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第8部 分かたれる道

4-6過去の自分を越えるためにひたすら前に走り続ける

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 私は今、大群衆の中を走っていた。スタートから数キロは、物凄い大接戦になる。周り中が人だらけで、距離が狭く、接触しやすい。加えて、位置変更ができず、周囲に合わせて走るため、ペース調整が、とても難しい区間だ。

 しかし、今回は、先頭集団の最前列。しかも、有力選手ぞろいなので、物凄く速い。前回とは違い、スタート直後から、軽やかに走っていた。無理にスピードを落とす必要もなく、力いっぱい走っても、全く問題がない。

 やはり、一流のランナーは、最初から、とんでもない速さだ。ただ、これは、想定の範囲内だった。速い選手たちの、走る速度も計算して、トレーニングしてきたからだ。

 ちゃんと、プロのトレーナーのアドバイスを受け、先頭集団のスピードに合わせた、走り込みをやって来た。最初は、一般的なスピードでの、普通のトレーニングを勧められたが、私が、無理にお願いしたのだ。

 まさか、本当に『Aグループ』になるとは、思わなかったけど。『最速ペースで走れるぐらいなら、無理なく50キロを走り切れる』という想定の、ハード・トレーニングだった。幸い、今のところ、一流選手たちのペースに、ついていけている。
 
 あと、早朝のランニングは、結構、無理をしていたのもある。早く走り終えないと、仕事に遅刻してしまうからだ。なので、毎朝、そうとうなハイペースで走っていた。その成果も、出ているのだと思う。

 以前、走った時とは、明らかにスピードが違っていた。景色の流れる速さが、段違いだ。でも、とても走りやすい。流石に、ベテランぞろいだけあって、皆、速さに加え、安定感があるからだ。

 フォームも美しく、ペースの調整も上手い。私は、ただ、周りのペースに合わせて、走ればいいだけだ。前回は、自分一人でペースメイクしていたので、それに比べると、物凄く走りやすかった。

 何より、今日は、天気がいい。風も穏やかなうえに、気温も最適。不安要素が全くなく、心身ともに絶好調だった。でも、一番は、レースに臨む姿勢だ。

 以前は、勝って大きな結果を残すこと。実績を作って、昇進すること。そればかりを考えていた。上に行くには、強いやる気や、大きな野心も必要だ。ただ、それが空回りして、完全に、冷静さを失っていたと思う。

 でも、今回は、最後まで走り切ること。この一点しか、考えていない。だから、気負いもないし、無心で走れていた。何の下心もなく、ただ、黙々と走れるのは、とても気持ちのいいものだ。

 特別、いい結果を、求めている訳でもないし。ただ、時間内に、ゴールにたどり着けばいい。万一、コンディションが悪ければ、今回は迷わず、ハーフゴールに入るつもりだ。

 そう考えると、どこかの時点で、後ろに下がったほうがいい思う。Aグループの、さらに先頭集団。ただ、ゴールすればいいだけの人間にとっては、明らかに、ペースが早すぎる。

 今、ここにいる人たちは、ゴールできるのは、当たり前の人たち。なので、好タイムを狙う、限界ギリギリの、走りをしているはずだ。

 私は、海沿いの延々と続く道を、呼吸と姿勢に気を付けながら、淡々と走り続けた。沿道からは、多くの声援が飛んでくるが、今は走りに集中する。最初のうちは、ペースメイクと、体を慣らすのに、時間が必要だからだ。

 黙々と走り続けていると、思ったよりも早く、10キロ地点を示す、空中モニターが見えてきた。ここまで来ると、だいぶ縦長になり、第一集団と第二集団に、分かれつつあった。

 第一集団も、人数が徐々に減ってきている。流石に、先頭グループのスピードは、想像以上に速い。このペースのまま、ゴールに向かうには、そうとうな実力が必要だ。

 だいたい、10キロ地点ぐらいまでに、皆ペースメイクをし終える。最後まで、走り切れるペースを、その日のコンディションに合わせて、作り上げるのだ。10キロ地点を通過したところで、私も、真剣に考え始めた。

 そろそろ、後ろに下がるべきだろうか……? でも、今日は、とても体が軽い気がする。何の気負いもないし、無理をしている訳でもないし。トレーニング中も、ここまで調子がいいことは、滅多になかったので。

 それに、上位階級の面子や、前回の失敗の記憶もあるので、もっと緊張するかと思ってた。でも、そんな気負いは全くなく、本当に、フラットな気持ちで走れている。まるで、練習で走っているみたいな感覚だ。
 
 今回は、結果を気にしていないので、普段のランニングと、あまり、変わらないのかもしれない。でも、速い人と走れるのは楽しいし。もう少しだけ、一緒に走ってみても、いいんじゃないだろうか?

 苦しくなったら、後方に下がればいいし。とりあえず、ハーフゴール地点までは、一緒に行ってみようかな。先頭だと、前に遮るものがないから、視界が広くて、気持ちよく走れるし。

 私は、10キロ地点を過ぎたあとも、先頭集団の中で、黙々と走り続けた。そろって聞こえる足音と、風を切る音が、耳に響く。それが、何とも心地よい。

 海のほうに目を向けると、そこには、緑色に光る、マナラインが流れていた。『ノア・グランプリ』以降、ずっと、マナラインが見えている。でも、日によって、見え方が違う。調子がいい時ほど、くっきり見えるのだ。

 今日は、物凄く、クリアに見えていた。あと、今日のマナラインは、揺らぎが小さい。揺らぎが小さい日は、風も穏やかになる。

 準備は万全、天候も完璧。体も軽くて、ベスト・コンディション。まさに、文句のつけようのない状態だった。しかし、私は、しっかり気を引き締める。なぜなら、前回は、調子がいいと過信して、大失敗したからだ。

 姿勢に意識を向け、着地する足元の感触を確かめる。呼吸は、常に一定のリズムで。目だけではなく、耳でしっかり音も聴く。さらに、全身では、風と周囲の人の動きを感じ取る。私は、五感をフルに使いながら、走り続けた。

 マナラインが見えるようになってから、五感が物凄く鋭くなった。人や建物までの距離が、空気の揺らぎなどで、分かるようになったのだ。意識が拡張されたような感覚で、見えない背後の状況や、離れた場所のことまで、感じ取れた。

 また、風速や風の吹く方向なども、計器類を見なくても、かなり正確に把握できる。さらに、風の匂いで、天候の変化まで、分かるようになったのだ。

 これが、自分自身の成長なのか、シルフィードの加護なのかは、よく分からない。ただ、以前に比べ、物凄く視野が広くなった。おかげで、集団の中にいても、視線を動かさずに、自分の位置関係が分かる。

 あと、ずっと海沿いを走っているが、常に、新しい変化を感じていた。昔は、延々と風景が、変わらないように感じていたけど。今なら、全ての細かい違いが分かる。

 前回の時は、走るのに必死で、周りが全く見えていなかった。でも、今は、建物も沿道にいる人たちも、詳細に把握できている。これは、視力の問題だけではなく、心の余裕が大きいと思う。

 15キロ地点の、空中モニターの表示を、通り過ぎたあたりで。私の名前を呼び、大きな声で応援してくれている、小さな少女の姿が見えた。

 私は、笑顔で手を軽く振った。スピードが速いので、一瞬で通り過ぎてしまったが、その瞬間、彼女が、大喜びしている姿が見えた。

 体は、すっかりスピードになじみ、酸素も全身に行きわたっている。特に、苦しくもなく、今のところ順調だ。

 タイムは、正確には分からないけど。そうとう早いペースで、来ているはずだ。以前、走った時に比べ、明らかに、進行スピードが速い。それでも、今のところは、苦もなく、ペースに付いていけている。

 ただ、先頭集団の人数は、徐々に減ってきていた。あまりにも、ペースが早すぎると、最後まで体力がもたない。なので、皆、自分のペースに合わせて、徐々に速度を落として行くのだ。

 20キロ地点を過ぎたところで、私の感じた気配では、十五人ほど。思った以上に、少なくなっている。

 現在、ペースメイクをしているのは、私の右を走っている、男性選手だ。彼は、今回の優勝候補の筆頭だ。姿勢が安定して、一歩一歩が、とても力強い。それに、まだ、かなり余裕がある様子だ。

 今は、何とか、ついていけている。だが、私のほうが、はるかに、体力の消耗が大きい。なぜなら、歩幅は、彼のほうが大きいので、私は、速く足を回転させなければならないからだ。

 先ほどまで、横にいた女性選手も、いつの間にか、後方に下がっていた。やはり、体格が違うので、男性選手と、一緒のペースで走るのは、かなり大変だ。

 でも、まだ、大丈夫。無理をしているのではなく、速い人と一緒に走るのが、とても楽しいのだ。いつも、練習の時は、早朝の暗い中、一人で走っているから。誰かと一緒に走れるのが、たまらなく嬉しい。

 どんどん景色が流れていくと、やがて、25キロ地点を示す、空中モニターが見えて来る。右手のほうには『ハーフ・ゴールは右折』のモニターが、たくさん表示されていた。

 係員の人たちも、大きな声で、案内している。
「ハーフ・ゴールに向かう方は、1キロ先で、右折してください! フル完走を目指す方は、そのまま、直進してください!」

 そういえば、前回の時も、こんな感じだった。もっとも、あの時は、ハーフ・ゴールの存在を、知らなかったし。50キロの完走以外、考えていなかった。

 だが、今回は、その存在を知ってるし、絶対に、無理をする訳にはいかない。私は、ハーフ・ゴール地点に向かう間、冷静に考えた。

 呼吸よし、コンディションよし、足元もよし。天候、風もよし。スタミナも、今のところ問題なし。これなら、気を緩めなければ、問題なく行けそう。

 それに、以前よりも、はるかに速いペースなのに、体は軽いし、物凄く充実感がある。ただ、問題は、ペースだよね。今のまま、走り続けられるんだろうか――?

 練習では、そうとう速いペースで走っていた。とはいえ、毎朝、走っているのは、10キロだけ。休日は、多目に走っているけど。朝20キロ、夜20キロの、計40キロだ。

 普段は、距離が短いから、ハイペースでもいいけど。練習で、50キロを、通しで走ったことはない。

 ジムに通って、筋トレもして来たし。プロのトレーナーに、科学的な練習メニューも、作ってもらった。一応、トレーナーには『50キロ走れるだけの、フィジカルとスタミナはついている』と、太鼓判を押してもらった。

 でも、それは、あくまでも、普通のペースで走った場合だ。ハイペースになると、全く条件が変わって来る。

 やがて、左手のほうに〈新南区〉に続く〈ドリーム・ブリッジ〉が近づいて来た。あの橋が、ちょうど中間地点になっている。そこの十字路を直進すると、50キロ地点のゴールへ。右折すると、ハーフ・ゴールがある。

 十字路が近づいたところで、私は心を決めた。

 よし、このまま行こう! 別に、記録を狙ってる訳じゃないけど。まだ、足は余力があるし、走ってて楽しいし。どこまで行けるかは、分からないけど。辛くなったら、ペースを落とそう。

 私は、中間地点の十字路を、勢いよく走り抜けていった。それと同時に、周囲から、ひと際大きな歓声があがった。

 大きな声援の中、私は、再び気を引き締めた。本当の戦いは、ここからだ。今度はもう、絶対に失敗しない。

 私は、三年前の自分の背中を追い掛けながら、ひたすら前に、走り続けるのだった……。


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次回――
『奇跡が起きそうな予感がしてワクワクとドキドキが止まらない』

 起きる可能性が少しでもあるから奇跡って言うんだ
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