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第5部 厳しさにこめられた優しい想い
1-4大きなプレッシャーを抱えながらの崖っぷちの安全飛行講習
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朝八時ちょっと前。私は〈西地区〉にある〈飛行教練センター〉に来ていた。ここは『航空管理局』が運営している、エア・ブルームの、練習や試験を行っている施設だ。
ライセンスの試験や更新。また、事故や航空法違反で、ライセンスが失効になった場合は、ここで『安全飛行講習』を受けに来ることになる。今回の私が、まさに、それだった。
ちなみに、シルフィードの場合は〈シルフィード協会〉で、ライセンスの、試験や更新を受けることが出来る。だが『ライセンス失効』の場合は、直接〈飛行教練センター〉に、出向かなければならなかった。
噂によると『安全飛行講習』は、かなり厳しいらしい。毎日、講習の終了時には試験があり、もし落ちると、翌日、一からやり直しになってしまう。
一日分の講習をクリアで、一単位。私は、十日間の講習なので『十単位』取らなければならない。ただでさえ、入院で大変なタイムロスをしている。なので、絶対に落とす訳にはいかなかった。
門を通り過ぎると、少し先には、五階建ての建物が見える。左手のほうには、色んな機体が停まっている、とても大きなフィールドがあった。そちらは、実地の試験や講習を行う、練習場だ。
私は、正面の建物に向かい、入り口をくぐる。すると、とても大きなロビーになっており、正面には、いくつもの受付があった。ただ、受付開始は、八時半からだ。まだ、結構、時間がある。
今日は、徒歩で来たので、かなり早めに出てきた。ライセンスが無いので、失効が解除されるまでは、どこに行くのも、歩いて行くしかない。タクシーやバスもあるけど、お金がもったいないので……。
受付の前には、長椅子がたくさん置いてあり、すでに何人か座って、待っている人たちもいた。私は、最前列の椅子の端に座ると、背筋を伸ばして正面を見る。
他の人たちは、マギコンを起動して、スピを見ているようだが、私はそんな気分にはなれなかった。ライセンスの失効も痛かったけど、リリーシャさんの、あの厳しい態度が、物凄くショックで、尾を引いていたからだ。
前々から、もっと厳しくして欲しいとは、思ってたけど。あまりにも、突然すぎた。まさか、退院して出社の初日に来るとは、完全に予想外だ。しかも『ライセンスが復活するまでは、一切、仕事はさせないから』なんて、言われてしまった。
はぁー……。リリーシャさん、物凄く怒ってたよね? そりゃ、怒るよね。色々迷惑かけちゃったんだから。しかも、つい先日『査問会』が、あったばかりなのに。
何か『ノア・マラソン』以降、色々と問題が起き過ぎている気がする。やっぱり、出るべきじゃ、なかったんだろうか? それとも、単純に、運気が下がってるのかな? 何もやることがないと、つい後ろ向きに考えてしまう。
いや、いかんいかん。もっと、前向きに考えなきゃ。こんなんじゃ、講習に落ちちゃうよ。今は、目の前のことに集中っ!
私は、気合を入れるために、バシッと頬を叩いた。予想外に音が響いたようで、周囲にいた人が、一斉に視線を向けて来る。私は、ペコペコと頭を下げ、再び背筋を伸ばして、正面を見据えた。
やがて、時間が八時半になると、受付前にあった『マナ・フィールド』が解除される。みんな立ち上がり、ぞろぞろと受付に向かって行った。私も、空いている受付に向かう。
受付前に立つと、
「本日は、試験・更新・講習のどちらですか?」
受付の女性に質問された。
「えーと、安全飛行講習です」
「それでは、ライセンスの提示をお願いします」
私は、マギコンを操作すると、空中モニターにライセンスを表示する。ライセンスには、赤い文字で、でかでかと『失効中』と表示されていた。受付の人は、マギコンをかざして、ライセンスデータを読み込んだ。
「ライセンスを確認しました。如月風歌さん。ライセンス失効による、安全飛行講習、十日間で、間違いないですね?」
「はい、間違いありません」
「講習は、一回三千ベル。十回分で三万ベル。再講習の場合は、一回千五百ベルが、追加になります。なお、お支払いは一回ずつ、もしくは、まとめてお支払いが可能です」
「えっ、お金が掛かるんですか――?!」
そんな話は、全然、聴いていなかった。今、手持ちのお金は、ほとんどないし。私の一ヵ月分のお給料と、ほとんど変わらない料金だ。ど、どうしよう……。
受付の人は、コンソールを操作してデータを確認すると、
「今回は〈ホワイト・ウイング〉のほうから、全額負担の、手続きがされていますね。それでは、こちらをお持ちになって、201号室に向かって下さい」
受付の人に、ネームプレートと参加票を渡された。私は、安心して、フーッと息を吐き出す。
いやー、ビックリした。三万ベルなんて、絶対に払えないよ。でも、待って――。〈ホワイト・ウイング〉から、全額負担の手続きって。リリーシャさんが、やってくれたんだよね? そんなこと、何も言ってなかったのに……。
やっぱり、私のこと、色々気遣ってくれているのかも。だとしたら、これ以上、迷惑を掛けられないし、絶対に講習を落としちゃダメだ。
私は、再び気合いを入れ直すと、講習室に向かった……。
******
私は講習室で、真剣に授業を聴いていた。今日は、今までにないぐらい、必死に聴いている。もちろん、勉強する時は、いつだって真剣だけど。今回は『ライセンスの復活』が掛かっている。
それに、万一、落として再履修になると、偉いことになっていまう。一日のびてしまうし、お金も余分に掛かってしまう。私にとってはもう、がけっぷち状態だった。
ちなみに、今日は『過去の事例から見る、航空事故の危険性』という授業だ。過去に、実際に起こった事故を見ながらの、ケーススタディだった。
どこに、問題があったのか。どの部分が、航空法違反だったのか。教官が、空中モニターの画像を指しながら、細かく解説していく。
また、何月何日の何時に、どこでその事故が起こったのか。事故の被害は、どうだったのか。数名が重症、時には死者が数名出ている。非常に、生々しいデータが出て来るたびに、私はゴクリとつばを飲み込んだ。
私が思っていた以上に、航空事故は、被害が大きいものだった。とくに、航空事故は、一般人を巻き込むケースが多い。当然、空中には、ガードレールなどないし、どの地点に落下するかも、全く予想が付かないからだ。
さらに、飛行していたスピードに加え、落下速度も加わるため、被害が非常に大きくなる。実際、ロードカートなどと、被害のデータを比べると、死傷者数が、倍以上になっていた。
ちなみに、教官の説明によると、事故の発生件数は、年間で『一万件』ほど。死者数も『百人以上』出ていた。私が想像してい以上に、飛行事故は多く、悲惨な状況が多いようだった。私は聴いている内に、背筋が寒くなって来た。
つくづく、自分の場合、運が良かったんだと思う。私だって、一歩間違えれば、命を落としていたのだから……。
その後も、教官は次々と事例を出し、説明を続けていく。いずれの場合も、スピードの出し過ぎ、気のゆるみなど。『航空法違反』のケースが多かった。
三時間ほど、丸々事故の事例に関する講義が行われた。集中して講義を聴いていたら、思ったより早く、時間が過ぎてしまった。
教官は講義の最後に、
「皆さんは、おそらく、この『安全飛行講習』を、面倒に感じていると思います。しかし、我々『航空管理局』の者は、今までに、沢山の悲しい事故を見てきました。だから、皆さんには、けっして同じ目には、遭って欲しくないのです」
「どうか、常に安全飛行を心掛け、二度と事故を起こさないようにしてください。あなただけの問題ではなく、あなたを愛する人たちも、悲しむことになりますので。どうか、そのことを、今一度よく考えてみてください」
真剣な表情で語るその言葉は、心に強く響いた。
そうだ、私だけの問題じゃないんだ。もう、リリーシャさんにも、友達にも、二度と心配はさせたくない。もう一度、初心に戻って、安全飛行を心がけよう。
授業が終わると、皆の前に、空中モニターが表示される。問題が、十問ほど書かれた、ちょっとした小テストだ。複数の選択肢から、回答を選んでいくだけで、そんなに難しいものでは無かった。
今日の授業でやったことなので、普通に聴いていれば、問題なく答えられる。私は、迷わずに回答を選んでいった。入力後、一通り見直しをするが、特に問題はなさそうだ。
一番下の、回答終了ボタンを押すと、
『全問正解。1日目の講義の終了を認定します。
受付で手続き後、次の講義に進んでください』
すぐに、採点結果が出てきた。
私は、結果を見ると、フーッと息を吐き出した。厳しいと聞いていたけど、真面目に受けていれば、それほどでもないようだ。
これで、一日目は無事に終了。でも、気を抜いちゃいけないよね。明日からも、全力で頑張ろう!
私は気を引き締めると、静かに部屋を立ち去って行った……。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
次回――
『僕の親友はとても不器用で繊細なだけどそこがいいんだよね』
おやすみ、親友…明日は新しい日だ
ライセンスの試験や更新。また、事故や航空法違反で、ライセンスが失効になった場合は、ここで『安全飛行講習』を受けに来ることになる。今回の私が、まさに、それだった。
ちなみに、シルフィードの場合は〈シルフィード協会〉で、ライセンスの、試験や更新を受けることが出来る。だが『ライセンス失効』の場合は、直接〈飛行教練センター〉に、出向かなければならなかった。
噂によると『安全飛行講習』は、かなり厳しいらしい。毎日、講習の終了時には試験があり、もし落ちると、翌日、一からやり直しになってしまう。
一日分の講習をクリアで、一単位。私は、十日間の講習なので『十単位』取らなければならない。ただでさえ、入院で大変なタイムロスをしている。なので、絶対に落とす訳にはいかなかった。
門を通り過ぎると、少し先には、五階建ての建物が見える。左手のほうには、色んな機体が停まっている、とても大きなフィールドがあった。そちらは、実地の試験や講習を行う、練習場だ。
私は、正面の建物に向かい、入り口をくぐる。すると、とても大きなロビーになっており、正面には、いくつもの受付があった。ただ、受付開始は、八時半からだ。まだ、結構、時間がある。
今日は、徒歩で来たので、かなり早めに出てきた。ライセンスが無いので、失効が解除されるまでは、どこに行くのも、歩いて行くしかない。タクシーやバスもあるけど、お金がもったいないので……。
受付の前には、長椅子がたくさん置いてあり、すでに何人か座って、待っている人たちもいた。私は、最前列の椅子の端に座ると、背筋を伸ばして正面を見る。
他の人たちは、マギコンを起動して、スピを見ているようだが、私はそんな気分にはなれなかった。ライセンスの失効も痛かったけど、リリーシャさんの、あの厳しい態度が、物凄くショックで、尾を引いていたからだ。
前々から、もっと厳しくして欲しいとは、思ってたけど。あまりにも、突然すぎた。まさか、退院して出社の初日に来るとは、完全に予想外だ。しかも『ライセンスが復活するまでは、一切、仕事はさせないから』なんて、言われてしまった。
はぁー……。リリーシャさん、物凄く怒ってたよね? そりゃ、怒るよね。色々迷惑かけちゃったんだから。しかも、つい先日『査問会』が、あったばかりなのに。
何か『ノア・マラソン』以降、色々と問題が起き過ぎている気がする。やっぱり、出るべきじゃ、なかったんだろうか? それとも、単純に、運気が下がってるのかな? 何もやることがないと、つい後ろ向きに考えてしまう。
いや、いかんいかん。もっと、前向きに考えなきゃ。こんなんじゃ、講習に落ちちゃうよ。今は、目の前のことに集中っ!
私は、気合を入れるために、バシッと頬を叩いた。予想外に音が響いたようで、周囲にいた人が、一斉に視線を向けて来る。私は、ペコペコと頭を下げ、再び背筋を伸ばして、正面を見据えた。
やがて、時間が八時半になると、受付前にあった『マナ・フィールド』が解除される。みんな立ち上がり、ぞろぞろと受付に向かって行った。私も、空いている受付に向かう。
受付前に立つと、
「本日は、試験・更新・講習のどちらですか?」
受付の女性に質問された。
「えーと、安全飛行講習です」
「それでは、ライセンスの提示をお願いします」
私は、マギコンを操作すると、空中モニターにライセンスを表示する。ライセンスには、赤い文字で、でかでかと『失効中』と表示されていた。受付の人は、マギコンをかざして、ライセンスデータを読み込んだ。
「ライセンスを確認しました。如月風歌さん。ライセンス失効による、安全飛行講習、十日間で、間違いないですね?」
「はい、間違いありません」
「講習は、一回三千ベル。十回分で三万ベル。再講習の場合は、一回千五百ベルが、追加になります。なお、お支払いは一回ずつ、もしくは、まとめてお支払いが可能です」
「えっ、お金が掛かるんですか――?!」
そんな話は、全然、聴いていなかった。今、手持ちのお金は、ほとんどないし。私の一ヵ月分のお給料と、ほとんど変わらない料金だ。ど、どうしよう……。
受付の人は、コンソールを操作してデータを確認すると、
「今回は〈ホワイト・ウイング〉のほうから、全額負担の、手続きがされていますね。それでは、こちらをお持ちになって、201号室に向かって下さい」
受付の人に、ネームプレートと参加票を渡された。私は、安心して、フーッと息を吐き出す。
いやー、ビックリした。三万ベルなんて、絶対に払えないよ。でも、待って――。〈ホワイト・ウイング〉から、全額負担の手続きって。リリーシャさんが、やってくれたんだよね? そんなこと、何も言ってなかったのに……。
やっぱり、私のこと、色々気遣ってくれているのかも。だとしたら、これ以上、迷惑を掛けられないし、絶対に講習を落としちゃダメだ。
私は、再び気合いを入れ直すと、講習室に向かった……。
******
私は講習室で、真剣に授業を聴いていた。今日は、今までにないぐらい、必死に聴いている。もちろん、勉強する時は、いつだって真剣だけど。今回は『ライセンスの復活』が掛かっている。
それに、万一、落として再履修になると、偉いことになっていまう。一日のびてしまうし、お金も余分に掛かってしまう。私にとってはもう、がけっぷち状態だった。
ちなみに、今日は『過去の事例から見る、航空事故の危険性』という授業だ。過去に、実際に起こった事故を見ながらの、ケーススタディだった。
どこに、問題があったのか。どの部分が、航空法違反だったのか。教官が、空中モニターの画像を指しながら、細かく解説していく。
また、何月何日の何時に、どこでその事故が起こったのか。事故の被害は、どうだったのか。数名が重症、時には死者が数名出ている。非常に、生々しいデータが出て来るたびに、私はゴクリとつばを飲み込んだ。
私が思っていた以上に、航空事故は、被害が大きいものだった。とくに、航空事故は、一般人を巻き込むケースが多い。当然、空中には、ガードレールなどないし、どの地点に落下するかも、全く予想が付かないからだ。
さらに、飛行していたスピードに加え、落下速度も加わるため、被害が非常に大きくなる。実際、ロードカートなどと、被害のデータを比べると、死傷者数が、倍以上になっていた。
ちなみに、教官の説明によると、事故の発生件数は、年間で『一万件』ほど。死者数も『百人以上』出ていた。私が想像してい以上に、飛行事故は多く、悲惨な状況が多いようだった。私は聴いている内に、背筋が寒くなって来た。
つくづく、自分の場合、運が良かったんだと思う。私だって、一歩間違えれば、命を落としていたのだから……。
その後も、教官は次々と事例を出し、説明を続けていく。いずれの場合も、スピードの出し過ぎ、気のゆるみなど。『航空法違反』のケースが多かった。
三時間ほど、丸々事故の事例に関する講義が行われた。集中して講義を聴いていたら、思ったより早く、時間が過ぎてしまった。
教官は講義の最後に、
「皆さんは、おそらく、この『安全飛行講習』を、面倒に感じていると思います。しかし、我々『航空管理局』の者は、今までに、沢山の悲しい事故を見てきました。だから、皆さんには、けっして同じ目には、遭って欲しくないのです」
「どうか、常に安全飛行を心掛け、二度と事故を起こさないようにしてください。あなただけの問題ではなく、あなたを愛する人たちも、悲しむことになりますので。どうか、そのことを、今一度よく考えてみてください」
真剣な表情で語るその言葉は、心に強く響いた。
そうだ、私だけの問題じゃないんだ。もう、リリーシャさんにも、友達にも、二度と心配はさせたくない。もう一度、初心に戻って、安全飛行を心がけよう。
授業が終わると、皆の前に、空中モニターが表示される。問題が、十問ほど書かれた、ちょっとした小テストだ。複数の選択肢から、回答を選んでいくだけで、そんなに難しいものでは無かった。
今日の授業でやったことなので、普通に聴いていれば、問題なく答えられる。私は、迷わずに回答を選んでいった。入力後、一通り見直しをするが、特に問題はなさそうだ。
一番下の、回答終了ボタンを押すと、
『全問正解。1日目の講義の終了を認定します。
受付で手続き後、次の講義に進んでください』
すぐに、採点結果が出てきた。
私は、結果を見ると、フーッと息を吐き出した。厳しいと聞いていたけど、真面目に受けていれば、それほどでもないようだ。
これで、一日目は無事に終了。でも、気を抜いちゃいけないよね。明日からも、全力で頑張ろう!
私は気を引き締めると、静かに部屋を立ち去って行った……。
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『僕の親友はとても不器用で繊細なだけどそこがいいんだよね』
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