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幸せになりましょう
悪組織ばっかりでした
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商業ギルドの本部は、ミュールズ国にある・・・て、完璧にミュールズ国の悪事に関わってませんかね?
そもそも、トゥーロン王国が亜人奴隷の育成場所兼帝国へ運ぶための集積所だったとして、ミュールズ国と帝国を結んでいたのは誰?
その疑問から、徹底的にミュールズ国の元国王二人を締上げたミシェル陛下は、帝国との橋渡し役を炙り出した。
それが、商業ギルド。
「おかしいでしょう? 我がトゥーロン王国からはさっさと手を引いたのに、あなた方商業ギルドは帝国には未だその販路を確保している」
それは、亜人奴隷を消耗品の戦士として売買していたからだ。
確かに、この資料にはこと細かくやり口が書かれている。
レイモン氏の追求とクリストフ殿下の射貫く視線、ギルド仲間からの侮蔑に商業ギルドの代表の一人はガタガタと震えだした。
「安心してください。今頃、商業ギルドの本部や各国の支部には捜査が入っています。ギルドマスターだろうが、グランドマスターだろうが、一人残らず捕まえて罪を暴きます」
貴方もね、と優しく囁きながらレイモン氏は、商業ギルドの代表者の肩を優しく叩く。
「ひいーっ。そんなバカなっ! ギルドの捜査などできるわけがない! 各国トップの同意と大神殿の猊下の許可が・・・」
唾をまき散らしながら早口でまくし立てた男の視線が、一人の神官でピタリと止まる。
「ま・・・まさか・・・。そんな・・・バカな・・・」
罰当たりにも神官を指差しながら、膝から崩れ落ち泡を吹いて・・・失神してしまった。
「ふん。情けない。おい、こいつも縄で縛って牢にでもぶち込んでくれ」
商業ギルドのもう一人の代表者が、汚いものを見るように目を眇めて失神した男を一瞥する。
私は、気付いてます。
この商業ギルドの代表者は・・・ギルドの代表者だけど、絶対に絶対にアンティーブ国の大商会、セヴランのお父さんが勤めていたレルカン商会に縁がある人だ!
ミシェル陛下が優秀で、元国王の部屋やら持ち物を根こそぎ調べて出た証拠だったとしても、その真偽は確かめなければ意味がない。
そして、そんな闇の仕事というか情報に明るい影の部隊を持っているのは、レルカン商会で、あの狸親父だと確信する!
も、もしかして、主要な国の中枢や大きな商会、主なギルド内にも・・・レルカン商会の息が掛かった人が忍んでいるのでは?
私はそおーっと、疑わしい商業ギルドの代表者を盗み見ると、彼は落ち着いてグラスを傾けていたところだった。
私の視線に気づいて、バチコンとウィンク。
ああー、こりゃ、決まりだよ。
「商業ギルドは、内部の膿を出し新たな体制となった暁には、トゥーロン王国での活動の再開を考えてくれますか?」
「もちろんです。恥ずかしながら内部の粛清に時間がかかると思いますので、臨時でとっても優秀な商会の会頭を仮のギルマスとして派遣いたします。とっても優秀な方ですので、ご安心を」
優秀って二回言った。
それよりも、商会の会頭ってレルカン商会の会頭じゃないよね? あの人、セヴラン会いたさにトゥーロン王国に来る気じゃないでしょうね!
なんか、嫌な予感がしてきたわ、ぶるり。
「では、冒険者ギルドはどうですか?」
レイモン氏の瞳がまたまたギラリと輝いた。
ん? 冒険者ギルドはトゥーロン王国から撤退したと思わせて、王都のギルマスにロドリスさんを置いていったんじゃないの?
「冒険者ギルドとしては、トゥーロン王国での活動の再開に問題はありませんよ。元々、我々冒険者ギルドは亜人奴隷解放軍に協力・・・いいえ、主導していたようなものですから!」
あれから、冒険者ギルドの代表者は呆れる私たちを放っておいて、どれだけ冒険者ギルドが活躍していたか、冒険者ギルドがトゥーロン王国を救ったのだとか、語りまくりである。
正直、聞いていて退屈だなぁと思っているが、無表情で聞き流している。
それは、正面に座っているクリストフ殿下のお顔がとっても険しいのと、レイモン氏が微笑んでいるのと、ロドリスさんが握っているグラスがピキピキとヒビ割れていくからである。
怒っている! 激怒している! でも、なんで? 鬱陶しいおっさんだが、冒険者ギルドが亜人奴隷解放に尽力したのは嘘ではないのに?
「おい、いい加減にしろ」
頬杖をついたクリストフ殿下が冷えた声で下らない演説にストップをかける。
「なにを? ああ、クリストフ殿下でしたか。今回は珍しくアンティーブ国代表としての参加でしたな。貴殿は冒険者ギルドにも席を置いておりますが、要職とは言い難いですしな」
プププとバカにした笑いを口に乗せる、冒険者ギルドの代表者。
「お前は冒険者ギルド本部のサブマスだったか? それも、もう終わりだがな」
ハッと鼻で笑うクリストフ殿下に、怪訝な顔を向ける冒険者ギルドの代表者。
ん? こいつの名前なんだったっけ?
「何を言っているんですか?」
「冒険者ギルドにも捜査が入っている。今頃グランドマスターもサブマスターもお縄だな」
クククッと笑ったあと、鋭い表情に変え獲物を睨むクリストフ殿下と、レイモン氏。
「あんたもここで捕まるんだよ。冒険者ギルドの中でも人身売買に深く関与していた奴らがいた。トゥーロン王国に冒険者ギルドの職員を潜り込ませたのは、その悪事のカモフラージュだったことはわかっている」
ドンッとグラスをテーブルに叩きつけたら、パキャンと乾いた音を立ててグラスは砕け散った。
ロドリスさんの額には幾つもの青筋がビキキッと立っていて、今にも血管が切れそうです。
「冒険者ギルドは、何もしなかったじゃねぇかっ! 最初の頃に亜人たちを逃がす経路を確保してくれって頼んだよな! リシュリュー辺境伯が味方だってわかったから連合国への道さえ開けてくれればよかったのに。ミュールズ国との国境に冒険者パーティーを派遣してくれればよかったのに、だ!」
ロドリスさんは、何も言えなくなった冒険者ギルドの代表者の胸倉を掴み立ち上がる。
「じゃあ、逃走資金を送れって頼んでも無視! もう逃がすだけじゃなくて戦わなきゃならんときには、武器も寄こさないっ! 保護した亜人たちを食わせる食料さえも渋りやがって!」
とうとうロドリスさんはガツッと拳で顔を殴ってしまった。
でも、誰も止めない。
私たちは知っているんだから。
ロドリスさんが、王都の冒険者ギルドの人が、ミゲルさんたちが、亜人たちを助けようとどれだけ頑張っていたのか。
こんな小娘に「武器をくれ」と頭を下げようとしていたことも。
肩で息をするロドリスさんから冒険者ギルドの代表者の体を受け取ったリシュリュー辺境伯の騎士たちは、グルグルと縄で縛っていく。
「ロドリス、落ち着け。おい、お前。お前たちが何かやらかしているのは知っていたぜ。俺が何のために冒険者ギルドなんかのギルマスをやっていたと思う?」
「ま、まさか・・・お前・・・。王家に見捨てれたからじゃなく・・・」
「ああ、そうだ。放蕩王弟がとうとう国王に見限られて冒険者ギルドに職を求めた・・・なワケねぇよ。俺たちは冒険者ギルドを調べるために潜り込んだんだよ。まさか人身売買に手を出しているとは思わなかったぜ?」
クリストフ殿下は、冒険者稼業に精を出している頃、冒険者を引退していった人たちの消息に疑問を持った。
怪我をした冒険者や、規則違反で冒険者資格を剥奪された者たちが、行方不明になっている。
「お前たち、そういう奴らをビーストの研究に使いやがったな?」
グルルッと唸るように吐きだされた言葉は、この部屋にいる亜人たちの逆鱗に触れた。
そもそも、トゥーロン王国が亜人奴隷の育成場所兼帝国へ運ぶための集積所だったとして、ミュールズ国と帝国を結んでいたのは誰?
その疑問から、徹底的にミュールズ国の元国王二人を締上げたミシェル陛下は、帝国との橋渡し役を炙り出した。
それが、商業ギルド。
「おかしいでしょう? 我がトゥーロン王国からはさっさと手を引いたのに、あなた方商業ギルドは帝国には未だその販路を確保している」
それは、亜人奴隷を消耗品の戦士として売買していたからだ。
確かに、この資料にはこと細かくやり口が書かれている。
レイモン氏の追求とクリストフ殿下の射貫く視線、ギルド仲間からの侮蔑に商業ギルドの代表の一人はガタガタと震えだした。
「安心してください。今頃、商業ギルドの本部や各国の支部には捜査が入っています。ギルドマスターだろうが、グランドマスターだろうが、一人残らず捕まえて罪を暴きます」
貴方もね、と優しく囁きながらレイモン氏は、商業ギルドの代表者の肩を優しく叩く。
「ひいーっ。そんなバカなっ! ギルドの捜査などできるわけがない! 各国トップの同意と大神殿の猊下の許可が・・・」
唾をまき散らしながら早口でまくし立てた男の視線が、一人の神官でピタリと止まる。
「ま・・・まさか・・・。そんな・・・バカな・・・」
罰当たりにも神官を指差しながら、膝から崩れ落ち泡を吹いて・・・失神してしまった。
「ふん。情けない。おい、こいつも縄で縛って牢にでもぶち込んでくれ」
商業ギルドのもう一人の代表者が、汚いものを見るように目を眇めて失神した男を一瞥する。
私は、気付いてます。
この商業ギルドの代表者は・・・ギルドの代表者だけど、絶対に絶対にアンティーブ国の大商会、セヴランのお父さんが勤めていたレルカン商会に縁がある人だ!
ミシェル陛下が優秀で、元国王の部屋やら持ち物を根こそぎ調べて出た証拠だったとしても、その真偽は確かめなければ意味がない。
そして、そんな闇の仕事というか情報に明るい影の部隊を持っているのは、レルカン商会で、あの狸親父だと確信する!
も、もしかして、主要な国の中枢や大きな商会、主なギルド内にも・・・レルカン商会の息が掛かった人が忍んでいるのでは?
私はそおーっと、疑わしい商業ギルドの代表者を盗み見ると、彼は落ち着いてグラスを傾けていたところだった。
私の視線に気づいて、バチコンとウィンク。
ああー、こりゃ、決まりだよ。
「商業ギルドは、内部の膿を出し新たな体制となった暁には、トゥーロン王国での活動の再開を考えてくれますか?」
「もちろんです。恥ずかしながら内部の粛清に時間がかかると思いますので、臨時でとっても優秀な商会の会頭を仮のギルマスとして派遣いたします。とっても優秀な方ですので、ご安心を」
優秀って二回言った。
それよりも、商会の会頭ってレルカン商会の会頭じゃないよね? あの人、セヴラン会いたさにトゥーロン王国に来る気じゃないでしょうね!
なんか、嫌な予感がしてきたわ、ぶるり。
「では、冒険者ギルドはどうですか?」
レイモン氏の瞳がまたまたギラリと輝いた。
ん? 冒険者ギルドはトゥーロン王国から撤退したと思わせて、王都のギルマスにロドリスさんを置いていったんじゃないの?
「冒険者ギルドとしては、トゥーロン王国での活動の再開に問題はありませんよ。元々、我々冒険者ギルドは亜人奴隷解放軍に協力・・・いいえ、主導していたようなものですから!」
あれから、冒険者ギルドの代表者は呆れる私たちを放っておいて、どれだけ冒険者ギルドが活躍していたか、冒険者ギルドがトゥーロン王国を救ったのだとか、語りまくりである。
正直、聞いていて退屈だなぁと思っているが、無表情で聞き流している。
それは、正面に座っているクリストフ殿下のお顔がとっても険しいのと、レイモン氏が微笑んでいるのと、ロドリスさんが握っているグラスがピキピキとヒビ割れていくからである。
怒っている! 激怒している! でも、なんで? 鬱陶しいおっさんだが、冒険者ギルドが亜人奴隷解放に尽力したのは嘘ではないのに?
「おい、いい加減にしろ」
頬杖をついたクリストフ殿下が冷えた声で下らない演説にストップをかける。
「なにを? ああ、クリストフ殿下でしたか。今回は珍しくアンティーブ国代表としての参加でしたな。貴殿は冒険者ギルドにも席を置いておりますが、要職とは言い難いですしな」
プププとバカにした笑いを口に乗せる、冒険者ギルドの代表者。
「お前は冒険者ギルド本部のサブマスだったか? それも、もう終わりだがな」
ハッと鼻で笑うクリストフ殿下に、怪訝な顔を向ける冒険者ギルドの代表者。
ん? こいつの名前なんだったっけ?
「何を言っているんですか?」
「冒険者ギルドにも捜査が入っている。今頃グランドマスターもサブマスターもお縄だな」
クククッと笑ったあと、鋭い表情に変え獲物を睨むクリストフ殿下と、レイモン氏。
「あんたもここで捕まるんだよ。冒険者ギルドの中でも人身売買に深く関与していた奴らがいた。トゥーロン王国に冒険者ギルドの職員を潜り込ませたのは、その悪事のカモフラージュだったことはわかっている」
ドンッとグラスをテーブルに叩きつけたら、パキャンと乾いた音を立ててグラスは砕け散った。
ロドリスさんの額には幾つもの青筋がビキキッと立っていて、今にも血管が切れそうです。
「冒険者ギルドは、何もしなかったじゃねぇかっ! 最初の頃に亜人たちを逃がす経路を確保してくれって頼んだよな! リシュリュー辺境伯が味方だってわかったから連合国への道さえ開けてくれればよかったのに。ミュールズ国との国境に冒険者パーティーを派遣してくれればよかったのに、だ!」
ロドリスさんは、何も言えなくなった冒険者ギルドの代表者の胸倉を掴み立ち上がる。
「じゃあ、逃走資金を送れって頼んでも無視! もう逃がすだけじゃなくて戦わなきゃならんときには、武器も寄こさないっ! 保護した亜人たちを食わせる食料さえも渋りやがって!」
とうとうロドリスさんはガツッと拳で顔を殴ってしまった。
でも、誰も止めない。
私たちは知っているんだから。
ロドリスさんが、王都の冒険者ギルドの人が、ミゲルさんたちが、亜人たちを助けようとどれだけ頑張っていたのか。
こんな小娘に「武器をくれ」と頭を下げようとしていたことも。
肩で息をするロドリスさんから冒険者ギルドの代表者の体を受け取ったリシュリュー辺境伯の騎士たちは、グルグルと縄で縛っていく。
「ロドリス、落ち着け。おい、お前。お前たちが何かやらかしているのは知っていたぜ。俺が何のために冒険者ギルドなんかのギルマスをやっていたと思う?」
「ま、まさか・・・お前・・・。王家に見捨てれたからじゃなく・・・」
「ああ、そうだ。放蕩王弟がとうとう国王に見限られて冒険者ギルドに職を求めた・・・なワケねぇよ。俺たちは冒険者ギルドを調べるために潜り込んだんだよ。まさか人身売買に手を出しているとは思わなかったぜ?」
クリストフ殿下は、冒険者稼業に精を出している頃、冒険者を引退していった人たちの消息に疑問を持った。
怪我をした冒険者や、規則違反で冒険者資格を剥奪された者たちが、行方不明になっている。
「お前たち、そういう奴らをビーストの研究に使いやがったな?」
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