上 下
340 / 363
第9部 夢の先にあるもの

3-1私は仕事をしている時が一番幸せかも

しおりを挟む
 年が明けた、一月七日。時間は、朝の五時ちょっと前。いつもよりも、かなり早く目が覚めた。庭で軽く準備運動してから、朝食をサッと済ませる。そのあと、衣装部屋に移動し、制服に着替え、鏡の前で念入りに身支度を整えた。

 上位階級になってからは、常に誰かに見られているので、身だしなみには、細心の注意を払っている。でも、今日は、いつも以上に、ていねいに整えていた。エチケット・ブラシで、ホコリを全て取り、しわを綺麗に伸ばす。

 化粧台に移動すると、髪もしっかりブラッシングする。化粧は、一切しない代わりに、顔や手足の肌が出ているところに、保湿クリームを塗りこむ。空気が乾燥しているし、一日中、風を浴びているので、スキンケアは必須だ。

「髪よし、服装よし、お肌よし、持ち物もよし。うん、ばっちりだね!」
 姿見の鏡の前で、一通りチェックすると、こぶしを握り締め、気合を入れる。

 今朝は、起きた瞬間から、滅茶苦茶、気持ちが引き締まっていた。なぜなら、今日は、仕事始めなうえに、一週間ぶりのお仕事からだ。

 年初なので、予約は少な目にしてあり、観光案内は、午後からになっている。午前中は、軽く掃除をしたり、備品や設備のチェック。あとは、今後の打ち合わせなどを行う予定だ。

 ただ、あまり、リリーシャさんの手を、煩わせたくはない。なので、早めに行って、掃除や備品チェックは、全て終わらせておくつもりだ。いくら上位階級になったとはいえ、うちの会社では、私が一番の新人なので。

 それに、体を動かすのは大好きだし。流石に、一週間も休みがあると、仕事がしたくて、うずうずして来る。

 ちなみに、二十九日は翌朝まで、徹夜で『送迎祭』に参加し、寝ずに、そのまま仕事に直行。午前中の仕事が終わるとすぐに、時空航行船の特急便に乗って、実家に帰省。家族三人で、お正月を過ごして来た。

 年末は、かなりタイトなスケジュールだったし。こっちで、年越しをした直後に、向こうでまた年越しって、微妙に違和感あるけど。これはこれで、結構、楽しかったりする。

 相変わらず、実家では、何から何までやってもらって、滅茶苦茶、のんびりできたし。学生時代の友達たちとも再会して、たくさん話したり、遊んだりできた。十分すぎるほど、お正月を満喫して、日ごろの疲れも、全て吹き飛んだ。

 実家暮らしは、至れり尽くせりで、楽しかったは、楽しかったんだけど。例のごとく、三日もすると、飽きてしまった。

 毎日、たくさんの予約で、目の回るような忙しさだったけど。それが、当たり前になってしまっていたので。何もしないで、ジッとしているのに、耐えられなかったのだ。

 やっぱり、私って、仕事をしている時が、一番、幸せみたい。毎日、せっせと動いていないと、逆に、ストレスが溜まってしまうのって。これも、職業病なんだろうか……?

「よし、じゃあ、行こっか!」
 私は、パシッと頬を軽く叩くと、意気揚々と会社に向かうのだった――。


 ******


 会社に着くと、まずは、ガレージに行って、掃除用具を持って来る。そのあと、用水路に係留してある、エア・ゴンドラを、一台ずつ、綺麗に掃除していく。

 ハタキで、ほこりを綺麗に落とし、床をほうきと塵取りで、ていねいに掃除する。そのあとは、一台ずつ、雑巾できれいに磨いていく。

 例え、汚れていなくても、隅から隅まで、手を抜かずに、全力で掃除する。これは、見習い時代から、ずっと続けていることだ。

 外が終わると、今度は、ガレージの中に移動して、一台ずつ掃除していく。その途中、ある機体の前で、ピタリと足が止まり、少し考え込む。

 それは、初心者用の、オレンジ色の練習機だ。私が墜落した時に、大破してしまったので、新型の機体になっている。毎日、綺麗に手入れしているけど、今は、誰も乗っていない。でも、いつか来る、未来の新人のために、心を込めて掃除する。

 ガレージの中が終わると、次は庭のはき掃除だ。結構、敷地が広いので、とても時間が掛かる。それでも、葉っぱ一つ見落とさず、綺麗にゴミをとって行く。建物の外壁も、汚れが目に付くところは、綺麗に拭いて行った。

 外が全て終わると、今度は、事務所の中に移動する。年末に大掃除したので、綺麗なままだ。カーテンも、新しく替えたので、とても新鮮な感じがした。

「ふぅー。やっぱり、ここに来ると、落ち着くなぁー」
 心の中が、じんわりと温かくなる。実家に帰った時と、同じような気分だ。

 まずは、受付カウンターから掃除を始める。それが終わると、次は、お客様の待合スペースだ。ここの壁には、たくさんの写真が飾ってある。どんどん数が増えて、いくつかの写真は、額縁に入っていた。

 エヴァさんが撮ってくれて、コンテストで金賞になった、風車の前で、私が風と戯れている写真。十五の時なので、物凄く若い。あとは『ノア・グランプリ』で優勝して、表彰台でトロフィーをかかげている写真。 

 その隣には、私が『スカイ・プリンセス』になった時のもの。リリーシャさんと並んで、会社の前で撮った記念写真だ。

 もう一つ、二度目に『ノア・マラソン』に出場した時の、私が走っている姿が映っている写真。ファンの人が撮って、私に送ってくれたものだ。

 他にも、お客様と一緒に撮ったものなど、色んな写真が飾ってある。中には、アリーシャさんとリリーシャさんが、一緒に映っている写真が、何枚かあった。

 以前は、アリーシャさんの写真は、全くなかったんだけど。途中から、飾られるようになった。たしか、昨年の『慰霊祭』の後からだったと思う。リリーシャさんも、心の整理が、ついて来たのかもしれない。

「おっと、感傷にひたってる場合じゃないよ。初日なんだから、気合を入れないと」
 私は、再び気持ちを引き締め、掃除を再開する。

 ちょうど、事務所内のデスクを掃除していると、後ろから声を掛けられた。
「風歌ちゃん、おはよう」

 この優しくて、柔らかな声は、リリーシャさんだ。振り向かずとも、リリーシャさんの、最高に素敵な笑顔が、脳裏に浮かぶ。

 私は手を止めると、急いで振り返り、頭を下げた。
「おはようございます、リリーシャさん。今年もまた、一年間、よろしくお願いいたします。さらに精進するため、今まで以上に、頑張ります!」

 腰から九十度に曲げ、大きな声で、気合の入った挨拶をする。

「風歌ちゃん、こちらこそ、よろしくね。今年もまた、一生懸命、頑張りましょう」
「はいっ!」

 静かに頭を上げると、そこには、いつも通りに、優しく柔らかな、リリーシャさん笑顔があった。

 やっぱり、リリーシャさんの笑顔を見ると、心からホッとする。『この世界に帰って来たんだなぁー』って、実感する。私にとっては、リリーシャさんこそが、帰るべき場所だからだ。

 本人は、シルフィードが『進むべき道ではない』『いつまで続けるか分からない』と、言っていたけど。あの一件以降も、仕事は完璧だし。接客も、素敵な笑顔で、とても楽しそうにやっていた。

 いつ辞めてしまうか分からない、という不安はあったけど。私は、深く考えるのは止めた。誰にだって、進むべき道を、選ぶ権利があるのだし。今を、精一杯に生きることのほうが、はるかに大事だからだ。

「風歌ちゃんは、相変わらず元気ね」
「はいっ、それだけが、取り柄ですから」

「そんなこと、ないわよ。元気さや行動力は、見習い時代から、変わらないけれど。全てにおいて、とても成長したと思うわ」 
「本当に、成長しているでしょうか……?」

「もちろんよ。もう、私を越えているかもしれないわね」
「えぇっ?! そんなこと、絶対にあり得ませんから!」

 リリーシャさんに、成長を認めてもらえるのは、物凄く嬉しい。でも、追い越しただなんて、いくらなんでも言いすぎだ。ようやく、リリーシャさんの背中が、見えてきた程度なのだから。
 
 彼女は、私にとっては、まだまだ、手が届かない場所にいる。憧れであり、大きな目標であるのは、いまだに変わらない。

「ところで、ご実家のほうは、どうだったの?」
「両親とも、とても元気でした。友達たちとも、会えましたし。至れり尽くせりで、思いっきり遊んで、ゴロゴロして。十分すぎるほど、休暇を満喫してきました」

 食事は、毎食、お母さんが用意してくれるうえに、料理も滅茶苦茶、豪華だった。お父さんが、大奮発したみたいで、高級食材なんかも一杯あったし。まとめ買いしたものが多くて、お正月中は、ひたすら食べてばかりだった。

 あと、二人から、お年玉まで、もらってしまった。今は、結構な収入があるので、断ったんだけど。『二十歳になるまでは』と、無理矢理、渡されてしまった。

 帰省の際には、両手に一杯、持てるだけお土産を、買って行ったんだけど。結局、もらうほうが圧倒的に多く、全然、親孝行らしいことは、出来なかった。実家では、私は、まだまだ、子ども扱いなのだ。

 でも、一番、嬉しかったのは、仕事を認めてくれたことだ。『頂点を獲る』という約束は、果たせていないけど。それでも、上位階級になれたわけだし。以前のように、気後れしながら帰郷する必要もなくなった。

「そう。それは良かったわね。昇進のこと、とても喜んでいたんじゃない?」
「父親は、滅茶苦茶、喜んでました。まぁ、母親のほうは、特に、変わった様子はなかったですけど――」

 お母さんは、相変わらず、厳しい。昔から、ちょっと、いい結果を出しても『そんなの、出来て当たり前』なんて言う、ドライな性格なのだ。

「表に出さなくても、心では、とても喜んでいるはずよ。以前、お忍びで来た時も、物凄く心配していたし」
「だと、いいんですけど……」 

 私は、人の心を読むのが、得意ではないから。ちゃんと、言葉や態度にしてくれないと、全く分からない。見たまんまでしか、判断できないので――。

「今日は、仕事始めに軽く掃除を、と思ったのだけど。風歌ちゃんが、ほとんど、やってくれたみたいね」

「はい。外は全て終わりました。あとは、事務所内だけですけど。年末に、念入りに掃除したので、すぐに終わると思います」

「そうね。では、今年の営業方針について、少し、お話ししておきましょうか」
「はい」

 営業方針って、なんだろ? 一年の抱負、みたいな感じかな? 今までは、特に、そんな話は出ていなかったけど。うちは個人企業のせいか、特に、厳しい規則や営業ノルマもなく、とても緩やかだった。

「風歌ちゃんは、今年から、経営の仕事を、覚えてもらおうと思うの」
「えっ、経営ですか――?!」 

「常に、新しい挑戦は、大切よ。それに、風歌ちゃんなら、もう、それが出来るぐらいの能力は、充分にあると思うわ」
「でも、私、数字とか、物凄く苦手なんですけど……」

 今まで、経営に関する仕事は、全てリリーシャさんがやっていた。色々お手伝いはしたいけど、計算とか苦手だし。やっぱり、適材適所だと思う。

「大丈夫よ。誰だって、最初から上手く行く人は、いないわ。エア・ドルフィンを飛ばすのだって、最初は、苦手だったでしょ?」
「まぁ、それは確かに――」

 今では、体の一部のように飛ばしているけど。初めての時は、エンジンすら掛からずに、大変な苦労をした記憶がある。

「何事も、慣れだから。それに、風歌ちゃんが、経営の仕事も、全てできるようになれば。私がいなくても、問題なく、会社が回るようになるから」 
「えっ……?!」
 
「これから、毎日、少しずつ教えていくから。ちょっとずつ、慣れて行ってね」
「は――はい」

 リリーシャさんは、とても優しい笑顔で話している。でも、訊き返せるような感じでもなかった。それに、いまさら、蒸し返したくはない。

 私は、少し不安を覚えながら、無理矢理、自分を納得させるのだった……。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

次回――
『今の幸せは誰かの努力の上にあることを忘れてはいけない』

 自分だけが幸せに浸るのではなく、周りにその幸せを振りまくことです
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

チート無しっ!?黒髪の少女の異世界冒険記

ノン・タロー
ファンタジー
ごく普通の女子高生である「武久 佳奈」は、通学途中に突然異世界へと飛ばされてしまう。これは何の特殊な能力もチートなスキルも持たない、ただごく普通の女子高生が、自力で会得した魔法やスキルを駆使し、元の世界へと帰る方法を探すべく見ず知らずの異世界で様々な人々や、様々な仲間たちとの出会いと別れを繰り返し、成長していく記録である……。 設定 この世界は人間、エルフ、妖怪、獣人、ドワーフ、魔物等が共存する世界となっています。 その為か男性だけでなく、女性も性に対する抵抗がわりと低くなっております。

ユーヤのお気楽異世界転移

暇野無学
ファンタジー
 死因は神様の当て逃げです!  地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

デビルナイツ・ジン

緋色優希
ファンタジー
 ある日気がつくと、俺は異世界で人間ではないものに転生していた。そして大雪原、いや雪に塗れた豪雪地帯の山で暮らしていた。日本で平凡に暮らしていたはずだったのに、これは一体どういう事なのか。身の丈十メートルにもならんとする大怪物、無敵の魔神とも恐れられる超強力な魔物ギガンテス、それが今のこの俺だった。そこでは巨大な白銀狼フェンリルと、縁あって共に暮らすガルーダだけが俺の友だった。だが心は人間、とても人恋しかったのだが、ここへやってくる人間は俺を殺そうとする魔物の狩人たる冒険者だけだった。だがある日ついに俺と共にあってくれる人間達、二人の幼い王女達がやってきたのだった。だが彼女達は強大な敵に追われ、命からがらこの山中にまでやってきていたのだ。圧倒的にまで強大な人間の帝国に追い詰められて。そして俺の庇護を必要とする彼女達を連れての、その追手との熾烈極まる戦いの火蓋は切って落とされたのだ。

実力を隠し「例え長男でも無能に家は継がせん。他家に養子に出す」と親父殿に言われたところまでは計算通りだったが、まさかハーレム生活になるとは

竹井ゴールド
ライト文芸
 日本国内トップ5に入る異能力者の名家、東条院。  その宗家本流の嫡子に生まれた東条院青夜は子供の頃に実母に「16歳までに東条院の家を出ないと命を落とす事になる」と予言され、無能を演じ続け、父親や後妻、異母弟や異母妹、親族や許嫁に馬鹿にされながらも、念願適って中学卒業の春休みに東条院家から田中家に養子に出された。  青夜は4月が誕生日なのでギリギリ16歳までに家を出た訳だが。  その後がよろしくない。  青夜を引き取った田中家の義父、一狼は53歳ながら若い妻を持ち、4人の娘の父親でもあったからだ。  妻、21歳、一狼の8人目の妻、愛。  長女、25歳、皇宮警察の異能力部隊所属、弥生。  次女、22歳、田中流空手道場の師範代、葉月。  三女、19歳、離婚したフランス系アメリカ人の3人目の妻が産んだハーフ、アンジェリカ。  四女、17歳、死別した4人目の妻が産んだ中国系ハーフ、シャンリー。  この5人とも青夜は家族となり、  ・・・何これ? 少し想定外なんだけど。  【2023/3/23、24hポイント26万4600pt突破】 【2023/7/11、累計ポイント550万pt突破】 【2023/6/5、お気に入り数2130突破】 【アルファポリスのみの投稿です】 【第6回ライト文芸大賞、22万7046pt、2位】 【2023/6/30、メールが来て出版申請、8/1、慰めメール】 【未完】

[完結:1話 1分読書] 冒険者学校の落ちこぼれが、学年主席の美人に惚れられる

無責任
ファンタジー
<1分読書>冒険者学校で一番弱いが・・助けた相手が主席美人 この世界は、魔物が多くいる。 それを守る冒険者を育成する教育機関として冒険者学校というのがある。 そこに攻撃力も弱ければ防御力も弱い少年がいる その少年が学年主席の美人を助ける。 その学年主席に・・・。

転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。

克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります! 辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。

うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生

野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。 普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。 そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。 そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。 そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。 うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。 いずれは王となるのも夢ではないかも!? ◇世界観的に命の価値は軽いです◇ カクヨムでも同タイトルで掲載しています。

没落した建築系お嬢様の優雅なスローライフ~地方でモフモフと楽しい仲間とのんびり楽しく生きます~

土偶の友
ファンタジー
優雅な貴族令嬢を目指していたクレア・フィレイア。 しかし、15歳の誕生日を前に両親から没落を宣言されてしまう。 そのショックで日本の知識を思いだし、ブラック企業で働いていた記憶からスローライフをしたいと気付いた。 両親に勧められた場所に逃げ、そこで楽しいモフモフの仲間と家を建てる。 女の子たちと出会い仲良くなって一緒に住む、のんびり緩い異世界生活。

処理中です...