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石を見つけましょう
石をガストンさんに見せました
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しっかり食べて、ぐっすり寝て、爽やかな朝を迎えました。
皆さん、おはよーございまーす!
「お嬢・・・。あ、頭に響くから・・・、大声だすな」
知らんがな。
昨日のバーベキューでいい気分になって、ドワーフのガストンさんとお酒をぐびぐび競うように飲むから、酷い二日酔いになるんでしょうが。
「・・・ポーション飲めば?」
そうすれば、頭が痛いのも胸のムカつきも治るでしょう?
ポーションならいっぱいあるわよ、私がせっせっと作っておいたから。
「・・・ん」
不味そうな顔をしてポーションを一気飲みするバカ狼は放っておいて、・・・他の連中も似たようなものね。
涼しい顔をしながらやっぱりポーションを飲む爺エルフと、テーブルに突っ伏して魂飛ばしているヘタレ狐。
清々しい朝が台無しよ。
なんか、部屋全体がお酒臭いし。
「クリーン。リオネル、これセヴランの口に突っ込んで」
クリーン魔法で部屋の空気を一掃して、リオネルにポーションの瓶を握らせる。
リオネルは早く朝ごはんが食べたいからか、むんずとセヴランの髪の毛を掴みグイッと引っ張って、問答無用でポーションをセヴランの口に突っ込んだ。
セヴランの眼が白黒しているけど・・・飲んでいるのがポーションだから大丈夫でしょう!たぶん。
無事に朝ご飯を食べた後は、リュシアンとリオネルはカヌレとブリュレの散歩に。
私たちはローズさんが営む宿屋があるリュイエの町へと出発。
ローズさんにお芋料理として、ビシソワーズやいも餅、昨日閃いたガレットなどのレシピを伝授。
ローズさんの宿屋は盛況で、冒険者だけでなく行商人たちも利用しているみたいだ。
アラスの町と定期的に馬車を行き来させて、スイーツのお店に行きたがっている若い女性客もゲットすると、鼻息荒くローズさんは語っていた。
ローズさんの宿でリュシアンたちと合流すると、ガストンさんの所へと移動する。
とうとう運命の鉱石のお披露目である。
鍛冶師の工房が集まっている区画は例のごとく騒音が凄まじいので、魔法で防音してアルベールの繊細な耳には耳栓と。
「おー、よく来たな。昨日はごちそーさん」
浴びるほどお酒を飲んでいたガストンさんたちドワーフは、今日も通常運転で二日酔いなどしていそうもない。
リュシアンたちも「え?」という顔でガストンさんを見つめるが、ドワーフというのはお酒が強い種族らしいからねー。
「んで、どんな鉱石を持ってきた」
ガストンさんは、期待に満ちた顔でソワソワしながら問いかけてくる。
「じゃ、じゃあ私から」
セヴランが魔法鞄からゴトンとミスリルの鉱石をテーブルの上に出す。
ガストンさんはそれを一瞥した後、顎を手で擦りながら。
「ふむ。ミスリルか・・・。まあ、いいじゃろ。あっちでいろいろ測るぞ」
わらわらと工房の奥からドワーフたちが寄ってきて、セヴランの両腕を掴みズルズルと引きずってどこかへ連れて行く。
「え?ええ?」
「鞭使いだとよ。手の平もよく調べておけ」
ガストンさんはその人に相応しい武器を作るのに、細かくサイズを測り実際に武器を扱うのを見定めてから作るらしい。
特にセヴランの武器はアルベールが面白がって、鞭が何本も分かれてバラバラに動く仕様にするつもりなので、ガストンさんとしてもセヴランの採寸などは緻密にこなしたいらしく、腕の長さや指の長さなど諸々調べられるんだろうな・・・。
「次」
「ん」
リオネルが面倒くさそうにゴロンと鉱石を出した。
「坊主!こ、これは・・・」
アダマンタイトの鉱石はガストンさんの興味を引いたかな?
鉱石を手に取り、あちこちから見て確かめている。
反対にリオネルはつまらなさそう。
「じゃあ、坊主もあっちで・・・」
「や!」
ああ・・・、リオネルにとってはこっちが大事か・・・。
「あのぅ。ガストンさん。ルネにアクセサリーを作って欲しいんです。あとで魔法も付与したいので・・・」
ルネが慌てて、リオネルから貰ったキラータランチュラの魔眼を取り出す。
「ほおぅ。こりゃ凄い」
ガストンさんは片目にルーペらしきものを嵌めて、じっくりと魔眼を観察。
「嬢ちゃんは、アクセサリーは何がいいんだ?」
ガストンさんの問いにルネは首を傾げる。
リオネルはさっきまで自慢気に胸を反らしていたが、具体的なアクセサリーまでは考えていなかったようで、揃って首を傾げている。
その姿は和むわー、かわいいわー。
「・・・希望が無いなら、とりあえず戦闘に邪魔にならないタイプの物で作るわ。じゃあ二人であっちへ行ってきな」
さあ、とうとうリュシアンの番です!
皆さん、おはよーございまーす!
「お嬢・・・。あ、頭に響くから・・・、大声だすな」
知らんがな。
昨日のバーベキューでいい気分になって、ドワーフのガストンさんとお酒をぐびぐび競うように飲むから、酷い二日酔いになるんでしょうが。
「・・・ポーション飲めば?」
そうすれば、頭が痛いのも胸のムカつきも治るでしょう?
ポーションならいっぱいあるわよ、私がせっせっと作っておいたから。
「・・・ん」
不味そうな顔をしてポーションを一気飲みするバカ狼は放っておいて、・・・他の連中も似たようなものね。
涼しい顔をしながらやっぱりポーションを飲む爺エルフと、テーブルに突っ伏して魂飛ばしているヘタレ狐。
清々しい朝が台無しよ。
なんか、部屋全体がお酒臭いし。
「クリーン。リオネル、これセヴランの口に突っ込んで」
クリーン魔法で部屋の空気を一掃して、リオネルにポーションの瓶を握らせる。
リオネルは早く朝ごはんが食べたいからか、むんずとセヴランの髪の毛を掴みグイッと引っ張って、問答無用でポーションをセヴランの口に突っ込んだ。
セヴランの眼が白黒しているけど・・・飲んでいるのがポーションだから大丈夫でしょう!たぶん。
無事に朝ご飯を食べた後は、リュシアンとリオネルはカヌレとブリュレの散歩に。
私たちはローズさんが営む宿屋があるリュイエの町へと出発。
ローズさんにお芋料理として、ビシソワーズやいも餅、昨日閃いたガレットなどのレシピを伝授。
ローズさんの宿屋は盛況で、冒険者だけでなく行商人たちも利用しているみたいだ。
アラスの町と定期的に馬車を行き来させて、スイーツのお店に行きたがっている若い女性客もゲットすると、鼻息荒くローズさんは語っていた。
ローズさんの宿でリュシアンたちと合流すると、ガストンさんの所へと移動する。
とうとう運命の鉱石のお披露目である。
鍛冶師の工房が集まっている区画は例のごとく騒音が凄まじいので、魔法で防音してアルベールの繊細な耳には耳栓と。
「おー、よく来たな。昨日はごちそーさん」
浴びるほどお酒を飲んでいたガストンさんたちドワーフは、今日も通常運転で二日酔いなどしていそうもない。
リュシアンたちも「え?」という顔でガストンさんを見つめるが、ドワーフというのはお酒が強い種族らしいからねー。
「んで、どんな鉱石を持ってきた」
ガストンさんは、期待に満ちた顔でソワソワしながら問いかけてくる。
「じゃ、じゃあ私から」
セヴランが魔法鞄からゴトンとミスリルの鉱石をテーブルの上に出す。
ガストンさんはそれを一瞥した後、顎を手で擦りながら。
「ふむ。ミスリルか・・・。まあ、いいじゃろ。あっちでいろいろ測るぞ」
わらわらと工房の奥からドワーフたちが寄ってきて、セヴランの両腕を掴みズルズルと引きずってどこかへ連れて行く。
「え?ええ?」
「鞭使いだとよ。手の平もよく調べておけ」
ガストンさんはその人に相応しい武器を作るのに、細かくサイズを測り実際に武器を扱うのを見定めてから作るらしい。
特にセヴランの武器はアルベールが面白がって、鞭が何本も分かれてバラバラに動く仕様にするつもりなので、ガストンさんとしてもセヴランの採寸などは緻密にこなしたいらしく、腕の長さや指の長さなど諸々調べられるんだろうな・・・。
「次」
「ん」
リオネルが面倒くさそうにゴロンと鉱石を出した。
「坊主!こ、これは・・・」
アダマンタイトの鉱石はガストンさんの興味を引いたかな?
鉱石を手に取り、あちこちから見て確かめている。
反対にリオネルはつまらなさそう。
「じゃあ、坊主もあっちで・・・」
「や!」
ああ・・・、リオネルにとってはこっちが大事か・・・。
「あのぅ。ガストンさん。ルネにアクセサリーを作って欲しいんです。あとで魔法も付与したいので・・・」
ルネが慌てて、リオネルから貰ったキラータランチュラの魔眼を取り出す。
「ほおぅ。こりゃ凄い」
ガストンさんは片目にルーペらしきものを嵌めて、じっくりと魔眼を観察。
「嬢ちゃんは、アクセサリーは何がいいんだ?」
ガストンさんの問いにルネは首を傾げる。
リオネルはさっきまで自慢気に胸を反らしていたが、具体的なアクセサリーまでは考えていなかったようで、揃って首を傾げている。
その姿は和むわー、かわいいわー。
「・・・希望が無いなら、とりあえず戦闘に邪魔にならないタイプの物で作るわ。じゃあ二人であっちへ行ってきな」
さあ、とうとうリュシアンの番です!
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