43 / 85
初級ダンジョン 探索編
ウォーターボール
しおりを挟む
初めて見る魔物、ホーンラビットはレオよりやや大きい体をしていて、ぼくたちを見つけると太い足で地面を蹴り、額の角を突き出すようにして突っ込んできました!
赤い眼を逆三角形にしてギロリと睨まれたぼくは、足がガクガクです。
「まかせろっ」
恐怖で動けなくなったぼくの前に立ち広い背中で庇ってくれたのは、ディーターさん。
大きな盾をホーンラビットに向けて構え、やや右肩を前にしてディーターさんは踏ん張ります。
ドゴォンッ! とホーンラビットが盾にぶつかる鈍い音が響きました。
「今だっ、クルト!」
オスカーさんの声に、ぼくは反射的にディーターさんの背中から飛びだして、杖を前に出し叫びます。
「ウ、【ウォーターボール】」
ギュッと両目を瞑って詠唱したぼくには、何が起きたのか確認することはできませんでした。
ただ……ビュッという空気を裂く鋭い音がしたかと思うと、ブツッという肉の潰れるような音? が聞こえ、ポトリと何かが落ちる音で終わりました。
「え? ど、どうなりました?」
薄っすらと片目だけ開けて状況を見ようとしたぼくに、オスカーさんたちが驚いた真ん丸目でぼくを見ていました?
「あれ? 失敗しました?」
眼を瞑って慣れない魔法を使ったから外しちゃったかな?
ホーンラビットは逃げてしまったのか、姿が見えないし……。
「クルト……。今のは……なんだ?」
オスカーさんが引き攣った顔で問いかけてきましたけど、なんだ? と言われても、初級の水魔法【ウォーターボール】ですよ?
昨日、ギルドハウスの地下魔法訓練場で披露しましたよね?
「嘘よっ! あ、あんなに速く飛ぶ【ウォーターボール】なんて見たことないわよ?」
ビアンカさんがアンビリバボーとばかりに両手で両頬を押さえます。
「【ウォーターボール】ってあんなに小さかったか?」
ディーターさんが不思議そうに頭を捻ってます。
「「「クルト?」」」
あれ? ちょっと【ウォーターボール】を工夫しただけなのに、そんなに驚きました?
通常の【ウォーターボール】は大きな水の塊で敵を打撃する魔法なのですが、ぼくの魔法は魔法スキルで使える類ではなくて、『異世界レシピ』と同期した『器用貧乏』スキルで使えるようになった魔法なのです。
そんなに大きな水の塊は作れないし、中途半端な水の塊での攻撃では一撃必殺ができません。
ぼくは剣術もできない弱弱の冒険者もどきですから、一撃必殺できないと魔物の反撃に抵抗できずに、この世からさようならとなってしまいます。
いや、初級ダンジョンで死ぬ冒険者って、よっぽど運がない人だと思いますけどね。
でも、みんなの足手まといになってはいけないと思ったぼくは、自分の魔法を強化することにしました。
「つまり、小さな水の塊でも魔物を倒せるように、飛ばす速度を早くしたのか?」
「はい。水を凄い勢いで当てると頑固な汚れも吹き飛ばすことができるんですよ!」
ほら、レオが外壁の汚れ落としに大量の水を勢いよくぶつけて洗った、あの方法の応用です。
大きな水の塊は無理だったけど、水の塊を拳大より小さく小石大にすることができました。
後は、その水の塊を早く飛ばすだけです。
「それで、【ウォーターボール】が当たったホーンラビットの胸がぽっかりと空いたのね……。一撃必殺だし瞬殺だわよ」
ビアンカさんがぼくの頭をなでなでしながら、ちゃんと魔法でホーンラビットを倒せたことを教えてくれました。
「ほら。初めて倒した魔物の、ドロップアイテムだ」
ディーターさんがポトリとぼくの手の平に落としたのは、人差し指大の角だった。
あれ? これって……。
「ホーンラビットの角だ。ダンジョン内で倒した魔物はその姿を消し、代わりにアイテムを落とす。ただ、初級ダンジョンの低層階のドロップアイテムは大したモノはない。それは、クルトが初めて倒した魔物の記念として持っているといい」
冒険者さんたちは、みんな初めて倒した魔物のアイテムや素材は記念に持っているらしい。
オスカーさんは、お兄さんに連れられて行った魔物討伐で倒したウルフの爪、ディーターさんとビアンカさんは孤児院時代に一緒に倒したハニービーの針を持っているんだって。
ふむ、ダンジョン内で倒せば魔物は勝手にアイテムになってくれるのはいいですね!
正直、解体作業とかは苦手だしスプラッタでグロイ経験がないのは、ぼくはとっても嬉しいです。
渡されたホーンラビットの角をレオが入っている肩掛けカバンの中にそっと押し込みます。
「レオ。これは消化しちゃダメだよ? 後でレオが倒した魔物のアイテムと一緒に部屋に飾ろうね」
こそっと鞄の中へ囁けば、レオの触手がみょんと伸びてきてぼくの手に触れた。
うんうん。
冒険者さんたちがいない所でレオも魔法をビュンビュン撃って、魔物をいっぱい倒そうね!
「クルト。次も頼むぞ」
「はいっ!」
うーん、次は怖がらずに目をしっかり開けて魔法を使わないと。
杖をしっかりと握って、頼もしいディーターさんの背中に隠れながら、慎重にダンジョンを進むのだった。
ホーンラビットを三体倒しました。
ドロップアイテムは、ギルドの素材屋さんに売っても飴一つ買えない値段だそうです。
ぼくばかりに魔物と戦わせるのも気がひけるとビアンカさんたちも魔物と対峙して、バッタバッタと倒しました。
みんな余裕で一撃必殺です。
オスカーさんは四体倒して、角が三にお肉が一。
ディーターさんは盾でのアタックでホーンラビット二体にスライムを四体、クレイジーラットを二体で、ドロップアイテムはホーンラビットのお肉が二個だけ。
ビアンカさんはマッドドッグを一体倒して、ドロップアイテムは牙でした。
「そろそろ、四階も終わりだな」
魔物討伐をしつつ移動して地下三階を過ぎ四階もそろそろ階段が見える場所まで来ました。
「クルト。五階の広さは待機場所とボス部屋だけだ。次はボス部屋にアタックすることになるが……大丈夫か?」
「えっと……ぼくは大丈夫ですけど……。そのぅ……」
レオがね、すっごく鞄の中で主張をしているんですよ。
戦いたーい! 魔法を撃ちたーい! クルトばっかりズルーい! って。
「いいんじゃない? ボス部屋は人が入ったら扉が自動的に閉じるのよ。ボスを倒すか全滅するまで扉は開かないわ。つまりメンバーだけで戦闘するし、他の奴らの目もないし、レオが出てきて非常識なことをしても大丈夫よ」
いい笑顔でサムズアップしているビアンカさん……レオが非常識なことをするって失礼ですよ?
「じゃあ、ボス部屋はレオにも参加してもらおうか」
オスカーさんが優しい笑顔で、そっとぼくの鞄を撫でました。
よしっ! ボス部屋攻略、頑張るぞーっ!
鞄の中から、にゅっと触手が出てきて、オーッ! と突き上げられた。
赤い眼を逆三角形にしてギロリと睨まれたぼくは、足がガクガクです。
「まかせろっ」
恐怖で動けなくなったぼくの前に立ち広い背中で庇ってくれたのは、ディーターさん。
大きな盾をホーンラビットに向けて構え、やや右肩を前にしてディーターさんは踏ん張ります。
ドゴォンッ! とホーンラビットが盾にぶつかる鈍い音が響きました。
「今だっ、クルト!」
オスカーさんの声に、ぼくは反射的にディーターさんの背中から飛びだして、杖を前に出し叫びます。
「ウ、【ウォーターボール】」
ギュッと両目を瞑って詠唱したぼくには、何が起きたのか確認することはできませんでした。
ただ……ビュッという空気を裂く鋭い音がしたかと思うと、ブツッという肉の潰れるような音? が聞こえ、ポトリと何かが落ちる音で終わりました。
「え? ど、どうなりました?」
薄っすらと片目だけ開けて状況を見ようとしたぼくに、オスカーさんたちが驚いた真ん丸目でぼくを見ていました?
「あれ? 失敗しました?」
眼を瞑って慣れない魔法を使ったから外しちゃったかな?
ホーンラビットは逃げてしまったのか、姿が見えないし……。
「クルト……。今のは……なんだ?」
オスカーさんが引き攣った顔で問いかけてきましたけど、なんだ? と言われても、初級の水魔法【ウォーターボール】ですよ?
昨日、ギルドハウスの地下魔法訓練場で披露しましたよね?
「嘘よっ! あ、あんなに速く飛ぶ【ウォーターボール】なんて見たことないわよ?」
ビアンカさんがアンビリバボーとばかりに両手で両頬を押さえます。
「【ウォーターボール】ってあんなに小さかったか?」
ディーターさんが不思議そうに頭を捻ってます。
「「「クルト?」」」
あれ? ちょっと【ウォーターボール】を工夫しただけなのに、そんなに驚きました?
通常の【ウォーターボール】は大きな水の塊で敵を打撃する魔法なのですが、ぼくの魔法は魔法スキルで使える類ではなくて、『異世界レシピ』と同期した『器用貧乏』スキルで使えるようになった魔法なのです。
そんなに大きな水の塊は作れないし、中途半端な水の塊での攻撃では一撃必殺ができません。
ぼくは剣術もできない弱弱の冒険者もどきですから、一撃必殺できないと魔物の反撃に抵抗できずに、この世からさようならとなってしまいます。
いや、初級ダンジョンで死ぬ冒険者って、よっぽど運がない人だと思いますけどね。
でも、みんなの足手まといになってはいけないと思ったぼくは、自分の魔法を強化することにしました。
「つまり、小さな水の塊でも魔物を倒せるように、飛ばす速度を早くしたのか?」
「はい。水を凄い勢いで当てると頑固な汚れも吹き飛ばすことができるんですよ!」
ほら、レオが外壁の汚れ落としに大量の水を勢いよくぶつけて洗った、あの方法の応用です。
大きな水の塊は無理だったけど、水の塊を拳大より小さく小石大にすることができました。
後は、その水の塊を早く飛ばすだけです。
「それで、【ウォーターボール】が当たったホーンラビットの胸がぽっかりと空いたのね……。一撃必殺だし瞬殺だわよ」
ビアンカさんがぼくの頭をなでなでしながら、ちゃんと魔法でホーンラビットを倒せたことを教えてくれました。
「ほら。初めて倒した魔物の、ドロップアイテムだ」
ディーターさんがポトリとぼくの手の平に落としたのは、人差し指大の角だった。
あれ? これって……。
「ホーンラビットの角だ。ダンジョン内で倒した魔物はその姿を消し、代わりにアイテムを落とす。ただ、初級ダンジョンの低層階のドロップアイテムは大したモノはない。それは、クルトが初めて倒した魔物の記念として持っているといい」
冒険者さんたちは、みんな初めて倒した魔物のアイテムや素材は記念に持っているらしい。
オスカーさんは、お兄さんに連れられて行った魔物討伐で倒したウルフの爪、ディーターさんとビアンカさんは孤児院時代に一緒に倒したハニービーの針を持っているんだって。
ふむ、ダンジョン内で倒せば魔物は勝手にアイテムになってくれるのはいいですね!
正直、解体作業とかは苦手だしスプラッタでグロイ経験がないのは、ぼくはとっても嬉しいです。
渡されたホーンラビットの角をレオが入っている肩掛けカバンの中にそっと押し込みます。
「レオ。これは消化しちゃダメだよ? 後でレオが倒した魔物のアイテムと一緒に部屋に飾ろうね」
こそっと鞄の中へ囁けば、レオの触手がみょんと伸びてきてぼくの手に触れた。
うんうん。
冒険者さんたちがいない所でレオも魔法をビュンビュン撃って、魔物をいっぱい倒そうね!
「クルト。次も頼むぞ」
「はいっ!」
うーん、次は怖がらずに目をしっかり開けて魔法を使わないと。
杖をしっかりと握って、頼もしいディーターさんの背中に隠れながら、慎重にダンジョンを進むのだった。
ホーンラビットを三体倒しました。
ドロップアイテムは、ギルドの素材屋さんに売っても飴一つ買えない値段だそうです。
ぼくばかりに魔物と戦わせるのも気がひけるとビアンカさんたちも魔物と対峙して、バッタバッタと倒しました。
みんな余裕で一撃必殺です。
オスカーさんは四体倒して、角が三にお肉が一。
ディーターさんは盾でのアタックでホーンラビット二体にスライムを四体、クレイジーラットを二体で、ドロップアイテムはホーンラビットのお肉が二個だけ。
ビアンカさんはマッドドッグを一体倒して、ドロップアイテムは牙でした。
「そろそろ、四階も終わりだな」
魔物討伐をしつつ移動して地下三階を過ぎ四階もそろそろ階段が見える場所まで来ました。
「クルト。五階の広さは待機場所とボス部屋だけだ。次はボス部屋にアタックすることになるが……大丈夫か?」
「えっと……ぼくは大丈夫ですけど……。そのぅ……」
レオがね、すっごく鞄の中で主張をしているんですよ。
戦いたーい! 魔法を撃ちたーい! クルトばっかりズルーい! って。
「いいんじゃない? ボス部屋は人が入ったら扉が自動的に閉じるのよ。ボスを倒すか全滅するまで扉は開かないわ。つまりメンバーだけで戦闘するし、他の奴らの目もないし、レオが出てきて非常識なことをしても大丈夫よ」
いい笑顔でサムズアップしているビアンカさん……レオが非常識なことをするって失礼ですよ?
「じゃあ、ボス部屋はレオにも参加してもらおうか」
オスカーさんが優しい笑顔で、そっとぼくの鞄を撫でました。
よしっ! ボス部屋攻略、頑張るぞーっ!
鞄の中から、にゅっと触手が出てきて、オーッ! と突き上げられた。
22
お気に入りに追加
154
あなたにおすすめの小説
スキル『箱庭』を手にした男ののんびり救世冒険譚〜ハズレスキル? とんでもないアタリスキルでした〜
夜夢
ファンタジー
この世界はスキルが全て。
成人の儀式で神様から誰もが一つスキルを授かる事ができる。
スキルを授ける神は様々おり、争いの絶えないこの世界では戦闘系スキルこそ至上と考えられていた。
そしてそれ以外の補助系スキルや生活スキルなど、後発的に習得可能とされるスキルを得た者は世界から冷遇される。
これはそんなスキル至上世界で効果不明なスキル『箱庭』を得た主人公【レイ・イストリア】が家から追放されるもそのスキルを駆使し、世界を平和に導く英雄伝説である。
辺境で魔物から国を守っていたが、大丈夫になったので新婚旅行へ出掛けます!
naturalsoft
ファンタジー
王国の西の端にある魔物の森に隣接する領地で、日々魔物から国を守っているグリーンウッド辺境伯爵は、今日も魔物を狩っていた。王国が隣接する国から戦争になっても、王国が内乱になっても魔物を狩っていた。
うん?力を貸せ?無理だ!
ここの兵力を他に貸し出せば、あっという間に国中が魔物に蹂躙されるが良いのか?
いつもの常套句で、のらりくらりと相手の要求を避けるが、とある転機が訪れた。
えっ、ここを守らなくても大丈夫になった?よし、遅くなった新婚旅行でも行くか?はい♪あなた♪
ようやく、魔物退治以外にやる気になったグリーンウッド辺境伯の『家族』の下には、実は『英雄』と呼ばれる傑物達がゴロゴロと居たのだった。
この小説は、新婚旅行と称してあっちこっちを旅しながら、トラブルを解決して行き、大陸中で英雄と呼ばれる事になる一家のお話である!
(けっこうゆるゆる設定です)
アーティファクトコレクター -異世界と転生とお宝と-
一星
ファンタジー
至って普通のサラリーマン、松平善は車に跳ねられ死んでしまう。気が付くとそこはダンジョンの中。しかも体は子供になっている!? スキル? ステータス? なんだそれ。ゲームの様な仕組みがある異世界で生き返ったは良いが、こんな状況むごいよ神様。
ダンジョン攻略をしたり、ゴブリンたちを支配したり、戦争に参加したり、鳩を愛でたりする物語です。
基本ゆったり進行で話が進みます。
四章後半ごろから主人公無双が多くなり、その後は人間では最強になります。
異世界召喚に巻き込まれたエステティシャンはスキル【手】と【種】でスローライフを満喫します
白雪の雫
ファンタジー
以前に投稿した話をベースにしたもので主人公の名前と年齢が変わっています。
エステティックで働いている霧沢 奈緒美(24)は、擦れ違った数人の女子高生と共に何の前触れもなく異世界に召喚された。
そんな奈緒美に付与されたスキルは【手】と【種】
異世界人と言えば全属性の魔法が使えるとか、どんな傷をも治せるといったスキルが付与されるのが当然なので「使えねぇスキル」と国のトップ達から判断された奈緒美は宮殿から追い出されてしまう。
だが、この【手】と【種】というスキル、使いようによっては非常にチートなものだった。
設定はガバガバ+矛盾がある+ご都合主義+深く考えたら負けである事だけは先に言っておきます。
異世界金融 〜 働きたくないカス教師が異世界で金貸しを始めたら無双しそうな件
暮伊豆
ファンタジー
日々の生活に疲れ果てた若干カスな小学校教師が突然事故で死亡。
転生手続きを経て、生まれ変わった場所はローランド王国の辺境の街。剣と魔法を中心に発展しつつある異世界だった。
働きたくない一心で金貸し向きの魔法を手に入れた主人公。
「夢はのんびり利子生活」
だが、そんなものは当然許される筈はなく、楽をしようと思えば思う程、ありがちなトラブルに巻き込まれることも。
そんな中、今まで無縁と思っていた家族の愛情や友情に恵まれる日々。
そして努力、新しい人生設計。
これは、優秀な家系に生まれた凡人が成長することをテーマとした物語。
「成り上がり」「無双」そして「ハーレム」その日が来るまで。
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
異世界に転生をしてバリアとアイテム生成スキルで幸せに生活をしたい。
みみっく
ファンタジー
女神様の手違いで通勤途中に気を失い、気が付くと見知らぬ場所だった。目の前には知らない少女が居て、彼女が言うには・・・手違いで俺は死んでしまったらしい。手違いなので新たな世界に転生をさせてくれると言うがモンスターが居る世界だと言うので、バリアとアイテム生成スキルと無限収納を付けてもらえる事になった。幸せに暮らすために行動をしてみる・・・
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる