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第3章 次の犠牲者?
第47話 出発
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朝起きてまずやったのは、持っていく荷物の確認。
元々俺は、家具と什器以外の一切を魔法収納に入れている。
だから持っていくものを選んで詰めるなんて事は必要ない。
それでも一応、魔法収納の中を確認する。
まずは装備類。俺のとミーニャさんの予備装備が問題無く魔法収納に入っている事を確認。
次に確認したのは、食事の際に出すおまけのおかず類。
これはミーニャさんがいる2泊3日に耐えられる位の質と量を用意したつもりだ。
刺身、煮付け、フライ、焼いた一夜干し等、1泊目の昼食から3泊目の昼食までの7食分。
おにぎり、サンドイッチ等の間食5回分。
少なくとも俺の常識では、これが全部無くなる事はありえないと思う量を用意している。
ただしミーニャさんの食欲と胃袋容量は、毎回、俺の常識の斜め上。
だから余ったら我が家の常備菜に、なんて甘い期待はしていない。
他に必要なものは、冒険者ギルドで積み込む予定だ。
という事で、身支度を調えて、そして冒険者ギルドへ向かう。
途中ミーニャさんの家の方を見てみたが、魔力の反応はない。
どうやら先に出ているようだ。
冒険者ギルド職員だから、向こうで荷物の準備をしているのかもしれない。
朝6時55分に冒険者ギルドの前に到着。
中には既にミーニャさんとジョンの魔力反応がある。
クリスタさんは魔力を隠蔽可能だ。
だから魔力反応が無くてもいないとは判断出来ない。
いつものように受付を通り、ジョンやミーニャさんの反応がある面談室へ。
7号室の扉へ向かおうとした時点で、扉が開いた。
「おはようございます。それではまず、装備の積み込みをお願いします。こちらです」
「おはようございます。わかりました」
3人とも既に冒険者スタイルだ。
ミーニャさんとジョンはそれぞれの鎧を着装。
クリスタさんは今日はエルフで、フードを着用した状態。
なお俺は普段着のままだ。
どうせ高速移動魔法を使うのだ。なら到着までは身軽な方がいい。
そのまま4人で、冒険者ギルド裏側の倉庫へ。
倉庫内に木製の箱っぽい構造物が置かれていた。
間口1.8m、高さも1.8m、奥行きが6mくらいで、こちら側と反対側に扉がある。
「これは重野営セットです。本来持ち出す際は折り畳んだ状態にするのですが、エイダンさんなら魔法収納でそのまま持って行けるでしょうから組み立てておきました。重野営セットについてはご存じでしょうか」
これについては答えても問題無いだろう。
「ええ、ミーニャさんに聞きました」
「なら大丈夫ですね。今回は4人パーティという事で、内装も4人用にしてあります。また食材や魔物・魔獣を防ぐ結界柱、更にジョンさんの装備もこの中に入れておきました。ですからこれを収納すれば準備は完了です」
それは楽でいい。
「わかりました。準備ありがとうございます」
収納した方が中の確認がしやすい。
なのでそのまま魔法収納へ。
箱の中は二段ベッド2つがある寝室スペースと、テーブルと椅子があるリビングスペースとなっている。
ベッドはカーテンがついてある程度のプライバシーは守れるようになっているし、寝室部分とリビングスペースもカーテンで仕切れるようだ。
更にはベッドルームもカーテンで仕切れるようになっている。
男性女性分かれて着替えなんて事も問題無いだろう。
これを使えば野営は、天幕&寝袋という装備よりずっと楽だろう。
いずれ釣り用に、個人用を作りたいところだ。
結界柱は長さ30cm、縦横5cm位の銀の直方体に、木製の足をつけたものだ。
4本あるのは野営セットを取り囲めるようにだろう。
これだけの銀を購入すると結構かかりそうだ。
銀以外の金属では駄目なのか、少量の銀では駄目なのか、実際に作って確かめてみよう。
もちろん依頼の後でだけれども。
食料はパンと出来合いの惣菜が7食分と、間食用らしいサンドイッチ等の軽食が6食分。
全て調理済みなのは、俺の魔法収納が時間停止タイプだとわかっているからだろう。
そして食事には、不測の事態が起きた際の予備日程分が含まれていない。
これはクリスタさんの、実力に裏付けられた自信なのだろうか。
更に食事の分量を確認すると、1食あたり通常の6人分程度。
4人では無く6人分というところは、冒険者だからそれなりに食べるという事を意識した結果だろう。
しかしミーニャさんがいるなら、これでは足りない気がする。
なおかつ用意されているのは肉と野菜中心の普通のメニュー。
初心者講習生用と比べるとずっと上の内容だが、ミーニャさんの魚欲は満たせない。
クリスタさんとミーニャさんは、最低でも3回は同一パーティで行動したと聞いている。
それでもきっとこれで足りる。クリスタさんはそう判断したようだ。
なるほど、確かにこれならミーニャさんは追加のおかずが欲しくなるだろうなと思う。
まあ俺が充分に用意したから問題はないだろうけれど。
ジョンの槍と弓もある事を確認した。
現地でどちらかを装備するつもりなのだろう。
なおミーニャさんは既に籠手をはめている。
彼女にとってはそれでも不自由は感じないという事か。
「収納した装備を確認しました。結界柱を含めた重野営セット、食料が朝昼晩を7食分と捕食6食分。ジョンの槍と弓。
そして俺が矢を合計300本、ミーニャさんと俺それぞれの個人装備、予備の食事を持ってきています。これでいいでしょうか」
クリスタさんは頷いた。
「ええ。依頼書やそれ以外の共同装備は私が持っています。またマッピングは、私が専用機器と魔法を併用して行う予定です。
それでは行きましょうか。ミーニャとジョンさんについては、ドーソン南門を出たところで収納をお願いします。そこからは高速移動で現場に向かいますから」
元々俺は、家具と什器以外の一切を魔法収納に入れている。
だから持っていくものを選んで詰めるなんて事は必要ない。
それでも一応、魔法収納の中を確認する。
まずは装備類。俺のとミーニャさんの予備装備が問題無く魔法収納に入っている事を確認。
次に確認したのは、食事の際に出すおまけのおかず類。
これはミーニャさんがいる2泊3日に耐えられる位の質と量を用意したつもりだ。
刺身、煮付け、フライ、焼いた一夜干し等、1泊目の昼食から3泊目の昼食までの7食分。
おにぎり、サンドイッチ等の間食5回分。
少なくとも俺の常識では、これが全部無くなる事はありえないと思う量を用意している。
ただしミーニャさんの食欲と胃袋容量は、毎回、俺の常識の斜め上。
だから余ったら我が家の常備菜に、なんて甘い期待はしていない。
他に必要なものは、冒険者ギルドで積み込む予定だ。
という事で、身支度を調えて、そして冒険者ギルドへ向かう。
途中ミーニャさんの家の方を見てみたが、魔力の反応はない。
どうやら先に出ているようだ。
冒険者ギルド職員だから、向こうで荷物の準備をしているのかもしれない。
朝6時55分に冒険者ギルドの前に到着。
中には既にミーニャさんとジョンの魔力反応がある。
クリスタさんは魔力を隠蔽可能だ。
だから魔力反応が無くてもいないとは判断出来ない。
いつものように受付を通り、ジョンやミーニャさんの反応がある面談室へ。
7号室の扉へ向かおうとした時点で、扉が開いた。
「おはようございます。それではまず、装備の積み込みをお願いします。こちらです」
「おはようございます。わかりました」
3人とも既に冒険者スタイルだ。
ミーニャさんとジョンはそれぞれの鎧を着装。
クリスタさんは今日はエルフで、フードを着用した状態。
なお俺は普段着のままだ。
どうせ高速移動魔法を使うのだ。なら到着までは身軽な方がいい。
そのまま4人で、冒険者ギルド裏側の倉庫へ。
倉庫内に木製の箱っぽい構造物が置かれていた。
間口1.8m、高さも1.8m、奥行きが6mくらいで、こちら側と反対側に扉がある。
「これは重野営セットです。本来持ち出す際は折り畳んだ状態にするのですが、エイダンさんなら魔法収納でそのまま持って行けるでしょうから組み立てておきました。重野営セットについてはご存じでしょうか」
これについては答えても問題無いだろう。
「ええ、ミーニャさんに聞きました」
「なら大丈夫ですね。今回は4人パーティという事で、内装も4人用にしてあります。また食材や魔物・魔獣を防ぐ結界柱、更にジョンさんの装備もこの中に入れておきました。ですからこれを収納すれば準備は完了です」
それは楽でいい。
「わかりました。準備ありがとうございます」
収納した方が中の確認がしやすい。
なのでそのまま魔法収納へ。
箱の中は二段ベッド2つがある寝室スペースと、テーブルと椅子があるリビングスペースとなっている。
ベッドはカーテンがついてある程度のプライバシーは守れるようになっているし、寝室部分とリビングスペースもカーテンで仕切れるようだ。
更にはベッドルームもカーテンで仕切れるようになっている。
男性女性分かれて着替えなんて事も問題無いだろう。
これを使えば野営は、天幕&寝袋という装備よりずっと楽だろう。
いずれ釣り用に、個人用を作りたいところだ。
結界柱は長さ30cm、縦横5cm位の銀の直方体に、木製の足をつけたものだ。
4本あるのは野営セットを取り囲めるようにだろう。
これだけの銀を購入すると結構かかりそうだ。
銀以外の金属では駄目なのか、少量の銀では駄目なのか、実際に作って確かめてみよう。
もちろん依頼の後でだけれども。
食料はパンと出来合いの惣菜が7食分と、間食用らしいサンドイッチ等の軽食が6食分。
全て調理済みなのは、俺の魔法収納が時間停止タイプだとわかっているからだろう。
そして食事には、不測の事態が起きた際の予備日程分が含まれていない。
これはクリスタさんの、実力に裏付けられた自信なのだろうか。
更に食事の分量を確認すると、1食あたり通常の6人分程度。
4人では無く6人分というところは、冒険者だからそれなりに食べるという事を意識した結果だろう。
しかしミーニャさんがいるなら、これでは足りない気がする。
なおかつ用意されているのは肉と野菜中心の普通のメニュー。
初心者講習生用と比べるとずっと上の内容だが、ミーニャさんの魚欲は満たせない。
クリスタさんとミーニャさんは、最低でも3回は同一パーティで行動したと聞いている。
それでもきっとこれで足りる。クリスタさんはそう判断したようだ。
なるほど、確かにこれならミーニャさんは追加のおかずが欲しくなるだろうなと思う。
まあ俺が充分に用意したから問題はないだろうけれど。
ジョンの槍と弓もある事を確認した。
現地でどちらかを装備するつもりなのだろう。
なおミーニャさんは既に籠手をはめている。
彼女にとってはそれでも不自由は感じないという事か。
「収納した装備を確認しました。結界柱を含めた重野営セット、食料が朝昼晩を7食分と捕食6食分。ジョンの槍と弓。
そして俺が矢を合計300本、ミーニャさんと俺それぞれの個人装備、予備の食事を持ってきています。これでいいでしょうか」
クリスタさんは頷いた。
「ええ。依頼書やそれ以外の共同装備は私が持っています。またマッピングは、私が専用機器と魔法を併用して行う予定です。
それでは行きましょうか。ミーニャとジョンさんについては、ドーソン南門を出たところで収納をお願いします。そこからは高速移動で現場に向かいますから」
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