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第5部 厳しさにこめられた優しい想い

3-7練習飛行をしていたら行き倒れている人を発見した・・・

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 午前中の仕事を終えたあと、私は〈南地区〉の上空を飛んでいた。天気はよく、風も微風。練習飛行には、絶好のコンディションだ。とはいえ、安全第一なので、高度もスピードも、かなり抑え目にして、慎重に飛んでいる。

 今日は〈南地区〉の、中心から外れた場所に来ていた。以前『魔法祭』の時に、衣装の生地を買い物に来た、裏道のほうだ。古い建物が、ごちゃごちゃしており、綺麗に区画整理された中心部とは、全く雰囲気が違う。

 特に、見るべき場所はないけど、ここら辺は、エア・ブルームは、ほとんど飛んでいない。なので、のんびり『リハビリ飛行』をするには、ちょうどいい場所だ。

 下を見ると、細い道が、あちこちに伸びている。坂や階段があったり、立体交差している場所もあったり。相変わらず、迷宮のように複雑だ。でも、よく見ると、あちこちに、小さな看板が出ており、個人店が意外と多い。

 あと、この町の特徴通り、いたる所に広場がある。このあたりの広場は、割と小さなものが多い。あと、単に空間があるだけで、ベンチも何もない広場もある。最近の、キレイに整備された、凝ったものとは違い、昔ながらの広場だった。

 色んな種類があるので、広場を見て回るだけでも、結構、面白い。ただ、まだ昼前の時間なので、広場を使っている人は、誰もいなかった。

 今日は、広場を見て、回ってみようかなぁ。いい広場を見つけたら、お昼ごはんの時にも、使えるからね。

 お昼ごはんは、雨の時以外は、いつも広場で、パンを食べている。たいていは〈東地区〉か〈西地区〉の広場を使っていた。〈南地区〉の広場は、一度も使ったことがないので、少し開拓してみるのも、いいかもしれない。

 私は、色んな広場を見ながら、のんびり上空を飛んでいった。できれば、日当たりがよくて、大きなベンチがある所がいい。でも、ここら辺って、日当たりが、今一つなんだよね。

 細い道の上を、ゆっくり進んで行くと、ぽっかりと、大きな空間が広がった。この地区では、かなり大きめな広場だ。大きなベンチも、いくつか設置してあるし、ちゃんと、日も当たっている。なかなか、いい感じの広場だ。

 だが、私はあるベンチに、目がとまった。そこには、ベンチの背もたれに腕を置き、その上に頭を乗せ、ぐったりしている女性がいたからだ。どう見ても、普通に休憩しているようには、見えなかった。

 すぐそばには、大きな旅行用のトランクが、置いてある。服装もオシャレだし、おそらく、観光に来た人じゃないだろうか?

 もしかして、具合が悪いのでは……? だとしたら、急いで助けないと!

 私はスーッと、広場にエア・ドルフィンを着地させる。広場には、その女性以外に、誰もいなかった。私は、早足で近ずくと、そっと声を掛けた。

「あの、大丈夫ですか? 気分が悪いんですか?」
 だが、何も答えは返ってこなかった。

 もしかして、気を失ってるとか? どうしよう、レスキューを、呼んだ方がいいのかな? 私は、そばに近付くと、かがみ込んで、彼女の様子を確認した。

 念のため、肩をゆすってみようとすると、ウーンという唸り声のあと、
「気分は、最悪よ――。もう、死ぬかも」
 小さな声が返って来た。

「えっ?! どうされたんですか? レスキューを、呼んだ方がいいですか?」
「レスキューなんかじゃ、私の心は、救えないわよ……」
「えっ?」 

 えーと、どういうこと――?

 私が、ベンチの前で固まっていると、その女性はゆっくりと、上体を起こした。彼女は、疲れ切った表情で、あまり顔色もよくなかった。体を起こした瞬間、物凄く大きなため息をついた。

「あのー、大丈夫ですか?」
「これが、大丈夫そうに見える? 全然、大丈夫じゃないわよ」

「えーと、病気とかでは、ないんですか?」
「まぁ、病気じゃないけど。それに近いかもね……」

 彼女はまた、盛大なため息をついた。いったい、何があったんだろうか?

「何か、お力になれることは、ありますか?」
「力ねぇ――。じゃあ、私の話、聴いてくれる?」
「はい。それぐらないら、喜んで」

 どうやら、病気では、ないようだけど。こんなに弱りきった人を、一人で置いて行くわけにもいかない。

「私、失恋したのよね。しかも、かなり盛大に。で、この町には、気分転換に、傷心旅行に来たってわけ」
「なるほど……。そういう事情でしたか」

 それで、こんなに、疲れた表情をしていたんだ。

「知らない場所に行けば、気分が晴れると思ったけど。全然、何も変わらないし。というか、この町のことよく知らないし。挙句の果てに、道に迷って、訳の分からないところに来ちゃうし。もう、最悪よ――」

「それは、大変でしたね」 

 彼女の話を聴くと、どうやら、何の計画もせずに、勢いでやって来たらしい。実際に到着したら、想像以上に人が多くて、すぐに疲れてしまった。それで、静かな場所に行こうとして、裏道に入ったら、すっかり迷ってしまったようだ。

 このエリアは、地元の人でも、下手をしたら、迷うぐらい複雑だ。初めての人じゃ、分からないのも無理はない。

「行きたい場所があれば、ご案内しますよ。私、シルフィードですので」
「そういえば、この町には、そんな職業があったわね。シルフィードって、観光ガイドだっけ?」

「はい、そんな感じです。この町は、かなり広いですから。目的なしに動き回ると、疲れちゃうと思います」
「確かにそうね。こんなに大きいとは、思わなかったわ」

 私も、初めて来た時は、街の大きさと人の多さに、物凄く驚いた。もっと、のんびりした、静かな感じだと思ってたので。

「じゃあ、案内してちょうだい。とりあえず、見晴らしがよくて、のんびりできる所がいいわ。何だか疲れちゃったし……」
「分かりました。ただ、徒歩のご案内になりますけど、いいですか?」

「えっ? シルフィードって、空飛んで、案内するんじゃないの?」
「私は、まだ見習いなので。お客様を乗せては、いけないんです」

 こればかりは、規則なのでしょうがない。

「って、こんな大きなトランクを、引きずりながら、歩けって言うの?」
「大丈夫です。荷物は、私がお預かりしますから」

 私は、サッとトランクの取っ手を握った。お客様の荷物を運ぶのも、シルフィードの、大事な仕事だ。

「で、どこに、連れてってくれるの?」
「とりあえず〈エメラルド・ビーチ〉が、いいと思います。海が綺麗で、見晴らしがいいですし。地元の人しか来ないので、静かで割と空いてますよ」

 基本、観光客の人たちは〈サファイア・ビーチ〉のほうに行く。加えて、今日は平日なので、かなり空いているはずだ。

「そこって、歩いてどれぐらい?」
「ここからだと、二、三十分ぐらいで、着くと思います」

「ちょっ、そんなに歩けないわよ! 疲れてるんだから、タクシー呼んでよ」
「でも、お金が掛かりますし。私、あまりお金を、持っていませんので」

 私は、こっちに来てから、一度もタクシーに乗ったことがない。まぁ、エア・ドルフィンがあれば、どこでも行けるし。一時間以内なら、歩ける距離だと思ってるので。

「お金なら、私が出すから。っていうか、お金だけなら、一杯あるのよ。他には、なにもないけど――」
 彼女は言いながら、暗い表情になる。

 しかし、シルフィードが、タクシーに乗って観光案内って、どうなんだろ? でも、かなりお疲れのようだし、歩かせるのはマズイかもね……。

 結局、私は言われた通り、タクシーを手配する。タクシーに乗り込むと、運転手さんは、不思議そうな顔をしていた。そりゃ、タクシーに乗るシルフィードなんて、まずいないからね。

〈エメラルド・ビーチ〉に向かう間、彼女のことを、少し聴いてみた。彼女の名前は、エヴァンシェール・ロッソ。写真家の卵なんだって。

 先ほど聴いた通り、失恋をして、気分転換のために〈グリュンノア〉にやって来た。大自然に触れれば、少しは心が晴れると、思ったからだ。

 しかし、着いてみたら、想像以上の大都会だった。それで、人気のないところを探して、裏道に入ったら、完全に迷ってしまったらしい。

 まぁ、私が偶然、通りかかって、本当によかったよね。人通りの少ない場所なので、あのままだったら、どうなっていたことやら――。

〈エメラルド・ビーチ〉に到着すると、とりあえず、カフェに入る。いつも行きつけの〈リトル・マーメイド〉だ。ちょうど、お昼時だったので、ついでにランチを頼んで、二人で食事をする。

 最初は、顔色も悪かったけど、しばらく海を眺めていたら、彼女も段々元気になって来た。どうやら、この場所が、気に入ったようだ。ランチを食べ終わると『もっと色々見てみたい』と言い出したので、別の場所に移動する。
 
〈エメラルド・ビーチ〉を少し散策したあと、再びタクシーに乗ると〈聖杯の泉〉に向かった。ここは、年配の人に人気のあるスポットなので、のんびりして、割と静かな場所だ。

 聖杯の水を飲むと『一日寿命が延びる』と言われている、人気の観光スポットの一つ。調子が悪そうだったので、まずは、ここがいいかな、と思って連れて来た。

 その次は〈竜宮神社〉に行って、お参りをする。神社に行けば、運気アップしそうなので。

 お参りのあとは〈東地区商店街〉に向かう。なるべく、人が少なそうな、落ち着く場所を選んで回って行った。

 最初は、疲れた顔をしていた彼女も、だいぶ元気になって来た。周りを見ながら『アレって何?』と、色々質問してくる。その都度、私は、日ごろの勉強の成果を実践すべく、細かく説明して行った。

 商店街を、のんびり散策したあと。〈南地区〉にある〈豊穣通り〉に行って、パン屋めぐりをした。普通の観光コースとは、全く違うけど、パンのことなら、滅茶苦茶、自信がある。お店の特徴や、オススメのパンを、次々に紹介していく。

 彼女は、パンを食べ歩きながら、とても楽しそうにしていた。どうやら、この町のパンを、気に入ってくれたようだ。

 パン屋巡りのあとは、再び〈南地区〉に向かい、裏路地の狭い道に入って行った。私たちが向かったのは〈水晶亭〉だ。以前、ライザさんと一緒に行った、超穴場の喫茶店。久しぶりに行ったけど、やっぱり、分かり辛い場所にある。

 店の中に入ると、時間が止まったような、とても静かな空間だった。久しぶりに再会したマスターは、私のことを、覚えていたようで、とても喜んでくれた。あれ以降、ライザさんも、定期的に来てるんだって。

 私たちは、マスター自慢の、最高に美味しいカフェオレを飲みながら、のんびりとくつろぐ。本当に、ここは落ち着く場所だ。

「あなた、本当に凄いわね」 
「えっ、何がですか?」

 それまで、静かにコーヒーを飲んでいたエヴァさんが、カップを置いて、唐突に声を掛けてきた。

「今日、回ったところも、全部そうだけど。観光客のいない、穴場ばっかりじゃない。ここだって、観光客じゃ、絶対に来ないでしょ?」
「確かに、気付かないですよね。こういう、地元の人しか、行かない場所は」

「シルフィードって言うから、もっと有名な場所を、案内されると思ってたわ」
「まぁ、普通は、有名スポットに行きますよね。そっちの方が、よかったですか?」

 あえて、有名な場所は外して、マイナーな場所ばかりを、案内していた。疲れているようだから、静かな場所のほうが、いいかと思って。

「ううん、こっちのほうが、断然いいわ。私は、こういうのが、欲しかったのよ。非日常的だけど、のんびりした場所。お蔭で、だいぶ回復して来たわ」
「なら、よかったです」

 私は笑顔で答える。

「ねぇ、一つお願いが、あるんだけど」
「はい、何でしょう?」

「明日も一日、案内して貰えない? もちろん、案内料は弾むから」
「お付き合いするのは、構いませんが。案内料は、いただけません」

 見習いは、お客様から、お金をいただいてはいけないのが、絶対のルールだ。

「って、何言ってるの? 案内をして、お金をもらうのが仕事でしょ?」
「見習いは、一切、お金は貰ってはいけないんです。ただで、案内する分には、構いませんが」

 実際、お客様を案内するのは、とてもいい勉強になる。だから、お金をもらわなければ、案内しても、いいことになっていた。

「はぁ?! こんなにしてくれても、タダなの?」
「はい、そうですね」

「それ、納得いかないわ。いくらでも、払うわよ。こんなに、してくれたんだから」 
「いえ、それは結構です。今日も明日も、ご案内はしますけど、料金はいりません」

 エヴァさんは、唖然とした表情を浮かべて黙り込んだ。

 でも、ルールはルールだからね。案内の練習に、付き合ってもらえるだけで、十分な報酬だ。それに、何だかんだで、私も楽しんでしまったので。気さくな人なので、観光案内と言うよりは、友達と遊びに来た感覚だ。

「ところで、宿泊先は、お決まりですか? ご案内いたします」
「実は、勢い出て来ちゃったから、まだ探してないのよね」
「では、こちらで手配しますね。ご予算とか、何かご希望はありますか?」

 たぶん、そうかなぁーって、思ってた。計画的に来る人は、まずは宿泊先に、荷物を預けてから、観光に行くからだ。

「予算は、いくらでも。あなたに、全て任せるわ。あぁ、でも、できれば静かな場所がいいわね」
「かしこまりました。すぐに、探してみますね」

 私は席を立ち、店の表に出ると、マギコンを起動して、リリーシャさんに連絡する。すでに、時間は四時半なので、もう会社に戻っているはずだ。

 リリーシャさんに事情を話すと、すぐに、いいホテルを見つけてくれた。〈西地区〉にある〈オーシャンビュー・ホテル〉だ。

 予約も全部、リリーシャさんのほうで、やってくれた。流石に、手際がいい。あと、案内で遅くなるようなら、会社に戻らず、直帰でも構わないと言われた。

 私は、エヴァさんの元に戻ると、ホテルの説明をする。ついでに、タクシーの手配もして、すぐに移動することになった。

 マスターに挨拶をすると、フローターで、一階に降りる。建物の前で待っていると、ほどなくして、上空からタクシーがやって来た。

 タクシーが着陸すると、私は彼女の荷物を、タクシーの後部トランクに積み込んだ。タクシーの運転手さんには、目的地のホテルを告げる。

「ねぇ、今日は、色々とありがとう。あなたに出会えて、本当によかったわ」
「いえ、こちらこそ。色々、ご馳走になってしまって」

 結局、タクシー代や食事代は、全部、彼女に出してもらってしまった。

「そんなの、安いもんよ。ただで案内してもらって、むしろ悪いぐらいだわ。あなたみたいな、素敵なシルフィードがいるなら、最初から予約しておけば良かったわ」
「でも、私は、まだ見習いですので。大したことは、できませんが……」

「そんなに優秀なのに、見習いって、信じられないわ。本当に、今日は凄く楽しかったもん」
「楽しんで頂けたのなら、嬉しいです」

 彼女が差し出してきた手を取り、握手をする。

「また、明日もよろしくね」
「はい。それでは、明日十時に、ホテルにお迎えに上がります」 

 彼女がタクシーに乗りこむと、ゆっくり上昇していった。彼女は中から、手を振ってくれたので、私も笑顔で手を振り返す。

 楽しんでくれたみたいで、本当によかった。私みたいな見習いでも、誰かの力になれるなんて、本当に嬉しい。

 さて、明日の案内に備えて、とりあえず、帰って勉強かな。私は軽やかな足取りで、帰路に着くのだった……。


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次回――
『偶然の出会いから始まった観光案内は最高の思い出に』

 別れはゲームセットじゃない。出会いのためのキックオフだ!
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