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第9部 夢の先にあるもの

1-7人は夢を叶えるために生きているんだと思う

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 水曜日。今日は、仕事がお休みだ。毎日、目の回るような忙しさなので、久しぶりに、ゆっくり出来るひと時だ。普段なら、家事を済ませたら、ゴロゴロしているけど、今日は、朝早くから、外出していた。

 私は今〈東地区〉にある、リリーシャさんの家に、お邪魔している。なぜなら、あと数日で、十二月になるため、イベントの準備があるからだ。年末の『大金祭だいきんさい』は、毎年恒例の、欠かせない行事だった。

『大金祭』では、お世話になった人たちに、コインの形をしたクッキーを配る、古くからの習慣がある。『大地の魔女』が、毎年、暮れになると、一軒一軒を訪問し、お礼のあいさつをしながら、銅貨を配って行ったのが、起源と言われていた。

 この町では『大金祭が終わらないと年が越せない』と、言われるぐらい、物凄く大事な行事。なので、誰もが気合を入れて、しっかり準備する。

 私も、普段から、たくさんの人に、お世話になっているので、非常に気合が入っていた。あと、仕事柄、知り合いが多いので、毎年かなりの量のクッキーを、もらっているからだ。

 昨年も、私とリリーシャさんは、とんでもない量のクッキーをもらい、会社がクッキーだらけになっていた記憶がある。特に、上位階級になってからは、もらう量が数倍に増えた。

 当然、もらったら、お返しが必須だし。こちらから、配りに行く分も含めると、物凄い量が必要になる。そこで、毎年、この時期になると、リリーシャさん宅で、一緒にクッキーを作っているのだ。

 いくら不器用な私でも、毎年やっているので、ちゃんと作れるようになった。といっても、私は主に、小麦粉を混ぜて生地を作る、力仕事の担当。綺麗に成型するのは、リリーシャさんの仕事だ。

 私とリリーシャさんは、キッチンに立ち、時折り話をしながら、黙々とクッキーを作っていた。本来なら、楽しく世間話に、花を咲かせるところだ。でも、とにかく量が多く、作業に集中しなければ、間に合わないので、口数は少なめだった。

 ちなみに、リリーシャさんの、エンプレス辞退の件以降。一時、ややギクシャクした感じになったが、今はいつも通りだ。ただ、リリーシャさんは、あのあとも、普通だったし。単に私が、変に考え過ぎていただけかもしれない。

 まぁ、誰にだって、色んな考え方があるし。進むべき道も、人それぞれだ。何が正解という訳ではなく。自分がやりたいことをやるのが、ベストな道だと思う。私自身も、そうだったし。

 今回、昇進を断ったのも、リリーシャさんにとっては、ベストな選択だったのかもしれない。なので、私はただ、じっと見守るだけだ。その選択で、リリーシャさんが、幸せになってくれれば、それでいいと思う。

 あと、どんなに仲のいい人でも、いつかは、別々になる日が来る。学生時代の、親しい友達たちと、同じようなものだ。それでも、一緒に過ごした時間は、とても、かけがえのないもので、楽しい記憶として、いつまでも残っている。

 それは、私とリリーシャさんの関係も、全く同じだと思う。だから、リリーシャさんと、一緒にいられる間は、思いっきり楽しむつもりだ。大事なのは、はっきりしない未来の不安よりも、今を全力で楽しんで、充実した日々を送ることなのだから。

 私が、せっせと生地をこねていると、リリーシャさんが、声を掛けて来た。

「今年は、物凄い量になりそうね。特に、風歌ちゃんが」
「確かに、お世話になっている人が、とても多いので。配る量が、かなり多くなると思います」
 
 どんどん、知り合いが増えているので、それに比例して、年々配る量も増えている。親しい人が増えるのは、嬉しいけど。何かのイベントの時は、凄く大変だ。でも、年賀状と同じで、年に一度の、大事なイベントだから、絶対に手は抜けない。

「それもあるけど、もらう量が、凄いんじゃない?」
「それは、どうでしょう? リリーシャさんほどでは、ないですよ」

「間違いなく、私より多くもらうと思うわよ。もう、人気では、風歌ちゃんのほうが、上だから」

「いやいや、絶対に、それはあり得ませんよ! それに、私〈ホワイト・ウイング〉では、一番、下っ端の、新人ですから」

「もう、いつまで、新人をやるつもり?」
「あと数年は、新人でもいいかなぁー、なんて思ってますけど」 
 視線を合わせると、二人で小さく笑う。

 実際、私は、リリーシャさんといると、新人の気分になる。同じ上位階級になったとはいえ、彼女は『グランド・エンプレス』の指名が来るぐらいの実力者だ。技術も人間性も、月とスッポンぐらいの、大きな差がある。

 色々あって、私もそれなりに、人気は出て来たけど。人気と実力は、全く別問題だ。人間的な深みや、大人らしさなんかは、まだまだ、リリーシャさんには、遠く及ばない。

「あの……風歌ちゃん。先日の昇進の件は、本当に、ごめんなさい」
「えっ?! 何であやまるんですか? 何も悪いことをしていないのに」

「でも、何の相談もせずに、決めてしまって。風歌ちゃんも、かなり、気分を害していたように見えたから」

「気分を害すなんて、そんなこと、全然ないです。ただ、ちょっと、落ち込みはしましたけど」

 実際には、ちょっとどころか、激しくショックを受け、この世の終わりのように、壮絶に落ち込んだんだけど――。でも、私は、感情の起伏が激しいので、よくあることだ。

「やっぱり、幻滅したわよね……?」
「いえ、それは、絶対にあり得ないです。私にとって、リリーシャさんは、今でも、本物の天使ですから。この気持ちは、これから先も、永遠に変わりませんよ」

「私は、天使なんかじゃなくて、ただの弱い人間よ」
 リリーシャさんは、少し困った表情を浮かべた。

「どんなに凄い人でも、普通の人間なのは、分かっています。でも、リリーシャさんは、けっして、弱くはありません。いつも、立場に見合った自分になろうと、滅茶苦茶、頑張ってるじゃないですか?」

「そんな姿に、みんな、憧れるんだと思います。私も、その中の一人ですし。努力する行為自体が、強さですから」

 本当に弱い人は、ダメな自分をあきらめ、努力はしない。でも、努力する人は、自分の弱さを克服するために、必死に頑張っている。それを、弱いだなんて思う人は、誰もいないはずだ。

「私の今の生き方が、本当に、努力と言えるのかしら? この道を選んだのも、母の真似をしただけだし。自分で努力して、道を見つけた訳ではないのだから――」
  
「どんな選び方をしたとしても、大切なのは、そのあとの行動だと思います。自分の意思で選んでも、全く頑張らない人もいますし。逆に、何となく選んでも、必死に頑張る人もいますから」 

 私は、割と勢いで、物事を選ぶほうだから。選ぶのは適当で、そのあとの行動のほうを、必死に頑張るタイプだ。だから、どうやって仕事を選ぶかは、さほど、重要ではないと思う。

 私だって、シルフィードを選んだのは、たまたま、本屋で立ち読みした雑誌が、キッカケだったから。実際には、そこまで立派な理由では、ないんだよね。完全に、ノリと勢いだったし。

「あのー……リリーシャさんは、シルフィードの仕事が、嫌いですか?」
 私は、遠慮がちに尋ねる。さすがに、質問がストレート過ぎただろうか?

「いいえ、そんなことはないわ。確かに、母がやっているのを見て、素敵だな、と思って始めたけど。でも、嫌いなら、やらなかったし。むしろ、好きだと思うわ」

「それを聴いて、安心しました。やっぱ、そうですよね。本当に嫌いなら、あそこまで、楽しそうにできないですから」

 私が、一番、心配したのは、この部分だ。でも、好きでやっているなら、とても嬉しく思う。

「そんなに、楽しそうに見える?」
「はい、とっても。流石に、仕事だけで、あそこまでは、出来ないと思います。でも、ずっと続けるつもりがないのは、何か、仕事に不満があるんですか――?」

 アリーシャさんの件もあるので、あまり、踏み込んではいけないと思う。それでも、私は、もっと、リリーシャさんのことを、深く知るべきだ。分からなければ、何の力にも、なれないのだから……。

「別に、不満がある訳ではないけれど。ただ、一つ、心残りがあるの。私は、子供のころ、他にやりたいことがあったから――」
「えーと……それって、何だったんですか?」

「私はね、お菓子づくりが好きなの。母も、よくお菓子を作っていたし。だから、将来は、パティシエを目指そうと思っていたの」
「あぁ、なるほど」

 これは、初耳だけど、物凄く納得がいく。だって、リリーシャさんの作るお菓子って、滅茶苦茶、細部まで凝っているうえに、とても美味しいもん。それに、お店で売ってもいいレベルだし。好きじゃないと、ここまでは出来ないと思う。

「どちらの道に進むか、かなり迷ったのだけど。結局は、母と一緒にいたかったから、同じ道を選んだの」
「それだけ、アリーシャさんのことが、大好きだったんですね」

「えぇ。私にとっては、自分の夢よりも、大事な存在だったから――。いい歳して、おかしいでしょ?」
「いいえ、むしろ、うらやましいです。そこまで、大事に想えるなんて」

 私は、母親とは、険悪な仲だったから、本当に、うらやましいと思う。でも、いくら母親が好きだったとはいえ、自分の夢って、捨てきれないよね。ずっと、夢を追い続けて来たので、その気持ちも、物凄くよく分かる。

「別に、シルフィードが嫌いな訳じゃないし。エンプレスの指名も、とても光栄だけど。やっぱり、進むべき道が、違うと思ったから……」
「なら、正しい選択をしましたね」

「えっ?」
「私も、本当に、やりたいことが別にあったら、同じ選択をしたと思いますよ」
 
 リリーシャさんは、意外そうな表情を浮かべていた。私も最初は、彼女の選択が、全く謎だったけど。他に夢があるなら、とても前向きな、納得できる行動だ。

「本当に、そう思う?」
「はい。私は、いつだって、自分の夢が最優先ですから。まぁ、それが原因で、家出して来たわけですし――」

「……そうね。風歌ちゃんは、いつだって、夢に真っ直ぐですものね」 
「いやー、単に、考えなしに、突っ走っしるだけなんですけど」

「私は、むしろ、そういう生き方ができる風歌ちゃんが、とても羨ましいわ」
「そうでもないですよ。スリル満点過ぎる、綱渡りな生き方ですから」
 顔を見合わせると、二人でくすくす笑う。

「私にも、夢を追い掛ける生き方が、できるかしら――?」
「もちろん、できますよ。私、全力で応援しますから」 

「じゃあ、どちらが先に夢を果たすか、競争ね」
「はい。お互いに、全力で頑張りましょう!」

 こんなに長く一緒にいるのに、リリーシャさんの夢を聴いたのは、初めてだ。確かに、お菓子作りは、プロ並みに上手いし。いつも、とても楽しそうに作っている。リリーシャさんにとっては、そっちのほうが、天職なのかもしれない。

 リリーシャさんの、素直な気持ちが聴けて、本当によかった。でも、それは同時に、私たちの道は、完全に違う方向に分かれることを、意味していた。

 一緒にいられなくなるのは、正直、寂しい。でも、彼女は彼女の道を。私は私の道を、真っ直ぐ進んで行くべきだ。

 人には、それぞれの道があり、自分で選んだ道を進むしか、本当の成功も幸せも、見つけられないのだから。

 それに、人は、夢をかなえるために、生きているんだと思う。だからこそ、夢に向かうための道を選ぶのが、その人にとっての、最善の選択なんじゃないだろうか……?  
 
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次回――
『才能とは必死に努力した結果ではないだろうか?』

 誰もが才能を持っている。でも能力を得るには努力が必要だ
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