好きなんて、ウソつき。

春茶

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第三章

『好きなんて言った?』

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次の日、あたしはいつも通り学校に登校した。
寝て起きると意外にも昨日の出来事なんてどうでも良くなっていた。
何にもなかったようにミユと他愛もない話で笑えた。
まだ今日関村の姿を見ていない。
こんなとき、違うクラスでよかったとつくづく思う。

…正直今どんな顔をしてあいつに会ったらいいかわかんない。

ブーーッ。

…ん?
授業中にポッケの中で携帯が揺れた。
先生がこっちを見ていないのを確認してメールを開く。

あ…関村だ。

『おはよ』

それだけの短い言葉。
…何事もなかったような彼の態度。
やっぱりあの光景はあたしの見間違いだったのかもしれない。

てかおはよって…今何時だと思ってるんだこいつは。
もうすぐ昼だよ?

『どしたの?いきなり』

関村の返事はいつも早い。

『今日昼飯わすれた』

昼飯?
忘れたって…いっつも売店で買ってるって言ってたくせになんのアピールだ?

『売店にいけば?』

携帯をしまおうとするとすぐ

ブーーッ。

あーもう!
先生に見つかったらどうすんのよ…。

『お前のがいい』

……。

なんだと!?
あたしはちゃんと忘れずにお弁当持ってきたのにそれをよこせと!?

『絶対に無理!』

『じゃあお前を食わせろ』

…………。
答えになってないし。
何を言ってんのこいつ。
まだ続きがあることに気づきスクロールして読んでみると…

『今から空き室にこい』

…え、今から?てことは、関村はきっと空き室でサボってるのね。
って、あたしに授業抜け出せと!?

『むり!どうやって?』

『仮病つかえ』

…やってみるしかない。

「せ、先生!」

「ん?どーした吉田」

「あのっ…頭いたいです」

「ふーん、そうか。なら寝てろ。えー、ここの計算はー…」

……え、え?
そんなに塩対応なの?
この薄らハゲめ!
人が頭痛がってるっていうのにスルーですか!?
保健室というワードを期待していたのに…
寝てろって言われるとは思ってなかった。
甘かった…。

再び携帯を握りしめる。

『休み時間じゃだめ?』

『だめ。なに、失敗したの?』

『うん』

『アホ。迎えに行く』

む、迎えに行く?

ガラッ

「未菜」

「は!?」

驚きを隠せずに立ち上がった。
どういう神経してるのこいつ!?

「お前隣のクラスの関村だな?授業中だぞ!なにしてるんだ!」

プンスカ怒る先生を無視してあたしの席まで歩いてきた。

「行くぞ」

「え…あ…」

関村の登場に周りの女子が騒ぎだし、先生は顔を真っ赤にしてあたし達に怒鳴り散らす。
それなのに関村は表情一つ変えない。

「ほら立て」

「うんっ」

ぐいっとあたしの手を掴みそのまま走り出す。

「こらー!お前らー!」

「やべっ早く行くぞっ!」

「きゃー!」

笑ながら廊下を走る。
こんなに堂々と授業をサボるなんて初めての体験。
こんなにワクワクするなんて。
それにみんなの前で堂々と連れ出してくれたことが少し嬉しかった。

「あーねみぃっ」

空き室にあるベットにゴロンと横になる関村。

ここは関村とリクさんが使ってる秘密のところなんだっけ。
どうして先生達にバレないのか不思議だ。
窓から吹き込む風が気持ちいい。

「昨日の夜寝てないの?」

「まぁな」

「…ふーん」

「立ってないでこっちこいよ」

「いや…あたしソファーに座る」

こんな密室でエロ男の隣にいたら
なにされるかわかんないんだから。

「いーから、こっちこい」

「…はいはい」

ベットの端に座ると関村はあたしを後ろから抱きしめる形で座ってきた。

「ー…っ」

くだぁーっとあたしの肩に関村の頭がのしかかる。

く、くすぐったい…。

…ーちゅっ。

「ひゃっ…」

あたしの反応を楽しんでるかのように、ふっと鼻で笑う声が聞こえた。
関村の唇はあたしの首に触れ、そっとキスをする。

あ、甘い…っ!
そしてこの人の色気が凄い!

「せ、関村!」

関村の体を押した。

「…ん?」

「こ、ここでこんなことしてたらまたあの人に怒られるよ…?」

「いーんだよ。ここは俺の場所でもあるんだからな」

そして彼の手があたしの肩をゆっくりベッドへ押し倒す。
やばいっ…押し倒される!

「あはは!お、お相撲なら負けないぞ?てーーい!」

「…」

あ、あれ?
結構本気で押したのに全然動かない。

「それ本気?やっぱお前も女の子だな」

「あんたが強すぎるんだよ!」

「じゃあ俺には反抗できねーな」

「なっ…できますとも!」

「じゃあしてみれば?」

肩におかれた手に力がかかる。

や、やばいっ!
話をそらさなきゃ!

「あ、ねぇねぇ最近できたハンバーガーショップ知ってる?」

「ハンバーガー?」

「そう。気になるから今日一緒に行かない?」

「…それはめんどい」

関村はため息交じりに呟いた後、あたしから離れてひとりベットに倒れこんだ。
めんどいって、なにさ。

「最近付き合い悪いね。いーじゃん、デートとか全然出来てないしさ」

「疲れてんだよ。昨日だって振り回されて大変だったんだからな」

昨日…。
ふとあの時の光景が頭をよぎる。
…答えを知らないでこの先引きずるのは嫌だ。
きっと本当の事を聞かないとこの先ずっとモヤモヤする。

「…ねぇ、昨日誰と遊んだの?」

「ああー。3年の女」

「女って…え?どうゆうこと?」

あまりにも彼の言葉がストレートで理解できない。

「晩飯の買い出し付き合えって言われたんだよ。それで行っただけ」

「行っただけって…」

買い物なんて…1人でも行けるじゃん。
なんでわざわざ関村が付いていかなきゃいけないの?
それに…あたしとのデートは面倒なのにその人との買い物についていくのはなんで?
その女の人と関村はどういう関係なの?

言葉にできない感情で頭がいっぱいになる。

「あたしとのデートはめんどうなのに、その人との買い物は楽しそうについていくんだね…」
 
それに…本当は買い物だけじゃなかったんじゃないの?
泊まりとか言ってたもん。
この変態男がなにしたかなんて…わかりきったこと。

「だから疲れたんだよ俺は。いちいちうるせーな」

明らかに無感情の関村は風に揺れるカーテンを眺めるばかりであたしのことは一切見ない。
そんな彼の態度にどんどん腹が立ってきて。

「ねぇなんで?あたしは関村の彼女なのになんであたしが我慢しないといけないの?」

「べつに彼女だからってお前だけが特別なわけじゃねーだろ。つーか、他にもいるし」

…は?

「他にもって…どういうこと?」

「あー、お前めんどくさ」

冷たい口調になった関村からは、なんの感情も読み取れなくて。
やばいあたしそろそろ限界。
…何ため息ついてんだよ。
ため息をつきたいのはこっちだ。
…意味わかんない。
やだ…泣きそう。
目尻がじわじわと熱くなる。

「めんどくさいってなんなのっ!あたしは真剣に話してんのにっ」

「あー、もうそーゆーのがうざいんだって」

「そんな言い方ないじゃん!」

悲しくて悔しくて涙が溢れて止まらない。
そんなあたしをただ見つめるだけで関村は何も言わない。

「…関村、ほんとにあたしのこと好きなの?」

拳を握りしめて彼を見つめる。
溢れだす涙を必死にこらえながら。

少しの沈黙。
鋭い彼の目があたしを捉えて淡々と言った。


「俺、好きなんて言った?」


頭が真っ白になった。
心臓の音がうるさい。

「な、にそれ…」

絞り出した言葉は呆気なく、彼の明るい声でかき消される。

「お前だって、その程度だろ?」

その程度?

「いーじゃん。お前は俺を好きで、こうして付き合えてるんだから」

「待ってよ…。じゃあ関村は、最初からあたしのことなんとも想ってなかったってこと?」

「想ってねーよ。俺女に本気になんないし」

嘘だ。
どうしてそんな酷いことサラッと言えるの?
あたしがあんたと付き合えたことがどれだけ嬉しくて、関村がしてくれる行動とか言動にいちいち喜んで馬鹿みたいにはしゃいでたあたしの気持ちがあんたに伝わらなかったの?

「じゃあ…どうしてあたしと付き合ったの」

「別に嫌いでもなかったから」

「…ふざけんな」

告白するのにあたしがどれだけの決意をしたか。
一緒に出かけた時にとってくれたあんなブサイクなブタさんのキーホルダーが、どれだけ嬉しかったか。
少しでも冷たくされるたびにどれだけ本気で悩んだか。

「その程度?本気にならない?…笑わせんな」

知らなかった。
あんたがこんな最低野郎だったなんて。
今までの行動とか言動全部、あたしの思い違いだったんだ。

「何被害者ズラしてんの?お前もそこらへんの女と同じだろーが。ろくに俺のこと知らないくせに告白なんかしてきて。結局顔とか立場だろ?」

「はぁ…?ほかの女と一緒にすんなよ!顔だけならもっと他もイケメンなんていっぱいいるわ!あたしはっ、あんただから好きになったのにっ」

我慢してるのに涙がポロポロと零れる。
ならあの時のキスも、優しくあたしに触れてきたのもこいつにとってはタダの遊びで都合のいい暇つぶしで、意味なんかなくて。
あたし以外にもこんなふうにたぶらかして遊んでたんだ。

…関村は愛がなくてもあんなことできる人だったんだね。
あたしのこと振り回して楽しんでたんだね。
自分に好意をもってくれた人を都合よく受け入れて遊んで、そのくせ誰にも本気にならない。

…最低。

「あたしは前から…ずっと前から好きだったのっ。あんたが思ってる以上にホンキで…」

震える声で必死に伝えようと頑張るけど息が詰まる。
初めての感情で自分の気持ちを抑えることができなかった。
そんなあたしを見て驚いたかのように関村が目を見開いた。

「なんなのよっ…あんたほんっと最低!地獄に落ちろ!バカ!」

涙を拭って部屋を出ようと足早に歩き出す。

「っ…まてよ」

いつもと違う、強い力で腕をつかまれてそのまま壁に押さえつけられた。
手首の痛みとは裏腹に関村が悲しい目をしてあたしを見るから余計に胸が痛くなった。
どうしてあんたがそんな目してるの。
本当に…意味わかんないよ関村。

「痛いよっ…離して!」

「…なんで泣いてんの」

「はぁ?そんなこともわかんないの?あんた自分が何言ったか分かってんの!?どれだけあたしのこと傷つけたと思ってんのよっ。あたしは本気でっ…!」

「だったらこのまま俺と付き合ってればいいだろ?今まで通りふつうに」

「付き合うってのは…お互いが想い合っててその人だけの特別になりたいって思うからなの!…あんたにとってあたしが特別な存在じゃないならっ、あたしはあんたなんかいらない」

「でも…俺に寄ってくる女はみんなそれでもいいって…」

「だからっ、他の子と一緒にすんな!ばか!」

この男は今までどんな女と出会ってきたんだよ。
それともあたしが変なの?
そうだとしてもこいつの外見とか立場で寄ってくるようなそんな人たちとあたしの想いは絶対違う。
こんなありえないことを真顔で言ってくるこいつは絶対に頭いかれてる。
いや、もしかしたら無神経なあんたの言葉で泣いてる子だってたくさんいるかもしれない。
みんながみんな、遊びとは限らないのに。
それなのにこいつは…ー。

「あたしだけが好きじゃだめなのっ。一方的な恋愛じゃ付き合ってるは意味ないの!」

「未菜っ…」

「そんな中途半端な気持ちで付き合ってるなら相手が可哀想だっ!たまには女の子の気持ちになって考えてみろ!クソヤリチンが!」

関村の手を思いっきり振りほどいて部屋を出た。
走って、走って。

『好きなんていった?』

…っ。

最初から、振ってくれてればこんな淡い思い出なんかなかったのに。
今さらそんなこと言われてたって…もう遅いよ。
あんたのこと知っていくうちに、あたしの中でどんどんあんたの存在がおっきくなっていって、今この状況でもあんたのこと嫌いになれない自分がいるのに。

だけど、いままでしてきてくれてたことは
全部…愛がなかったんでしょ?

あたしのことなんて、ただの暇つぶしで最初からどうでもよかったんだ。
ミユの言ったとおりだった。
あたし…あいつのことなんにもわかってなかった。

流れる涙は止まる気配もなくて、必死に走るあたしの視界を滲ませる。

カランッ…ー

「…っ?」

床に落ちた、キーホルダー。
関村がはじめてとってくれた、あたしに似てるといったあのブタさんのキーホルダー。

……ほんとに嬉しかったのに。

ぎゅっと拳を握りしめて拾うことなくまた走り出す。

「…ーおいっ」

「ー…っ!?」

するとふいに腕を掴まれた。

「未菜じゃん!どしたの?」

「太陽…」

「え?泣いてんの?」

「っ…ふぇ。」

おさまったはずの涙がまた溢れ出した。
そんなあたしを優しく包む彼の腕。

「大丈夫か?」

泣き崩れるあたしを
そっと抱きしめる暖かい温もりをくれたのは太陽だった。



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