シークレット・ミッション

侵入

高層ビルが立ち並ぶある都市。まさかこんな人が多い場所に裏の組織があるなんて想定すらしないだろう。組織名はソブレン。表向きのでは主に貿易を行っている、世界でも大きい企業の一つだ。そんな大企業が裏で殺人をしているなんて聞いたらパニックに陥るだけ、それにこのソブレンはこの国を大きな財産を握っている。そんな大企業を倒そうとしても手がかりがなければ、闇に突き落とされるだけ。
「本当にここなの？」
私たちは私服を重ね着して張り込み中だった。普通のサラリーマンのような人たちがズラズラと入って行っているのがわかる。全然怪しく見えないんだけど、、。
「そんな組織が多いよ、向こうはばれたくないし、大金を稼げるからね。というよりこんな朝早い時間通勤する会社あると思う？」
まだ日の出ていない朝方、言われてみれば、外を歩いている人はその人達ぐらい。
「そんな都合よく隠せるもんなの？」目をパチクリさせたしおんはハーッとあきれたように言う
「だから俺らがいるんだろ」そ、そっか。私たちがその秘密を探るのか。
私たちの目的は裏の貿易で何をやり取りしているのかだ。表の貿易でもかなりの大金を稼いでいるが、それ以上の金額をソブレンは持っている。ちはやさんの調べによると、ここ最近の殺人事件には、ソブレンが関係しているという。都市にある防犯カメラをハッキングされ証拠がないため警察も動けないそうだ。
「行くか」
「了解」
目標のビルの隣にある、アパートの屋上から飛び移り中に侵入する。鍛えたからこれぐらいの飛び降りはもうお手の物！
まあ、ふつうの人はこんな短い期間でできないらしいけど。しおんになんか引かれたし、、。
私たちはスパイの姿になり、慎重にビルの大きなガラスの窓を割る。
パリッ
ガラスが欠ける音がした。隙間から鍵を開け開く。
ここと高層ビルが遠すぎなくてよかったよ。この窓は会議室につながるらしい。調べてそんなことわかるのがすごいけど。ここのガラスは防犯システムがついてないらしい。5階からの侵入はないと思っているのだろうか。
タンッ
私は足を窓枠にかけ、飛び移った。
ここからは別行動。私はコンピュータの情報をハッキングし、手がかりをつかむこと。しおんはもっと内部に侵入しするらしい。
同時にうなずき灯りのついていない廊下を足音を消し進んでいく。息を殺してそれぞれのミッションに向かった。