東京テルマエ学園

案 只野温泉 / 作・小説 和泉はじめ

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第15話 アイドル部 IN 十津川温泉

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 草津温泉でひょんな事から敬老会の客に大うけし、更にテレビ中継で人気を博したテルマエ学園アイドル部・・・
その直後からテルマエ学園に連日、全国の温泉旅館より優待の申し込みが殺到していたのである。

「弾と葵、二人とも学園長の御期待に添いましたわね」

ゆかりはつい先ほど、白布(しらぶ)温泉から戻ったばかりである。

「ふむ、弾と葵に任せておいてもアイドル部も担任も何とかなるようだな。ゆかり君には、引き続きあの八人の調査に当たって貰う事としよう。ところで、どうだね?」

ミネルヴァはワインセラーを開け、シャンパンを取り出しグラスに注ぐ。
「モエ・エ・シャンドン・インペリアルですか・・・、頂きます」
二人は意味ありげな微笑みを交わしながら、乾杯しグラスの中身を飲み干す。
「DoDoTVも思った以上に役立っておるし・・・、もう少しアイドル部の売り出しに専念させるのも良かろう・・・。ところで次は?」
「はい、十津川温泉を予定しております」
「奈良の十津川か・・・、あそこで客を呼べたなら少しは成長したとも言えるが・・・」
「草津の事から考えると、十分に可能性はあるかと・・・」
「良かろう、アイドル部とDoDoTVの事は君に一任しておこう」
「承知致しました」
ゆかりは一礼し、学園長室を後にした。

「アイドル部、思った以上に楽しみになって来た。儂の為にもっと高みを目指して貰うとしようか・・・。手駒は多いほど良いのだから・・・」
改めて注いだシャンパンを眺めながら、ミネルヴァの高笑いが響く。
これから更に前進する野望の炎が見えるようだった。


 東京から新幹線で新大阪駅へ。
更に貸切バスへと乗り換えたアキ達は一路、十津川温泉へと向かっていた。
近づくほどに山間の紅葉風景が深まり、清流が目の前に広がる大自然が眩しい。

 アキ達の乗ったバスの後ろをDoDoTVの取材班のロケバスが追いかける。
「おいおい、今度は実習じゃなくてアイドル部の初コンサートを撮影しろってかよ。十津川なんて昔に刑事ドラマの撮影で行ったけど、ホントになーんもねえ辺鄙な村だぜ・・・」
連続で取材に駆り出されている三橋はいつもより更に機嫌が悪い。
「まぁ、仕方無いじゃないですか。三橋さんの気持ちも分かりますが、田舎もそれなりに良いもんっすよ」
ハンドルを握っている岩田は特に気にしている様子ではない。
「わたしは、あの嫌~な橘ゆかりさえ居なければそれでいいですよ」
三波はゆかりが来ないと聞いて、今回も乗り気になっているようだ。
「仕事ですからっ! でも、あのイケメン先生とイケメン君も来るんですよねっ!」
すずは仕事より弾と渡が気になって仕方が無いようだ。
「そうそう、それも楽しみよね~」
三波もすかさず追従する。
「まったく、女ってのは・・・。だいたいアイドル部の人気だって、俺らの中継のおかげじゃねーかよ」
三橋がぶつくさ言うのは、社命であっても裏にはミネルヴァの圧力があり決して逆らえない事への僅かな抵抗と言えなくもない。
「仕方ねぇ、仕事だけはきっちり片付けるぞっ!」
三橋の愚痴も十津川温泉に差し掛かった頃には収まりつつあった。


 アキ達を乗せた貸切バスと遅れて到着したDoDoTV取材班のロケバスが十津川温泉の【花田旅館】へと到着した。
平日の秘湯という事もあり歓迎板には、テルマエ学園とDoDoTV以外の名前は無く、ほぼ貸切の状態である。

「いらっしゃいませ」
「お世話になります」
女将が出迎え、弾と葵が挨拶をする。
今回の目的はあくまでもアイドル部のコンサートである。
前回の草津温泉の噂が広まった事で全国各地の温泉宿からオファーが殺到し、テルマエ学園の理事会で開催地が決定された事になっているが・・・、きっとミネルヴァの一存で決められているだろうと誰もが予測していた。
ゆかりが立案し、ミネルヴァはそれを承諾していただけなのだが・・・
その為、温泉旅館は決まっていても二泊三日で何をどのようにするのかは現地で決めなければならない。
招待者である宿の女将とアイドル部顧問の弾、一期生担任の葵がメインとなって決めていくのだが、テレビ放送ということもあり三橋も企画会議に参加している。
企画が決まるまでの間は、アキ達は自由時間だ。

【花田旅館】の客室に通されたアキ達は部屋の中でくつろぐ。
窓を開けると裏山の林が間近に迫っており、手を伸ばせば木の枝に届きそうである。
窓を開けたアキが林の中に動くものを見つけた。
「わぁ、ねえねえ~見てぇ。猿がいるよ~。可愛い~」
木に登っている猿を見つけてはしゃぐアキ。
(タロと花子みたい)
故郷の事を思い出し、つい体を大きく窓から乗り出している。
「おいっ! 落ちるぞっ!」
前のめりになっている姿を見て、渡が引き寄せようとした反動で引き寄せられたアキが抱き締められる形で傾れ込む。
「わっ・・・、悪ィ・・・」
顔を赤らめながらアキを離す渡。
「う、ううん。ありがとう」
アキもすぐに渡から離れる。
(渡・・・、もしかしてアキの事を・・・)
二人を複雑な思いで見つめる七瀬。
奈美の一件以来、渡とはギクシャクした状態が続いているのだ。

 ドシンッ!!

 何かが倒れたような音がして、皆が一斉に音の方向へと振り返ると・・・
「アキちゃん! さぁ、わいの上やったら安全やでぇ。しっかりと受け止めたるさかい安心してやぁ」
何と八郎が畳の上で大の字になってニンマリとしている。
「ふん、それならあちがっ!」
「おぉっ、穂波さんでも大歓迎やでぇ」
つかつかと八郎に近づいた穂波は八郎の右手を取ると、そのままもう片方の腕を八郎の脇の上から固める。
「うわつ、何やっ!? 痛い痛い痛いっっっ!」
「これは、見事な脇固めですねぇ」
二郎が感心している。
「あほ、何を解説しとんのやっ! 痛い~、かんにんや~」
八郎と穂波、二郎の三人でトリオ漫才のような光景に笑いが広がる。
八郎は自分が思っている以上にムードメーカーとしての素質があるのだろうか。


「皆、揃ってるか?」
客室の扉が開き、葵が入ってくる。
続いて弾・女将・三橋も続いている。

「今回はテレビ局というプロの視点から、こちらの三橋さんに企画をサポートして頂くので軽く説明を・・・」
葵に紹介される形で三橋が前に出る。
「皆さん、人の話を聞く時は・・・?」
弾の言葉で慌てて皆が正座し、座り直した。
「えーっ、DoDoTVプロデューサーの三橋です。アイドル部の皆さん、今回は十津川村の公民館で歌とダンスを披露して頂く事になりました」
旅館に他の客がいないのだから、ここでコンサートしても効果が薄いという。
そこで地元の公民館でコンサートし地域住民の方達を招待するということになったようだ。
旅館の宴会芸ではない、本当のコンサート・・・。
黙って頷く、誰もが緊張していた。
その時・・・

 グーッ!

「あかん、腹減ってしもうて・・・。山と川の幸が目の前を行ったり来たりやぁ・・」
「ボクも限界ダヨ・・・」
どうやら、音の主は八郎とケリアンのようだ。
女将もくすくすと笑い、緊張が一瞬で解ける。
「では、大広間で昼食としましょうか」
女将に案内されて大広間へと入ると、お膳が並べてある。
実は、アキ達も腹ペコになっておりあっという間に昼食を平らげたのだった。


 昼食の後、弾と葵を交えてアキ達は円になりコンサートについて話し合っていた。
「まず、曲とダンスを決めなあきまへんなぁ」
「何かリクエストとかあるん?」
誰もが一瞬押し黙って考え込む。
「あの・・・」
(へぇ、アキがこんな時に発言なんて珍しい・・・)
七瀬の視線はアキに向けられる。
また、皆もアキへと視線を向けた。
「この前の【ダンシングひろ】、おばあちゃんの部屋で聞いた曲だったんです」
「おばあちゃん?」
「それは・・・云々」
手短に七瀬が経緯を説明した。

「それで、その時に聞いた【山木リンカ】とか【山田百華】とか【ピンキーレイディ】とかの曲でダンスするのはどうかなぁって・・・」
「うーん、発想は良いかも・・・」
何か思いきれない葵
「でも、知ってるのアキと七瀬だけじゃ・・・なぁ」
優奈はちらりと穂波を見る。
「あちも知らんし・・・」
「もうちょっとテンション高い方がいいかも・・・」
萌もどちら付かずのようだ。
「でも、敬老会の時は大うけだったよね!? ここも、おじいちゃんとおばあちゃんが多そうだし、レトロな曲が新しくカバーされて人気が出てるもの多いじゃない」
七瀬のフォローが入り、圭も同調する。
「そうだよ、きっと盛り上がるよ」
「俺は賛成だな」
「ボクもソレが良いと思うヨ」
渡とケリアンが同調する。
「よっしゃ、ここはわいが一肌脱ごうやないか」
八郎が太鼓腹を叩く。
「いや、お前は何もしない方が皆の為だ」
渡の一言で笑いが巻き起こる。
「なんや、いつもいつも! わいに恨みでもあるんか?」
「お前って、良い奴だと思ってるよ・・・」
「え・・・、そんなん言われたら・・・。もう、しゃーないなっ!」
弾と葵は黙って成り行きを見守っている。
(こいつらだけでもやれそうだな・・・)
きっと二人とも同じ事を考えているのだろう。

「ところで、伴奏は? 私たちで良いのか?」
葵が問いかける。
「はい、お願いします!」
一斉に皆からの返事が返ってくる。
(葵らしいな・・・、本当はやりたくて仕方ないんだろうに・・・)
「弾は?」
「仕方おまへんなぁ、顧問がせんかったら誰がやりますのや?」
「と、いう訳だ」
葵は勝ち誇ったように微笑む。
「やったぁ!」
「これでいけるよ!」
話が盛り上がるところで、弾が口を開く。
「それと・・・」
何だろうと皆が弾を見る、葵は隣で笑っていた。
「DoDoTVの三橋さんから聞きましてんけど・・・、白布はん?」
「はっ!? はいっ!?」
「以前にギター弾いて凄い上手やったと」
そう、学園祭の時の事である。
「どうでっしゃろ、白布はんにはギターと歌をお願いできまへんやろか?」
「三味線とギターのコラボ、誰もやってないから面白いんじゃないか?」
弾と葵は最初から打ち合わせていたのか、それとも単に同じ考えをしただけなのか、どちらなのだろう。
「涼香のソング、トテモ踊りやすいです」
直ぐにミッシェルが賛同した。
「ギターとシャミセン、ゼッタイ楽しく踊れるヨ」
ハンは今にも踊りだしそうだ。
「え・・・、でも・・・」
涼香はじっとアキを見つめる。
「やろうよ、涼香ちゃんなら絶対大丈夫っ!」
「あの時みたいにやっちまおうぜ!」
アキと穂波が涼香を元気づける。
「うんっ、皆が・・・。アキちゃんが言うならっ!」
「ソレジャ、カトリーナ?」
ケリアンがカトリーナを見る。
「OK、曲をリサーチシテ人気の高いの出スヨ」
カトリーナは持参していたノートパソコンを広間の大画面に接続した。
そして、曲が決まったのである。

「衣装はわいが準備したるでぇ」
「あんたじゃなくて、あんたの実家だろ?」
八郎に穂波が突っ込む。
「えぇやんか、明日には間に合わせたるさかい安心してや」
「師匠、地元に近いから有利ですねぇ」
「そうやで、二郎っ! お前も手伝えっ!」
「はいっ、師匠っ!」
八郎と二郎は大広間を走り出して行った。
「さて、後はダンスだけど・・・」
勿体ぶった口調で汐音が話し出した。
「誰か何か考えてる?」
誰もが首を横に振る。
「じゃあ、チアダンやろうよっ! リーダーは、わたしねっ!」
「チアリーディングってヤツ?」
「難しそう・・・」
圭と萌が顔を見合わせる。
「だいじょーぶ、なんてったってこのあたしが教えるんだからっ!」
汐音は自信満々である。
「そうだよ、汐音ちゃんが教えてくれたら絶対、出来るよ」
アキが皆を見回す。
「アキ・・・、あんたねぇ・・・」
穂波が何かを言いかけたが言葉を引っ込めた。
「よしっ、やるよっ!」
「やろうっ!」
優奈の言葉に七瀬が続いた。
「ハンも大賛成だヨっ!」
「マタ、楽しくなりソウネ」
ミッシェルもかなり乗り気になっていた。

「【山木リンカ】、『つるべうち』・【山口百華】、『ブレイゾーンPartⅡ』・【ピンキーレイディ】、『USO』か・・・、面白れぇ! こりゃ大化けするぞっ!」
弾から曲目を聞いた三橋は成功の予感を感じていた。
「じゃ、コンサートは」
「明後日のお昼、公民館でご近所の皆さんを集めてますので・・・。五十人くらいかと思います」
女将も出来るだけ多くの観客を集めようと彼方此方に電話を架けてくれている。
「よし! それじゃあ今日のうちに付近の風景撮りに行くぞっ! 岩田、堀井、カメラ出せ! 三波は準備できてるかっ!?」
「あの・・・」
女将が三橋に言いずらそうに話しかける。
「何か?」
「川へも行かれるのですか?」
「瀞八丁(どろはっちょう)を撮っておきたいんで・・・」
「今日は川が濁ってますので・・・」
「はぁ?」
「その・・・、この辺りでは川が濁ると河童が出ると言われてまして・・・」
「かっ・・・、かっぱぁ・・・!」
「いえ、迷信なんですが・・・。念のため、キュウリは絶対にもって行かないでください」
「三橋さーん、行きますよーっ!」
岩田の声が聞こえ、女将もその場を立ち去った。
「三波がいるしな・・・、いゃ、大丈夫だ。きっと・たぶん・でも・・・」
撮影に向かう三橋の足取りは重くなっていた。


「よーし、スタートっ!」
DoDoTVの撮影が始まった。
「はい、奈良県の十津川温泉からお伝えしています。テルマエ学園のアイドル部の中継は明後日ですので今日は瀞八丁(どろはっちょう)をご紹介しておきましょう。」

カメラは山間の風景を映し出す。
「今日は瀞八丁(どろはっちょう)からの中継です。ここは、十津川村と和歌山県の新宮市それと、三重県熊野市という三つ県の境界にもなっているんですよ。峡谷の両岸はなんと、高さ50mもの断崖で、巨石や奇岩があちこちに見られます。他にも1km以上続く洞窟もあり、日本を代表する景勝渓谷なんです。国の特別名勝としてガイドブックにも紹介されているだけじゃなくて、天然記念物にもなっているんです。凄いですよね~」

「カーットォ!」
「なかなかいい感じじゃないですか」
「そうだな・・・」
岩田に話しかけられた三橋だが、女将の言った河童が気になって仕方が無いようだ。

「あれっ!? 岩田さん、ほらっあそこっ!」
三波が渓谷を指さして叫ぶ。
「なんだ、あれっ!」
三橋はカメラを向けズームアップする。
川べりの岩の上から川へと飛び込む影が映っている。
「危ないなぁ、この辺りの子供か?」
「さっきまで何人かいたんですよ」
「もう秋だってのに水遊びしてるって、どんだけ元気なんだよ?」
「まったくですよねぇ」
「お待たせしましたーっ!」
すずが荷物を背負って登って来る。
「やったぁ、お弁当到着ね」
「腹減ったし、ちょうどいい休憩ですね。三橋さん?」
三橋は何か気が気でないようである。
「はい、お弁当ですよ」
すずが包装紙に包まれた弁当とペットボトルのお茶を配る。
「頂きまーす!」
「おっ、寿司折りじゃないですか」
「うわっ、おいしい!」
「わたし、海苔巻き大好きなんです」
岩田と三波、すずはまるで遠足気分になっている。
「三橋さん、どうぞ」
すずに渡された弁当の包を開ける三橋。
「稲荷ずし・新香巻き・かんぴょう巻き・・・、かっぱ巻き・・・!」
三橋の顔色が見る見るうちに青ざめてくる。
「かっ、帰るぞ・・・」
「えっ、でも・・・」
「いいから、撤収だっ!」


三橋の突然の指示に驚きながらも、急ぎ撤収したDoDoTVの面々。
ロケバスに戻ってから、岩田が撮影した画像をチェックしているすずが食い入るように画像を見ていた。
「どうした、堀井?」

「岩田さん、これ見てくださいよ」
「あぁ、川遊びしてる子供を映したやつだな」
「でも、これって何か背負ってません?」
「リュック背負って泳ぐなんてありえないだろ」
「リュックじゃなくて、大きな甲羅みたいにも見えませんか?」
「言われてみれば・・・」
「それに、服着てないですよね」
「どうしそう思うんだ?」
「だって、顔から足の先まで青っていうか緑っていうか一色なんですよ・・・」
「堀井・・・、このことは・・・」
「三橋さんには、内緒・・・ですよね。三波さんと一緒だからでしょうか・・・?」
「頼むから、俺に聞くな・・・」
岩田は何も無かったかを装いながらカメラの電源を切った。




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