい。軽くても防御力はそこそこだと思います」
「何がそこそこじゃ。世間じゃあのレベルの鎧は国宝級じゃぞ。まあ、タクミやソフィアの嬢ちゃん達の鎧に比べるとだいぶ落ちるのは事実じゃがな」
「ゴランの兄貴、ドワーフ用の鎧は、防御力だけで言えば、タクミ達の鎧とさほど変わらんぞ。動きやすさと重量軽減のエンチャント込みでも、軽さでは勝てんがな」
ドガンボさんの言葉を聞いて僕は言う。
「使ってる金属の量が違いますから、重さは仕方ないですよ。それに重装甲の場合、重さも武器になりますしね」
同じレベルの重量軽減のエンチャントを付与していれば、使用している金属の量で重さに差がでるのは仕方ない。それに、軽くすればいいというわけでもないからね。
その後、大まかなデザインを話し合う。
「うむ、縁取りや飾りの模様はこれでいこう」
「そうですね。かっこいいと思います」
マネキンに着せられたそれぞれの騎士団の試作鎧を見て、これを元に量産する事を決めた。
「武器は後回しじゃな」
「はい、まだ武器を使った訓練が始まったばかりらしいですから」
ドワーフは、ほぼ大斧か戦鎚、エルフは盾と片手剣で決まっているのだけど、サラマンダーのところの火精騎士団だけは、種族が交ざっているせいで、誰がどの武装を使用するか決まっていない。
そこでまず、色んな武器の習熟訓練を行い、メイン武器を探す事になっていた。
鎧の量産に入ろうと思った時、工房にやって来たメイドからルーミア様とロザリー様が訪ねてきたと聞き、工房をドガンボさんとゴランさんに任せてリビングへと向かう。
ルーミア様はユグル王国の王妃様で、ロザリー様は、バーキラ王国宰相のサイモン様の奥さんだ。
「こんにちは。今日はどういった用件で?」
屋敷に戻った僕が尋ねると、まずルーミア様が口を開く。
「タクミ君、ちょっと相談があるの」
「えっと、お二人ともですか?」
「ええ、相談の内容は同じなのよ」
「ルーミア様とロザリー様が同じ内容の相談ですか?」
内容がまったく想像出来ない僕は首を傾げる。
「そうなの。今聖域では大精霊様達が騎士団を設立しようとしているでしょう」
「はい。既に宿舎や訓練所なんかの建物は完成して、今は装備の製作に入っていますよ」
「私の国もシルフ様からお声がけいただいて、国内でくすぶっていた若い子達の中から騎士に選ばれた子がいるのはありがたいと思っているの」
「確かシルフのところに、もう五十人はいますよ。あと最低でも三十人は来るってソフィアから聞いてますが」
「タクミ君、問題は騎士に向かない子達を救済出来ないかって事なの」
ルーミア様に続いてロザリー様が言う。
「私のところも同じなのよ。身分や種族に拘らずにサラマンダー様に騎士候補を集めていただけるのはありがたいのだけど、魔法使いを目指す若い子達にも門戸を開いてほしいの」
「えっと、ユグル王国にしても、バーキラ王国にしても、魔法使いは貴重な人材だから、引く手数多なんじゃないですか?」
ここは剣と魔法のファンタジー世界だけど、エルフの国のユグル王国は別にして、実際戦闘に堪えうる魔法を使う人材は多くない。
だいたいは国が抱え込み、冒険者になるのは少数だと聞く。
ロザリー様が頷く。
「その認識も間違いじゃないわ。でも国や領地持ち貴族お抱えの魔法使いって、貴族家出身者ばかりなの。在野の魔法使いで、生活のために冒険者をする者は多いのよ」
「えっと、貴族の子息でも弱い派閥の人や、平民出身の人の就職先って事ですよね?」
「流石タクミ君。その通りよ」
魔法の才能は遺伝するらしく、国の魔法師団の団員のほとんどが、長く続く名家の貴族出身らしい。
どんなに才能があろうと、そこに零細貴族の子息や平民出身の者が入り込む余地はないという。
実際、優秀な魔法使いの血を繋いできた貴族に、優れた魔法使いが生まれやすいのは事実として、それでも稀に名門と呼ばれる貴族以外にも才能のある人は出てくるそうだ。
「まあ、エルフだから多少事情は違うけど、ユグル王国もだいたい同じようなものなの。そこで身分や種族を超えて人材を集める聖域にというわけなのよ」
「……分かりました。一度シルフ達と相談してみます」
「お願いするわね」
「良い返事を待ってるわ」
ルーミア様とロザリー様のお願いについては、僕的にも騎士候補達の訓練を見ていて、脳筋ばかりの集団が集まるのもどうかと思っていた。装備の製作は一旦置いて、シルフ達に相談しようと精霊達の屋敷へと向かった。
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