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悪鬼
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春を感じさせる日差しが、気持ちいい3月下旬。
私は自分のことを妖怪と名乗る、変な人に会いました。
「は……?もう…りょ?」
「魍魎だ。馬鹿者。」
自分を魍魎と名乗った彼は。
なんだ。そんなこともしらないのか。
とでも言いたげな視線を私に向けてくる。
ええ、知りませんよ。知りませんとも。
もうりょう?え?髪の毛ですか?え?
そもそも私は、妖怪や幽霊の類は全く信じないたちの人間なので、魍魎などと、なかなかマニアックそうな名前をあげられても、知っている筈がなかった。
「なんですか。魍魎って。」
とはいえ、暫し横顔を凝視してしまっていた後ろめたさがあるので、話の途中で帰る気にもなれず、おとなしくその話題に乗っかることにする。
彼はというと、私がこの話題に興味を抱いたと勘違いしたらしく、意気揚々とした様子で傍によってくる。
別に興味があるわけではないのだが、ここまで露骨に喜ばれるとなんだか申し訳ない気持ちだ。
「魍魎とは、古くから河に住まう妖のことだ。」
河に住む妖怪で、有名なものと言ったら、アレしか思い浮かばない。
「……河童とかですか。」
それを聞いた魍魎は見るからに嫌そうな顔をして、抗議する。
「たわけ、あんな田舎者と一緒にするでない。」
河童で間違いないと思ったのだが、なんだ、違うのか。
確かに、彼の見た目は、物語や都市伝説に出てくるような河童のソレとは遠くかけ離れている。
「魍魎は、山の河に住む人の姿をした妖だ。かつては魍魎を、川の精霊や、川の神と呼ぶものもおった気高き一族でなぁ。中でも我は周りの人間や妖を引きつける力があるようで人脈は広い。」
「川の神様……。橋姫様とかですか?」
いよいよ能力とか言い出したので、さらりと棒読みで受け流しつつ、川の神様の話題の方に食いついておく。私が口にした橋姫は、八百万の神々の中で、私も耳にしたことのある川の神様だ。
「なんだ小娘、魍魎も知らぬのに、神の名はしっておるのか。」
「魍魎なんてマニアックなのは知りませんよ。」
「マニアックとはなんだ。常識であろう。」
不満げに頬を膨らます魍魎。クールな外見とは裏腹に性格は自分の感情を表に出すことをおしまない素直な性格らしい。その様はふくれたハリセンボンの様で少しかわいい。
「我は、川の神ではないが、河童でもない。そうだな。分類的には妖に属するが、響きがいいので、川の精霊でもよいぞ。」
「魍魎って呼びにくいので、みずはでいいですか?」
「人の話を聞かない人間だな。だが、良い。特別に許そう。」
何かと偉そうな態度が目に付くみずはは、両腕を腰に当てて胸を張っている。というより反り返っている。しゃちほこのようだ。
「して、まだヌシの名前を聞いておらぬぞ。我は名乗ったのだから、潔く名乗るがよい。」
さっきの、妖怪設定の自己紹介で、本当に名乗ったといえるのだろうか。
みずははともかく、絶対に、魍魎なんて名前でも、妖でもないだろうと私は踏んでいるので、正直納得いかないのだが。
まぁ、彼の中二病さはよく伝わる自己紹介だったので、まぁよしとしよう。と、私はそう自分に言い聞かせる。
「……花沢栞です。こんどはちゃんと本名ですよ。本名ですから、そんな疑いの眼差しを私に向けないでください。」
ぐっとみずはの顔が近寄ってくる。顔だけは良い。ほんとに。
真っ白で透き通るようなキメ細やかな肌に、長いまつげ。
本当に人間だろうかと思われる程に整った顔立ち。
白くてサラサラの髪は、一本一本が細くて柔らかそうだ。例えるのならば、毛並みの綺麗な白狼といったところだろうか。
だが、こうやって近くで見ていると、憧れより段々妬み嫉みが湧き上がってくる。
なんだその、女みたいな顔は、ひっぱたいてやりたい。
私のあこがれが嫉妬心に変わったところで、みずはは満足そうに頷き「嘘ではないようだな。」と周りに花が咲いたような華やかな笑顔を見せる。
一体何をもって、嘘かどうかを見抜いているのかは定かではないが、めらめらと胸の内で嫉妬心が湧き上がる今は、もはやどうでもよかった。
「さて、栞。ずっと言おうと思っておったのだがな。」
「なんですか?」
急に改まってそのような事を言うので、私は不思議に思って首を傾ける。
みずはは腕を組みなおし、私を見つめているように、見えていた。だが、よく見るとみずはの視線は、私ではなく私の後ろに向いているようで……。
「ヌシ、変な悪鬼を連れてきているようだがヌシペットか何かか?」
「あ、あっき……???」
何の話だ。と、みずはの視線を追いかけるようにして振り返る――――――――。
と、そこには。
巨大な金棒を振り上げ、頭には二本の強靭な角。爪は身を切り裂けそうなほど鋭く、歯は骨をも砕けそうなほどに大きい。躰は紅く、ゆうに三メートルを超える―――――――そう、妖に詳しくない私でもわかる。
「鬼……?」
時間がゆっくりに感じる。死ぬ間際ってこんな感じなのだろうか。思考がフル回転して、なにもかも全てがスローモーションに見えるのだが、いくら思考がフル回転しようとも、体が思うようについていかずまともに動けない。
そんな時間の流れがゆっくりに感じるこの中でも、鬼の金棒は、物凄い勢いでこちらに迫ってきて——————。
あ、もうこれは死んだ。
そう思った次の瞬間。
キイイイイインッと気持ちよく響く刃の音が、私の耳を劈いた。
私の前に飛び出したみずはの握りしめる白銀の美しい太刀が鬼の金棒を力ずよく受け止め、勢いよく振り払ったのだ。
………。
とか、いう展開が、待っていればよかったのに。
「普通に死んじゃったんですけど。」
「馬鹿者、死んではおらんだろう。」
私は、いとも簡単に巨大な悪鬼の金棒に頭をどつかれて死んだようだった。
いや、正確には死んではいない。
死にかけた、という方が正しい。のだが、私としては、死んだようなものだ。
今息をして、こうして生きていても、少なくとも、私の中では、花沢栞という人間の少女は、間違いなく死んだのだ──。
「死んではおらんだろう、じゃないわよ!!助けろよ!!!ていうか言うの遅いんだよッ!!!」
そう、あまりにもみずはの発言が遅く、加えてのんびりした口調だったので、逃げる間もなく、かといって、みずはも戦闘ができる類の妖ではなかったらしく、ただ見ていることしかできずに、私はそこで人間の生涯を全うしたという……。なんとも笑えない事態になってしまった。
「我も、助けられるものなら助けたぞ。人聞きの悪いことを申すでない。奴が勢いよく飛び出してきたものだから、我ができる忠告はあれが一番最速だったぞ。ギ〇ス世界記録認定ものだ。……まぁ、これも自然の摂理だ。しかたがなかろう。……だが、これで、妖がいることが証明できたな?ヌシ、我のことも妖と信じてなかったであろう。」
妖なんているわけがない。ずっとずっとそう思っていた。だが、あれは本物だった。
あの身に染みて感じた恐怖も、頭を勢いよく金棒で抉られたあの感覚も、二度と忘れることはない。
今思い出しただけでも、体が震える。めまいがする。時には吐き気すら催す。
鬼は、私の中で最大の天敵と化した。
「鬼を滅すまで成仏出来ないわ。私。」
その発言を聞いたみずははというと、目を丸くしてすっとんきょうな顔をしている。
なんだその間抜けな顔は。と突っ込みを入れようとしたところで、ぶっと勢いよく吹き出して、腹を抱えて笑い始めた。
「あははははっ、鬼がそれを言うとひどく滑稽で笑いが止まらぬわ!」
ゲラゲラと机をたたいて大爆笑するみずは、その様に、ついに私の堪忍袋の緒が切れて。
ドゴッと頬骨がへこみそうなほどの勢いで、みずは頬に右ストレートを入れた。
みずはは勢いよく吹っ飛んで、部屋の壁にめり込んで化石のようになる。
「こ、この鬼め……。いつか目にものを……。」
そんな負け犬の遠吠えを吐きながら気絶するみずは。
私はそのか細い声を聴きながら、鬼の形相のごとく眉を吊り上げ、瞳を鋭くとがらせて。
目覚めたらやたらと強く強靭になっていた肉体と、頭から生えてきた、黒い、小さな角を忌々しく思いながら。
「こっちのセリフだ、クソ河童ッ!!!」
と、悪態をつくのだった。
此処は隠世。
妖達が住まう、あちら側の世界。
そんな隠世の栄えた都の一角に建つみずはの家に、私は居た。
これは、私が春の日に出会った不思議な男児に見惚れたせいで、何故かいきなり鬼に殺されかけ。
その後、どういう訳か鬼になってしまったという悲しいお話。
私は自分のことを妖怪と名乗る、変な人に会いました。
「は……?もう…りょ?」
「魍魎だ。馬鹿者。」
自分を魍魎と名乗った彼は。
なんだ。そんなこともしらないのか。
とでも言いたげな視線を私に向けてくる。
ええ、知りませんよ。知りませんとも。
もうりょう?え?髪の毛ですか?え?
そもそも私は、妖怪や幽霊の類は全く信じないたちの人間なので、魍魎などと、なかなかマニアックそうな名前をあげられても、知っている筈がなかった。
「なんですか。魍魎って。」
とはいえ、暫し横顔を凝視してしまっていた後ろめたさがあるので、話の途中で帰る気にもなれず、おとなしくその話題に乗っかることにする。
彼はというと、私がこの話題に興味を抱いたと勘違いしたらしく、意気揚々とした様子で傍によってくる。
別に興味があるわけではないのだが、ここまで露骨に喜ばれるとなんだか申し訳ない気持ちだ。
「魍魎とは、古くから河に住まう妖のことだ。」
河に住む妖怪で、有名なものと言ったら、アレしか思い浮かばない。
「……河童とかですか。」
それを聞いた魍魎は見るからに嫌そうな顔をして、抗議する。
「たわけ、あんな田舎者と一緒にするでない。」
河童で間違いないと思ったのだが、なんだ、違うのか。
確かに、彼の見た目は、物語や都市伝説に出てくるような河童のソレとは遠くかけ離れている。
「魍魎は、山の河に住む人の姿をした妖だ。かつては魍魎を、川の精霊や、川の神と呼ぶものもおった気高き一族でなぁ。中でも我は周りの人間や妖を引きつける力があるようで人脈は広い。」
「川の神様……。橋姫様とかですか?」
いよいよ能力とか言い出したので、さらりと棒読みで受け流しつつ、川の神様の話題の方に食いついておく。私が口にした橋姫は、八百万の神々の中で、私も耳にしたことのある川の神様だ。
「なんだ小娘、魍魎も知らぬのに、神の名はしっておるのか。」
「魍魎なんてマニアックなのは知りませんよ。」
「マニアックとはなんだ。常識であろう。」
不満げに頬を膨らます魍魎。クールな外見とは裏腹に性格は自分の感情を表に出すことをおしまない素直な性格らしい。その様はふくれたハリセンボンの様で少しかわいい。
「我は、川の神ではないが、河童でもない。そうだな。分類的には妖に属するが、響きがいいので、川の精霊でもよいぞ。」
「魍魎って呼びにくいので、みずはでいいですか?」
「人の話を聞かない人間だな。だが、良い。特別に許そう。」
何かと偉そうな態度が目に付くみずはは、両腕を腰に当てて胸を張っている。というより反り返っている。しゃちほこのようだ。
「して、まだヌシの名前を聞いておらぬぞ。我は名乗ったのだから、潔く名乗るがよい。」
さっきの、妖怪設定の自己紹介で、本当に名乗ったといえるのだろうか。
みずははともかく、絶対に、魍魎なんて名前でも、妖でもないだろうと私は踏んでいるので、正直納得いかないのだが。
まぁ、彼の中二病さはよく伝わる自己紹介だったので、まぁよしとしよう。と、私はそう自分に言い聞かせる。
「……花沢栞です。こんどはちゃんと本名ですよ。本名ですから、そんな疑いの眼差しを私に向けないでください。」
ぐっとみずはの顔が近寄ってくる。顔だけは良い。ほんとに。
真っ白で透き通るようなキメ細やかな肌に、長いまつげ。
本当に人間だろうかと思われる程に整った顔立ち。
白くてサラサラの髪は、一本一本が細くて柔らかそうだ。例えるのならば、毛並みの綺麗な白狼といったところだろうか。
だが、こうやって近くで見ていると、憧れより段々妬み嫉みが湧き上がってくる。
なんだその、女みたいな顔は、ひっぱたいてやりたい。
私のあこがれが嫉妬心に変わったところで、みずはは満足そうに頷き「嘘ではないようだな。」と周りに花が咲いたような華やかな笑顔を見せる。
一体何をもって、嘘かどうかを見抜いているのかは定かではないが、めらめらと胸の内で嫉妬心が湧き上がる今は、もはやどうでもよかった。
「さて、栞。ずっと言おうと思っておったのだがな。」
「なんですか?」
急に改まってそのような事を言うので、私は不思議に思って首を傾ける。
みずはは腕を組みなおし、私を見つめているように、見えていた。だが、よく見るとみずはの視線は、私ではなく私の後ろに向いているようで……。
「ヌシ、変な悪鬼を連れてきているようだがヌシペットか何かか?」
「あ、あっき……???」
何の話だ。と、みずはの視線を追いかけるようにして振り返る――――――――。
と、そこには。
巨大な金棒を振り上げ、頭には二本の強靭な角。爪は身を切り裂けそうなほど鋭く、歯は骨をも砕けそうなほどに大きい。躰は紅く、ゆうに三メートルを超える―――――――そう、妖に詳しくない私でもわかる。
「鬼……?」
時間がゆっくりに感じる。死ぬ間際ってこんな感じなのだろうか。思考がフル回転して、なにもかも全てがスローモーションに見えるのだが、いくら思考がフル回転しようとも、体が思うようについていかずまともに動けない。
そんな時間の流れがゆっくりに感じるこの中でも、鬼の金棒は、物凄い勢いでこちらに迫ってきて——————。
あ、もうこれは死んだ。
そう思った次の瞬間。
キイイイイインッと気持ちよく響く刃の音が、私の耳を劈いた。
私の前に飛び出したみずはの握りしめる白銀の美しい太刀が鬼の金棒を力ずよく受け止め、勢いよく振り払ったのだ。
………。
とか、いう展開が、待っていればよかったのに。
「普通に死んじゃったんですけど。」
「馬鹿者、死んではおらんだろう。」
私は、いとも簡単に巨大な悪鬼の金棒に頭をどつかれて死んだようだった。
いや、正確には死んではいない。
死にかけた、という方が正しい。のだが、私としては、死んだようなものだ。
今息をして、こうして生きていても、少なくとも、私の中では、花沢栞という人間の少女は、間違いなく死んだのだ──。
「死んではおらんだろう、じゃないわよ!!助けろよ!!!ていうか言うの遅いんだよッ!!!」
そう、あまりにもみずはの発言が遅く、加えてのんびりした口調だったので、逃げる間もなく、かといって、みずはも戦闘ができる類の妖ではなかったらしく、ただ見ていることしかできずに、私はそこで人間の生涯を全うしたという……。なんとも笑えない事態になってしまった。
「我も、助けられるものなら助けたぞ。人聞きの悪いことを申すでない。奴が勢いよく飛び出してきたものだから、我ができる忠告はあれが一番最速だったぞ。ギ〇ス世界記録認定ものだ。……まぁ、これも自然の摂理だ。しかたがなかろう。……だが、これで、妖がいることが証明できたな?ヌシ、我のことも妖と信じてなかったであろう。」
妖なんているわけがない。ずっとずっとそう思っていた。だが、あれは本物だった。
あの身に染みて感じた恐怖も、頭を勢いよく金棒で抉られたあの感覚も、二度と忘れることはない。
今思い出しただけでも、体が震える。めまいがする。時には吐き気すら催す。
鬼は、私の中で最大の天敵と化した。
「鬼を滅すまで成仏出来ないわ。私。」
その発言を聞いたみずははというと、目を丸くしてすっとんきょうな顔をしている。
なんだその間抜けな顔は。と突っ込みを入れようとしたところで、ぶっと勢いよく吹き出して、腹を抱えて笑い始めた。
「あははははっ、鬼がそれを言うとひどく滑稽で笑いが止まらぬわ!」
ゲラゲラと机をたたいて大爆笑するみずは、その様に、ついに私の堪忍袋の緒が切れて。
ドゴッと頬骨がへこみそうなほどの勢いで、みずは頬に右ストレートを入れた。
みずはは勢いよく吹っ飛んで、部屋の壁にめり込んで化石のようになる。
「こ、この鬼め……。いつか目にものを……。」
そんな負け犬の遠吠えを吐きながら気絶するみずは。
私はそのか細い声を聴きながら、鬼の形相のごとく眉を吊り上げ、瞳を鋭くとがらせて。
目覚めたらやたらと強く強靭になっていた肉体と、頭から生えてきた、黒い、小さな角を忌々しく思いながら。
「こっちのセリフだ、クソ河童ッ!!!」
と、悪態をつくのだった。
此処は隠世。
妖達が住まう、あちら側の世界。
そんな隠世の栄えた都の一角に建つみずはの家に、私は居た。
これは、私が春の日に出会った不思議な男児に見惚れたせいで、何故かいきなり鬼に殺されかけ。
その後、どういう訳か鬼になってしまったという悲しいお話。
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