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第29章 冬はつとめて(1) ~修4年冬編・前半~
148 プレゼントは誰のもの?
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今回は人数が多いので、クリスマスケーキも大きい。
円形を14人でカットすると1枚ずつが薄くなるので、今回は長方形だ。
ケーキの種類は例によって奈津季さん曰く『正しい仕様』の白色イチゴ入り。
1年生3人によるシャンメリー開栓でパーティがスタートする。
ケーキは例によって俺の魔法で7✕2にきっちりカット。
そして食べるとやっぱり美味しい。
スイーツに乏しい島といえど、島外へ出たり学園祭なりで結構俺たちは食べている。
それでもやっぱり、この奈津希さんのケーキは美味しいと感じるのだ。
さて、ケーキが終われば料理の番。
チキン丸焼きにフライドチキンと、鶏虐殺祭りなメニューが並ぶ。
具のためにわざわざ海に出たという手巻き寿司も健在だ。
「去年もこんなパーティやったのかい」
「そうみたいよ。私におすそ分けが残っていたから」
「悔しいな。1回分損した気分だ」
鈴懸台先輩と由香里姉がそんな事を話している。
ただ、残念だけど来年は、こんな感じには出来ないのだろう。
何せパーティの主力の奈津季さんがいなくなってしまうから。
そういう意味では最後にして最大のクリスマスパーティなのかもしれない。
俺達にとっても。
「それではプレゼント交換まで、しばしご歓談をお楽しみ下さい。あとカラオケはご自由にご使用下さい」
香緒里ちゃんのアナウンスで、真っ先にカラオケ装置に動く奈津季さんと詩織ちゃん。
そして例によって猛獣対怪獣の戦いが始まる。
まあこの辺は毎週金曜夜に展開される恒例行事と同じなのだけれども。
それにして露天風呂にカラオケ装置って、もはや温泉旅館状態だ。
責任の半分は俺にあるような気がしないでもないけれど。
それにしても俺自身も、随分変わったと思う。
1人が好きだったはずなのに今では島で一番騒がしい家の一員だ。
でも今ではこんな生活もかなり気に入っているのだけれど。
それにしても奈津季さん、変な歌ばかり歌っている。
給食とみかんの次はファミレスか。そんな歌どこで憶えてくるのだろう。
さて、そろそろ。
「お待ちどうさまでした。これよりプレゼント交換会を始めたいと思います。それぞれ自席の左に立ってお待ち下さい」
そして何故か月見野先輩がカードを配る。
「去年の曲が長すぎたとお聞きして、交換用の曲を編集して持ってまいりました。テンポにあわせ、渡す、受け取る、渡す、受け取るとゆっくり回していってくださいな。なお曲は途中で切れますので、その時点で終了と致します」
今回は月見野先輩がこの部分に関与したようだ。
とすると絶対自分のプレゼントが自分に来る事もないし、自分に合わないプレゼントが来る事もないと思っていいだろう。
「それでは音楽を流しますわ。音楽内の手拍子にあわせてくださいね」
香緒里ちゃんがカラオケ装置をパソコンモードにして、クリスマス用.wavというアイコンをクリックして戻ってくる。
間もなく音楽が流れ始めた。
曲そのものは昨年と同じ、WHAM!のいつものナンバーだ。
「そろそろ始まります。3、2、1、ハイ」
テンポよくかつゆっくりとカードを回し始める。
オオー、の処で手拍子が止み、音楽がフェイドアウト。
うん、長さも半分程度だし、昨年より大分いい感じだ。
「さあ、ご自分のお持ちになっているカードを開いて、自分がプレゼントをいただく相手を確認して下さいな。自分で自分に貰う方はいらっしゃらないですよね」
俺も手持ちのカードを開く。
相手はジェニーのようだ。
何だろう。
いつもの言動からして微妙に不安。
「それではプレゼンターは学年上順でいきますね。最初は由香里から」
由香里さんが、そこそこ大きめの箱を持ってくる。
そして受け取るのは理奈ちゃんだ。
「開いて確認してみて下さいな」
月見野先輩の言葉で、理奈ちゃんが包みを開く。
出てきたのは若草色の小さめのディパック。
「魔技大とメーカーのコラボ製品の試作版よ。使い勝手はまだ完全に確認済ではないけどね」
よく見ると両側がステッキホルダーになっていたり、メインの出し入れ口にがま口タイプの口金が入っていたりと色々凝っている。
「使いやすそうです」
「一応私が色々お願いして設計して貰ったからね。A4サイズの教科書も入るし、ステッキも背負ったまますんなり出せるはずよ」
確かにうちの特区ではかなり便利そうだ。
荷物を持っていても両手が開くし、杖を取り出すのも簡単だし。
「ありがとうございます。大事にします」
早速理奈ちゃんは背負って確認している。
黒ゴスロリに若草色のディパックが妙な似合い方をしているのが笑える。
そして次は鈴懸台先輩だ。
持ってきたのはごくごく薄い箱。
「実はルイスで良かったと思っているんだ。相手が修あたりだと意味が無いしな」
何だろう。
出てきたのは手書きの紙片5枚。
紙面には『私と対戦権 1枚につき1回分 無制限有効』と記載されている。
由香里姉と月見野先輩が同時に吹き出す。
「何なのよ翠、このノリは」
「小学生や幼稚園児が母の日に作ったお手伝い券レベルですわね」
なかなか辛辣だ。
でもルイスは微妙に嬉しそうだ。
「早速休み明けに使わせて貰います」
で、次は月見野先輩。
相手は何と鈴懸台先輩だ。
ものは『えりくさあ』と書かれた怪しい液体入り薬瓶。
「対戦券でルイス君にのされた時等に使用してくださいね。飲めば内臓等用、かければ傷等外科用。効果は期待していいと思うけれど味は保証しないわ」
との事だ。
送り主が送り主だかえに、多分本当に効くのだろう。
中身がどういう代物なのかは、俺は確認したくはないけれど。
そして以降は、
風遊美さんの『ドイツ製革製カードケース』が香緒里ちゃん。
奈津希さんの『北海道スイーツ詰め合わせ』がロビー。
俺の超小型魔法杖が月見野先輩。
香緒里ちゃんの『ブローチネックレス(幸運効果入り)』が由香里姉。
ルイスの『アイルランド製の銀の指輪』が詩織ちゃん。
詩織ちゃんの『護り刀』が愛希ちゃん。
ソフィーのメイプルシロップ詰め合わせが奈津季さん。
愛希ちゃんのピンクゴールドのハート型ネックレスがジェニー。
理奈ちゃんのシルバーのティアドロップ型ネックレスが香緒里ちゃん。
ロビーの改造済10インチタブレットPCがソフィーの手に渡った。
という形となった。
さて、問題は俺のだ。
モノそのものは抱きまくら。
長さ120cm位の、なかなかいい感じの大きさだ。
しかし問題はそれについているカバー。
厳密にはそのカバーに描かれた絵が問題なのだ。
片面は、学生会Webページでお馴染みのジェニーちゃん。
要は萌え漫画化したジェニーの絵だ。
浴衣姿でこんなのベッドに入れていたら確実にその筋の趣味人と間違われる。
しかし問題はもう片面だ。
同じ浴衣姿のジェニーちゃんだが、こっちは帯がはだけて色々危ない絵になっている。
「ジェニー、この絵は何なんだ」
「寂しい一人の夜でも安心なのですよ」
それは色々な意味で危険だろう。
「修先輩良かったですね。これで私がいなくても寂しくないのです」
こら詩織、更に誤解を増すような事を言うでない。
ここにいる連中は誤解しないと思うけどさ。
「それにしてもソフィーのタブレット、それ本当に5千円なのか」
奈津季さん、その意見はもっともだ。
ここは事情を知っている俺が説明しておこう。
「それは俺が買うところを見ていたから大丈夫ですよ。旧型で処理速度が遅いので投げ売りになっていたんです。確か3,980円だったかな。それを改造と魔法で処理速度等を上げて、最新型並に使えるようにしているんです」
夏休みに訪れた秋葉原で、ロビーはこれと同じものを3台購入している。
おそらく課題の機器制御用に買ったのだろうけれど、それをプレゼント用にしたらしい。
なお、奈津季さんは既にプレゼントのメイプルシロップの瓶を開けている。
見るとケーキの余りのスポンジ部分にかけ、凄く嬉しそうに口に運んでいる。
円形を14人でカットすると1枚ずつが薄くなるので、今回は長方形だ。
ケーキの種類は例によって奈津季さん曰く『正しい仕様』の白色イチゴ入り。
1年生3人によるシャンメリー開栓でパーティがスタートする。
ケーキは例によって俺の魔法で7✕2にきっちりカット。
そして食べるとやっぱり美味しい。
スイーツに乏しい島といえど、島外へ出たり学園祭なりで結構俺たちは食べている。
それでもやっぱり、この奈津希さんのケーキは美味しいと感じるのだ。
さて、ケーキが終われば料理の番。
チキン丸焼きにフライドチキンと、鶏虐殺祭りなメニューが並ぶ。
具のためにわざわざ海に出たという手巻き寿司も健在だ。
「去年もこんなパーティやったのかい」
「そうみたいよ。私におすそ分けが残っていたから」
「悔しいな。1回分損した気分だ」
鈴懸台先輩と由香里姉がそんな事を話している。
ただ、残念だけど来年は、こんな感じには出来ないのだろう。
何せパーティの主力の奈津季さんがいなくなってしまうから。
そういう意味では最後にして最大のクリスマスパーティなのかもしれない。
俺達にとっても。
「それではプレゼント交換まで、しばしご歓談をお楽しみ下さい。あとカラオケはご自由にご使用下さい」
香緒里ちゃんのアナウンスで、真っ先にカラオケ装置に動く奈津季さんと詩織ちゃん。
そして例によって猛獣対怪獣の戦いが始まる。
まあこの辺は毎週金曜夜に展開される恒例行事と同じなのだけれども。
それにして露天風呂にカラオケ装置って、もはや温泉旅館状態だ。
責任の半分は俺にあるような気がしないでもないけれど。
それにしても俺自身も、随分変わったと思う。
1人が好きだったはずなのに今では島で一番騒がしい家の一員だ。
でも今ではこんな生活もかなり気に入っているのだけれど。
それにしても奈津季さん、変な歌ばかり歌っている。
給食とみかんの次はファミレスか。そんな歌どこで憶えてくるのだろう。
さて、そろそろ。
「お待ちどうさまでした。これよりプレゼント交換会を始めたいと思います。それぞれ自席の左に立ってお待ち下さい」
そして何故か月見野先輩がカードを配る。
「去年の曲が長すぎたとお聞きして、交換用の曲を編集して持ってまいりました。テンポにあわせ、渡す、受け取る、渡す、受け取るとゆっくり回していってくださいな。なお曲は途中で切れますので、その時点で終了と致します」
今回は月見野先輩がこの部分に関与したようだ。
とすると絶対自分のプレゼントが自分に来る事もないし、自分に合わないプレゼントが来る事もないと思っていいだろう。
「それでは音楽を流しますわ。音楽内の手拍子にあわせてくださいね」
香緒里ちゃんがカラオケ装置をパソコンモードにして、クリスマス用.wavというアイコンをクリックして戻ってくる。
間もなく音楽が流れ始めた。
曲そのものは昨年と同じ、WHAM!のいつものナンバーだ。
「そろそろ始まります。3、2、1、ハイ」
テンポよくかつゆっくりとカードを回し始める。
オオー、の処で手拍子が止み、音楽がフェイドアウト。
うん、長さも半分程度だし、昨年より大分いい感じだ。
「さあ、ご自分のお持ちになっているカードを開いて、自分がプレゼントをいただく相手を確認して下さいな。自分で自分に貰う方はいらっしゃらないですよね」
俺も手持ちのカードを開く。
相手はジェニーのようだ。
何だろう。
いつもの言動からして微妙に不安。
「それではプレゼンターは学年上順でいきますね。最初は由香里から」
由香里さんが、そこそこ大きめの箱を持ってくる。
そして受け取るのは理奈ちゃんだ。
「開いて確認してみて下さいな」
月見野先輩の言葉で、理奈ちゃんが包みを開く。
出てきたのは若草色の小さめのディパック。
「魔技大とメーカーのコラボ製品の試作版よ。使い勝手はまだ完全に確認済ではないけどね」
よく見ると両側がステッキホルダーになっていたり、メインの出し入れ口にがま口タイプの口金が入っていたりと色々凝っている。
「使いやすそうです」
「一応私が色々お願いして設計して貰ったからね。A4サイズの教科書も入るし、ステッキも背負ったまますんなり出せるはずよ」
確かにうちの特区ではかなり便利そうだ。
荷物を持っていても両手が開くし、杖を取り出すのも簡単だし。
「ありがとうございます。大事にします」
早速理奈ちゃんは背負って確認している。
黒ゴスロリに若草色のディパックが妙な似合い方をしているのが笑える。
そして次は鈴懸台先輩だ。
持ってきたのはごくごく薄い箱。
「実はルイスで良かったと思っているんだ。相手が修あたりだと意味が無いしな」
何だろう。
出てきたのは手書きの紙片5枚。
紙面には『私と対戦権 1枚につき1回分 無制限有効』と記載されている。
由香里姉と月見野先輩が同時に吹き出す。
「何なのよ翠、このノリは」
「小学生や幼稚園児が母の日に作ったお手伝い券レベルですわね」
なかなか辛辣だ。
でもルイスは微妙に嬉しそうだ。
「早速休み明けに使わせて貰います」
で、次は月見野先輩。
相手は何と鈴懸台先輩だ。
ものは『えりくさあ』と書かれた怪しい液体入り薬瓶。
「対戦券でルイス君にのされた時等に使用してくださいね。飲めば内臓等用、かければ傷等外科用。効果は期待していいと思うけれど味は保証しないわ」
との事だ。
送り主が送り主だかえに、多分本当に効くのだろう。
中身がどういう代物なのかは、俺は確認したくはないけれど。
そして以降は、
風遊美さんの『ドイツ製革製カードケース』が香緒里ちゃん。
奈津希さんの『北海道スイーツ詰め合わせ』がロビー。
俺の超小型魔法杖が月見野先輩。
香緒里ちゃんの『ブローチネックレス(幸運効果入り)』が由香里姉。
ルイスの『アイルランド製の銀の指輪』が詩織ちゃん。
詩織ちゃんの『護り刀』が愛希ちゃん。
ソフィーのメイプルシロップ詰め合わせが奈津季さん。
愛希ちゃんのピンクゴールドのハート型ネックレスがジェニー。
理奈ちゃんのシルバーのティアドロップ型ネックレスが香緒里ちゃん。
ロビーの改造済10インチタブレットPCがソフィーの手に渡った。
という形となった。
さて、問題は俺のだ。
モノそのものは抱きまくら。
長さ120cm位の、なかなかいい感じの大きさだ。
しかし問題はそれについているカバー。
厳密にはそのカバーに描かれた絵が問題なのだ。
片面は、学生会Webページでお馴染みのジェニーちゃん。
要は萌え漫画化したジェニーの絵だ。
浴衣姿でこんなのベッドに入れていたら確実にその筋の趣味人と間違われる。
しかし問題はもう片面だ。
同じ浴衣姿のジェニーちゃんだが、こっちは帯がはだけて色々危ない絵になっている。
「ジェニー、この絵は何なんだ」
「寂しい一人の夜でも安心なのですよ」
それは色々な意味で危険だろう。
「修先輩良かったですね。これで私がいなくても寂しくないのです」
こら詩織、更に誤解を増すような事を言うでない。
ここにいる連中は誤解しないと思うけどさ。
「それにしてもソフィーのタブレット、それ本当に5千円なのか」
奈津季さん、その意見はもっともだ。
ここは事情を知っている俺が説明しておこう。
「それは俺が買うところを見ていたから大丈夫ですよ。旧型で処理速度が遅いので投げ売りになっていたんです。確か3,980円だったかな。それを改造と魔法で処理速度等を上げて、最新型並に使えるようにしているんです」
夏休みに訪れた秋葉原で、ロビーはこれと同じものを3台購入している。
おそらく課題の機器制御用に買ったのだろうけれど、それをプレゼント用にしたらしい。
なお、奈津季さんは既にプレゼントのメイプルシロップの瓶を開けている。
見るとケーキの余りのスポンジ部分にかけ、凄く嬉しそうに口に運んでいる。
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