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第50話 急襲! ハニーポット
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五郎が地下室でセルゲイと対峙している時、一階でも危機が迫っていた。
それまで他の階に居た萬度の手下達がアキ達と遭遇したのだ。
「逃げるよっ!」
「でも、西郷さん達が・・・」
「五郎は・・・。絶対に大丈夫・・・。反対にわたし達が捕まった方が・・・」
「危険・・・」
今は不利となる要素を一つでも増やしてはいけない。
そう感じた圭の瞬時の判断でアキ達はビルから逃げ出した。
五郎が・渡が・穂波がハンを無事に救い出すと信じて・・・。
「アノ小娘ドモヲ捕マエロッ!!」
萬度の手下が追って来る。
15人くらいだろうか、銃も持っている。
「どうしようっ・・・! 追って来てるっ!」
七瀬が走りながら後ろを振り向く。
「このままだと、追い付かれるよっ!」
圭も焦りを見せる。
(誰か・・・! 助けてっ!)
アキの心の中の叫びに何かが応えた。
(えっ・・・!? 何っ!?)
アキは応えを感じた方向へと目を向ける、そこには・・・
「ハニーポットっ!?」
【ハニーポット】には、『本日休園』の札が掛かっている。
だが・・・
「うん・・・。わかった。 七瀬っ、圭ちゃん、ここに入るよっ! 早くっ!」
アキは【ハニーポット】のゲートを押し開けて入って行く。
まるで誰かに呼ばれているかのように・・・
「アキっ!?」
「アキちゃんっ!?」
アキの突然の行動に七瀬と圭も戸惑うが、ここはアキに従おうと互いに顔を見合わせ頷く。
入口近くで清掃をしていた園長が園内に走り込んでくるアキ達を目にする。
「あれっ? あの娘・・・、確か・・・。如月さんの・・・」
思わず小指を立ててニヤける。
「でも、今日は何も聞いてなかったし・・・。それも3人になってるし・・・、如月さん、やるなぁ・・・」
「アイツラココニ入リヤガッタッ! 逃ガスナッ!」
萬度の手下達も園内へと入って来る。
「ち・・・、ちょっと、本日は休園でっ・・・!」
「邪魔スルナッ! 退ケッ!」
園長を突き飛ばすと、手下達は銃を抜いて園内へと走り込む。
「大変だっ!あの娘達、何だか分からんがガラの悪い中国人に追われてるみたいだっ! とっ、とにかくっ、如月さんにっ!」
園長は箒を持ったまま事務所へと飛び込み、如月に電話を架ける。
RrrrrRrrrr
「会長、【ハニーポット】の園長からです」
「何だ、今日は休園日だって聞いてたがどうした?」
「如月さん、大変です!前に如月さんと一緒に来た娘と友達みたいな娘がガラの悪い中国人に追われてるみたいですっ!」
「何だとっ! アキがっ!」
園長の話を聞き、如月の血相が変わった。
「アキは何処にいるっ!」
「園内のどこかとは思いますが・・・」
「ちっ、萬度の野郎・・・! ただじゃおかねぇっ!!」
如月の異常に状態に気付いた組員達がキャビネットを開け、底板を外し銃を取り出す。
「おい、園長っ!中国人からアキを守れっ! てめぇの命に代えてもなっ! 俺も直ぐに向かうっ!」
「えっ、えぇぇぇっ! そんなぁ・・・」
園長の悲哀な叫びも空しく電話が切れる。
「私に何をしろと・・・。私にも・・・、家族が・・・」
事務所で右手に受話器を、左手に箒を持ったまま立ち尽くす園長であった。
まるで、≪こっち≫と何かの声に導かれるようにアキは走り続ける。
その後を七瀬と圭も続く。
「助けてくれるの? ありがとう」
アキが独り言を呟いた。
「もう、アキったらっ! こんな時に誰と喋ってんのよ~」
「まだ、追ってくるよっ! アイツらしつこすぎるっ!」
そして、アキが立ち止まった。
「檻を開けたらいいんだね?」
そして振り返り七瀬と圭に向き合う。
「七瀬、圭ちゃん、驚かないで聞いて!今からわたしが全部の檻を開けてこの子達を出していくからっ!」
「なっ、何言ってんの? アキ?」
七瀬はぐるりと周囲を見回す。
「クマとかトラとかいるじゃないっ!あたし達食べられちゃうよ~っ! 絶対反対っ!」
七瀬はアキが追い詰められて自暴自棄になったと思ったようだ。
だが・・・
(アキちゃん・・・、何か考えがあるんだね。それにこの動物達も何か・・・)
圭はアキと動物達の意図を組みとっていた。
「分かった、やってみようよっ!」
「もう、圭ちゃんまでぇっ! しょうがないないなぁ・・・、分かったよ・・・」
釈然としないがここは同調するとかないと割り切る七瀬。
「じゃあ、やるよっ!」
アキが檻の環貫に手を掛ける。
大人の男が二人掛かりで持ち上げる代物だが・・・
ギ・・・ギギギギッ! ガチャンッ!
アキの馬鹿力が発揮され、次々と檻の扉が開けられていく。
「皆っ、お願いっ!」
クマの親子・トラ・ロバ・ブタ・フクロウ・カンガルーがゆっくりと出て、アキと視線を交わす。
「分かった。ありがとう」
アキは動物達の意志を七瀬と圭に伝える。
「七瀬、圭ちゃん。わたし達は姿勢を低くしてロバとブタの陰に入っていてって・・・」
「なんだか・・・、分からないけど・・・」
七瀬は不安で仕方が無い。
「そうか・・・、この子達・・・」
圭は動物達の考えに気付いたようだ。
そして、アキ達は姿勢を低くして座り、その前にロバとブタが盾となるように立った。
更に前方にトラとクマが進み出て、カンガルーもそれに従う。
アキ達の頭上には木に止まったフクロウが待機し、子熊はアキの下へと走り寄って来る。
「準備万端っ! いつでも来なさいっ!」
アキの声に動物達の瞳が光った。
「オイッ! ココニ居タゾッ!」
手下達がアキ達を見つけたが、その前に立ちふさがる動物達を見て躊躇している。
「ナッ、ナンダッ!? コイツラハッ!?」
明らかな敵意をむき出しにしている動物達を見て何人かが後ずさる。
「ヤッチマエッ!」
銃を向けたその時、カンガルーがそのしっぽを大きく振り回して銃を跳ね飛ばす。
更に男に近づくと、強烈な蹴りを叩き込む。
「グハッ!」
「ウ・・・、腕ガ折レタ・・・」
それが合図になったかのように、トラとクマが歩み出る。
クマは立ち上がり、両腕を広げて咆哮を上げる。
トラはうなり声を出しながら姿勢を低くし、いつでも飛び掛かれる体制だ。
「撃チ殺シテシマエッ!」
一斉に銃を構えるが・・・
クマの皮膚は拳銃の弾などでは血が滲むことさえないほど丈夫である。
また、トラは俊敏に動き狙いさえ付けられない。
「畜生ッ!」
圧倒的な不利を感じた手下がアキに銃を向ける。
その時・・・
アキ達の頭上に居たフクロウが音もなく舞い降り、銃を構えていた男に襲い掛かった。
「イッ、イテェッ!」
フクロウはその鋭い爪を男の顔面に立て、嘴で銃を持つ手に攻撃を加える。
クマとトラ、カンガルーに追い詰められた手下達は全ての弾を撃ち尽くした銃を持ったまま追いつめられる形となっていく。
アキと七瀬、圭は成り行きを見守っている。
アキの足元では子熊が威嚇の声を発していた。
自分もアキ達を守ろうとしていたのだろう。
やがて、大勢の足音が聞こえる。
「アキっ! 無事かっ!?」
飛び込んで来たのは銃を携えた如月と二月会の組員達、そして片手に箒を持ったままの園長だった。
銃撃戦を想定していたのだろうが・・・
「会長? こいつら萬度の野郎どもですか?」
「何だか、腰抜かしてるし・・・。失禁してるやつも・・・」
萬度の手下達にとっては、動物達よりも二月会の組員達の方がありがたい存在に見えたようだった。
「この礼は、たっぷりしてやるぜっ!」
鬼神の如き形相で濁った太い声を響かせる如月であった。
「おっ、お父さんっ!」
アキが如月の胸に飛び込む。
「アキ・・・、無事で良かった・・・」
アキをグッと抱き締める如月。
≪お父さん≫と呼ばれた事にも気が付いていない。
アキと如月の父娘の対面に嬉しそうな表情を見せる七瀬。
(やっと、お父さんって呼べた・・・。良かったね、アキ・・・)
「えっ・・・? えぇぇぇぇっ! お父さんってっ!?」
事情を知らされていない圭、仰天するのも当然だろう。
そして、もう一人・・・
「えーっ! 如月さんのお嬢さんっ!」
そう、アキとの関係を邪推していた園長である。
「そうか・・・。こいつらが・・・」
動物達に助けられた事を如月に話すアキ。
その足元には、子熊がじゃれ付いている。
「おいっ、園長っ!」
「なっ、何でしょうか?」
「今日は、こいつらの餌を奮発してやってくれ! 請求は俺の所に回してくれて良いっ!」
「は・・・、はぁ。でも・・・」
「ん・・・、何ならこいつら何人かおいて行こうか? 生きの良い餌になるぜ」
如月は引っ立てられている萬度の手下達を見て言った。
「ひっ、ひえぇぇぇぇっ、そんなっ!」
「わっはっはっはっはっ!冗談だよ」
「やめて下さいよ。如月さんが言うと冗談に聞こえないんですから」
「ところで、アキ。何でお前達がこいつらに?」
アキはこれまでの事を如月に細かく説明した。
「じゃあ、まだケリが付いてねぇって事か・・・」
如月の表情が父親のそれから二月会会長のものへと変わる。
「行くぞっ、まだ戦争は終わってねぇっ!」
それまで他の階に居た萬度の手下達がアキ達と遭遇したのだ。
「逃げるよっ!」
「でも、西郷さん達が・・・」
「五郎は・・・。絶対に大丈夫・・・。反対にわたし達が捕まった方が・・・」
「危険・・・」
今は不利となる要素を一つでも増やしてはいけない。
そう感じた圭の瞬時の判断でアキ達はビルから逃げ出した。
五郎が・渡が・穂波がハンを無事に救い出すと信じて・・・。
「アノ小娘ドモヲ捕マエロッ!!」
萬度の手下が追って来る。
15人くらいだろうか、銃も持っている。
「どうしようっ・・・! 追って来てるっ!」
七瀬が走りながら後ろを振り向く。
「このままだと、追い付かれるよっ!」
圭も焦りを見せる。
(誰か・・・! 助けてっ!)
アキの心の中の叫びに何かが応えた。
(えっ・・・!? 何っ!?)
アキは応えを感じた方向へと目を向ける、そこには・・・
「ハニーポットっ!?」
【ハニーポット】には、『本日休園』の札が掛かっている。
だが・・・
「うん・・・。わかった。 七瀬っ、圭ちゃん、ここに入るよっ! 早くっ!」
アキは【ハニーポット】のゲートを押し開けて入って行く。
まるで誰かに呼ばれているかのように・・・
「アキっ!?」
「アキちゃんっ!?」
アキの突然の行動に七瀬と圭も戸惑うが、ここはアキに従おうと互いに顔を見合わせ頷く。
入口近くで清掃をしていた園長が園内に走り込んでくるアキ達を目にする。
「あれっ? あの娘・・・、確か・・・。如月さんの・・・」
思わず小指を立ててニヤける。
「でも、今日は何も聞いてなかったし・・・。それも3人になってるし・・・、如月さん、やるなぁ・・・」
「アイツラココニ入リヤガッタッ! 逃ガスナッ!」
萬度の手下達も園内へと入って来る。
「ち・・・、ちょっと、本日は休園でっ・・・!」
「邪魔スルナッ! 退ケッ!」
園長を突き飛ばすと、手下達は銃を抜いて園内へと走り込む。
「大変だっ!あの娘達、何だか分からんがガラの悪い中国人に追われてるみたいだっ! とっ、とにかくっ、如月さんにっ!」
園長は箒を持ったまま事務所へと飛び込み、如月に電話を架ける。
RrrrrRrrrr
「会長、【ハニーポット】の園長からです」
「何だ、今日は休園日だって聞いてたがどうした?」
「如月さん、大変です!前に如月さんと一緒に来た娘と友達みたいな娘がガラの悪い中国人に追われてるみたいですっ!」
「何だとっ! アキがっ!」
園長の話を聞き、如月の血相が変わった。
「アキは何処にいるっ!」
「園内のどこかとは思いますが・・・」
「ちっ、萬度の野郎・・・! ただじゃおかねぇっ!!」
如月の異常に状態に気付いた組員達がキャビネットを開け、底板を外し銃を取り出す。
「おい、園長っ!中国人からアキを守れっ! てめぇの命に代えてもなっ! 俺も直ぐに向かうっ!」
「えっ、えぇぇぇっ! そんなぁ・・・」
園長の悲哀な叫びも空しく電話が切れる。
「私に何をしろと・・・。私にも・・・、家族が・・・」
事務所で右手に受話器を、左手に箒を持ったまま立ち尽くす園長であった。
まるで、≪こっち≫と何かの声に導かれるようにアキは走り続ける。
その後を七瀬と圭も続く。
「助けてくれるの? ありがとう」
アキが独り言を呟いた。
「もう、アキったらっ! こんな時に誰と喋ってんのよ~」
「まだ、追ってくるよっ! アイツらしつこすぎるっ!」
そして、アキが立ち止まった。
「檻を開けたらいいんだね?」
そして振り返り七瀬と圭に向き合う。
「七瀬、圭ちゃん、驚かないで聞いて!今からわたしが全部の檻を開けてこの子達を出していくからっ!」
「なっ、何言ってんの? アキ?」
七瀬はぐるりと周囲を見回す。
「クマとかトラとかいるじゃないっ!あたし達食べられちゃうよ~っ! 絶対反対っ!」
七瀬はアキが追い詰められて自暴自棄になったと思ったようだ。
だが・・・
(アキちゃん・・・、何か考えがあるんだね。それにこの動物達も何か・・・)
圭はアキと動物達の意図を組みとっていた。
「分かった、やってみようよっ!」
「もう、圭ちゃんまでぇっ! しょうがないないなぁ・・・、分かったよ・・・」
釈然としないがここは同調するとかないと割り切る七瀬。
「じゃあ、やるよっ!」
アキが檻の環貫に手を掛ける。
大人の男が二人掛かりで持ち上げる代物だが・・・
ギ・・・ギギギギッ! ガチャンッ!
アキの馬鹿力が発揮され、次々と檻の扉が開けられていく。
「皆っ、お願いっ!」
クマの親子・トラ・ロバ・ブタ・フクロウ・カンガルーがゆっくりと出て、アキと視線を交わす。
「分かった。ありがとう」
アキは動物達の意志を七瀬と圭に伝える。
「七瀬、圭ちゃん。わたし達は姿勢を低くしてロバとブタの陰に入っていてって・・・」
「なんだか・・・、分からないけど・・・」
七瀬は不安で仕方が無い。
「そうか・・・、この子達・・・」
圭は動物達の考えに気付いたようだ。
そして、アキ達は姿勢を低くして座り、その前にロバとブタが盾となるように立った。
更に前方にトラとクマが進み出て、カンガルーもそれに従う。
アキ達の頭上には木に止まったフクロウが待機し、子熊はアキの下へと走り寄って来る。
「準備万端っ! いつでも来なさいっ!」
アキの声に動物達の瞳が光った。
「オイッ! ココニ居タゾッ!」
手下達がアキ達を見つけたが、その前に立ちふさがる動物達を見て躊躇している。
「ナッ、ナンダッ!? コイツラハッ!?」
明らかな敵意をむき出しにしている動物達を見て何人かが後ずさる。
「ヤッチマエッ!」
銃を向けたその時、カンガルーがそのしっぽを大きく振り回して銃を跳ね飛ばす。
更に男に近づくと、強烈な蹴りを叩き込む。
「グハッ!」
「ウ・・・、腕ガ折レタ・・・」
それが合図になったかのように、トラとクマが歩み出る。
クマは立ち上がり、両腕を広げて咆哮を上げる。
トラはうなり声を出しながら姿勢を低くし、いつでも飛び掛かれる体制だ。
「撃チ殺シテシマエッ!」
一斉に銃を構えるが・・・
クマの皮膚は拳銃の弾などでは血が滲むことさえないほど丈夫である。
また、トラは俊敏に動き狙いさえ付けられない。
「畜生ッ!」
圧倒的な不利を感じた手下がアキに銃を向ける。
その時・・・
アキ達の頭上に居たフクロウが音もなく舞い降り、銃を構えていた男に襲い掛かった。
「イッ、イテェッ!」
フクロウはその鋭い爪を男の顔面に立て、嘴で銃を持つ手に攻撃を加える。
クマとトラ、カンガルーに追い詰められた手下達は全ての弾を撃ち尽くした銃を持ったまま追いつめられる形となっていく。
アキと七瀬、圭は成り行きを見守っている。
アキの足元では子熊が威嚇の声を発していた。
自分もアキ達を守ろうとしていたのだろう。
やがて、大勢の足音が聞こえる。
「アキっ! 無事かっ!?」
飛び込んで来たのは銃を携えた如月と二月会の組員達、そして片手に箒を持ったままの園長だった。
銃撃戦を想定していたのだろうが・・・
「会長? こいつら萬度の野郎どもですか?」
「何だか、腰抜かしてるし・・・。失禁してるやつも・・・」
萬度の手下達にとっては、動物達よりも二月会の組員達の方がありがたい存在に見えたようだった。
「この礼は、たっぷりしてやるぜっ!」
鬼神の如き形相で濁った太い声を響かせる如月であった。
「おっ、お父さんっ!」
アキが如月の胸に飛び込む。
「アキ・・・、無事で良かった・・・」
アキをグッと抱き締める如月。
≪お父さん≫と呼ばれた事にも気が付いていない。
アキと如月の父娘の対面に嬉しそうな表情を見せる七瀬。
(やっと、お父さんって呼べた・・・。良かったね、アキ・・・)
「えっ・・・? えぇぇぇぇっ! お父さんってっ!?」
事情を知らされていない圭、仰天するのも当然だろう。
そして、もう一人・・・
「えーっ! 如月さんのお嬢さんっ!」
そう、アキとの関係を邪推していた園長である。
「そうか・・・。こいつらが・・・」
動物達に助けられた事を如月に話すアキ。
その足元には、子熊がじゃれ付いている。
「おいっ、園長っ!」
「なっ、何でしょうか?」
「今日は、こいつらの餌を奮発してやってくれ! 請求は俺の所に回してくれて良いっ!」
「は・・・、はぁ。でも・・・」
「ん・・・、何ならこいつら何人かおいて行こうか? 生きの良い餌になるぜ」
如月は引っ立てられている萬度の手下達を見て言った。
「ひっ、ひえぇぇぇぇっ、そんなっ!」
「わっはっはっはっはっ!冗談だよ」
「やめて下さいよ。如月さんが言うと冗談に聞こえないんですから」
「ところで、アキ。何でお前達がこいつらに?」
アキはこれまでの事を如月に細かく説明した。
「じゃあ、まだケリが付いてねぇって事か・・・」
如月の表情が父親のそれから二月会会長のものへと変わる。
「行くぞっ、まだ戦争は終わってねぇっ!」
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