上 下
119 / 363
第3部 笑顔の裏に隠された真実

5-4MVカフェって初めて来たけど結構人気があるのね

しおりを挟む
 私はフィニーツァと二人で〈新南区〉にある、カフェ〈ニュー・アリーナ〉に来ていた。普段は、十時に開店だが、今日はイベントがあるため、八時からオープンしている。

 店内の中央には、大きな空中モニターがあり、壁面にも、いくつもの空中モニターが表示されていた。どのモニターも、映っているのは『ノア・マラソン』の中継だ。

 この店は、スポーツ・イベント・コンサートなどの、ライブ中継が行われる『MVカフェ』だ。食事やお酒を楽しみながら、観戦することができる。また、集まった人たちと、一緒に盛り上がるのが醍醐味らしい。

 このタイプのカフェは、最近、かなり流行っているが、私は来るのが初めてだ。基本、うるさい場所は、あまり好きではないので。

 なお、大きなイベントの時は、完全予約制になっている。今日の『ノア・マラソン』のライブ中継も、予約した客だけが入れるようになっていた。

 スポーツには、あまり興味がないけれど、風歌が出ているので、見ない訳にもいかない。応援すると約束したし。どうせ出るのであれば、いい結果を出したほうがいいし。まぁ、一応、友人だし……。

 もっとも、三万人以上が参加するので、映ることはまず無いと思う。おそらく、映るのは、先頭グループだけだ。

 今日は会社が休みなので、自室で勉強をしながら、マラソンの中継を見る予定だった。ところが、珍しくフィニーツァから『一緒にMVカフェに行って、風歌を応援しよう』と、お誘いが来た。

 どういう風の吹き回しか訊いてみたところ、メイリオさんが、予約を入れてくれたそうだ。しかも、私の分まで。

 相変わらず、当たり前のように、お姉様に気を遣わせているフィニーツァが、何とも腹立たしい。とはいえ、ここまでしてもらって、断るのは失礼なので、渋々ついてきたのだ。

 私は、騒がしいのは苦手なので、あまり気乗りしなかった。しかし、フィニーツァは、とてもご機嫌な様子だ。

 なぜなら、料金は事前に支払い済みで、今日は全てのメニューが、食べ放題・飲み放題だからだ。実際のところ、単に飲食が目的なのではないだろうか?

 フィニーツァの前には、ピザ・フライドポテト・フィッシュフライ・ハンバーガーなど、すでに料理の皿が並んでいる。しかも、朝っぱらから、重い物ばかりだ。本当に、応援する気があるのかしらね――?

「ちょっと、フィニーツァ。私たちは、風歌の応援に来たのでしょ? 食べてばかりいないで、モニターを見なさいよ」   

 私は食べるのに夢中のフィニーツァを、睨みつけた。もうすぐスタートなのに、全く中継を見ようとしない。

「大丈夫。風歌は、最後のグループ」
「そうじゃなくて、気持ちの問題でしょ。仲間が、これから大変な挑戦をしようとしているのだから、真剣に応援しなさいよ。食べに来た訳じゃないんだから」

「いっぱい食べて、いっぱい応援する」
「だから、食べることから離れなさいよ!」 

 フィニーツァは、店に来てから、ずっと食べ続けている。いつものことだから、いまさら驚かないけど。いくらなんでも、朝から食べ過ぎでしょ……。 
 
「ゴールまで六時間以上。だから、栄養補給が必要」
「走ってない私たちが、栄養補給してどうするのよ?」
「ここのピザ、おいしいと評判。石がまで焼いてる」

 フィニーツァは、大きなピザの皿を、私の前に差し出してくる。

 あまりにも話が平行線なので、イライラしてきた。いつもなら、このタイミングで風歌が間に入って、話題を変えたりする。そういえば、フィニーツァと二人だけで出掛けるのは、今回が初めてだ。いつも必ず、風歌が一緒にいるので。

 風歌がいないと、こうも噛み合わないものなのね――。フィニーツァは、食べ物以外に興味がないから、何を話せばいいか分からないし。六時間も、どうすればいいのよ?

 私はピザに手を伸ばした。別にお腹が空いている訳じゃないけど、イライラしているから、やけ食いだ。だが、一口食べると、予想外に美味しいので驚いた。 

「これ……意外と美味しいわね」
「ここは、他のMVカフェと違う。プロの料理人が作ってる」
「飲食店はどこも、プロが作っているんじゃないの?」

「こういう店は、バイトが作るか、作り置きがほとんど。でも、ここは、元三ツ星レストランのシェフが、作ってる」
「それで、この味なのね――。って、何でそんなに詳しいのよ?」

 普段、無口でボーッとしているくせに、食べ物のことになると、とたんに饒舌になる。しかも、私も知らないことまで、かなり詳しく知っていた。

「前から、来てみたかった。MVカフェの中で、一番、口コミ評価が高い」

 フィニーツァは、色んな店の口コミを見ているようだ。彼女がスピを見ている時は、たいていは、飲食店関係の口コミ情報だった。私は基本、口コミは当てにしないので、まず見ないけど……。

 そんなやり取りをしている内に『ノア・マラソン』がスタートした。

「ほら、始まったわよ。食べるなとは言わないけど、ちゃんと見なさい。風歌の応援もあるけど、私たち見習いは、イベントの勉強をする必要があるのだから」
「風歌、まだスタートしてない。今のうちに、追加注文する」

 フィニーツァは、中継を気にした様子もなく、店員を呼んで注文を始める。

 まったく、このやる気のなさと自由過ぎる行動、どうにかならないの? 私は厳しい視線を送るが、気付いてすらいなかった。

 いくら睨みつけたところで、空気を全く読まないので、通じやしない。風歌なら、すぐに空気を読み取って、反応するんだけど――。

「何とか、天気がもってくれれば、いいのだけど」 
「たぶん、雨降る」
「何で分かるのよ?」

 天気予報の降水確率は、二十パーセントだったはずだ。通常、これぐらいだと、まず降らない。もしくは、降っても小雨程度だ。

「朝、顔がしめっぽかった。ネコも顔を洗ってた」
「何なのそれ? 何の根拠もないじゃない」
「昔から、顔がしめっぽい時は、必ず雨降る」

 相変わらず、言うことが非論理的すぎる。『猫が顔を洗うと雨が降る』なんて言う人もいるが、ただの言い伝えだ。私はそういう不確定な話は、一切、信じない。

 しばらくして、全てのグループがスタートした。私は少し不安な気持ちで、人の波が動くさまを眺める。あんなに沢山の人がいて、風歌は大丈夫だろうか? 

 大人ばかりで、若い子の姿が全く見えない。大人ですら厳しい距離なのに、まだ体の出来上がっていない風歌が走るのは、とても大変だと思う。体力や運動神経は確かにあるが、それは、私たちの中ではの話だ。

 本当は、止めさせたかったが、言って聴くような性格ではない。それに、変に負けん気が強く、根性もある。

 辛くなったら、すぐリタイアすればいいが、かなり無茶をするに違いない。正直、完走なんてどうでもいいので、怪我をしないかだけが、物凄く心配だ……。

 スタートして間もなく、接触して、何人もがバタバタ倒れるシーンが映し出された。非常に心臓に悪い。

「スタート直後は、本当に危ないわね。風歌は大丈夫なのかしら?」 
「大丈夫。風歌、ネコみたいに、すばしっこい」

 フィニーツァは、ピザを片手に気楽に答えた。相変わらず、中継は真剣に見ていない。

「まぁ、そうだけど。周りは、大人だらけなんだから。万一、接触したら、怪我をする可能性だってあるでしょ?」

 今、怪我をするのは、シルフィード人生を棒に振りかねない。ただでさえ、色々と大変な環境で、生活しているのだから――。

「小さいほうが、むしろ避けやすい」
「だと、いいんだけど……」

 毎年、ニュースでは『ノア・マラソン』の映像を見ていたが、特に何とも思わなかった。しかし、今年は違う。知り合いが一人出ているだけで、全く見え方が違っていた。つい、余計な心配をしてしまう。

 考えてみれば『サファイア・カップ』の時も、随分ハラハラさせられたのよね。まったく風歌は、毎度毎度、ヤキモキさせて――。

「今は心配しても、しょうがない。三時間すぎてから、見ればいい」 
 フィニーツアは、ボソッと呟く。

「三時間って、ちょうど中間地点よね?」
「選手が減って、見やすくなる」

 事前に色々調べてみたところ『ノア・マラソン』には、五十キロ地点のゴールの他に、二十五キロ地点の『ハーフゴール』がある。二十五キロ地点は道が二つに分かれ、真っ直ぐ進めば最終ゴールに。途中で曲がれば、ハーフゴールに到着する。

 ハーフゴールでも『ノア・ハーフ』として、公式記録が残る仕組みだ。そのため、初心者や趣味で走る人は、ここで終了する場合が多い。また、フルマラソンの予定で走っていても、怪我や体調不良で、ハーフゴールに向かう人たちもいる。

 無理に、五十キロ地点を目指してリタイアすると、失格となり記録に残らない。なので、確実に行くなら、ハーフゴールのほうが賢明だ。年にもよるが、全体の二、三割の人は、ハーフゴールに入る。

 なお、先頭集団を走る、プロや一流選手たちは、最終ゴールまで『二時間台』で完走してしまう。

 そのため、有力選手のゴール後は、後ろを走っている無名の選手にも、スポットが当たるようになる。最終とハーフの、ゴールに入る人が増えるにつれ、走る人が減り、映る確率も上がるのだ。

「おそらく、風歌のことだから、ハーフゴールに入る訳ないわよね」 
「ハーフのこと、しらないかも」
「はぁ……それは、大いにあり得るわね」

 五十キロの完走に、頭が一杯で、ハーフゴールの存在など、全く知らないかもしれない。なにより、元々何事においても、無茶をする性格だ。負けず嫌いというより、単に無知で、怖いもの知らずなのよね――。

「これ、凄くおいしい。たべると落ちつく」 

 今度は、大きなリンゴのタルトの皿を、私の前に押し出してきた。スライスされたリンゴが美しく並べられ、まるで花のように見える。皿に一切れとると、フォークで小さく切り、口に運ぶ。

「これ、甘すぎず上品な味ね。見た目もとても美しいし」
「菓子コンテストで金賞をとった、有名パティシエが作ってる」
「なるほど……。って、何であんたは、そんなことばかり知ってるのよ?」

 シルフィードの勉強は適当なくせに、余計な知識ばかり身につけている。とはいえ、このタルトは本当に美味しい。

 フィニーツァは、その間にも、また店員を呼び、さらなる追加注文をしていた。よく見ると、すでに何枚もの皿が空になり、重ねてあった。いったい、いつの間に?

「まったく、どれだけ頼んでるのよ?」
「マラソンと同じで、観戦もペース配分がだいじ」 

「もっともらしいこと言って、明らかにペース配分を間違えてるわよ。まだ、始まったばかりじゃない」
「まだ、ウォーミング・アップ。本気だすのは、まだ先」

 もう、十分に本気で食べてると思うけど。マラソンが終わるまでに、はたして何十皿、食べる気だろうか? もういい、放っておこう――。

 私はモニターに映る、どんよりとした灰色の空を眺めながら、何事もなく無事に終わることを祈る。

『蒼空の女王』シルフィードよ。どうか風歌に、風のご加護を……。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

次回――
『何か知らないけど絶好調で力が全身にみなぎってきたー!!』

 世の中って奴は、今日も吐き気がするほどに絶好調だな
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

一人息子の勇者が可愛すぎるのだが

碧海慧
ファンタジー
魔王であるデイノルトは一人息子である勇者を育てることになった。 デイノルトは息子を可愛がりたいが、なかなか素直になれない。 そんな魔王と勇者の日常開幕!

◆完結◆修学旅行……からの異世界転移!不易流行少年少女長編ファンタジー『3年2組 ボクらのクエスト』《全7章》

カワカツ
ファンタジー
修学旅行中のバスが異世界に転落!? 単身目覚めた少年は「友との再会・元世界へ帰る道」をさがす旅に歩み出すが…… 構想8年・執筆3年超の長編ファンタジー! ※1話5分程度。 ※各章トップに表紙イラストを挿入しています(自作低クオリティ笑)。 〜以下、あらすじ〜  市立南町中学校3年生は卒業前の『思い出作り』を楽しみにしつつ修学旅行出発の日を迎えた。  しかし、賀川篤樹(かがわあつき)が乗る3年2組の観光バスが交通事故に遭い数十mの崖から転落してしまう。  車外に投げ出された篤樹は事故現場の崖下ではなく見たことも無い森に囲まれた草原で意識を取り戻した。  助けを求めて叫ぶ篤樹の前に現れたのは『腐れトロル』と呼ばれる怪物。明らかな殺意をもって追いかけて来る腐れトロルから逃れるために森の中へと駆け込んだ篤樹……しかしついに追い詰められ絶対絶命のピンチを迎えた時、エシャーと名乗る少女に助けられる。  特徴的な尖った耳を持つエシャーは『ルエルフ』と呼ばれるエルフ亜種族の少女であり、彼女達の村は外界と隔絶された別空間に存在する事を教えられる。  『ルー』と呼ばれる古代魔法と『カギジュ』と呼ばれる人造魔法、そして『サーガ』と呼ばれる魔物が存在する異世界に迷い込んだことを知った篤樹は、エシャーと共にルエルフ村を出ることに。  外界で出会った『王室文化法暦省』のエリート職員エルグレド、エルフ族の女性レイラという心強い協力者に助けられ、篤樹は元の世界に戻るための道を探す旅を始める。  中学3年生の自分が持っている知識や常識・情報では理解出来ない異世界の旅の中、ここに『飛ばされて来た』のは自分一人だけではない事を知った篤樹は、他の同級生達との再会に期待を寄せるが……  不易流行の本格長編王道ファンタジー作品!    筆者推奨の作品イメージ歌<乃木坂46『夜明けまで強がらなくていい』2019>を聴きながら映像化イメージを膨らませつつお読み下さい! ※本作品は「小説家になろう」「エブリスタ」「カクヨム」にも投稿しています。各サイト読者様の励ましを糧についに完結です。 ※少年少女文庫・児童文学を念頭に置いた年齢制限不要な表現・描写の異世界転移ファンタジー作品です。

幸福の魔法使い〜ただの転生者が史上最高の魔法使いになるまで〜

霊鬼
ファンタジー
生まれつき魔力が見えるという特異体質を持つ現代日本の会社員、草薙真はある日死んでしまう。しかし何故か目を覚ませば自分が幼い子供に戻っていて……? 生まれ直した彼の目的は、ずっと憧れていた魔法を極めること。様々な地へ訪れ、様々な人と会い、平凡な彼はやがて英雄へと成り上がっていく。 これは、ただの転生者が、やがて史上最高の魔法使いになるまでの物語である。 (小説家になろう様、カクヨム様にも掲載をしています。)

修学旅行のはずが突然異世界に!?

中澤 亮
ファンタジー
高校2年生の才偽琉海(さいぎ るい)は修学旅行のため、学友たちと飛行機に乗っていた。 しかし、その飛行機は不運にも機体を損傷するほどの事故に巻き込まれてしまう。 修学旅行中の高校生たちを乗せた飛行機がとある海域で行方不明に!? 乗客たちはどこへ行ったのか? 主人公は森の中で一人の精霊と出会う。 主人公と精霊のエアリスが織りなす異世界譚。

称号チートで異世界ハッピーライフ!~お願いしたスキルよりも女神様からもらった称号がチートすぎて無双状態です~

しらかめこう
ファンタジー
「これ、スキルよりも称号の方がチートじゃね?」 病により急死した主人公、突然現れた女神によって異世界へと転生することに?! 女神から様々なスキルを授かったが、それよりも想像以上の効果があったチート称号によって超ハイスピードで強くなっていく。 そして気づいた時にはすでに世界最強になっていた!? そんな主人公の新しい人生が平穏であるはずもなく、行く先々で様々な面倒ごとに巻き込まれてしまう...?! しかし、この世界で出会った友や愛するヒロインたちとの幸せで平穏な生活を手に入れるためにどんな無理難題がやってこようと最強の力で無双する!主人公たちが平穏なハッピーエンドに辿り着くまでの壮大な物語。 異世界転生の王道を行く最強無双劇!!! ときにのんびり!そしてシリアス。楽しい異世界ライフのスタートだ!! 小説家になろう、カクヨム等、各種投稿サイトにて連載中。毎週金・土・日の18時ごろに最新話を投稿予定!!

辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~

雪月 夜狐
ファンタジー
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。 辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。 しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。 他作品の詳細はこちら: 『転生特典:錬金術師スキルを習得しました!』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/906915890】 『テイマーのんびり生活!スライムと始めるVRMMOスローライフ』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/515916186】 『ゆるり冒険VR日和 ~のんびり異世界と現実のあいだで~』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/166917524】

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です! 小説家になろうでも10位獲得しました! そして、カクヨムでもランクイン中です! ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。 いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。 欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・ ●●●●●●●●●●●●●●● 小説家になろうで執筆中の作品です。 アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。 現在見直し作業中です。 変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。

うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生

野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。 普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。 そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。 そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。 そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。 うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。 いずれは王となるのも夢ではないかも!? ◇世界観的に命の価値は軽いです◇ カクヨムでも同タイトルで掲載しています。

処理中です...