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足跡3
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その日の夜。私の携帯に、一本の電話が入った。
「美來、そっちに行ってないか?」
電話は凪からだった。その声はいつもの落ち着き払った彼女とは裏腹に、やや動揺している様子だった。
「え?」
「家に帰ってないらしいんだ。今、美來の母親から電話があって……」
その凪の言葉を聞いた瞬間、まるで周りの空気が重くなったように身動きが取れなくなった。
未來がいなくなった。それは、最悪の事態を示していると、私の中の何かが警報を鳴らしている。
「うそ……今12時回ってるのよ?」
「やっぱりおかしいよな。美來の親も今あちこちを探し回ってるらしい。あたしも今から探しに行ってくる」
私はもうそんな言葉すら耳に入らないような、不安の中にいた。あの時、今日の昼休み、あの子が言っていた言葉を思い出す。
「まさか……、本当に一人で学校に?」
「可能性はあるだろうが、幽霊や妖怪というよりは、誘拐の方が有り得そうだ。取り敢えず、私は学校を見に……」
「いや、私が行く!凪は、他に美來が行きそうな所を探しに行ってみて!」
私は凪の言葉を遮るようにそう言った。
もし、私のせいで、未來が危険な目にあっているなら、私がなんとかしなければ。
「……あ、ああ、わかった。見つかったら連絡してくれ!」
「わかったわ!」
そう言って電話を切る。
もし、未來が本当に学校に行っているのなら、牛鬼と鉢合わせているかもしれない。急がなければ。
私が一度死にかけた時に殴られた後頭部がズキッと疼いた。あの時の記憶がフラッシュバックする。
あんな目に、美來を合わせるわけにはいかない。
「ちょ、栞どこ行くの!?」
「美來が居なくなったらしいから、探しに行ってくる!」
慌てた様子の私を見て、呼び止めた母親に短くそう返すと、母親の返答も聞かずに私は家を飛び出した。
そのまま自転車に跨って、学校に向かう。
*
未來は昔から、好奇心旺盛で、いつも笑顔で明るい、ムードメーカー的存在だった。
私と凪と未來は、小学校の頃からの友達で、よく三人で外に出かけては、色んな花や虫に心躍らせ、少年の様に外を駆け回っていたことをよく覚えている。
その中でも、未來の好奇心はずば抜けていた。
激しく吠える犬にも、怯えた様子一つ見せず、さわりに行こうとしたり。山道を歩いていた時に茂みから出てきた蛇を、素手でつかみに行こうとしたり。と、私も凪も散々手を焼いていた。
そんな誰よりも好奇心の強い彼女が、学校の七不思議に加わりそうな今回の噂話に、反応しない訳がない。加えて、今日私たちが行かないと宣言した時も、未來であれば、一人で行く可能性は十分にあることはわかっていたはずだった。なのに、私は、あの時見て見ぬふりをしてしまった。これぐらい念を押しておけば大丈夫だろうと手を抜いてしまった。やはりついていくべきだったのかもしれない。彼女の頑固さは、よく知っていたのだから。
夜の暗闇の中にぼんやりと浮かび上がる学校。その正門は固く閉ざされていた。
近くの道に自転車を止めて、そのまま正門へと走る。
私は正門をいかにして越えようか、とは考えなかった。頭よりも先に、身体が勝手に動いていた。
塀の前の地面を強く踏み、そのまま勢いを付けて飛躍する。ハッと、気がついた時には、自分の身体は軽々と塀を飛び越え、校庭の砂を踏んでいた。
「何これ、私いつの間にこんなに身体能力高くなったの?!」
「それも半妖の力だ。どうだ便利であろう」
聞き覚えのある声がして振り返るとそこには、塀の上に腰を下ろし、夜を優しく照らす月を背にしたみずはがいた。
月の光に照らされてその白銀の髪が鈍く光る。
「みずは……?!」
どうしてここにいるのかと混乱している私をよそに、みずはは私の腕をつかんだ。
「行くぞ、間に合わなくなる前に」
みずはに手を引かれるがまま、旧校舎まで走る。
だが、たどり旧校舎裏に辿り着いた時、私は無意識に息を飲んでしまった。
旧校舎裏は、もう私の知る旧校舎裏ではなかった。
黒く粘り気のある何かが、校舎裏の庭を覆い尽くしている。それらには無数の目があり、それはもう身の毛も弥立つような光景だった。
思わず足を止めそうになるが、みずはが私の手を強く引いて止まれそうにない。
「わ、ちょっと待って待って待って!!」
「川の流れより早きもの、清水よりも清きもの、我が身に宿れ、我が身に集え、現世の穢れ、打ち払わん!」
なにやら唱えたかと思うと、どこから湧いて出たのか、蛇を象った水がみずはを纏い、みずははそのまま私を抱き上げるとその黒い泥の中に突っ込んだ。
思わずぎょっとして息を止めて目を瞑るが、たちまにその水に溶けるようにしてその黒い何かは四散していく。だが、目の前の暗闇は消えない。そのまま穴の中に落ちていくような感覚に襲われてぎゅっと目を瞑った。
私が気がついた時には、そこはくらい洞窟の中のような場所だった。湿気が多く、天井から水が滴っている。
とても学校とは思えない。まるで、一瞬で別の世界に来てしまったような、そんな感覚だった。
「え、ここ、どこ……?」
「牛鬼の結界の中だな、早くヌシの友人を探すぞ」
短く説明を済ませたみずはは、さっさと歩きだして、私を置いて言ってしまうので、慌てて私はみずはのあとを追いかけた。
「結界?妖怪ってそんなことも出来るの?それにしてもここ、暗くてジメジメしてて気味が悪いわね」
みずはの着物の裾を握る。真っ暗で、見えるのは足元ぐらいなものである。こんな所で迷いでもしたら大変だ。
「牛鬼は元々、湖に住む妖であったからな、湿気の多い場所を好むのだろう」
「ていうか、なんで私の友達がいなくなったこと知ってるの?」
そういえば、未來が、今回の噂話を確かめに行きたいと言っていたということは、みずはには話していないはずだ。それに、どうして私が未來を探していることを知っているのだろう。
「散歩をしておる時に、ヌシが自転車で走っていくのがみえたのだ。尋常じゃない慌てぶりだったのでついて行ってみれば、目的地はヌシの学校。基本面倒ごとは避けるタイプのヌシがこんな時間にわざわざ噂話を確かめに来るとは思えん。故に、友人か何かが一人で学校に入ったのだろうと考えたまでよ」
「案外人のこと良く見てるのね」
「ふふん、そうであろう!なにを隠そう我は、人間との交流も深い魍魎であるからな!もっと褒めるがいい!」
何やら嬉しそうに胸を張るみずはの言葉はスルーして、私は辺りを見回してみた。早く未來を見つけなけらば。
この場所の暗闇にも慣れてきた。何故か、周りが良く見える。これも、半妖になったせいなのだろうか。
私はみずはをおいて、歩き出した。なんだか異様に嗅覚も聴覚良くなった気がする。そのためか、足音らしき微かな音も聞き逃さなかった。
「こっち!」
「あ、ちょ、ヌシ待て、我を置いて行くでない…!」
慌ててみずはも私の後を追う。
美來は絶対ここにいる。それには、なんの根拠もないし、確証もない。でも、なんの根拠や確証が無くても、美來は絶対ここにいる。私はそう感じていた。この悪い予感が的中しなければいいのに。どこかに遊びに行ってて遅くなりました、とでも言って、笑って家に帰っていてほしい。でも、そんな結末ではない気がして、胸の内が落ち着かないのだ。
だが、私のやることは決まっている。もしここにいないのなら、さっさと逃げるように退散すればいい。もし、美來がここにいるのなら、早く見つけて連れ帰る。私がやることはただそれだけだ。
「美來、そっちに行ってないか?」
電話は凪からだった。その声はいつもの落ち着き払った彼女とは裏腹に、やや動揺している様子だった。
「え?」
「家に帰ってないらしいんだ。今、美來の母親から電話があって……」
その凪の言葉を聞いた瞬間、まるで周りの空気が重くなったように身動きが取れなくなった。
未來がいなくなった。それは、最悪の事態を示していると、私の中の何かが警報を鳴らしている。
「うそ……今12時回ってるのよ?」
「やっぱりおかしいよな。美來の親も今あちこちを探し回ってるらしい。あたしも今から探しに行ってくる」
私はもうそんな言葉すら耳に入らないような、不安の中にいた。あの時、今日の昼休み、あの子が言っていた言葉を思い出す。
「まさか……、本当に一人で学校に?」
「可能性はあるだろうが、幽霊や妖怪というよりは、誘拐の方が有り得そうだ。取り敢えず、私は学校を見に……」
「いや、私が行く!凪は、他に美來が行きそうな所を探しに行ってみて!」
私は凪の言葉を遮るようにそう言った。
もし、私のせいで、未來が危険な目にあっているなら、私がなんとかしなければ。
「……あ、ああ、わかった。見つかったら連絡してくれ!」
「わかったわ!」
そう言って電話を切る。
もし、未來が本当に学校に行っているのなら、牛鬼と鉢合わせているかもしれない。急がなければ。
私が一度死にかけた時に殴られた後頭部がズキッと疼いた。あの時の記憶がフラッシュバックする。
あんな目に、美來を合わせるわけにはいかない。
「ちょ、栞どこ行くの!?」
「美來が居なくなったらしいから、探しに行ってくる!」
慌てた様子の私を見て、呼び止めた母親に短くそう返すと、母親の返答も聞かずに私は家を飛び出した。
そのまま自転車に跨って、学校に向かう。
*
未來は昔から、好奇心旺盛で、いつも笑顔で明るい、ムードメーカー的存在だった。
私と凪と未來は、小学校の頃からの友達で、よく三人で外に出かけては、色んな花や虫に心躍らせ、少年の様に外を駆け回っていたことをよく覚えている。
その中でも、未來の好奇心はずば抜けていた。
激しく吠える犬にも、怯えた様子一つ見せず、さわりに行こうとしたり。山道を歩いていた時に茂みから出てきた蛇を、素手でつかみに行こうとしたり。と、私も凪も散々手を焼いていた。
そんな誰よりも好奇心の強い彼女が、学校の七不思議に加わりそうな今回の噂話に、反応しない訳がない。加えて、今日私たちが行かないと宣言した時も、未來であれば、一人で行く可能性は十分にあることはわかっていたはずだった。なのに、私は、あの時見て見ぬふりをしてしまった。これぐらい念を押しておけば大丈夫だろうと手を抜いてしまった。やはりついていくべきだったのかもしれない。彼女の頑固さは、よく知っていたのだから。
夜の暗闇の中にぼんやりと浮かび上がる学校。その正門は固く閉ざされていた。
近くの道に自転車を止めて、そのまま正門へと走る。
私は正門をいかにして越えようか、とは考えなかった。頭よりも先に、身体が勝手に動いていた。
塀の前の地面を強く踏み、そのまま勢いを付けて飛躍する。ハッと、気がついた時には、自分の身体は軽々と塀を飛び越え、校庭の砂を踏んでいた。
「何これ、私いつの間にこんなに身体能力高くなったの?!」
「それも半妖の力だ。どうだ便利であろう」
聞き覚えのある声がして振り返るとそこには、塀の上に腰を下ろし、夜を優しく照らす月を背にしたみずはがいた。
月の光に照らされてその白銀の髪が鈍く光る。
「みずは……?!」
どうしてここにいるのかと混乱している私をよそに、みずはは私の腕をつかんだ。
「行くぞ、間に合わなくなる前に」
みずはに手を引かれるがまま、旧校舎まで走る。
だが、たどり旧校舎裏に辿り着いた時、私は無意識に息を飲んでしまった。
旧校舎裏は、もう私の知る旧校舎裏ではなかった。
黒く粘り気のある何かが、校舎裏の庭を覆い尽くしている。それらには無数の目があり、それはもう身の毛も弥立つような光景だった。
思わず足を止めそうになるが、みずはが私の手を強く引いて止まれそうにない。
「わ、ちょっと待って待って待って!!」
「川の流れより早きもの、清水よりも清きもの、我が身に宿れ、我が身に集え、現世の穢れ、打ち払わん!」
なにやら唱えたかと思うと、どこから湧いて出たのか、蛇を象った水がみずはを纏い、みずははそのまま私を抱き上げるとその黒い泥の中に突っ込んだ。
思わずぎょっとして息を止めて目を瞑るが、たちまにその水に溶けるようにしてその黒い何かは四散していく。だが、目の前の暗闇は消えない。そのまま穴の中に落ちていくような感覚に襲われてぎゅっと目を瞑った。
私が気がついた時には、そこはくらい洞窟の中のような場所だった。湿気が多く、天井から水が滴っている。
とても学校とは思えない。まるで、一瞬で別の世界に来てしまったような、そんな感覚だった。
「え、ここ、どこ……?」
「牛鬼の結界の中だな、早くヌシの友人を探すぞ」
短く説明を済ませたみずはは、さっさと歩きだして、私を置いて言ってしまうので、慌てて私はみずはのあとを追いかけた。
「結界?妖怪ってそんなことも出来るの?それにしてもここ、暗くてジメジメしてて気味が悪いわね」
みずはの着物の裾を握る。真っ暗で、見えるのは足元ぐらいなものである。こんな所で迷いでもしたら大変だ。
「牛鬼は元々、湖に住む妖であったからな、湿気の多い場所を好むのだろう」
「ていうか、なんで私の友達がいなくなったこと知ってるの?」
そういえば、未來が、今回の噂話を確かめに行きたいと言っていたということは、みずはには話していないはずだ。それに、どうして私が未來を探していることを知っているのだろう。
「散歩をしておる時に、ヌシが自転車で走っていくのがみえたのだ。尋常じゃない慌てぶりだったのでついて行ってみれば、目的地はヌシの学校。基本面倒ごとは避けるタイプのヌシがこんな時間にわざわざ噂話を確かめに来るとは思えん。故に、友人か何かが一人で学校に入ったのだろうと考えたまでよ」
「案外人のこと良く見てるのね」
「ふふん、そうであろう!なにを隠そう我は、人間との交流も深い魍魎であるからな!もっと褒めるがいい!」
何やら嬉しそうに胸を張るみずはの言葉はスルーして、私は辺りを見回してみた。早く未來を見つけなけらば。
この場所の暗闇にも慣れてきた。何故か、周りが良く見える。これも、半妖になったせいなのだろうか。
私はみずはをおいて、歩き出した。なんだか異様に嗅覚も聴覚良くなった気がする。そのためか、足音らしき微かな音も聞き逃さなかった。
「こっち!」
「あ、ちょ、ヌシ待て、我を置いて行くでない…!」
慌ててみずはも私の後を追う。
美來は絶対ここにいる。それには、なんの根拠もないし、確証もない。でも、なんの根拠や確証が無くても、美來は絶対ここにいる。私はそう感じていた。この悪い予感が的中しなければいいのに。どこかに遊びに行ってて遅くなりました、とでも言って、笑って家に帰っていてほしい。でも、そんな結末ではない気がして、胸の内が落ち着かないのだ。
だが、私のやることは決まっている。もしここにいないのなら、さっさと逃げるように退散すればいい。もし、美來がここにいるのなら、早く見つけて連れ帰る。私がやることはただそれだけだ。
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