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拾遺録3 仕入れ旅行の帰りに
6 勉強会の状況⑴
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馬を軛から外し、頸木に繋ぎかえ、草と水をやる。ブラッシングまではしない。今回は正規の馬舎にて休ませる訳ではないから簡易的なお手入れまで。
しかしこれだけでも半時間かかってしまった。水を汲んで運んだり、馬糞をまとめて土をかぶせたりなんて作業もあるから。
建物内に戻る。建物に入ってすぐの左側で中年女性2人が5歳くらいまでの幼児8人くらいの面倒を見ている。
積み木とか木馬といった子供用の遊具が普通に置いてある。子供用遊具といってもこんなのを買えるのはそれなりの金持ちだけだけれど。少なくとも普通の感覚では。
なぜ勉強会にこんな幼児まで来ているのだろう。そう思ってすぐ気づいた。その子の兄や姉にあたる子が勉強会に参加できるようにだろうと。
なかなか面倒見がいいな。そう思いつつ更に前、先ほどセレスに案内されたテーブルの方へ。
勉強会をやっているのはそのテーブルより更に前。先程友人らしい連中と喋っていたファビオもまじめに机に向かっている。
しかし俺がネイプルの私塾で受けたような、前に講師が立って全体に説明するような事はやっていない。
今は試験か何かで普段は前に立って教えているのだろうか。それにしても板書用の白板等があるようには見えないのだが。
セレスとあと2人、いずれも若い女性が机に向かっている子供達の近くにいる。この3人が先生役なのだろうか。
そういえばセレスが言っていた。
『勉強の方のメインは私以外の2人』
『あと2人と冒険者をやっていましたから』
つまり前にいる3人は、セレスと一緒に冒険者をやっていた2人なのだろう。確かにセレスより少し年は上に見える。それでもせいぜい2~3歳程度だけれども。
見ると生徒が時々手を挙げて、3人のうちだれか1人がその席へ行ったりしている。そうして行った場で何か教えたり、紙を渡したりしているようだ。
更に3人の手が足りない時は年長の生徒が代わりに教えたりもしているようだ。ファビオとか先ほどファビオと話していた辺りが。
そういった年長の生徒に教わった場合。2回に1回くらいは教えた側の生徒が左側にある棚の方へと行く。そして棚から何か紙を取り出して、教わった側の生徒に渡す。
どうやらあの渡す紙がポイントのようだ。おそらくあの紙にはそれぞれ課題か何かが書いてあって、それを生徒が解いているという形式なのだろう。
そこまではなんとなく想像できた。ならあの紙にはどんな課題が書いてあるのだろう。気になる。
あの棚から現物を取って見てみていいだろうか。
『何かあったら小さい子を預かっている教会の方に言っていただければ』
そうセレスは言っていた。なら聞いてみよう。そこまで忙しそうな感じでも無かったから。
そんな訳で早速尋ねてみた。
「すみません。前のほうの勉強会で生徒が左側の棚から紙を取っているようですけれど、あれを見てみていいでしょうか」
「ええ、あれや筆記用具は自由に使っていいそうです。実は私達も以前あれで少し勉強させて貰いましたから。途中から難しすぎて挫折しましたけれど」
大人が難しすぎて挫折する位の問題か。知識問題とかだったらありそうだけれども。
ただ面白そうだ。一応誰の邪魔にもならないよう、棚の近くに誰もいない時を見計らって行ってみる。
何というか、棚が大きくて多い。赤青黄緑の4色に色分けしてあるけれど、どれも500近く棚の数がありそうだ。しかもそのその1つ1つに何かを書いた紙が入っている。
一つ一つの棚の下に小さく『理科4-10』というように説明っぽい紙が貼ってある。分類なのだろうけれど、それだけ見ても俺には何かわからない。
とりあえず内容がわかるだろう『算術』とある棚の中ほどにある『算術3-3』とあるところから1枚取って内容を見てみる。
『次の掛け算を解いてください。
3×2=
4×5=
4×7=
……』
なるほど、この辺はかけ算か。ならこの辺は。『算術5-10』をとってみる。
『下のような一辺15短の立方体の形をした入れ物があります。これに、深さ8短まで水を入れ,その中に石を沈めたら、水の深さが12短になりました。
① 石の体積は何短立方ですか。
② 石の重さを量ると1重でした。そしてその後、この石を魔法で1短立方の大きさにしました。この時の重さは何軽でしょうか。出来るだけ簡単な分数で現して下さい。
なおこの石は均質な材質で出来ているものとします』
おうおう、なかなかに応用問題をしている。ここまでくると俺がいたネイプルの私塾でも解けない奴が結構いそうだ。
そして算術には更に上がある。どれどれ、一番上の難しい問題はどんな感じだろう。『算術10-10』を見てみる。
『問題 一辺の長さがある整数である正方形があります。この長方形の左上の点を“あ”、左下の点を“い”、右下の点を“う”とします。
この“あ”の点から秒速1短の速さで“い”に向けて動く点“か”があるとします。また“い”の点から秒速1短の速さで“う”に向けて動く点“き”があるとします。
整数秒後、点“か”、点“い”、点“き”を結んで出来る三角形の面積が、元の正方形の面積の8分の1になりました。
これを満たす最小の正方形の辺の長さを求めなさい。
(正方形の辺の長さ、秒数が整数である事に留意!)』
うわっ。とんでもなく面倒そうな問題だ。というか解けるのか、この問題。
この問題が書かれた紙、計算用紙と書かれた紙を1枚、筆記用具と書かれた棚から鉛筆を1本借りて席に戻る。
さて挑戦だ。最近はこういう事をやっていない。しかし実は私塾時代、算術は得意だった。こういう場合はわからないもの、つまり正方形の一辺の長さと時間を変数に置き換えて……
◇◇◇
なるほど。思わず納得してしまった。確かにこれ、『整数で、かつ最小の』という条件があれば綺麗に解ける。問題を読んで式が作れさえすれば。
なんて思わず納得したところで外から鐘が鳴る音が聞こえた。11の鐘だ。
「はい、それじゃ休憩。皆ゆっくりしてね。今日のお菓子はパンナコッタ。スティヴァレの北部、ピエモン地方のデザートだよ。場所がわからない人は社会の4-3に北部の地図があるから見てみてね。
それじゃ各自取りに来て」
先生3人のうち一番年長っぽい女性がそう言って、前方右側にある大きめのテーブルに何かを並べ始めた。お皿とスプーンとタンブラー。お皿には白い塊に赤いソースがかかったもの、タンブラーには麦茶だと思われる物が入っている。
デザートなんて出るのか。無料でやっている会なのに。誰か気前のいいスポンサーでもいるのだろうか。
あとあの女性、デザート入りの皿や液体入りのコップを腰に着けたポーチから出しているように見える。
間違ってもあの大きさのポーチにあんなに物は入らない。つまりあれは自在袋だ。外見の割に容量が大きい、セレスが使っているのと同じような高性能な自在袋だ。
セレスともう1人の先生が後ろの方にやってきた。
「甘いものが苦手でなければどうぞ」
セレスが生徒が取っているものと同じ皿、スプーン、カップを2組出して、そして俺の前に座る。
「いいんですか、私のような部外者に。これって結構かかっていると思うのですけれど」
「材料のほとんどは家の農場で手に入りますから。これを固めるためのゼラチンも倒した魔猪の関節部分を洗って煮て作ったものです。だからお金はかかっていません」
いや、普通は農場で作ったものは売って生活費にするだろう。こんな風に無料で振る舞うなんて事はしない。
もちろんそんな事、言わなくてもセレスだってわかっているだろう。だからあえてそこを突っ込んだりはしない。
あと今の言葉で理解した事が2つ。この勉強会のスポンサーは、セレスがいまいる家そのものだろうという事。そして冒険者としての活動も続けているのだろうという事。
『ほとんどは家の農場で手に入りますから』とか『お金はかかっていませんから』という言葉。これはつまりセレスの家が提供しているからこそ出たのだろう。
勿論セドナ教会辺りの力は借りているだろうけれど。
そして『倒した魔猪の関節部分を』なんて出たという事は、今も魔猪を退治するような事があるという事でもある。
魔猪が出た場合は最低でもD級、普通はC級の冒険者依頼案件となる。
つまりそれを倒して解体しているというのは『現に冒険者をやっていて魔猪を倒す機会があった』という事だ。
しかしこれだけでも半時間かかってしまった。水を汲んで運んだり、馬糞をまとめて土をかぶせたりなんて作業もあるから。
建物内に戻る。建物に入ってすぐの左側で中年女性2人が5歳くらいまでの幼児8人くらいの面倒を見ている。
積み木とか木馬といった子供用の遊具が普通に置いてある。子供用遊具といってもこんなのを買えるのはそれなりの金持ちだけだけれど。少なくとも普通の感覚では。
なぜ勉強会にこんな幼児まで来ているのだろう。そう思ってすぐ気づいた。その子の兄や姉にあたる子が勉強会に参加できるようにだろうと。
なかなか面倒見がいいな。そう思いつつ更に前、先ほどセレスに案内されたテーブルの方へ。
勉強会をやっているのはそのテーブルより更に前。先程友人らしい連中と喋っていたファビオもまじめに机に向かっている。
しかし俺がネイプルの私塾で受けたような、前に講師が立って全体に説明するような事はやっていない。
今は試験か何かで普段は前に立って教えているのだろうか。それにしても板書用の白板等があるようには見えないのだが。
セレスとあと2人、いずれも若い女性が机に向かっている子供達の近くにいる。この3人が先生役なのだろうか。
そういえばセレスが言っていた。
『勉強の方のメインは私以外の2人』
『あと2人と冒険者をやっていましたから』
つまり前にいる3人は、セレスと一緒に冒険者をやっていた2人なのだろう。確かにセレスより少し年は上に見える。それでもせいぜい2~3歳程度だけれども。
見ると生徒が時々手を挙げて、3人のうちだれか1人がその席へ行ったりしている。そうして行った場で何か教えたり、紙を渡したりしているようだ。
更に3人の手が足りない時は年長の生徒が代わりに教えたりもしているようだ。ファビオとか先ほどファビオと話していた辺りが。
そういった年長の生徒に教わった場合。2回に1回くらいは教えた側の生徒が左側にある棚の方へと行く。そして棚から何か紙を取り出して、教わった側の生徒に渡す。
どうやらあの渡す紙がポイントのようだ。おそらくあの紙にはそれぞれ課題か何かが書いてあって、それを生徒が解いているという形式なのだろう。
そこまではなんとなく想像できた。ならあの紙にはどんな課題が書いてあるのだろう。気になる。
あの棚から現物を取って見てみていいだろうか。
『何かあったら小さい子を預かっている教会の方に言っていただければ』
そうセレスは言っていた。なら聞いてみよう。そこまで忙しそうな感じでも無かったから。
そんな訳で早速尋ねてみた。
「すみません。前のほうの勉強会で生徒が左側の棚から紙を取っているようですけれど、あれを見てみていいでしょうか」
「ええ、あれや筆記用具は自由に使っていいそうです。実は私達も以前あれで少し勉強させて貰いましたから。途中から難しすぎて挫折しましたけれど」
大人が難しすぎて挫折する位の問題か。知識問題とかだったらありそうだけれども。
ただ面白そうだ。一応誰の邪魔にもならないよう、棚の近くに誰もいない時を見計らって行ってみる。
何というか、棚が大きくて多い。赤青黄緑の4色に色分けしてあるけれど、どれも500近く棚の数がありそうだ。しかもそのその1つ1つに何かを書いた紙が入っている。
一つ一つの棚の下に小さく『理科4-10』というように説明っぽい紙が貼ってある。分類なのだろうけれど、それだけ見ても俺には何かわからない。
とりあえず内容がわかるだろう『算術』とある棚の中ほどにある『算術3-3』とあるところから1枚取って内容を見てみる。
『次の掛け算を解いてください。
3×2=
4×5=
4×7=
……』
なるほど、この辺はかけ算か。ならこの辺は。『算術5-10』をとってみる。
『下のような一辺15短の立方体の形をした入れ物があります。これに、深さ8短まで水を入れ,その中に石を沈めたら、水の深さが12短になりました。
① 石の体積は何短立方ですか。
② 石の重さを量ると1重でした。そしてその後、この石を魔法で1短立方の大きさにしました。この時の重さは何軽でしょうか。出来るだけ簡単な分数で現して下さい。
なおこの石は均質な材質で出来ているものとします』
おうおう、なかなかに応用問題をしている。ここまでくると俺がいたネイプルの私塾でも解けない奴が結構いそうだ。
そして算術には更に上がある。どれどれ、一番上の難しい問題はどんな感じだろう。『算術10-10』を見てみる。
『問題 一辺の長さがある整数である正方形があります。この長方形の左上の点を“あ”、左下の点を“い”、右下の点を“う”とします。
この“あ”の点から秒速1短の速さで“い”に向けて動く点“か”があるとします。また“い”の点から秒速1短の速さで“う”に向けて動く点“き”があるとします。
整数秒後、点“か”、点“い”、点“き”を結んで出来る三角形の面積が、元の正方形の面積の8分の1になりました。
これを満たす最小の正方形の辺の長さを求めなさい。
(正方形の辺の長さ、秒数が整数である事に留意!)』
うわっ。とんでもなく面倒そうな問題だ。というか解けるのか、この問題。
この問題が書かれた紙、計算用紙と書かれた紙を1枚、筆記用具と書かれた棚から鉛筆を1本借りて席に戻る。
さて挑戦だ。最近はこういう事をやっていない。しかし実は私塾時代、算術は得意だった。こういう場合はわからないもの、つまり正方形の一辺の長さと時間を変数に置き換えて……
◇◇◇
なるほど。思わず納得してしまった。確かにこれ、『整数で、かつ最小の』という条件があれば綺麗に解ける。問題を読んで式が作れさえすれば。
なんて思わず納得したところで外から鐘が鳴る音が聞こえた。11の鐘だ。
「はい、それじゃ休憩。皆ゆっくりしてね。今日のお菓子はパンナコッタ。スティヴァレの北部、ピエモン地方のデザートだよ。場所がわからない人は社会の4-3に北部の地図があるから見てみてね。
それじゃ各自取りに来て」
先生3人のうち一番年長っぽい女性がそう言って、前方右側にある大きめのテーブルに何かを並べ始めた。お皿とスプーンとタンブラー。お皿には白い塊に赤いソースがかかったもの、タンブラーには麦茶だと思われる物が入っている。
デザートなんて出るのか。無料でやっている会なのに。誰か気前のいいスポンサーでもいるのだろうか。
あとあの女性、デザート入りの皿や液体入りのコップを腰に着けたポーチから出しているように見える。
間違ってもあの大きさのポーチにあんなに物は入らない。つまりあれは自在袋だ。外見の割に容量が大きい、セレスが使っているのと同じような高性能な自在袋だ。
セレスともう1人の先生が後ろの方にやってきた。
「甘いものが苦手でなければどうぞ」
セレスが生徒が取っているものと同じ皿、スプーン、カップを2組出して、そして俺の前に座る。
「いいんですか、私のような部外者に。これって結構かかっていると思うのですけれど」
「材料のほとんどは家の農場で手に入りますから。これを固めるためのゼラチンも倒した魔猪の関節部分を洗って煮て作ったものです。だからお金はかかっていません」
いや、普通は農場で作ったものは売って生活費にするだろう。こんな風に無料で振る舞うなんて事はしない。
もちろんそんな事、言わなくてもセレスだってわかっているだろう。だからあえてそこを突っ込んだりはしない。
あと今の言葉で理解した事が2つ。この勉強会のスポンサーは、セレスがいまいる家そのものだろうという事。そして冒険者としての活動も続けているのだろうという事。
『ほとんどは家の農場で手に入りますから』とか『お金はかかっていませんから』という言葉。これはつまりセレスの家が提供しているからこそ出たのだろう。
勿論セドナ教会辺りの力は借りているだろうけれど。
そして『倒した魔猪の関節部分を』なんて出たという事は、今も魔猪を退治するような事があるという事でもある。
魔猪が出た場合は最低でもD級、普通はC級の冒険者依頼案件となる。
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