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捌ー愛づ人との再会ー
しおりを挟む柳「...葵...なぜ...」
目の前には今にも消えてしまいそうな葵が眠っていたー。
男「柳様、葵様は柳様のことをずっと...」
柳「...それ以上言わんでよい」
男「...はい」
柳「わたしが来たことは葵には伝えるな」
男「もちろんでございます」
柳「時間が許す際は葵の様子を見に来る」
男「なりませぬ!!」
柳「案ずるな。葵には気付かれぬよう注意する」
男「女御様は...椿様は...どうなさるのです?」
柳「想い人1人守ることもできぬようでは他は全て意味がないのだ」
男「...」
柳「これから毎日薬や食事、衣服をこちらに持ってこさせよう」
男「柳様...」
柳「必要ならば祈祷師も呼ぼう」
男「葵様もきっと喜ばれるでしょう...」
柳「葵の容体に何かあればすぐに伝えてくれ。」
男「かしこまりました」
柳「長居をしすぎた。今宵はもう帰ろう」
男「お見送りいたします」
柳「あぁ」
葵「お待ちください...」
柳「!?」
男「葵様...」
葵「柳様...お久しゅうございます」
柳「葵...そなた体調はどうなのだ」
葵「あまり良いとは言えませぬ...」
柳「なぜここまで弱るまで放っておいたのだ?」
葵「...ここ半年急に咳が止まらなくなったのです...」
柳「半年で?なんの前触れもなくそんなことがあり得るのか?」
男「葵様は長年お父上と京の離れで過ごしておりました。屋敷とは名ばかりの非常に空気が悪い場所でした...お父上はその空気により咳が止まらなくなりお亡くなりになったのです...」
柳「!?まさか葵も...」
葵「ケホッケホッ」
男「葵様、横になってください...夜風も冷とうございます」
柳「葵...」
男「今宵はおかえりください...」
柳「あぁ、わかった...」
目の前が真っ暗だったー。
葵は助からないのか...どうすれば良いのだー。
何も考えられなかった...
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