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5、幸せと恐怖②
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次の日、教室に入ると女子が集まっていて、私を睨みつけた。まりあが口を開いた。
「昨日ね~、あのブスがトップ3をたぶらかしてて、た~っくさん命令してたの~どう思う~?」
え⁉︎私そんなことしてない!
「え~!ありえな~い!」
「あんなにブスなのに~?ウケる~!」
「ブスのやっていいことじゃないよね~!」
ひ、ひどい………
「わ、私、そんなこと___」
「えぇ~?何か言いました~⁇何も間違ってないけど~?___どうなるのか、わかって言ってんの………?」
まりあの怖さに押しつぶされ、私は何も言えなくなった。
私が席についてから、女子達が「top3に近づいてたぶらかした罰として、鈴村遥香をどうするか」について話していた。人一倍耳のいい私は、会話を聞いて回避することが出来る。……でも、怖くて出来なかった。
1時間目と2時間目の間、私の嫌な予感は、バッチリ当たった。
「ねぇ~、遥香ちゃ~ん。」
まりあと取り巻きが、私の席までやってきた。
「おもしろいモノがあって見せたいんだけど~、ついてきてくれる~?」
私は、黙ってついていくことしかできなかった。
廊下を少し進んだ時___
「はる!どこいくのー!」
「さっき先生が遥香を探してた。」
__後ろから声がして、それは伶くんと陸人くんだった。
「急いだ方がいいって!」
「こっち!」
私は驚く間もなく2人に手を引かれ、走らされた。人気のない所まで来て、止まった。
「あの、先生が呼んでるっていうのは………?」
「嘘だよ、はる。」
「星野さん達に連れて行かれそうだったから……」
__もしかして………って、自惚れたりしちゃダメだけど……
「__助けて………くれたの……?」
私がそう聞くと、2人は優しく笑った。
「当たり前でしょ?オレらは、はるのことが好きなんだから。」
「それに、星夢にも言われてんだ。『僕がはるちゃんの隣にいられない時は、お前達がはるちゃんを守ってくれ!』ってさ。」
星くんが……。そうだったんだ……。
それにしても私、こんなに贅沢しちゃっていいのかな………。
「……嬉しい……!2人とも、ありがとう……!」
「いいよ、お礼なんて。」
「じゃあそろそろ行くぞ。」
2、3時間目は移動教室があって、何もされずに済んだ。4時間目、体育。男女別。すっごく嫌な予感がする………。
4時間目が終わり、またしても予感は当たってしまった。
「ねぇ遥香ちゃ~ん、今度こそ、ちゃ~んとついてきてね~⁉︎」
人の助けに甘えないで、自分ひとりで頑張らないと………!
ついていくと、全く使われていないトイレに着いた。
「な、何で、トイレなの?」
「他の人にはちょっと、聞いて欲しくない話でさぁ~。」
「そ、そう…………」
私は一番奥まで追い詰められた。………瞬間__
「やれっ‼︎」
まりあがそう言ったと思うと、私は取り巻きの3人に捕まれ、個室へと放られた。
「痛っ………!」
思いっきり背中を打って、動けなかった。その隙に、まりあ達はそれぞれ、別のことをし始めた。
優はガムテープで私の口を塞ぎ、美里は私の、後ろで組まされた手首と、足首をそれぞれ紐で縛り、彩花は優と一緒に、私をフタを閉めた便座に座らせた。そして、洗浄レバーが付いている部分に、手首の紐と絡むように、さらに紐で縛った。まりあは、ポケットから何かを取り出して、個室のドアの横側に塗り始めた。………まさか………⁉︎
「ん~⁉︎」
「ん?何よ。これのこと?超強力!瞬間接着剤‼︎」
「⁉︎んー!んー!」
「うるさいな!顔面に塗りたくられたいの⁉︎」
美里にそう怒鳴られて、もう動けなくなった。
「はーい、塗り終わったよー!じゃっ、閉めまーす!ちなみに、瞬間接着剤だから、もうドア開かないよー。」
「ばいばーい!」
「トップ3に近づいた罰だよ!」
「助けを呼んでもムダだからね~!」
「んー!」
……私、このままここで死ぬのかな………。
星くん……。名前を呼ぶ度にドキドキして、名前を呼ばれる度に嬉しかった……。あの笑顔、一目見たら誰だって好きになる気がする…………。
__ん?「誰だって」……?
___そうか、私……とっくに星くんのこと___
「昨日ね~、あのブスがトップ3をたぶらかしてて、た~っくさん命令してたの~どう思う~?」
え⁉︎私そんなことしてない!
「え~!ありえな~い!」
「あんなにブスなのに~?ウケる~!」
「ブスのやっていいことじゃないよね~!」
ひ、ひどい………
「わ、私、そんなこと___」
「えぇ~?何か言いました~⁇何も間違ってないけど~?___どうなるのか、わかって言ってんの………?」
まりあの怖さに押しつぶされ、私は何も言えなくなった。
私が席についてから、女子達が「top3に近づいてたぶらかした罰として、鈴村遥香をどうするか」について話していた。人一倍耳のいい私は、会話を聞いて回避することが出来る。……でも、怖くて出来なかった。
1時間目と2時間目の間、私の嫌な予感は、バッチリ当たった。
「ねぇ~、遥香ちゃ~ん。」
まりあと取り巻きが、私の席までやってきた。
「おもしろいモノがあって見せたいんだけど~、ついてきてくれる~?」
私は、黙ってついていくことしかできなかった。
廊下を少し進んだ時___
「はる!どこいくのー!」
「さっき先生が遥香を探してた。」
__後ろから声がして、それは伶くんと陸人くんだった。
「急いだ方がいいって!」
「こっち!」
私は驚く間もなく2人に手を引かれ、走らされた。人気のない所まで来て、止まった。
「あの、先生が呼んでるっていうのは………?」
「嘘だよ、はる。」
「星野さん達に連れて行かれそうだったから……」
__もしかして………って、自惚れたりしちゃダメだけど……
「__助けて………くれたの……?」
私がそう聞くと、2人は優しく笑った。
「当たり前でしょ?オレらは、はるのことが好きなんだから。」
「それに、星夢にも言われてんだ。『僕がはるちゃんの隣にいられない時は、お前達がはるちゃんを守ってくれ!』ってさ。」
星くんが……。そうだったんだ……。
それにしても私、こんなに贅沢しちゃっていいのかな………。
「……嬉しい……!2人とも、ありがとう……!」
「いいよ、お礼なんて。」
「じゃあそろそろ行くぞ。」
2、3時間目は移動教室があって、何もされずに済んだ。4時間目、体育。男女別。すっごく嫌な予感がする………。
4時間目が終わり、またしても予感は当たってしまった。
「ねぇ遥香ちゃ~ん、今度こそ、ちゃ~んとついてきてね~⁉︎」
人の助けに甘えないで、自分ひとりで頑張らないと………!
ついていくと、全く使われていないトイレに着いた。
「な、何で、トイレなの?」
「他の人にはちょっと、聞いて欲しくない話でさぁ~。」
「そ、そう…………」
私は一番奥まで追い詰められた。………瞬間__
「やれっ‼︎」
まりあがそう言ったと思うと、私は取り巻きの3人に捕まれ、個室へと放られた。
「痛っ………!」
思いっきり背中を打って、動けなかった。その隙に、まりあ達はそれぞれ、別のことをし始めた。
優はガムテープで私の口を塞ぎ、美里は私の、後ろで組まされた手首と、足首をそれぞれ紐で縛り、彩花は優と一緒に、私をフタを閉めた便座に座らせた。そして、洗浄レバーが付いている部分に、手首の紐と絡むように、さらに紐で縛った。まりあは、ポケットから何かを取り出して、個室のドアの横側に塗り始めた。………まさか………⁉︎
「ん~⁉︎」
「ん?何よ。これのこと?超強力!瞬間接着剤‼︎」
「⁉︎んー!んー!」
「うるさいな!顔面に塗りたくられたいの⁉︎」
美里にそう怒鳴られて、もう動けなくなった。
「はーい、塗り終わったよー!じゃっ、閉めまーす!ちなみに、瞬間接着剤だから、もうドア開かないよー。」
「ばいばーい!」
「トップ3に近づいた罰だよ!」
「助けを呼んでもムダだからね~!」
「んー!」
……私、このままここで死ぬのかな………。
星くん……。名前を呼ぶ度にドキドキして、名前を呼ばれる度に嬉しかった……。あの笑顔、一目見たら誰だって好きになる気がする…………。
__ん?「誰だって」……?
___そうか、私……とっくに星くんのこと___
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