私異世界で成り上がる!! ~家出娘が異世界で極貧生活しながら虎視眈々と頂点を目指す~

春風一

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第7部 才能と現実の壁

5-7やっぱり勝負の直前って超緊張するんだよね

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『ノア・グランプリ』の三日目。今日は『EX500』の、レース当日だ。私は、朝五時に、自然に目が覚めた。昨夜は、若干、寝つきが悪かったけど。体は軽くて、頭もスッキリしている。窓を開けると、天気もよく微風で、まさに、レース日和だ。

 着替えや朝食など、一通りの準備を済ませると、足早に、外に向かう。ガレージに移動すると、レース用の機体の、最終チェックを行った。

 体調も機体も、万全の状態。やれることは、全てやった。手続きも含め、準備は完ぺき。あとは、全身全霊で、レースにの臨むだけだ。

 ちなみに『ノア・グランプリ』は、六日間の日程で行われる。初日は、開会式と『L50』のレース。これは『50MP』の小型エア・ドルフィンで、町の中を走る。一般参加者がメインなので、サファイア・カップのような、お祭りレースだ。

 二日目は『M250』のレース。『250MP』の中型機で、空中のコースを走る。これも、一般参加者がメイン。しかし、100キロ以上のスピードが出るので、見ごたえがあり、結構、本格的だ。

 三日目の今日は、いよいよ『EX500』が開催される。『500MP』の大型機を、高速カスタマイズして使うため、200キロ以上の、ハイスピード・バトルになる。プロも参加するため、非常にレベルの高いレースだ。

 このクラスのレースになると、遊びや力試し程度で、参加する人はいない。高度な操縦技術は、もちろんのこと。滅茶苦茶、高価な機体が必要だからだ。練習でサーキットを走るのだって、物凄くお金が掛かる。

 私は、ノーラさんのお蔭で、全て無料で出来たけど。本来レースとは、数百万から数千万ベルと、とんでもなく、お金が掛かるものだ。

 そのため、お金持ちの人がやるか、大手企業にスポンサーになってもらうのが、普通だった。そう考えると、私は、色んな意味で、物凄く運がよかったよね。自分一人じゃ、絶対に、実現できなかったもん。

 全ての準備が終わると、私は、ノーラさんが運転する、エア・コンテナの助手席に乗り込んだ。後方のコンテナには、今日のレースで使う機体が、積み込んである。

 本当は、自分で運ぼうと思ったんだけど。朝になって『暇だから見物してやる』と、言われたのだ。きっとこれは、ノーラさんなりの、気遣いだと思う。結局、今回は、一から十まで、お世話になりっぱなしだった。

 なお、今向かっているのは〈新南区〉にある〈グリュンノア国際サーキット〉だ。〈新南区〉から少し突き出した、海上に作られており、世界でも最大級の広さがある、巨大サーキットだ。設備も最新で、滅茶苦茶、お金が掛かっている。

 ここは『M250』『EX500』『GSR』の会場になっていた。『EX500』は、明日と明後日、行われる『ノア・グランプリ GSR』の前座だ。でも、非常にハイレベルなうえに、ここ〈新南区〉では、賭けができるため、毎年、物凄く盛り上がる。

『ノア・グランプリ』は、昔は〈西地区〉にある〈ライトニング・サーキット〉で行われていた。しかし、このサーキットが完成してからは、こちらで行われるようになった。広さも収容人数も、こちらのほうが、上だからだ。

 あと、海上にあるので、騒音公害も気にならない。ただ、一番の理由は『レース賭博』にあったらしい。〈新南区〉だけは、ギャンブルが、許可されているからだ。

 私は、ギャンブルはやらないので、よく分からないけど。賭けがあるだけで、集客が五割増しになるらしい。観光客の数はもちろん、税収も大幅に増えるので、行政府も容認しているようだ。

 ノーラさんの運転で、エア・コンテナは、静かに進んで行く。相変わらず、無駄のない、洗練された運転だ。乗っていて、とても安心感がある。

「調子は、どうだ?」
 やや、張り詰めた空気の中。ノーラさんが、そっと声を掛けて来た。

「はい。お蔭さまで、調子はいいです」 
「そうか。昨夜は、ちゃんと寝れたのか?」
「んー、興奮と緊張で、なかなか寝付けなかったんですけど……」

 昨夜は、試験と旅行の前日が、両方がミックスされたような、微妙な気分だった。怖いのか楽しみなのか、自分でも、よく分からない。

「そんなので、大丈夫なのか?」  
「大丈夫ですよ、全く寝れなかった訳じゃないですし。体は、いつも通りに、動いてますから」

「その割には、顔が強張ってるぞ」
「んがっ――。ま、まぁ、初めての経験なので。ちょこっと、緊張してるだけです」

 中学時代の、陸上の時も、そうだったけど。やっぱり、競技の直前って、超緊張するんだよね。一度、走り出しちゃえば、なんてことないんだけど。この待っている間の緊張感は、何度、経験しても、慣れないものだ。

「今さら緊張したって、しょうがないだろ? 練習は、やって来たんだから」
「でも、まだまだ、練習不足な気がするんですよね。一応、一通りは、出来るようになったんですけど」

 Fターンを始め、一通りのテクニックは、身につけた。ただ、身につけたのと、使いこなせるかは、全く別問題だ。安定して速く飛ぶには、そうとうな、熟練が必要になる。でも、私の場合、圧倒的に経験不足だ。

「まぁ、一朝一夕で、身につく技術じゃないからな。それに、飛んでも飛んでも、物足りなく感じるものさ」
「ノーラさんでも、物足りなく思うんですか?」

「あぁ、今でもそうさ。飛行技術に、限界なんて無いからな」
「なるほど、そういうものですか……」

 練習を重ねるほど『もっと速く飛べるのでは?』と、不満が出て来るし。飛ぶたびに、問題点が出てくる。まったくもって、切りがない。

「そこそこのタイムは、出るようになったんだろ?」
「はい。最初は、順調にタイムが、伸びてたんですけど。途中から、全く伸びなくなってしまって。むしろ、遅くなっちゃったりとか――」

「そんなもんさ。技術の進歩は、常に一進一退だ」
「それは、何となく分かるんですけど。私は、とにかく、速く飛びたいんです。でも、正しい方法で飛ぶと、なぜか、遅くなったりするんですよね……」

 飛行技術には、一つ一つに、正しい方法がある。マニュアルを何度も読んで、さらに、プロのコーチからも、細かいアドバイスをもらった。魔力コントロールや姿勢制御、アクセル・コントロールなど。どれも、きっちり、基本通りにやっている。

 基本を身につけるために、ノーラさんが、わざわざ、プロのコーチを頼んでくれたんだし。今回は、自己流の部分は、何一つなかった。

「魔力コントロールと、エンジンパワーの連動も。飛行姿勢やコーナーの進入角度も、完璧なはずなんですけど。全然、伸びないんですよ。やっぱり、どこかが、間違ってるんですかね? どうも、ターンが、今一つな気が……」

 直線は、ほぼ完ぺきだと思う。最初は、ブレて乗りにくかった機体も、完全に、安定させることが出来るようなった。ただ、超加速型の機体なので、直線が速いのは、当たり前。問題は、コーナーを、どれだけ高速で曲がれるかだ。

「お前、マニュアル通りに、やってるのか?」
「はい。基本は大事ですし。変な癖がついたら、マズイと思って。完璧に、マニュアル通りですよ」

「はぁ……何も分かってないな」 
 ノーラさんは、小さくため息をついた。

「ん? でも、コーチにも『基本はできてる』って、言われましたけど」 
「ただ、飛ぶだけなら、それでいいだろうが。それじゃ、速くは飛べないぞ」
「えぇっ?! 私、何が足りないんですか?」

 ノーラさんからは、意外な言葉が返って来た。コーチのマックスさんにも『筋がいい』と、褒められたんだけどなぁ――。

「飛び方ってのは、人それぞれだ。百人いりゃ、百通りの、飛び方があるんだよ。速さだって、人によって違う」
「……それって、個性みたいな感じですか?」

「分かりやすく言えば、そうなるな。人によって、長所・好み・癖・魔力、全てが違う。だから、当然、最適な飛び方も、違うんだよ」
「なるほど――」

 何となく、言っている意味は分かる。上位階級のシルフィードと、似たようなものかもしれない。みんな凄いけど、凄さの方向性が、全く違う。

「正しく飛ぼうとすると、タイムが落ちちゃうのは、合わないからですかね……?」
「たぶんな。飛んでて、窮屈な感じがしないか?」
「あぁ、言われてみれば――」

 全てじゃないけど、マニュアル通りにやろうとすると、どうしても、違和感のある部分があった。

「基本は大事だが、そこから先は、自分で作って行くものだ。自分が、最も気持ちがいい飛び方が、一番、速いんだよ」
「確かに……そうかもしれませんね」

 常にあった、薄っすらとした違和感は、そこだったのかもしれない。思えば、サファイア・カップの時は、完全に自己流だった。だから、自分が、最も気持ちよく走れる方法で、乗っていたのだ。

「あとは、安全マージンの考え方だな。基本通りってのは、常に、安全を最優先に考えている。つまり、安全マージンが広めなんだよ。ただ、安全と速さは、反比例するものだ」

「でも、プロをやってる訳じゃ、ないんだから。無理に、安全マージンを減らして、危険な賭けをする必要はないがな。ただ、本気で勝ちに来る奴は、危険を冒してでも、思いっきり攻めて来るぞ」

 淡々と語るノーラさんの表情は、とても真剣だった。何というか、プロの顔だ。きっと、数えきれないほどの、レースや修羅場を、くぐり抜けて来たのだろう。

「ノーラさんが現役時代は、思いっ切り、攻めてたんですか?」
「速さのためなら、何でもやったからな。最後の一滴まで振り絞って、極限まで攻め込んでたさ」

 流石は『史上最速』と言われた人だ。言葉に、何の迷いも感じられない。

「その――怖くは、なかったんですか?」 
「そんなの、考えたこともないな。しいて言うなら、自分の実力を発揮できなかったり、本気を出せないほうが、怖かったよ。不完全燃焼ほど、嫌なものはないからな」 

「あぁ……それ、凄く分かります。やらずに後悔するぐらいなら、やって玉砕したほうがいい、みたいな?」
「あははっ、玉砕して、どうするんだよ?」

 ノーラさんは、豪快に笑いだした。

「いや、そうじゃなくて! 心構え的な、話ですってば」
 相変わらず、自分のボキャブラリの少なさに、絶望する。自分の言いたいことが、上手く表現できない。

「あながち、間違っちゃないさ。だが、玉砕は、馬鹿のやることだ。全力は出しても、常に、冷静に判断する。心は熱くなっても、頭はクールに。頭に血が上るから、玉砕するんだよ」

「不安も恐怖も、情熱も野心も、全て心の中に封じ込める。心と思考は、完全に切り離し、目の前の事実だけを見る。感情的なお前には、難しいかもしれないが。これが出来ないと、勝つのは無理だぞ」

「うっ――。とりあえず、やってみます」

 ノーラさんの言う通りだ。私は感情的で、すぐに熱くなりやすい。失敗するのは、たいていが、感情的になった時だ。

 ただ、頭では分かっていても、実際にコントロールするのって、凄く難しいんだよね。昔から、感情やテンションで生きているので……。

 やがて、レース場が見えて来ると、ゆっくり降下して行く。エア・コンテナは、音もなく、スーッと静かに着陸した。

「機体は、ピットに運んどいてやるから、さっさと手続きしてこい」
「はい。色々と、ありがとうございました」

 私は、頭を下げお礼をすると、サッと外に飛び降りた。十分ちょっとの、短い時間だったけど。ノーラさんとの会話が、頭の中でリピートしていた。

 どれも重要で、とても、ためになる事ばかりだった。でも、その全てを、実行できるだろうか? 技術も、まだ未熟なのに。何から、手を付ければいいのやら。

 その時、後ろから、ノーラさんの声が聞こえた。
「風歌っ。理屈じゃない、風を感じろ」
「――はいっ!」
 
 その一言で、私の心の霧が、一気に晴れる。

 難しく考えたって、しょうがない。元々考えるのは、苦手なんだから。私は私らしく、いつも通りに、風を感じながら、気持ちよく飛ぼう。

 私は、風が大好きで、空を飛ぶ仕事と、この世界を選んだのだから……。


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次回――
『速さ自慢の猛者が集まる予選レースついに開催!』

 この世の理はすなわち速さだと思いませんか?
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