私異世界で成り上がる!! ~家出娘が異世界で極貧生活しながら虎視眈々と頂点を目指す~

春風一

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第5部 厳しさにこめられた優しい想い

4-1私のヒーローは世界最強の格闘家だった

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 朝、五時半。私は、ミラ先輩と一緒に〈南地区〉の砂浜に来ていた。朝のトレーニングをするためだ。ミラ先輩とは、練習メニューが違うので、いつも一緒ではない。でも、なるべく一緒に、練習するようにしている。

 やはり、総合格闘技『六連覇』の、現チャンピオンのそばで練習するのは、物凄く勉強になるからだ。会社が休みの水曜は、ジムで待ち合わせして、必ず一緒にトレーニングしている。
 
 ちなみに、ここに来るときは、エア・ドルフィンなどの、乗り物は使っていない。全長一キロ以上ある〈ドリーム・ブリッジ〉の、歩行者用通路を、わざわざ走って来るのだ。

 橋を走ってきて、ここでも砂浜ダッシュをして、さらに走って帰る。物凄い走り込みの量だ。でも、ミラ先輩は、朝っぱらから、このメニューをこなしても、全く疲れた表情を見せない。

 私は、何とかついて行けるようになったが、まだまだ、余裕でこなせるほどの、体力はなかった。砂浜ダッシュの段階で、すぐに息が切れてしまう。ダッシュのあとは、基本の型の練習だ。

 シュッ、シュッと、拳が鋭く空を切る。ミラ先輩の動きに合わせ、ジャブからのストレート。ボディからのフック。ローキックのあとの、ハイキック。砂浜に立ち、海を見ながら、ひたすら『シャドー練』をする。

 一緒に練習するようになって、だいぶ様になって来たと思う。だが、やっぱりミラ先輩とは、何かが違っていた。拳を撃ち出した時の、音が違うし。何より、迫力が段違いだ。それでも、少しでも近づくために、必死に真似をして、練習に励む。

 しばらく、シャドー連していると、ブザーの音が鳴った。しっかり、タイムを計って、練習しているからだ。

「よし、ジムに戻って、朝飯にするか」
「うっす」

「ただし、遅れたら飯抜きな」
「えぇぇ――!?」
 
 いやいや、こんだけ体動かして、朝食抜きとか、普通に倒れるから……。ミラ先輩は、時々こういう無茶なことを、突然、言ってくる。しかも、冗談じゃなくて、割と本気マジだ。

「死ぬ気で、ついてこい!」
 ミラ先輩は、いきなりダッシュで走り始めた。

「ちょっ、待ってー!!」
 私は慌てて、ミラ先輩のあとを追いかける。

 ミラ先輩は、滅茶苦茶、足が速い。持久力も半端なく、物凄いスピードで、平気で数キロ走ってしまう。

 私は、息を荒げながら、必死に足を回転させ、辛うじて後をついて行く。ミラ先輩の言った通り『死ぬ気』で走らないと、まるで、ついて行けない。

 ミラ先輩は、格闘技の才能は、もちろんのこと。『フィジカルの化け物』だった。恐ろしく、強い肉体を持っている。

 鍛え抜かれた、強い腕力から繰り出されるパンチは、ジャブですら、必殺技レベルだ。実際に、ジャブで相手をKOしたことも、何度もある。

 あと、強靭な脚力から出されるキックは、超破壊的な威力だ。また、とんでもない瞬発力で、一瞬で間合いを詰めてくる。一度、間合いを詰められたら、暴力的パワーで、なす術もなく、圧倒されるだけだ。

 しかも、何ラウンド戦っても尽きない、無尽蔵の体力。いくら打たれても、けっして倒れない、圧倒的な打たれ強さ。これだけでも、相手の戦意を喪失させるには十分だ。

 そのため、ミラ先輩は『史上最強のフィジカルを持つ格闘家』と言われていた。あまりにも、強すぎるフィジカルで、どこにもスキが見当たらない。お蔭で『力こそが正義』という言葉が、格闘界に広まった。

 今までにも、強い格闘家たちは沢山いた。でも、それは『テクニカルな強さ』だった。しかし、ミラ先輩は、テクニックなどを凌駕した、純粋な力の強さだ。彼女の前には、必殺ブローやテクニックなど、何の役にも立たたない。

 ミラ先輩の登場によって『MMA』(マーシャルド・ミックス・アーツ)の世界は、一変した。それまでは、テクニカルの戦いだったが、パワーが非常に、重要視されるようなった。おかげで『パワーファイター』が、物凄く増えた。

 自分も、実際にやってみて分かったが、結局、格闘技とは、パワーが全てだ。もちろん、テクニックも重要だが、力の強い者が勝つ。これは、自然界の『絶対の法則』とも言える。

 でも、ミラ先輩に、テクニックが無いわけじゃない。これだけのパワーがある癖に、神がかったテクニックも持っていた。

 ただ、余りにもパワーがあり過ぎて、テクニックが目立たない。あと、テクニックを使わなくても、勝ててしまうのだ。力があるうえに、テクニックまで最強。完全に、チートレベルの強さだ。

 はっきり言って、全く勝てる気がしない。というか、今のMMA界で、ミラ先輩に勝てる選手は、一人もいないだろう。なんせ、デビュー以来、全戦全勝の『無敗の王者』なのだから。やはり、フィジカルの強さは、圧倒的な力だ。

 ただ、フィジカルとは、元々持って生まれたものが大きい。体格はもちろん、筋肉は、人によってつく量が違う。私は、あいにく、体格には恵まれていない。筋肉量も多くないし、体力だって、そんなに高くはなかった。

 それでも、いつかは、ミラ先輩みたいに、最強になりたいと思っている。だから、いくら遠い存在でも、私は彼女の背中を、追い続けていた。でも、現実は、そんなに甘くない。現に今も、ミラ先輩の背中が、どんどん離れて行っていた……。


 ******


〈ドリーム・ブリッジ〉を走り抜け〈新南区〉の、町の中央のほうに向かっていく。すると、メインストリート沿いに、私たちが所属しているジムがあった。

 ここは〈アクア・リゾート〉が運営している〈アクア・トータル・フィットネスジム〉だ。略して『ATFジム』と言われている。とても大きな建物で、設備も最新のものが揃っていた。
 
 七階建ての建物で、地下にはプールと、シャワーやサウナなどの施設。一階から三階は、一般の人たちのフィットネスジム。四階から六階は、格闘家たちのトレーニングジム。七階は、スポーツショップと、食堂になっている。

 ちなみに〈アクア・リゾート〉は、シルフィード会社もやっているが、それが専門ではない。元々は、社名の通り『リゾート施設』などの経営がメインだ。中でも〈ATFジム〉は有名で、世界中に展開している。

 私たちは、地下のシャワー室で、汗を流したあと、七階にある食堂に向かった。一般の人たちは、九時から利用可能だが、強化選手たちは、六時から利用が可能だ。

『強化選手』とは、このジムに所属する格闘家の中で、一定の水準に達している選手のことだ。実際に、公式戦に参加し、ある程度の結果を残したり、成長の可能性が認められると、選ばれる。

 チャンピオンであるミラ先輩は、当然のこと。私も一応、強化選手の一人だ。公式戦にも、毎回、参加している。それに『オフェンシブ・スタイル』では、ワールド・ランク『23位』だ。

 ちなみに『MMA』には、三つのクラスがある。一つは、ミラ先輩が参加している『アンリミテッド・スタイル』だ。打撃・締め技・投げ技・急所攻撃、何でもありの、ガチンコ勝負。

 私が参加しているのは『オフェンシブ・スタイル』だ。これは、打撃のみだが、急所攻撃もあり。『アンリミテッド・スタイル』だと、締めや投げ技で、決まる場合もあるが、このスタイルは、相手が倒れるまで、ひたすら殴り合う。

 実に攻撃的な、見ごたえのある戦いで、非常に人気が高い。元は、ミラ先輩も、このクラスに参加していた。ここで、二連覇したあと『アンリミテッド・スタイル』に、転向して行った。

 もう一つが『テクニカル・スタイル』だ。打撃のみで、顔面及び、急所攻撃は禁止。基本、威力を競うのではなく、相手に有効打を当てる、テクニックを競う競技だ。そのため『スポーツ・スタイル』とも言われている。

 この時間はまだ、食堂のビュッフェはやっていない。なので、奥の調理コーナーに向かう。マギコンを起動してIDを提示すると、調理の人が、自分専用メニューを用意してくれる。

 強化選手は、それぞれの体格や、必要な栄養量にあったものを、しっかり栄養学に基づいて、計算したメニューが出されるのだ。ミラ先輩は、体格が大きいので、当然、私よりも量が多い。

 料理がのったトレーが渡されると、私たちは、窓際のテーブルに移動する。席に着くと『豊かな恵みに感謝します』と、祈りの言葉を言ってから、食事を開始した。
 
 普段は言わないけど、ミラ先輩がいる時だけは、ちゃんとやる。やらないと、怒られるので。ミラ先輩は、礼儀作法には、物凄く厳しい人だ。

 ちなみに、今日のメニューは、朝からポークステーキだった。他に、パン・サラダ・ヨーグルト・スープ。さらに、プロテイン・ドリンクも付いている。

 肉は好きだけど、あれだけ走ったあとなうえに、朝からは、流石にキツイ。でも、ミラ先輩は、気にせずモリモリ食べている。私も負けじと、フォークとナイフを動かして、無理やり食べ始めた。

「お前、ちゃんと飯は、食ってるのか?」 
「食べてますよ。出されたメニュー、残さずに全部、食べてますし」

 野菜は、あまり好きじゃない。けど、食べられない程じゃないんで、食堂で出された物は、全て食べている。

「そうじゃなくて、普段の話だ。また、ラーメンとかファーストフードに、行ってるんじゃないだろうな?」
「い、嫌だなぁ。たまーに、行くぐらいで、ちゃんとしたもの、食べてますって」 

 実際は、週に二、三回は、行ってるんだけど……。いや、だって、食べたくなるじゃん。仕事も練習も、頑張ってるんだから。ちょっとした、自分へのご褒美だし。

「その割に、相変わらず、ヒョロッこいな。全然、肉が付いてないじゃないか? トレーニングも、ちゃんとやってるのか?」 

「ちゃんと食べてるし、トレーニングも、言われたこと全部やってますよ。でも、体質的に、中々肉が付かないんですって」

 私は昔から、体が細かった。小柄で体が細くて、肌の色が白い。なので、子供のころは、よく『もやし』なんて言われ、馬鹿にされていた。

 昔は、運動は全然ダメで、非力で、気も小さかった。だから、私はヒーローに憧れていた。最初は、漫画や小説のヒーローに憧れたが、ある時、現実世界にも、ヒーローがいることを知った。

 私が、初めて見た『MMA』の試合には、ミラ先輩が出ていたのだ。圧倒的な強さで、敵をなぎ倒していく姿に、身震いを覚えた。強いヒーローは、空想の世界の話だけだと思ってた。でも、現実にも、こんなに強い人がいたのだ。

 その試合を見たあと、私はすぐに〈ATFジム〉に向かった。私は、意気揚々と『格闘家になりたい』と告げたが、あっさり断られた。『まだ若いし、あなたの体格は、格闘家向きではない』と言われたのだ。

 当時、私はまだ、十歳の小学生。今よりも、もっと小柄で、ヒョロヒョロして、気も小さかった。同年代の子たちにも、馬鹿にされていた。いわゆる『いじめられっ子』だったのだ。見るからに貧弱なので、止められたって、仕方がない。

 それでも私は『ミラージュ選手みたいになりたい!』と、必死に食い下がった。結局、根負けした受付の人は、とりあえず『フィットネス・コース』に通って、体を鍛えることを、お勧めしてくれた。

 それ以来、私は毎日ジムに通って、ひたすらトレーニングに励んだ。最初は、ウエイト・トレーニングも、全く持ち上げることが出来ず、数分の練習で、完全に息があがっていた。

 それでも、必死にトレーニングを続けて、三ヵ月が経ったころ。ある男性に、声を掛けられた。彼は、格闘のコーチをやっている人で『テストを受けて見ないか?』と、言われたのだ。私はもちろん、喜んで受けた。

 私が初めて向かった、このジムの六階の部屋には、リングが設置してあった。複数のリングがあり、格闘の選手たちが、激しいトレーニングをしている。そのリングの一つで、私はある人物を見つけた。私の憧れの、ミラージュ選手だ。

 私は、空いているリングに上がり、スパーリングをすることになった。相手の選手は、十二歳。私より、少し背が高かったが、ほぼ同じぐらいの体格だ。といっても、相手のほうは、しっかり筋肉がついており、いかにも強そうだった。

 試合は1R3分。私は、全く格闘の知識がなかった。もちろん、格闘のトレーニングをしたこともない。ただ、筋トレをしていただけだ。相手は、体格は近いとはいえ、試合経験者で、毎日、格闘のトレーニングをしている。

 そんな相手に、いきなりど素人が挑むなんて、ハッキリ言って無謀すぎる。でも、私は、ひるまなかった。すぐそばに、私のヒーローがいたからだ。

 試合開始後、相手はじりじりと、距離を詰めて来た。私は手を出すが、全くかすりもしなかった。大ぶりの素人パンチが、当たるはずがない。それでも、私は攻撃を続けた。しかし、全てかわされ、一発も当たらなかった。

 次の瞬間、私は腹に、まるでボーリングの玉でも、叩きつけられたかのような、重い衝撃を受けた。私は、体をくの字に曲げ、あっさりとリングに沈む。私が多振りした直後に、ボディーブローが、クリーンヒットしたのだ。

 滅茶苦茶、痛かった。息がまともに吸えない。しかも、今の一撃で、心が折れた。同じぐらいの体格の相手から、あんな強打が来るとは、思っても見なかったからだ。しかも、私の攻撃は、全く当たらない。全然、勝てる気がしなかった。

 いつもの私なら、この一撃で、完全に諦めていただろう。でも、私は、よろよろと立ち上がった。憧れの人の前で、無様な負け方はしたくない。その一心だけで。

 立ち上がったあと、相手の猛攻が始まった。今までは、動き回ってかわしていたが、次々と攻撃を仕掛けてきた。どうやら、最初は、手加減していたようだ。

 こちらの攻撃は、全く当たらないが、相手の攻撃は、次々ヒットする。私が手を出した瞬間、カウンターの左フックが、思いっ切り入り、再びリングに倒された。

 殴られた頬が痛い。頭がグワングワンした。でも、私は両手をリングに突くと、必死に立ち上がろうとする。かなり、ダメージが来ていたようで、膝がガクガクになっていた。

 私は、リングのロープにつかまりながら、何とか立ち上がった。でも、立ち上がったものの、もう前進する力が、残っていない。その後は、ただひたすら、ガードを固め、殴られっぱなしになった。

 結局、三分の間に、もらったパンチは十発以上、ダウンは三回。こちらの攻撃は、一発も当たらず。普通の試合なら、1RでKO負けだ。完全に惨敗で、酷い内容だった。でも、終了のゴングが鳴るまで、私は辛うじて、立ち続けていた。

 試合が終わったあと、私はリングに、へたり込んだ。息絶え絶えで、体中痛くて、頭は真っ白。ただ、悔しさだけが残る、滅茶苦茶、後味の悪い試合だった。

 正直、考えが甘すぎた。やっぱり、私は格闘には、向いていなかったのかもしれない。ただの憧れだけじゃ、強くなれないのかもしれない……。

 そう、打ちひしがれていた時、ある人に、声を掛けられた。

「お前、いい根性を持ってるな。鍛えれば、強くなるぞ」

 私は、その人物に視線を向けて、驚いた。その声の主は、私の憧れのヒーローの、ミラージュ選手だったからだ。

 嬉しかった。ただただ、嬉しかった。『強くなれる』なんて、生まれて初めて、言われたからだ。しかも、私の憧れのヒーローに。

 結局、スパーリングの結果を見て、私は『格闘トレーニング・コース』に、入ることができた。もしかしたら、ミラ先輩の一言が、あったからかもしれない。

 とはいえ、格闘のトレーニングは、週三日だけ。あとは、今まで通り、毎日、基礎トレーニングだ。それでも、私は必死に頑張った。

 ある日、私は、ミラ先輩に声をかけた。『私をあなたの弟子にして下さい』と。もちろん、ダメ元でだ。彼女は、世界的に有名な、MMAのチャンピオン。こちらは、まだ入りたての、無名のひよっこ。相手にしてもらえるはずが無い。
 
 だが『スパーリングして、俺を納得させられたら、考えてやる』と言われたのだ。レベルが違いすぎて、相手にならないのは、分かっていたが、私は果敢に挑戦した。自分と、どれぐらい差があるか、知りたかったからだ。

 だが、実際にやってみたら、余りに次元が違いすぎた。一発パンチをもらっただけで、意識が消えそうになった。もう、痛いとか、そんなレベルじゃない。たった一発で、命の危険を感じる威力だ。

 結局、この時の試合は、散々だった。数ヶ月間、練習を続けて、少しは様になった攻撃を仕掛けたが、全く当たらず。ミラ先輩の攻撃を、数発は耐えたものの、いつの間にか、気を失っていた。いつ試合が終わったのかすら、気付かなかった。

 あとで聴いた話だと、試合時間から、二十四秒。最後は、ガードの上から、強烈な右ストレートをもらって、吹っ飛んで気絶。全く、試合にすら、なっていない。

 私が気付いた時は、医務室のベッドの上だった。その時初めて、負けたことを悟った。だが、机の上には、ミラ先輩の書いたメモが、置いてあったのだ。『明日、朝五時。ジムの前に集合』と。

 それからだ、ミラ先輩と一緒に、トレーニングを始めたのは。結局、ミラ先輩からは『弟子にする』とは、一言もいわれていない。私からも、それ以来『師匠になって欲しい』とは、言っていなかった。
 
 なので、師弟関係なのかどうかは、よく分からない。でも、練習は、よく一緒にやってるし、色々とアドバイスもして貰っている。

 もっとも、鬼のように厳しいので、いつも弱音を吐いていた。毎度、無茶ばっかり、言ってくるからだ。でも、私はそれで、十分に満足だった。心の中では、ミラ先輩の『一番弟子』だと思っている。

「決勝トーナメントが、近いんだから、今日からは、ビシビシやっていくぞ。気を抜いたら、殴り殺すからな」
「って、やめてくださいよ。ミラ先輩が言うと、冗談に聞こえませんから――」

 朝食が終わると、トレーをかたずけ、ミラ先輩のあとについて行く。ミラ先輩のしごきは、半端ない。本当に、殺されかけたことも、何度もある。まったくもって、容赦がない人だ。

 でも、どんなに厳しくても、やっぱり、彼女の圧倒的な強さに、憧れ続けていた。遥か遠い存在なのは、分かっている。

 それでも、一歩でも近づくために、私は頑張り続けていた。いつか、ミラ先輩の横に、並べる日が来るために……。


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次回――
『人生初のメイド喫茶のバイトはとても奇妙で貴重な体験だった』

 いや、俺にはわかる。なんというか、お前がメイド服着ても全然ダメだ
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