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一章

誤解されました②

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(あったかーい、気持ちいい…)

 例える事が難しい程、かなり高級なベットで寝ている感じ。しかも、フカフカ枕も付いている。幸せな感覚に、ヘニャヘニャと満足気な笑みを浮かべていたのだろう。唐突に飛鳥の下半身に甘い刺激が走った。

「……ふっ、はぁぁっ、ンンッ!」

 下着の上から、淫豆を太い指の背で激しく擦り付ける快感に飛び起きる感じで双眸を開ける。目の前にいるのは、先程のイケメンなのだけれども何か違和感を感じた。

「……ま、っ、て…ひゃぁあっっ」

 違和感の正体をもう少しで見つけられそうなのに、秘所に触れていたイケメンの指の速度が速くなり無意識に彼の腕を掴んで止めようとした。素直に止まるイケメンの手。止めて欲しかった筈なのに、いざ止められると焦らされている感じになって飛鳥の下半身が疼いてしまう。

「……あ、なた…、誰っ…?」 

 はぁはぁと甘い吐息を漏らしながら、やっと飛鳥は質問を問いかけることが出来た。イケメンが下半身に指を添えたまま固まっている。

(あれ?イケメンさんの頭に何か付いてる?って……獣耳?)

 どう説明しようか悩んでいるらしいイケメンの頭上に獣耳が生えてるのに気付いて、チラッとイケメンの下半身を見てみると尻尾の尖端が少し揺れていた。

「俺はシリウス。シリウス・エクステリアだ」
「…私は飛鳥です。皆口 飛鳥みなぐち あすかです」

 獣耳と尻尾は見なかった事にしよう。そう決めて、お互いの自己紹介に集中しようと思ってるのに、緊張したようにフリフリと動く尻尾は可愛いし、獣耳もピクピク動いてて可愛い。だけど当の本人の眉間は皺が増えてて何か不機嫌そうに見えた。

「エクステリアさん「シリウスだ…」――シリウスさんは……」

 必死に触るのを我慢して、小屋での事を質問をしようと思った時、自分から何でエッチな事をしたのかを聞くのは羞恥心で死にたくなりそうだったから止めた。でも、質問を不機嫌そうな表情で待っているシリウスに何も聞かなかったら怒られるかもしれない。

「……それ、本物ですか?」
「ああ、俺はライオン族の獣人だ」

 ずっと気にやっていた獣耳と尻尾を指差して問い掛けた。シリウスは隠す気が無いみたいで質問に答えてくれたけど質問した飛鳥からすれば、当たり前にびっくりしてしまう言葉。

「………」

 さっきからシリウスは何か悩んでいるようにも見えるし、怒っているようにも見える。それ程、真剣な表情で飛鳥を見つめているのだけども、当の本人はフリフリ揺れてる尻尾が可愛いせいでシリウスの視線に全く気付いていなかった。

「少し席を外す。風呂は湧かしてあるから入っても構わない。浴室はあそこだ。この部屋からは出るなよ」
「何か地雷でも踏んだ?」

 一通り説明をしたシリウスは、慌てたようにそそくさと部屋を出て行ってしまう。残されてしまった飛鳥は、振り返りもしないでそそくさと行ってしまったシリウスの姿に何でか寂しさを覚える。ツキン、と痛む胸に違和感を覚えながらも、することも無い飛鳥は言われた通りにお風呂に入ることにした。

「……浴室広すぎっ!!」

 六畳の飛鳥の部屋が2つすっぽり入ってしまう程、浴室は広く、浴槽も広い。シャワーがある事にホッとしながらお湯を浴びる。毛先が左右非対称に跳ねる癖っ毛がお湯で真っ直ぐに。シャンプーとリンスで昨日入れなかった分、髪をいつも以上に洗った。大きな浴槽に腰まで入ると、ジャグジーがいい感じに腰に当たって気持ちがいい。

「……ひゃっ、あっ……っ」

 んーーーっと伸びをした時、手に何かが触れてしまう。その瞬間、床部分のジャグジーが起動し、調度良く先程刺激を受け続けていた淫豆に当たってしまう。中途半端に止められた快感の疼きが、ジャグジーの刺激で舞い戻って来て、無意識に腰を動かして淫豆に当たるように秘所の花弁を指で広げて噴出口に当てた。

「はぁっ……んっ、…あっ…んん…ンンンーーーッッ!!」

 噴出口から噴き出す気泡、焦らされているだけでイくことが出来ない。片手を伸ばしてスイッチの〈強〉ボタンを押した瞬間、気泡が先程より強く噴き出し、淫豆を激しく擦り上げていく。その刺激に耐えられず、腰を浮かしながらビクッビクッと腰を揺らし絶頂を迎えたのだった。
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