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第2部 母と娘の関係
3-5やっぱり焼きたてのサンマは最高に美味しい
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私は今〈北地区〉に来ていた。いつも通り、午前中の仕事を終えたあと、自主練に来ている。普段はあまり来ないけど、今月は『蒼海祭』に向けて、集中的にこの地区を回る『北地区・強化月間中』だった。
『蒼海祭』は、海の恵に感謝するお祭りだから、漁港がある〈北地区〉が、メインのイベント会場だからね。
ただ、こうして回ってみると、まだまだ知らない場所が沢山ある。基本的には、観光スポットがメインで、それ以外の場所は、あまり回っていなかったので。
〈中央区〉に近いエリアは『住宅街』になっている。私の住んでいるアパートも、この住宅街の中にあった。そこから、さらに北に進んで行くと、途中で住宅街がなくなり、一気に『田園風景』に切り替わる。
その田畑のちょっと手前の辺りに、商店街があった。他地区のお洒落なショッピング・モールとは違い、古くて小さな商店街だ。
私は上空から全体を眺めたあと、駐車場にエア・ドルフィンを停め、徒歩で商店街に向かった。空からだとよく見えないし、今まで行ったことがなかったので、一度、見ておこうと思ったからだ。
私は基本、毎食パンだから、それ以外のお店って、滅多に行かないんだよね。それに、買い物は、全て近所で済ませてるし。
ちなみに、この商店街には〈猫の通り道〉という名前が付いていた。元々猫が多かったらしけど、実際に行ってみて、その名前の由来がよく分かった……。
商店街の道幅が、物凄く狭いのだ。他の商店街は、かなり道幅が広いけど、ここは住宅街の裏道みたいな感じで、まさに『猫の通り道』だった。
物凄く年季の入った建物が多く、他の商店街で見かける、オシャレなチェーン店は、一つも見当たらない。全て地元の個人商店だ。
〈東地区〉の商店街も、個人店ばかりだけど、あっちのほうは道幅も広く、店構えも綺麗になっている。ただ、ここの商店街は、全く見た目を気にした作りではなく、出店に近い感じだ。
〈北地区〉は農家と漁師が多いこともあり、野菜や果物、魚介類を売っている店が多い。しかも、どれも産直なので、新鮮なうえに、値段が凄く安かった。
トタンやベニヤ板などで作られた、簡易的な建物が多く、老朽化が進んで結構オンボロだ。でも、活気は結構あって、荷台やカートにダンボールをのせている、まとめ買いの人も多かった。
おそらく、お店などをやっている人が、仕入れに来ているのだと思う。商店街というより、市場に近い感じかな。
あちこちで、店主とお客さんたちが、ワイワイと世間話をしている。中には、今日のオススメを聴いたり、値切り交渉をしている人もいた。
来ているのは、みんな地元の常連さんなのだろう。場所が場所なだけに、観光客の人は、全く来なさそうだけど、この地元感あふれる感じが、凄くいいなぁ。
「ここって、物凄く穴場かも」
私はワクワクしながら、奥へと進んで行った。
種類が豊富で、見たことのない魚や果物も沢山ある。それに、なんといっても値段が安い。惜しむらくは、我が家にキッチンがないことだ。せっかく買っても、調理できないんじゃ意味ないよね。
あと、保存庫もないから、たくさん買っても保存できないし。かと言って、会社のキッチンで魚を焼くのは、流石にまずいよね。会社中に、魚の匂いが充満したら、大変なことになってしまう――。
うーん、久々に焼き魚が食べたいなぁ。せっかく海産物が豊富な、海に囲まれた町なのに。こっちに来てから、あまりお魚食べてないんだよね。
フライとかは、たまに食べるけど、焼き魚は全く食べてないなぁ。白いご飯に、焼き魚。うーん、この組み合わせはたまらない……。
頭の中で妄想しながら歩いてると、横から声を掛けられる。
「おや、シルフィードがここに来るなんて珍しいね。お嬢ちゃんも一つどうだい? どれも、今朝とれたばかりの、新鮮な魚だよ」
振り向くと、とても元気そうな、初老の女性が立っていた。
店に並んでいる魚を見ると、つやつや光っていて、本当に新鮮そうだ。
「これって、地元でとれた魚ですか?」
「そうだよ。うちは、ノア産の魚しか扱っていないからね」
「へぇー、だからこんなに新鮮なんですね」
「本物のノアーズは、地元の魚しか食べないのさ」
なるほど、そういうものなんだ。『ノアーズ』とは、代々〈グリュンノア〉に住んでる人で、向こうの世界だと『江戸っ子』みたいな感じかな。ノアーズは、威勢のいい人が多い。
私が棚に並んでいる魚を見ていると、ふと目がとまった。
「これって、サンマですか?」
「そう、今の時期が旬で、一番おいしいよ。夕飯のおかずにどうだい?」
へぇー、こっちの世界にも、サンマってあるんだね。
見た目も、私の知っているものと全く同じだ。もちろん、こちらの世界にしかない食べ物もあるけど、向こうの世界と、完全に同じ物も結構多い。
「んー、滅茶苦茶、食べたいけど、私の部屋キッチンがないんですよね――」
サンマの塩焼き、超食べたい! 大根おろしがあれば、なおグッド!! でも、屋根裏部屋には、調理器具はないし。もし七輪とかで焼いたら、煙だらけになって大惨事になりそう……。
「なら、焼いてあげようか?」
「えっ、いいんですか?」
意外な提案に驚く。おろしたり、刺し身にしてくれる魚屋は知ってるけど、焼いてくれるの初めてだ。
「いいよ、何尾いるんだい?」
「じゃあ、二尾――いや三尾お願いします!」
一尾七十ベル。三尾でも二百十ベル。節約中の私にも、とても優しいお値段だ。
「はいよ、ちょっと待っててね」
女将さんは、店の中にあるクッキング・プレートで、魚を焼き始めた。しばらくすると、ジューっという音と、香ばしい匂いが漂って来た。
うーん、この魚の焼ける香がたまらない。夕飯が超待ち遠しいよー。
「魚屋さんで、魚を焼いてくれるとは、知りませんでした」
「うちは、お客さんの要望があれば、何だってやるよ。刺し身、すり身、燻製、フライ、焼き魚に煮魚。私は元々料理人だったから、大抵のものは作れるからね」
女将さんは、威勢よく答える。
「うわー、凄い! でも、それなら、これからはいつでも、お魚が食べられます。お魚は大好きなんですけど。こっちに来てからは、あまり食べなくなってしまったので、凄く助かります」
いやー、まさかこんな便利なお店があったとは。でも、スーパーやチェーン店と違って、個人店だからこそ出来るサービスだよね。
「お嬢ちゃんは、大陸から来たのかい?」
「いえ、向こうの世界から来ました」
「それはまた、ずいぶんと遠くから来たんだね。観光……って訳じゃないやね、その恰好を見ると」
「シルフィードになるために、やって来ました」
割と良くあるやり取りだ。大陸から、この町に引っ越してくる人は、そこそこいるみたい。でも、向こうの世界から移住する人は、滅多にいなかった。まぁ、観光で来る人はいるけど、まだまだ少数なんだよね。
昔に比べ、異世界への偏見を持つ人は、少なくなっている。でも、旅行もビジネスも、行くのはみんな大陸のほうなんだよね。〈グリュンノア〉は、この世界では有名でも、向こうの世界では、まだまだマイナーだ。
「へぇー、随分と物好きな子もいたもんだね。でも、嬉しいよ。遠い世界から、わざわざ来てくれる若者がいるなんてさ。最近の若者は、みんな大陸に出ていってしまうからね」
やっぱり、都会にあこがれるのは、どこの世界の若者も同じみたい。この町だって、十分に都会で魅力的だと思うけどなぁ。
「ここの商店街も『蒼海祭』は、何かやったりするんですか?」
「いや、特に変わったことはせずに、いつも通り平常運転だよ。他にいくらでも、観光名所や綺麗なショッピング・モールがあるから、まず観光客は来ないからね」
「そうなんですか――」
結構、遠い場所にあるし、物凄く分かり辛いから、観光客はまずこないよね。私だって、今まで気付かなかったもん。
「うちの商店街は、地元の人間しか来ないけど、一年中『蒼海祭』をやってるようなもんさ。特別な祭りなんてやらなくても、いつだって、安くて美味しい魚が食べられるし。毎日、海には感謝しながら生きてるからね」
女将さんは笑顔で答える。
「そう言われてみれば、そうですね」
私も微笑みながら返した。
ここは、中心部から外れて目立たないし、古ぼけてはいるけれど、お店の人もお客さんたちも、とても活気にあふれていた。なるほど、毎日がお祭りっていうのも、納得できる。
しばらくすると、女将さんは、焼き魚を紙に包み、ビニール袋に入れてくれた。袋には『豊漁殿』と書かれている。
「お待たせ、できたよ」
「ありがとうございます」
私が財布を取り出そうとすると、
「お代はいいよ、持ってきな」
スッと袋を差し出してきた。
「えっ?! そんな、焼いていただいた上にタダなんて……」
「せっかく、遠くから来てくれたんだし、今日はサービスしておくよ。その代り、これからも、ごひいきにしておくれよ」
「はい、必ずまた来ます!」
私は女将さんにお礼と挨拶をすると、笑顔で手を振りながら店を立ち去った。
いやー、ビックリ。お魚を焼いてくれただけでも凄いのに、一見客の私に、いきなり無料サービスしてくれるなんて。こういう下町っぽい雰囲気の商店街って、物凄く人情味があっていいよねぇ。
また、通うお店が一つ増えた。本当にこの町は奥が深くて、まだまだ色んな素敵が埋まってそう。
これからも、この町のいいところを、どんどん見つけて行かないとね……。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
次回――
『空もいいけど海で生きる人たちも超カッコイイ』
海を愛するのは賢者であり、山を愛するのは聖者である
『蒼海祭』は、海の恵に感謝するお祭りだから、漁港がある〈北地区〉が、メインのイベント会場だからね。
ただ、こうして回ってみると、まだまだ知らない場所が沢山ある。基本的には、観光スポットがメインで、それ以外の場所は、あまり回っていなかったので。
〈中央区〉に近いエリアは『住宅街』になっている。私の住んでいるアパートも、この住宅街の中にあった。そこから、さらに北に進んで行くと、途中で住宅街がなくなり、一気に『田園風景』に切り替わる。
その田畑のちょっと手前の辺りに、商店街があった。他地区のお洒落なショッピング・モールとは違い、古くて小さな商店街だ。
私は上空から全体を眺めたあと、駐車場にエア・ドルフィンを停め、徒歩で商店街に向かった。空からだとよく見えないし、今まで行ったことがなかったので、一度、見ておこうと思ったからだ。
私は基本、毎食パンだから、それ以外のお店って、滅多に行かないんだよね。それに、買い物は、全て近所で済ませてるし。
ちなみに、この商店街には〈猫の通り道〉という名前が付いていた。元々猫が多かったらしけど、実際に行ってみて、その名前の由来がよく分かった……。
商店街の道幅が、物凄く狭いのだ。他の商店街は、かなり道幅が広いけど、ここは住宅街の裏道みたいな感じで、まさに『猫の通り道』だった。
物凄く年季の入った建物が多く、他の商店街で見かける、オシャレなチェーン店は、一つも見当たらない。全て地元の個人商店だ。
〈東地区〉の商店街も、個人店ばかりだけど、あっちのほうは道幅も広く、店構えも綺麗になっている。ただ、ここの商店街は、全く見た目を気にした作りではなく、出店に近い感じだ。
〈北地区〉は農家と漁師が多いこともあり、野菜や果物、魚介類を売っている店が多い。しかも、どれも産直なので、新鮮なうえに、値段が凄く安かった。
トタンやベニヤ板などで作られた、簡易的な建物が多く、老朽化が進んで結構オンボロだ。でも、活気は結構あって、荷台やカートにダンボールをのせている、まとめ買いの人も多かった。
おそらく、お店などをやっている人が、仕入れに来ているのだと思う。商店街というより、市場に近い感じかな。
あちこちで、店主とお客さんたちが、ワイワイと世間話をしている。中には、今日のオススメを聴いたり、値切り交渉をしている人もいた。
来ているのは、みんな地元の常連さんなのだろう。場所が場所なだけに、観光客の人は、全く来なさそうだけど、この地元感あふれる感じが、凄くいいなぁ。
「ここって、物凄く穴場かも」
私はワクワクしながら、奥へと進んで行った。
種類が豊富で、見たことのない魚や果物も沢山ある。それに、なんといっても値段が安い。惜しむらくは、我が家にキッチンがないことだ。せっかく買っても、調理できないんじゃ意味ないよね。
あと、保存庫もないから、たくさん買っても保存できないし。かと言って、会社のキッチンで魚を焼くのは、流石にまずいよね。会社中に、魚の匂いが充満したら、大変なことになってしまう――。
うーん、久々に焼き魚が食べたいなぁ。せっかく海産物が豊富な、海に囲まれた町なのに。こっちに来てから、あまりお魚食べてないんだよね。
フライとかは、たまに食べるけど、焼き魚は全く食べてないなぁ。白いご飯に、焼き魚。うーん、この組み合わせはたまらない……。
頭の中で妄想しながら歩いてると、横から声を掛けられる。
「おや、シルフィードがここに来るなんて珍しいね。お嬢ちゃんも一つどうだい? どれも、今朝とれたばかりの、新鮮な魚だよ」
振り向くと、とても元気そうな、初老の女性が立っていた。
店に並んでいる魚を見ると、つやつや光っていて、本当に新鮮そうだ。
「これって、地元でとれた魚ですか?」
「そうだよ。うちは、ノア産の魚しか扱っていないからね」
「へぇー、だからこんなに新鮮なんですね」
「本物のノアーズは、地元の魚しか食べないのさ」
なるほど、そういうものなんだ。『ノアーズ』とは、代々〈グリュンノア〉に住んでる人で、向こうの世界だと『江戸っ子』みたいな感じかな。ノアーズは、威勢のいい人が多い。
私が棚に並んでいる魚を見ていると、ふと目がとまった。
「これって、サンマですか?」
「そう、今の時期が旬で、一番おいしいよ。夕飯のおかずにどうだい?」
へぇー、こっちの世界にも、サンマってあるんだね。
見た目も、私の知っているものと全く同じだ。もちろん、こちらの世界にしかない食べ物もあるけど、向こうの世界と、完全に同じ物も結構多い。
「んー、滅茶苦茶、食べたいけど、私の部屋キッチンがないんですよね――」
サンマの塩焼き、超食べたい! 大根おろしがあれば、なおグッド!! でも、屋根裏部屋には、調理器具はないし。もし七輪とかで焼いたら、煙だらけになって大惨事になりそう……。
「なら、焼いてあげようか?」
「えっ、いいんですか?」
意外な提案に驚く。おろしたり、刺し身にしてくれる魚屋は知ってるけど、焼いてくれるの初めてだ。
「いいよ、何尾いるんだい?」
「じゃあ、二尾――いや三尾お願いします!」
一尾七十ベル。三尾でも二百十ベル。節約中の私にも、とても優しいお値段だ。
「はいよ、ちょっと待っててね」
女将さんは、店の中にあるクッキング・プレートで、魚を焼き始めた。しばらくすると、ジューっという音と、香ばしい匂いが漂って来た。
うーん、この魚の焼ける香がたまらない。夕飯が超待ち遠しいよー。
「魚屋さんで、魚を焼いてくれるとは、知りませんでした」
「うちは、お客さんの要望があれば、何だってやるよ。刺し身、すり身、燻製、フライ、焼き魚に煮魚。私は元々料理人だったから、大抵のものは作れるからね」
女将さんは、威勢よく答える。
「うわー、凄い! でも、それなら、これからはいつでも、お魚が食べられます。お魚は大好きなんですけど。こっちに来てからは、あまり食べなくなってしまったので、凄く助かります」
いやー、まさかこんな便利なお店があったとは。でも、スーパーやチェーン店と違って、個人店だからこそ出来るサービスだよね。
「お嬢ちゃんは、大陸から来たのかい?」
「いえ、向こうの世界から来ました」
「それはまた、ずいぶんと遠くから来たんだね。観光……って訳じゃないやね、その恰好を見ると」
「シルフィードになるために、やって来ました」
割と良くあるやり取りだ。大陸から、この町に引っ越してくる人は、そこそこいるみたい。でも、向こうの世界から移住する人は、滅多にいなかった。まぁ、観光で来る人はいるけど、まだまだ少数なんだよね。
昔に比べ、異世界への偏見を持つ人は、少なくなっている。でも、旅行もビジネスも、行くのはみんな大陸のほうなんだよね。〈グリュンノア〉は、この世界では有名でも、向こうの世界では、まだまだマイナーだ。
「へぇー、随分と物好きな子もいたもんだね。でも、嬉しいよ。遠い世界から、わざわざ来てくれる若者がいるなんてさ。最近の若者は、みんな大陸に出ていってしまうからね」
やっぱり、都会にあこがれるのは、どこの世界の若者も同じみたい。この町だって、十分に都会で魅力的だと思うけどなぁ。
「ここの商店街も『蒼海祭』は、何かやったりするんですか?」
「いや、特に変わったことはせずに、いつも通り平常運転だよ。他にいくらでも、観光名所や綺麗なショッピング・モールがあるから、まず観光客は来ないからね」
「そうなんですか――」
結構、遠い場所にあるし、物凄く分かり辛いから、観光客はまずこないよね。私だって、今まで気付かなかったもん。
「うちの商店街は、地元の人間しか来ないけど、一年中『蒼海祭』をやってるようなもんさ。特別な祭りなんてやらなくても、いつだって、安くて美味しい魚が食べられるし。毎日、海には感謝しながら生きてるからね」
女将さんは笑顔で答える。
「そう言われてみれば、そうですね」
私も微笑みながら返した。
ここは、中心部から外れて目立たないし、古ぼけてはいるけれど、お店の人もお客さんたちも、とても活気にあふれていた。なるほど、毎日がお祭りっていうのも、納得できる。
しばらくすると、女将さんは、焼き魚を紙に包み、ビニール袋に入れてくれた。袋には『豊漁殿』と書かれている。
「お待たせ、できたよ」
「ありがとうございます」
私が財布を取り出そうとすると、
「お代はいいよ、持ってきな」
スッと袋を差し出してきた。
「えっ?! そんな、焼いていただいた上にタダなんて……」
「せっかく、遠くから来てくれたんだし、今日はサービスしておくよ。その代り、これからも、ごひいきにしておくれよ」
「はい、必ずまた来ます!」
私は女将さんにお礼と挨拶をすると、笑顔で手を振りながら店を立ち去った。
いやー、ビックリ。お魚を焼いてくれただけでも凄いのに、一見客の私に、いきなり無料サービスしてくれるなんて。こういう下町っぽい雰囲気の商店街って、物凄く人情味があっていいよねぇ。
また、通うお店が一つ増えた。本当にこの町は奥が深くて、まだまだ色んな素敵が埋まってそう。
これからも、この町のいいところを、どんどん見つけて行かないとね……。
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次回――
『空もいいけど海で生きる人たちも超カッコイイ』
海を愛するのは賢者であり、山を愛するのは聖者である
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